待ち人は来ず ◆mtws1YvfHQ





――待つのは、得意だった。





破壊の音に、目を開ける。
ゆっくりと意識が覚醒させる。
驚いている真宵ちゃんと、薄目を開けている翼ちゃん。
二人を視界に入れながら体を伸ばす。
良くも悪くも予想通り。
下部を失った日和号は、想定通りに動いてくれた。
言い方が悪いかも知れないけど、目覚まし時計として。

「…………さて」

行きますか。
伸びをしながら二人を見る。
翼ちゃんは変わりなく、真宵ちゃんは、少し怖がってるみたいだけど問題はなさそうだ。
事前に話していた通り。
隠れてても良いと言う言葉を気にせず、着いてくるらしい。
上々、上々。
つっかえ棒代わりに置いていた椅子を退かせば、すぐに外。
起き抜けに確認してなかったメールを確認し、

「……ッ……」

止まり掛けた足を進める。
スクロール。
スクロール。
スクロール。
しながらも、一分と掛からずランドセルランドの中心まで向かえる。
そしてそこに居た。

「――――――人間、未満」
『そうだよ。僕が、人間未満だよ』

閉じて、向く。
一目見て、分かった。
ああ。
失敗したんだな、と。
勝てなかった。
いや、違う。
負けることさえ、出来なかったのか。
深みの増した、混沌のような瞳を見て思う。
それを憐れむことはない。
それを悲しむことはない。
それで、侮ることもない。
だけど、それにしても、

「人間未満」
『なに?』
「なにがあった?」

何かおかしい。
それは確信できた。
雰囲気が違う。
違い過ぎる。
根源的に何かあったと確信出来るほどに、何かが、違った。

『……? なにが?』

だけどそれを、認識していない。
当の本人が認識していない。
あるのか、そんなことが。
いや、有り得るか。
そんなことも。
視線をずらす。
一歩分、後ろに佇んでいる彼女。
鑢七実ちゃん。
黒曜石のような瞳が僕を映す。
彼女にはそんな能力は、異能とでも言うべき力はない筈だ。
ない筈だった。
だけど、目の前に居る。
丁度良く、『記憶をなかったことにした』存在がすぐ傍に。
どちらがそうしたか。
何て言うのは考えるまでもないことだ。
球磨川禊――人間未満は弱い。
それはきっと、今まで彼と遭ったことのある誰でもそう言うことだろう。
だけど。
不条理を。
理不尽を。
堕落を。
混雑を。
冤罪を。
流れ弾を。
見苦しさを。
みっともなさを。
嫉妬を。
格差を。
裏切りを。
虐待を。
嘘泣きを。
言い訳を。
偽善を。
偽悪を。
風評を。
密告を。
巻き添えを。
二次災害を。
いかがわしさを。
インチキを。
不幸せを。
不都合を。
受け入れて、しかし。
だけど。
何より。
敗北と失敗だけは受け入れず、成功と勝利を求めて止まない。
その人間未満が、失敗の記憶から逃げるとは思えない。
逃げ続けられると思えない。
逃げ切れるとも、思えない。
その弱さは受け入れない。
受け入れられないのが。
受け入れられないから。

「なら、いいさ」

『人間未満』なんだから。

「話し合いを始めようか」

適当な椅子を起こす。
プラスチック製の、よくある椅子を。
序でに転がってるテーブルも起こして促せば、気にすることなく座った。
一応、周りのよく見える場所だから警戒くらいされる可能性は考慮していたけど。
どうやら雰囲気に反してそこまで捻くれてる訳じゃあなさそうだ。
七実ちゃんは、座るつもりはないらしい。
二人に目を向ければ、翼ちゃんは躊躇いなく、真宵ちゃんは少し下がって、それでも勇気を振り絞るように目を瞑って座った。
そこはかとなく威圧感を感じさせてくる七実ちゃん。
鋭さと湿り気を感じさせるじっとりとした目を、人間未満の目が向いてないのをいいことに向けてくる。
別にその辺り、ぼくが言う必要があることでも、言う理由があることでもない。
少し目を合わせただけで察してくれたらしい。
向こうから視線を切って周囲へと向け始めた。
正直、七実ちゃんなら目を向ける必要自体ないと思うけど、傍から見れば警戒している素振りがあるかないかで印象は変わってくる。
周りに目を向けてたせいで聞いてなかった、なんてことはないだろうから気にする必要はないか。

『それでどうしたんだよ欠陥製品? 僕たちの間に、言葉なんて不要じゃないか?』
「正直そうだとは思うけど、擦り合わせってのは必要じゃない?」
『それもそっか。じゃ、どうぞ?』
「首輪の解除に目途が付きつつある」
『おっ、やったぁ! 七実ちゃんの首輪を外せるってことだね!』
「ああ。本来なら自分の首を気にする場面のはずなんだけど……外れてるからな。とは言っても正直、詳しい所は翼ちゃんに任せてる」
『さっすがは翼ちゃん! 伊達におっぱいおっきくないね!』
「あ、あはは……まあ、正直まだ理解し切れてない所もあるから何とも言えないけど、まあ、理論は分かって来たって感じかな?」
「期待出来る、と考えてくれて良いと思う。と言っても現状だと翼ちゃんしか分解できる可能性はないんじゃないかな?」
『あっ、ふ~ん……そう』
「どうした?」
『え~? いや~、べっつに~? そ~んなあからさまに七実ちゃんのこと~、人質に取ぉ~るなんて傷付いちゃうな~、って』
「うるさい」
『はい』

若干、鬱陶しいムーブをしてきたのを両断。
と、言っても。
その面があったのは否定できない。
正直な話、ぼくが理解できなさそうな内容を理解できそうな翼ちゃんが脱落すると困るのは本当だ。
幾ら人間未満でも、ここまであからさまに言っておけば何もしないだろう。
しないよな。
しないと信じる。
しないと思うことにした。
それよりも、だ。
引っ掛かってたことがある。
引っ掛かったことがあった。

「七実ちゃん」
「…………なんでしょうか」

他所にジッと目を向ていた七実ちゃんに声を掛ける。
まあ、大した用事じゃないけど。

「さっき壊した人形の頭、ある?」
「その辺りに転がってるんじゃないですか?」
「持って来てくれない?」
「……いいでしょう。いえ、人を使い走りにするなんて悪い人、とでも言っておきましょうか」

何でもないように。
と言うか迷いない足取りでどこかへ足を進める。
その後ろ姿を眺めながら、真宵ちゃんが口を開き、閉じる。
言いたいことがあるんだろう。
でも、言う勇気が湧かないんだろう。
何せ本人はまるで気にする素振りすらないんだから。
何か言おうにも、本当に自分の言ってることが正しいのかも分からなくなると言うものだ。
最もらしく言われると特に。
まあ。
閑話休題。
人形だ。
そう、人形。
日和号。
あれは割と、ドン引きだった。
翼ちゃんによって下側を丹念に破壊し尽くされた訳だから、もう動けもしないだろうと油断していた。
人間未満が来るまでの間、待機する。
その方針を定めて適当な、遠過ぎず近過ぎないスタッフ用らしい控室を見付けて一人でトイレに向かっていた時。
普通に移動してる日和号と遭遇した。
まあ、あれだ。
最初はクモか何かかと思った。
刀四本。
それらを器用に使った四足移動。
どこの一繋ぎの大秘宝の金獅子だ。
見えた瞬間に変な声が出たぞマジで。
心構えはともかく、日和号がまだ動けると言う情報とそもそも想定されてないはずの移動方法だったようでかなり動きが遅かった情報とが手に入ったのは幸いだった。
正直、遠くから物を投げ続けてれば何とかなりそうな気配もなくはなかったから人間未満達が来る前に排除しておくことも考えたけど、目覚まし代わりに利用させてもらった。
だけじゃない。
もう一つ。
七実ちゃんならキレイに壊してくれる公算もあったからだ。
無意味と見放して軽く。
無価値と見過ごして楽に。
そうこう思い返してる内に、後ろ髪を文字通り引き摺るようにして持って来た。
予想の通り。
ギリギリ引き摺ってはなかったから顔は綺麗だ。
まあ、それもあと少しなんだけど。

「…………これです」
「ありがとう。そのまま悪いんだけど、外殻だけ外せる?」
「微刀のですか? 出来ますけど」

なぜ? と無言の問い掛け。
多分だけど、と前置いて、

「この中に主催者の居場所に関する情報がある」






「可能性がある。
 そもそもおかしなことだった。
 日和号――微刀の最初の居場所は地図で言う、E‐7の不要湖。
 これだけだったらおかしくはない。
 そもそも、不要湖には日和号が居る。
 そう言うギミック。
 そう言う構成都合。
 それで話は済んでいた。
 でも、それが変わった。
 不要湖から此処、E-6のランドセルランドに居場所を変えた。
 これがおかしい。
 ステージギミックはそのステージにあってこそだ。
 いや、そこに居ないと意味がない。
 にも関わらず、なぜ、移動した。
 いや、移動させた?
 いや、そもそもだ。
 なぜ、移動させる労力を割いた?
 不要なはずだ。
 このバトル・ロワイヤルには。
 あるいは一番初めなら、意味があったかも知れない。
 何も知らない参加者を惨殺する仕組み。
 そこから始まる勘違い。
 誰も積極的な者が居なかったとしても、そうでない者が居る可能性。
 それを醸し出すのに使えたかも知れない。
 だけど、無意味だ。
 この考えは無意味だ。
 なぜなら、全然普通に殺し合いを是とする存在ばかりだったんだから。
 それならステージギミックとして在り続けるのが正解のはずだ。
 正統のはずだ。
 なのになぜ。
 移動した?
 移動させた?
 殺し合いの加速?
 させる必要がない。
 目的があるとしても、それを日和号にさせる意味はない。
 嫌がらせ?
 この殺し合い自体がまさにそれだ。
 ならなぜ?

 一つ。
 そうする必要があったから。
 二つ。
 そうしたかったから。
 三つ。
 そうしなければならなかったから。

 そうする必要がある要素なら、そもそも必要な場所にずらして置くはずだ。
 そうしなければならないなら、それ相応の理由付けが必要になるはずだ。
 だから――消去法になるけど――そうしたかったから、で考えさせてもらう。
 なぜ、そうしたかったのか。
 恐らくは、周知されてしまったから。
 掲示板に、不要湖を巡回しているロボットだと言う情報を広められてしまったからだ。
 わざわざ殺しに来るロボットの居る場所に行く理由もなければ、殺す――壊す必要のないロボットを壊しに行く奴は居ない。
 でも――多分。
 それだと困る誰かが居た。
 日和号と接触して欲しい、あるいは不要湖に誰かが来るようにしたい何者かが居た。
 でもそれなら、日和号が此処、ランドセルランドに留まり続けていた理由がない。
 留まり続ける理由がない。
 好きなようにウロウロ移動し続けていれば、不要湖に誰かが行けるようになったはずだ。
 にも関わらず、此処に居た。
 居続けて、居た。
 どれだけ軽く見積もっても三時間。
 四時間。
 偶然に遭遇して、放送を跨いだ上での時間まで考えたら。
 その倍の時間は居てもおかしくはない。
 だったら、おかしい。
 なんで、居続けているのか。
 つまりは極論。
 遭遇させたかった。
 その上で戦わせたかった。
 もっと言うなら、壊させたかった。
 そう言う誰かが居た。
 んだと思う。
 まだ居るのかも分からないけど。
 それであれば、説明がまだ付く。
 好き勝手に動いていない理由が。
 此処から離れてなかった理由が。
 一応の説明がつく。
 まあ。
 実際の所、主催者側の用意した自立兵器が移動してるんだ。
 地図のデータぐらいはあるだろう、って。
 それなら重要施設の情報もありそうだなって。
 本音はその辺りかな?
 これ以上に関しては実際に中を見ないと分からない。
 だけど、それも見て視れば分かるはずだ。
 どこまで合ってるのか。
 どこまで、間違っているのかも――――――戯言に過ぎないかも、知れないけれどね」





無言。
皆の視線が無造作に置かれている日和号に注がれる。
中。
風が吹いた。
同時に、日和号の髪が無造作に千切れ飛んでいく。
手が伸びた。
七実ちゃんの手が。
それが何でもないように日和号の頭、その頭頂部に触れた。
瞬間。
割れる。
頭部。
球体。
その上側半分がいわゆる、くし切り。
そうしたかのようにバラけて広がる。
ゴチャゴチャ詰まった内部機構。
友が色々してるのを見たことがあるぼくでもあまり見慣れない物、と言うか見たことのないような物しかないのは所謂ロストテクノロジーとでも言うべき古っぽい機械だからだろうか。
そう考えている中で、変わらず七実ちゃんの手は動く。
まるで勝手知ったるオモチャにでも触るかのように。
慣れ親しんだ物を弄るように。
無造作に。
それでいて丁寧に。
何処に何があるのか分かり切っているような手付きで、時々何か考えるように手を止めはするものの分解していく。
ちょっと驚く。
そこまで応用の利くのかと。
内心で驚いて見るけど、どこか顰めっ面な、不機嫌そうな顔をしているから止めた。
無言のまま。
次々と内部を分解されていく様を眺め。
やがて。
その手が止まった。
明らかに違う。
明らかに異なる。
何処か見知った、それで居て日和号の中にあるとは思えない。
プラスチック。
見掛けたことのあるような、小さな電子機器がそこに在った。

「……………………これですね。これは、本来の微刀には組み込まれていない――だろう部品でしょう」
「そうだね」

手を伸ばし、止める。
他のパーツに線が繋がってる辺り、変な取り方をして良いのか。
逡巡。
軽く見回し。
外れそうな部分に爪を引っ掛けてみれば、紛失防止らしい半透明のプラスチックに繋がった状態で外れた。
これでまず、間違いない。
一ミリほど出ている部分を爪で掴んで、抜く。
抵抗らしい抵抗もなく引き抜けたのは、これこそよく見るデーターメモリー。
日和号の頭部やプラスチックの部分が衝撃を吸収するような何かだったのか単に丈夫だったのか、割れたり欠けたりしてる様には見られない。
皆に見えるように掲げるようにして、もう要らないと判断したらしく残ったパーツを諸共テーブル上から排除して何故かまた顔を顰めた七実ちゃんはスルーしつつ、空いたテーブルの中心に置く。
全員が無言。
無音。
誰かが息を飲む音が、イヤに響いた。

「――これだね」
「これ、ですか?」
「これが、ね」
『これみたいだね』
「これが?」

疑問の声もある。
それでも。
嫌が応にも期待は高まる。
明確な、異質。
主催者側が用意していた、本来、中身を探る等と想定されていない筈の物から出て来た、明らかに他とは異なる物。
面積にして四センチ平方メートルにも満たないだろうパーツ。
これの中を見れれば、あるいは、と。

「――――――――」
「――――――――」
「――――――――」
「――――――――」
「――――――――」
「――――――――」

誰も。
手を伸ばさない。
パーツを置いて手を引っ込めたぼくも。
不安そうに周囲を見回す真宵ちゃんも。
興味深そうに見詰めている翼ちゃんも。
変わらずへらへら笑ってる人間未満も。
再び周囲の警戒に戻った七実ちゃんも。
誰も。
それに手を伸ばそうとはしない。
それでも。
努めてか、あるいは本当にそうなのか。
人間未満が口を開いた。

『やったね欠陥製品! あとはこれを君のフィアンセの友ちゃんに見せれば万事解決だぜ!』
「いや、それは無理だ」
『え、なんで?』
「もう居ないからね」
『――――は?』
「もう居ないからね」

訝しげな顔をする人間未満、と二人に対して携帯を取り出す。
少し操作して、テーブルに置く。
メール。
データ容量の問題か。
あるいは見易いようにした配慮からか。
いや、配慮はまずないだろうから容量問題一択だろう。
そんな幾つもの題名のないメールの中。
一番最初にして唯一の題名付き。
起き抜けのぼくが確認したメール。
その題名は、

「『このメールが届いた場合、僕様ちゃんは既に死んでいる』……ッ?」
「ど、どう言……ッ! どう言うことですか戯言さん!」
「どう言うも何も。多分、書かれているままの事なんだと思うよ」
「違う! ……そうじゃない。そうじゃないわ、いーさん。一体、いつ、これを読んだの?」
「ついさっき。起きて部屋を出てここに来る最中に。友から何通もメールが来てた中の一番最初がそれ」

絶句。
声を荒げて立ち上がった真宵ちゃんと翼さん。
辛うじて翼さんは抑え込んだみたいだけど、動揺著しい。
さしもの人間未満も口を開けたまま固まっている。
この中で唯一反応らしい反応がないのはやっぱりと言うかなんと言うか、七実ちゃんだけ。
それでも一瞬、ぼくに目を向けただけ気にはなったんだろう。
それでもぼくは、ぼくは、言葉を止めない。

「デスノートって知ってる?
 まあ、人間未満は間違いなく知ってるだろうけど。
 その中の名探偵Lが一定時間操作する人間が居なかったら自動的にメッセージを送るようにしていた。
 言ってしまえばそれだけの、一部のラストから二部に繋げるための場面だけど、それに近い仕組みだろうね」

さっきのメールを開き直してスクロールさせれば、一定時間操作がなかった場合に自動的に纏めておいたデータが送られる。
その一番最初のメールがこれだ、と書かれてあった。
一定時間。
それが一分なのか、五分なのか十分なのか。
それはわざわざ書かれてはいない。
それでも。
それでも友なら、トイレに行くにしても仮眠を取るだけにしても軽い操作だけでこんなシステムを止めることが出来るはずだ。
にも関わらずメールが送られて来た。
と言うことは。
そう言う事なんだろう。
電話は、してはいない。
することは即ち、その場に誰かが居たなら、繋がっているぼく達の存在を知らしめることになるからだ。
この場で、この状況で、そんな危険は犯せない。
ぼく一人ならあるいは、そんな危険を顧みずに電話していたかも知れない。
だけど。
出来ない。
出来なかった。
生きようって、言ったのに。
友の現状と、二人の命。
だけじゃない。
残った全員。
ぼくを含めたこの場の全員。
その命を天秤に掛けて、天秤に載せてしまって、載せてしまえて、出来なかった。

『…………………………大丈夫? 翼ちゃんのおっぱい揉む?』
「え……? なんでわたし……あ、いえ、それで落ち着けるのなら吝かではないですけど」
「戯言さん…………」
「大丈夫。落ち着いてる。落ち着けてる――――多分、まだ実感がないからだろうけど」

実感がない。
そう。
実感がない。
まだ。
そう、まだ。
まだこのメールが来ただけだ。
まだ、これ以降の連絡がないだけだ。
多分、電話しないのもその辺りがあるんだと思う。
本当に電話をしてしまって。
出なかったら。
ほとんど確定してしまう。
だけどまだ分からない。
天才であっても失敗はする。
プログラミングのミスか何かでうっかり勝手に送られてきただけの可能性もなくはない。
万にも、あるいは億にも満たない可能性ではあっても。
だからまだ、可能性はある。
生きている可能性が。

『欠陥製品』
「なんだい、人間未満」
『なかったことにしちゃおうよ』




『なかったことにしちゃおうよ』
『こんなこと、あっちゃいけないことだって』
『なかったことにしちゃおうよ』
『こんなこと、起きていいはずがないんだって』
『なかったことにしたいって』
『思ってるんだろう?』
『考えてるんだろう?』
『感じてるんだろう?』
『だから』
『全部全部』
『僕と一緒に』
『僕達みんなで』
『なかったことにしちゃおうよ』
『あれも』
『これも』
『それも』
『どれも』
『なにも』
『全部』
『全部全部』
『全部全部全部』
『なかったことにしちゃおうよ』
『正も』
『否も』
『良いも』
『悪いも』
『嫌も』
『応も』
『何も』
『かも』
『嘆きも』
『悲劇も』
『惨劇も』
『喜劇も』
『仄かで』
『微かで』
『僅かで』
『幽かで』
『不明に』
『朧気に』
『曖昧に』
『漠然に』
『不鮮明で』
『不明瞭で』
『不分明で』
『不明確で』
『曖昧模糊で』
『有耶無耶に』
『戯言のまま』
『傑作なまま』
『虚構のまま』
『何も分かってないままに』
『なかったことにしたいって』
『だから、一言――言ってくれ』
『僕は味方だ』
『僕は』
『味方だ』
『こんなこと』
『あっちゃいけない』
『起っちゃいけない』
『有り得て良いはずがない』
『そう言ってくれればそれでいい』
『そう言ってくれれば、そのために動いてあげる』



『さあ――――――――僕の手を掴んで』

「人間未満」
『ッ、ああ! 欠陥製品』
「君の前提が完全に間違っているという点に目を瞑れば概ね正解だ」



「忘れたのかよ人間未満」
「格好よくなくて」
「強くなくて」
「正しくなくて」
「美しくなくて」
「可愛げがなくて」
「綺麗じゃなくて」
「恵まれてなくて」
「頭が悪くて」
「性格も悪くて」
「落ちこぼれで」
「はぐれもので」
「出来損ないだ」
「それでも」
「こんなこと」
「あっちゃいけない」
「起っちゃいけない」
「有り得て良いはずがない」
「思ったよ」
「思ってるさ」
「考えたよ」
「考えてるさ」
「感じたよ」
「感じたに決まってるだろ」
「それでも」
「受け入れるのが」
「受け止めるのが」
「在るべきなのが、ぼく達だろ?」
「いやだから」
「覚えない」
「いやだから」
「忘れる」
「いやだから」
「なかったことにする?」
「らしくないなぁ、人間未満」
「不条理も」
「理不尽も」
「不幸せを」
「不都合も」
「愛しい恋人のように受け入れる」
「自分で言ったことも忘れちまったのか?」




『うん。忘れた!』
「あっそう。ま、いいよ。少なくともまだ強がってる訳じゃないから気にしないで」
『そっか。そっかあ…………ま、でもいつでも言ってくていいんだぜ? 球磨川禊は二十四時間三百六十四日大体何処でも君のことを待ってるからさ! だって僕は、弱い者の味方なんだから!』
「さりげなく休みを作るな――でも、良かったよ人間未満。本質はそのままみたいでさ」
『? ――おいおい。分かったような口を利くじゃないか』
「悪い?」
『うんうん。悪くないよ』

軽い戯言。
そのやり取り。
でも、収穫はあった。
やっぱりどこまで堕っても、変わっていない。
人間未満は変われていない。

強者の害敵/弱者の味方

人間未満は変わっていない。
それが分かれただけで十分だ。
ただ、軸がないからブレている。
大切な軸がないからブレて見える。
今の七実ちゃんの軸が人間未満であるように。
人間未満にとって軸が黒神めだかだったのだ。
それだけだ。
それだけだった。
つまり。
方針は変わらない。
何時の間にか画面が黒くなっていたから付け直して、メールを更にスクロールする。
そしてそれを、テーブルに見えるように置き直した。

「まあ、一先ずの確認だ。
 首輪の解除方法は分かって来た。
 主催者の居場所もこれで目途も立ちそうだ。
 届いたメールの中には他にも情報はあるだろうしね」
「あ、だったらわたしはそっちを確認するわ。
 だから、この――タブレットは戯言さんに渡しますから交換しましょう?」
「ありがとう。
 それで、そっちだけど。
 それぞれジュースでも飲みながら確認しつつで共有してよ。
 日和号のデーターメモリーについてはこれからぼくが確認する」
『あ、それだったら七実ちゃんが携帯二つ持ってたからそっちにも送ってよ!
 って、勝手に言っちゃったけど七実ちゃんは別に問題ないってことで良いかなぁ?』
「――禊さんがそう仰るのでしたら」
「これ?
 って言うか持ってたのかよ……ちょっと待って。
 ……………………………………待ってね………………よし、送れた。
 これは人間未満と、真宵ちゃんに……で、良いみたいだね。
 あとは、間もなく最後のピース――友からの『手紙』が、此処に届く」

あるいは主催者にどうあっても見られたくない事柄か。
『青色サヴァン』の防御をも潜り抜けられる可能性を。
僅かなソレすら排除した、紙面での文章。
それを持った、櫃内様刻が向かっている。
真宵ちゃんが顔を左右に動かす。
翼ちゃんも、落ち着いている風ではあっても視線が周囲を舐める。
七実ちゃんは、何かに納得したように頷いて。
人間未満は、

『でも届くって、それさ』

嗤って、

『櫃内様刻が裏切らない保障があるの?』

言った。





声が漏れていないか。
息が聞こえていないか。
思わず。
口を抑えながらそう思った。
尻から登ってくる床の冷たさも、気にする余裕はない。
気にも出来ない。

『だってここに居るのは五人だぜ?』
『君の友ちゃんが、仮に、本当に、仮定として、もしかしたらば、一つの仮の可能性として、そうだっととしてさ』
『残り人数が何人かなんて僕でも計算できる』
『十一人だ』
『僕と欠陥製品、七実ちゃん、翼ちゃん、真宵ちゃん』
『居ないのは』
『七実ちゃんの弟くん、人間失格、無桐伊織、真庭蝙蝠、水倉りすか
『そして――――櫃内様刻』
『おいおい。おいおいおい、欠陥製品!』
『なんてこった!』
『此処に居る! 僕達が! 殺されてしまったら! 優勝がもう目の前じゃあないかッ!!!』

そう、目の前だ。
そう、考えたことだ。
集まってる五人が知らないだけで、零崎人識と無桐伊織の二人も恐らく死んでいる。
残り。
九人。
改めて、あまりにも生々しい数字が脳裏の浮かぶ。
居ないのは、鑢七花と真庭蝙蝠と水倉りすか。
文句なしの武闘派三人。
だけどそれ以上に、鑢七実と言う存在が際立っている。
だが、だ。
言ってしまえばその四人だけ。
その四人さえ何とかなれば、何とか出来るんじゃあないか。
最後の一人に成れるんじゃあないか。
幸か不幸か、その内の一人はそこに居る。
銃もある。
出来るんじゃないか。
普段なら。
絶対に過ぎらないだろう無謀な考えが脳裏を過ぎる。

「――――いや、大丈夫」
「きっとちゃんと来てくれる」
「味方として来てくれる」
「『手紙』を届けに来てくれる」
「友がそんな無責任な人間にモノを頼むとは思えない」
「増してやそれが、対主催の切り札かも知れない情報だぜ?」
「そんな重要な代物を持ってる相手が裏切る?」
「おいおい。おいおいおい、人間未満」
「それはいくら何でも侮り過ぎだ」
「それにだ」
「万が一、もしも、ほんのちょっと、僅かばかり、裏切ろうと思っちゃっても」
「仮に先制を打たれたとしてもだ」
「五人に勝てると思えるか?」
「仮に拳銃――爆弾でも良いけど、持ってたとして」
「投げられて爆発するまでの間に散らばって」
「その逃げてる相手の中から負傷してない人間を狙って撃つ」
「それが出来なければ後は数の暴力がある」
「出来るはずがない」
「やれるはずがない」
「道理にあってない」

そうだ。
そうだ。
そうだ。
そもそも僕は一人なんだ。
だから五人に勝てるはずがない。
道具がある?
そんな物は同じ条件だ。
向こうも五人分の持ち物が最低限でもあるはずだ。
僕が持ってる物だって、向こうが持ってない保障はない。
考えるまでもないことだ。
当然の事じゃないか。
何を考えていたんだ、僕は。
ゆっくりと、息を落ち着かせる。
落ち着かせようと、息を吐く。

「でもまあ――見付かってもすぐには出て来ないかも知れないね」
「確証が持ててないのかも知れない」
「ぼく達が、友の味方だって言う確証が」
「でも」
「だったら分かるはずだ」
「放送が流れれば」
「自動的に十一人は下回る」
「その上で」
「ここに集まってる五人は自動的にチームだと分かってるはずだ」
「そして半分以上が集まってるのは友と組んでる以外に現状有り得ない」
『それでも出て来なかったら?』
「……………………敵、かなぁ?」

タイムリミットは放送後。
そのすぐ後。
それまでに決めないといけない。
『対主催であり続けるか』。
『優勝を狙いに行くのか』。
二つに一つを、選ばなければならない。



辻褄は、まだ合わない。



無意識に。
無為式に。
彼は狂っていた。
そもそもその場を離れると言う選択肢が抜けていた。
放送前には辿り着き、放送後には出てくる。
そう、決定付けられた話の流れを耳にして。
この場を離れると言う選択を消されていた。
虚言を。
戯言を。
耳に入れてしまったばかりに。
裏切るのか。
裏切らないのか。
そのタイミングすら、操られていると言うことに。
潜り込んでから時機を見て裏切ると言う選択肢を。
『遺書』を隠して交渉すると言うような選択肢を。
気付かない。
気付けない。
一見、正しそうな「正解」二つ聞かされたことで。
そのどちらかを選ぶしかないのだと思い込んでしまっていることに。
分からない。
分かれない。
陰に隠れたその姿を。
見透かされてしているとも知らないまま。

【二日目/早朝/E-6 ランドセルランド】

戯言遣い@戯言シリーズ】
[状態]健康、右腕に軽傷(処置済み)
[装備]箱庭学園制服(日之影空洞用)@めだかボックス、巻菱指弾×3@刀語、ジェリコ941@戯言シリーズ
[道具]支給品一式×2(うち一つの地図にはメモがされている、水少し消費)、ウォーターボトル@めだかボックス、お菓子多数、缶詰数個、
   赤墨で何か書かれた札@物語シリーズ、ミスドの箱(中にドーナツ2個入り) 、錠開け道具@戯言シリーズ、
   タオル大量、飲料水やジュース大量、冷却ジェルシート余り、解熱剤、フィアット500@戯言シリーズ、
   タブレット型端末@めだかボックス、日和号のデーターメモリー
[思考]
基本:「■■■」として行動したい。
 1:これからどうするかを考える。
 2:不知火理事長と接触する為に情報を集める。その手始めに日和号のメモリーを確認する。
 3:その後は、友が■した情報も確認する。
 4:友の『手紙』を、『■書』を、読む。読みたい。
 5:危険地域付近には出来るだけ近付かない。
[備考]
 ※ネコソギラジカルで西東天と決着をつけた後からの参戦です
 ※第一回放送を聞いていません。ですが内容は聞きました
 ※地図のメモの内容は、安心院なじみに関しての情報です
 ※携帯電話から掲示板にアクセスできることを知りましたが、まだ見てはいません
 ※参加者が異なる時期から連れてこられたことに気付きました
 ※八九寺真宵の記憶を消すかどうかの議論以外に何を話したのかは後続の書き手にお任せします
 ※日和号に接続されていたデーターメモリーを手に入れました。内部にどのような情報が入っているかは後続の書き手にお任せします
 ※玖渚友が最期まで集めていたデータはメールで得ました。それを受け取った携帯電話は羽川翼に貸しています。


【八九寺真宵@物語シリーズ】
[状態]体調不良(微熱)、動揺
[装備]人吉瞳の剪定バサミ@めだかボックス
[道具]支給品一式(水少し消費)、 柔球×2@刀語、携帯電話@現実
[思考]
基本:変わらない。絶対に帰るんです。
 1:一先ず頂いたデータを見せてもらいますけど。
 2:あの、球磨川さん……? 私の記憶を消しといてスルー……?
[備考]
 ※傾物語終了後からの参戦です
 ※玖渚友が最期まで集めていたデータを共有されています。


【羽川翼@物語シリーズ】
[状態]健康、ノーマル羽川、動揺
[装備]パーカー@めだかボックス、ジーンズ@めだかボックス
[道具]支給品一式×2(食料は一人分)、携帯食料(4本入り×4箱)、毒刀・鍍@刀語、黒い箱@不明、トランシーバー@現実、真庭忍軍の装束@刀語、
   ブラウニングM2マシンガン×2@めだかボックス、マシンガンの弾丸@めだかボックス、戯言遣いの持っていた携帯電話@現実、
[思考]
基本:出来る手を打ち使える手は使えるだけ使う。
 0:殺し合いに乗らない方向で。ただし、手段がなければ……球磨川禊は要警戒。
 1:情報を集めたい。ブラック羽川でいた間に何をしていたのか……メールを確認すれば分かるかも。
 2:メールを確認して、首輪に関する理解も深める。
 3:いーさんの様子に注意する。次の放送の前後は特に。
[備考]
 ※ブラック羽川が解除されました
 ※化物語本編のつばさキャット内のどこかからの参戦です
 ※トランシーバーの相手は玖渚友ですが、使い方がわからない可能性があります。また、相手が玖渚友だということを知りません
 ※ブラック羽川でいた間の記憶は失われています
 ※黒神めだかの扱いについてどう説得したか、他の議論以外に何を話したのかは後続の書き手にお任せします
 ※零崎人識に関する事柄を無桐伊織から根掘り葉掘り聞きました
 ※無桐伊織の電話番号を聞きました。
 ※戯言遣いの持っていた携帯電話を借りています。なのでアドレス帳には零崎人識、ツナギ、玖渚友のものが登録されています。

【球磨川禊@めだかボックス】
[状態]『少し頭がぼーっとするけど、健康だよ。ただ、ちょーっとビックリしてるかな』
[装備]『七実ちゃんはああいったから、虚刀『錆』を持っているよ』
[道具]『支給品一式が2つ分とエプロン@めだかボックス、クロスボウ(5/6)@戯言シリーズと予備の矢18本があるよ。
    後は食料品がいっぱいと洗剤のボトルが何本かもあって、あ、あと七実ちゃんのランダム支給品の携帯電話も貰ったぜ!』
[思考]
『基本は疑似13組を作って理事長を抹殺しよう♪』
『0番はやっぱメンバー集めだよね』
『1番は七実ちゃんは知らないことがいっぱいあるみたいだし、僕がサポートしてあげないとね』
『2番は欠陥製品に気を配ることかな? あんまり辛そうなら、勝手になかったことにしちゃおっと!』
『3番は……何か忘れてるような気がするけど、何だっけ?』
『4番は、そんなことよりお菓子パーティーだ!』
[備考]
 ※『大嘘憑き』に規制があります
  存在、能力をなかった事には出来ない
  自分の生命にかかわる『大嘘憑き』:残り0回。もう復活は出来ません
  他人の生命にかかわる『大嘘憑き』:残り0回。もう復活は出来ません
  怪我を消す能力は再使用のために1時間のインターバルが必要。(現在使用可能)
  物質全般を消すための『大嘘憑き』はこれ以降の書き手さんにお任せします
 ※始まりの過負荷を返してもらっています
 ※首輪は外れています
 ※黒神めだかに関する記憶を失っています。どの程度の範囲で記憶を失ったかは後続にお任せします
 ※玖渚友が最期まで集めていたデータを共有されています。


【鑢七実@刀語】
[状態]健康、身体的疲労(小)、交霊術発動中
[装備]四季崎記紀の残留思念×1
[道具]支給品一式×2、勇者の剣@めだかボックス、白い鍵@不明、球磨川の首輪、否定姫の鉄扇@刀語、『庶務』の腕章@めだかボックス、
   箱庭学園女子制服@めだかボックス、王刀・鋸@刀語、A4ルーズリーフ×38枚、箱庭学園パンフレット@オリジナル
[思考]
基本:球磨川禊の刀として生きる
 0:禊さんと一緒に行く
 1:禊さんはわたしが必ず守る
 2:邪魔をしないのならば、今は草むしりはやめておきましょう
 3:いっきーさんは一先ず様子見。余計なことを言う様子はありませんから。
 4:羽川さんは、放っておいても問題ないでしょう。精々、首輪を外せることに期待を。
 5:八九寺さんの記憶は「見た」感じ戻っているようですが、今はまだ気にするほどではありません。が、鬱陶しい態度を取るようであれば……
 6:彼は、害にも毒にもならないでしょうから放置で。
 7:四季崎がうるさい……
[備考]
 ※支配の操想術、解放の操想術を不完全ですが見取りました
 ※真心の使った《一喰い》を不完全ですが見取りました
 ※宇練の「暗器術的なもの」(素早く物を取り出す技術)を不完全ですが見取りました
 ※弱さを見取れます。
 ※大嘘憑きの使用回数制限は後続に任せます。
 ※交霊術が発動しています。なので死体に近付くと何かしら聞けるかも知れません
 ※球磨川禊が気絶している間、零崎人識と何を話していたのかは後続の書き手にお任せします
 ※黒神めだかの戦いの詳細は後続にお任せします

【櫃内様刻@世界シリーズ】
[状態]健康、極度の緊張状態、動揺、『操想術』により視覚異常(詳しくは備考)
[装備]スマートフォン、首輪探知機、無桐伊織と零崎人識のデイパック(下記参照)
[道具]支給品一式×8(うち一つは食料と水なし、名簿のみ8枚)、玖渚友の手紙、影谷蛇之のダーツ×9@新本格魔法少女りすか、バトルロワイアル死亡者DVD(11~36)@不明
   炎刀・銃(回転式3/6、自動式7/11)@刀語、デザートイーグル(6/8)@めだかボックス、懐中電灯×2、真庭鳳凰の元右腕×1、ノートパソコン、
   鎌@めだかボックス、薙刀@人間シリーズ、蛮勇の刀@めだかボックス、拡声器(メガホン型)、 誠刀・銓@刀語、日本刀@刀語、狼牙棒@めだかボックス、
   金槌@世界シリーズ、デザートイーグルの予備弾(40/40)、 ノーマライズ・リキッド、ハードディスク@不明、麻酔スプレー@戯言シリーズ、工具セット、
   首輪×4(浮義待秋、真庭狂犬、真庭鳳凰、否定姫・いずれも外殻切断済)、糸(ピアノ線)@戯言シリーズ、ランダム支給品(0~2)
   (あとは下記参照)
[思考]
基本:死んだ二人のためにもこの殺し合いに抗う(崩壊目前)
 1:「いーちゃん」達と合流するか、しないか? 対主催であり続けるか、優勝を狙うか?
 2:玖渚さんの遺言を「いーちゃん」に届ける?
 3:どうする?
[備考]
  ※「ぼくときみの壊れた世界」からの参戦です。
 ※『操想術』により興奮などすると他人が時宮時刻に見えます。
 ※スマートフォンのアドレス帳には玖渚友、宗像形、零崎人識(携帯電話その1)が登録されています。
 ※阿良々木火憐との会話については、以降の書き手さんにお任せします。
 ※支給品の食料の一つは乾パン×5、バームクーヘン×3、メロンパン×3です。
 ※首輪探知機――円形のディスプレイに参加者の現在位置と名前、エリアの境界線が表示される。範囲は探知機を中心とする一エリア分。
 ※DVDの映像は29~36を除き確認済みです。
 ※スマートフォンに冒頭の一部を除いた放送が録音してあります(カットされた範囲は以降の書き手さんにお任せします)。
 ※ベスパ@戯言シリーズが現在、E-6 ランドセルランド付近に放置されています。
 ※優勝を目指すか、目指さないかの二択を突き付けられたと勝手に考えています。選択にタイムリミットがあり、それが次の放送のすぐ後だと思い込んでいます。

【その他(櫃内様刻の支給品)】
 懐中電灯×2、コンパス、時計、菓子類多数、輪ゴム(箱一つ分)、けん玉@人間シリーズ、日本酒@物語シリーズ、トランプ@めだかボックス、
 シュシュ@物語シリーズ、アイアンステッキ@めだかボックス、「箱庭学園の鍵、風紀委員専用の手錠とその鍵チョウシのメガネ@オリジナル×13、
 小型なデジタルカメラ@不明、三徳包丁、 中華なべ、マンガ(複数)@不明、虫よけスプレー@不明、応急処置セット@不明、
 鍋のふた@現実、出刃包丁、おみやげ(複数)@オリジナル、食料(菓子パン、おにぎり、ジュース、お茶、etc.)@現実、
 『箱庭学園で見つけた貴重品諸々、骨董アパートと展望台で見つけた物』(「」内は現地調達品です。『』の内容は後の書き手様方にお任せします)

【零崎人識のデイパック】
零崎人識の首輪、斬刀・鈍@刀語、絶刀・鉋@刀語、携帯電話その1@現実、糸×2(ケブラー繊維、白銀製ワイヤー)@戯言シリーズ
支給品一式×11(内一つの食糧である乾パンを少し消費、一つの食糧はカップラーメン一箱12個入り、名簿のみ5枚)
千刀・ツルギ×6@刀語、青酸カリ@現実、小柄な日本刀、S&W M29(6/6)@めだかボックス、
大型ハンマー@めだかボックス、グリフォン・ハードカスタム@戯言シリーズ、デスサイズ@戯言シリーズ、彫刻刀@物語シリーズ
携帯電話その2@現実、文房具、炸裂弾「灰かぶり(シンデレラ)」×5@めだかボックス、賊刀・鎧@刀語、お菓子多数

※携帯電話その2の電話帳には携帯電話その1、戯言遣い、ツナギ、玖渚友が登録されています

【無桐伊織のディパック】
無桐伊織の首輪、支給品一式×2、お守り@物語シリーズ、将棋セット@世界シリーズ


※放送まではまだ時間があります。





こうして。
日和号の長い長い待ち惚けは、幕を下ろしたのだった。



【日和号@刀語 解体】



――     。

見えない誰かと出逢えたことで。



「柔いしのびとして」 時系列順 Time Remaining
「柔いしのびとして」 投下順 Time Remaining
解体サーキュレーション 戯言遣い Q&A(玖&円)
非通知の独解 櫃内様刻 Q&A(12+1)
おしまいの安息(最後の手段) 鑢七実 Q&A(玖&円)
解体サーキュレーション 羽川翼 Q&A(旧案と宴)
解体サーキュレーション 八九寺真宵 Q&A(玖&円)
おしまいの安息(最後の手段) 球磨川禊 Q&A(旧案と宴)
おしまいの安息(最後の手段) 日和号 解体

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最終更新:2021年12月09日 22:13