反抗開始 ◆xzYb/YHTdI
おれ(真庭蝙蝠)は、一旦状況を振り返ってみた。
「何もうまくいってねぇじゃないか…」
そう、何一つうまくいっていない。
虚刀流を始末するためにあの女になってからか、何もうまくいっていない。
まずそもそも、虚刀流も始末できていない。
この訳分からん殺し合いに参加させられる。しかもあの女以外変身できない。
もっというと腹の中にいれておいた絶刀『鉋』もなぜか無くなる。
不意打ちしようと試みたが、失敗する。得物も奪われる。
…どこをとってもいいとこなしだ。かませ犬にもなっていない。
強いて言うならあの、人の皮をかぶった鬼…双識とかいってたか。
あの鬼の姿になれたことが、唯一の成功といったところだ。
「きゃはきゃは、しかしそれでもこの身体は、なかなかいいな。
あの虚刀流といい線いってんじゃねえか。これなら、正面から襲われようが
そうそう殺されることはねえだろう。まぁさすがに蜜蜂みてえのには気をつけなきゃな」
そういえば、あの男から渡されたこの服は何だ?
とても動きやすい。着物なんかと比べるまでもなく。
どう見たって着物じゃあねえし。忍者服というわけでもない。何だ?
そういや冷静に考えりゃあ、あの建物は何だったんだ?木で造られた訳ではなさそうだ。
「???????????????????????????????????????」
…まぁいいや。そんなこと言い出したらあの『鉋』だって説明不能だからな。
と忍者にしては暢気なことを考えていると、
「おい、あんた。ジャージを着たあんただよ。聞こえない?」
…?まぁ近くに人の気配を感じないから、おれのことだろう。
へえ。これはジャージというのか。知らねえな。
しかしなんだ。この生意気な餓鬼。殺すか。うるさいし。
といっても得物がないから素手で殺さなきゃいけねえが。
手に何か持っているが、まぁ刃がついてないからいいか。
と何も言わず近づいていくと
「まあ待て。あんたに僕の頭脳を貸してやろう」
なんて言ってきた。…何言ってんの、こいつ…?
―――――――――――――――――――――――――――――――――――――
「『完全な人間の創造』か。まあそこで僕を使うのはわかるが、
なぜ殺し合いなんだ。よくわかんないな」
まあ老人の考えることなど僕にはわかるわけないが。
しかしこんなあっさり捕まるなんて僕も落ちぶれたかな?
確か最後適当なホテルにりすかとツナギと三人で泊まったはずだ。
う~ん。捕まる前も捕まった後の記憶がないのはおかしい。
本当はさっさとあの老人を締め上げて、水倉神檎を探したいんだが。
でもまだ情報が少なすぎる。…とりあえず動くか。
いや。その前に持ち物の確認ぐらいしておくか。
まず、食料、地図、名簿とだけ書かれたほぼ白紙の紙、懐中電灯、筆記用具、
コンパス、時計、あとこれは拳銃か?グロックというらしい。
あとは…予備の弾丸が多少あるな。ついでにいうと耳栓。
やはり拳銃はあたりな部類だろう。
じゃあ改めて、行くか。
男がいた。背丈に似合わないジャージを着て、
針金細工を思わせる手足が長く、背の高い男が歩いていた。
ふむ、りすか達がいない今、たとえ拳銃を持っていようが
やはり駒はいたほうがいいだろう。最悪盾にでもすればいい。
見たところ体つきは悪くはなさそうだから、それ以外にも使い道はあるだろう。
どうせ、あとで裏切るからどっちにしたっていいからな。
「おい、あんた。ジャージを着たあんただよ。聞こえない?」
男は不思議そうな顔をして、その後無言で近づいてきた。
なんだこいつ。拳銃が見えないのか?それともただの馬鹿か?
まあ、そっちの方がやりやすくていいが。
「まあ待て。あんたに僕の頭脳を貸してやろう」
「聞こえなかったか。ようするに同盟を組もうと言ったんだ。僕は」
「きゃはきゃは面白いこと言うな。これからお前はぶっ殺されるんだぜ」
「あんたこそ何言ってんの?今どっちかが死ぬか。っつったらあんたの方だろ」
それでも男は愉快そうに笑う。僕は笑わない。というか笑えない。
もしかしてこいつ…拳銃のこと知らないのか!
いや、もう最近では漫画なんかでもポピュラーというより定番アイテムだぞ。
それを知らないとなると、よほどの世間知らずで馬鹿だ。
「なああんた。これ何か分かる?」
「なんだ、その塊。鈍器の類だとしても尺も短けえ。何なんだそれ」
「…これは拳銃という。なんだったら適当に撃ってやろうか」
「打つ?殴るもんなのか」
はあ。と僕はため息をつく。本当に知らないんだな。
いつの時代を生きていればそんな風に育つんだ。
まあいい。それならそうでさっさと駒にして、教えればいい。
「まあいいや。あんたさあ、その辺見といて」
適当に指を指す。
「きゃはきゃは、命令なんかしてんじゃねえよ」
とはいいつつ、僕が指を指した方を向く。
初めてだが、まあなんとかなるだろう。
狙いは定めなくてもいいが、とりあえず練習だ。
とりあえずは耳栓をして、一応両手で撃っておくか。
よし、撃つか。
ドンッ
結構うるさかった。そして思いのほか衝撃もあった。
だが、ほぼ狙い通りの場所に撃てたみたいだ。
「さて、これが拳銃というものだ。まあ僕の本業は違うけど。
もう一回聞こう。僕と同盟を組まないか」
――――――――――――――――――――――――――――――――――
おれ(真庭蝙蝠)は、一旦状況を振り返ってみた。
「…いいだろう。組んでやるよ」
適当に歩いていてたところ、この餓鬼に同盟を組まないか。と誘われた。
はっきりいって邪魔だったので、殺そうとしたが、
よく分からないがなかなか良い得物を持ってやがった。きゃはきゃは
これを利用しない手はねえぜ。あとで裏切らばそれでいい。
「じゃあ、同盟結締だ。ちなみに僕は供犠創貴だ。よろしく」
「きゃはきゃは。おれは真庭蝙蝠だ」
「蝙蝠。まずはあんたがしたいことからさせてやる。何がやりたいんだ」
「ん?別に、生き残れればそれでいいが、そうだな強いていうなら。っと、危ないぞ」
創貴とかいったか、そいつをこっちに引き寄せて一歩下がる。軽かった。
ちなみにこいつの後ろには、爽やかな男がいた。物騒な鈍器を持って。
「銃をならしたのは、あんたたちか」
ドンッ
「なっ!……ぐはっ…」
「これが答えだよ」
答えが出た。乱暴な方法で。かませ犬としては中々だった。
しかし、容赦ねえな。おれの言えたことでもないが。
まあ何はともあれこの銃というものは凄いな。なかなかの威力だ。
そういえば、炎刀も『銃』とかいう名前だったな。偶然か?
「あのさ、別にこれは週刊少年ジャンプじゃあないんだからさ。
そんなこと聞いてる暇があったら、普通撃たれると思うだろ。
ていうかそもそも襲ってきたのはあんたなんだから。
一応、急所は外しておいたから、すぐには死なないと思うけど」
撃たれた場所は足首だった。すぐには満足に動けないだろう。
ちなみにその間おれはこいつの形を覚えておく。
あとあと使うかもしれないし。…よし、覚えた。
あと創貴の姿はさっき覚えた。
「じゃあ、戦利品として色々もってくね。RPGみたいに」
あーるぴーじー?なんのことだ?さっきから聞かない言葉がたくさん出てくる。
「…く、そっ……………」
気絶した。思いがけない痛みのあまり、気絶したらしい。
最後に動けない自分に悔しがっていた。…哀れな奴。
「蝙蝠、あんたは、これ使いな。」
指を指したのは、さっきの鈍器。十字架をしていた。
見た感じ、重そうだが、使えない事は無いだろう。
まあ得物のないおれにはありがたかった。
「じゃあ、言葉に甘えて」
「で、まあ助けてくれたことには、感謝しておくよ」
「きゃはきゃは、同盟関係だからなあ。礼には及ばねえよ。
でだ、続きを言うと強いて言うなら、おれは双識という男を殺しておきたい。
なかなか厄介だったからな。今後に影響してくるだろうし」
「ふうん。じゃあそうするか。ついでに僕も言っておくと、
僕個人の当面のすることは、人探しだから。まあ蝙蝠を手伝ってついでにしておくよ」
こうして、『魔法使い』使いと、真庭忍軍が
ようやくやられっぱなしでいた零崎に反抗していくのであった。
【1日目/深夜/E‐4】
【供犠創貴@りすかシリーズ】
[状態]健康
[装備]グロック@現実
[道具]支給品一式×2、ランダム支給品(0~2)、銃弾の予備多少、耳栓
[思考]
基本:みんなを幸せに。それを邪魔するなら容赦はしない
1:蝙蝠と行動
2:りすか、ツナギを探す
3:このゲームを壊せるような情報を探す
[備考]
※九州ツアー中からの参戦です
※蝙蝠と同盟を組んでいます
【真庭蝙蝠@刀語】
[状態]健康、
零崎双識に変身中
[装備]エピソードの十字架@化物語シリーズ
諫早先輩のジャージ@めだかボックス
[道具]支給品一式、ランダム支給品(0~2)
[思考]
基本:生き残る
1:創貴と行動
2:双識をできたら殺しておく
3:強者がいれば観察しておく
[備考]
※創貴と同盟を組んでいます
※現在、変形できるのはとがめ、零崎双識、供犠創貴、阿久根高貴、元の姿です
【阿久根高貴@めだかボックス】
[状態]気絶中、足首負傷
[装備]
[道具]
[思考]
基本:…………………………………………………
1:…………………………………………………
[備考]
※E‐4にて放置されています
最終更新:2012年10月02日 08:07