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F-1-204

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匿名ユーザー

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"機術"


204 :創る名無しに見る名無し:2009/01/02(金) 23:08:20 ID:buGdlygX

「・・・・・・出るぞ、山さんの"アレ"だ」
ざわ・・・ざわ・・・ざわ・・・。
観衆の声がさざ波のように広がっていく。

格闘場の中央には、いにしえのギリシャ彫刻を思わせる肉体を持った二人の男が対峙している。
両者とも、半裸であったが、その肉体美を強調するような意匠を凝らした装甲具のような物を身につけている。
多分、あれが"召喚器"なのだろう。

両者とも、様々な"ポーズ"をとりあっている。二人の体からは、"もうもうと"湯気が立ち上り、最前列の
僕達にも彼らの"うなり声"が聞こえてくる。

「あれが、"機術"ですか?」
僕は師匠に聞いた。

「そうじゃよ。"機術"は"気術"なり。つまり、気合いじゃからな。そして、肉体言語による"記述"であり、
今のところ、"奇術"にすぎん物でもある」
師匠は辛辣に言った。

観衆の言う通り、山さんと呼ばれた男の肉体言語による"記述"が終了しつつあるようだ。
「ウム!!!!!」
山さんは、何かに納得したような声を出しながら、くるりと背後を振り替えってから、背中の筋肉を
強調するように顔だけこちらを向いて元気よくポーズ。

すると、対面にいる"記述"中の対戦相手を中心に、激しい雨が降り出した。
いや、雨だけではない。風が吹き、雷が轟く。

「出たっっっ!山嵐!!!!!」
ワーッと観衆は大歓声を送った。

あまりの激しい雨と風に対戦相手はポージングを取ろうとするが、取れない。
しばらく、雨風と戦っていたものの、やがて、セコンドからタオルが投げられた。

山さんの圧勝である。

-そして、格闘場からの帰り道、師匠がぼそりとつぶやいた。
「しかし、ワシは、"機術"に可能性を感じるのじゃよ」
「・・・僕もです!」
女である僕は機術師になれない。でも、この時から、召喚器職人としての自分を意識し始めたんだと思う。


》202の設定をアレンジして使わせてもらいました。
正月休みの暇つぶしということで。

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