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仮想戦闘記録 中編

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sousakurobo

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正確な状況判断及び如何なる事態にも臨機応変、柔軟な対応を行うのは戦いの基本である。重歩兵同士の戦いでも変わらない。狙っていたのか、予測か。ビルの間から出た瞬間、左方から正確無比に容赦無く25mm機関砲弾を浴びせられる。
さっきと違い体を動かして避けるのは不可能な射撃であるが、黙って食らう間抜けではない。回避が不可能ならば迎撃すればいいだけだ。当たる前に敵弾を破壊、又は別の手段で直撃は何としても防ぐ。
飛んでくる砲弾全ての速度、形状、方向、重量、威力などあらゆる情報をコンピュータが瞬時に計算、解析し着用者の脳に送信。送られた情報を元にして、神業の神業の域にまで鍛えに鍛え上げた技量を駆使して左手に持った刀を振るう。
攻撃を防ぐのを困難にする為に砲弾の発射速度と攻撃位置を微調整するのは、重歩兵にとって呼吸をする、歩くといった程度の常識であり当然の行為。
全く同じ場所に攻撃し続けるなら受けるのは簡単だから最大限にずらすのだ。しかし、まだまだ甘い。
一発、二発、三発。流れる水の如き無駄の無い滑らか且つ正確な剣捌きで砲弾を斬る。戦車の装甲をも斬り裂く凄まじい振動熱を発生させられる150cm振動熱斬刀の刀身に触れた砲弾は跡形も無く消滅、塵すら残らない。
傍から見れば大昔のアニメ、ルパン三世の登場人物である石川五右衛門が斬鉄剣で銃弾を弾くお馴染みの場面と酷似していた。刀で防ぎきれない分は左腕の装着式軽装甲盾で受ける。
同じ軽装甲盾という名称でも「折り畳み傘」とは比べ物にならない防御力を持つ装着式軽装甲盾は、25mm機関砲弾数発の直撃に十分耐えた。
とはいえ、手に直接持つ型の大重量重装甲の盾と比較すれば話にならず、攻撃を受ければ受ける程性能が低下、防御力が永続する訳ではないので油断はしない。

昔、人型兵器は役に立たないという説が当然のように語られていたという。その理由の一つに前方投影面積の大きさがあるが、これは覆せない真実であり、間違いでもある。常に棒のように突っ立っているだけの阿呆はいない。
車両等と違い人型は前方投影面積が大きく変化する事と、間接防御兵器の存在が思考から抜け落ちている。
最大出力のローラーダッシュで道路に飛び出し、急加減速、方向転換、道路に射ち込んだ伸縮可変鋼線の牽引による緊急回避。手足、体全体を使った細かな素早い動作など人型最大の長所、機動力を最大限に発揮して機関砲弾を回避する。
刀と盾、機動力による回避でも避けられないなら、間接防御専用兵器である頭部側面右側の長針弾発射機、左側の短針弾発射機、腹部左脇の五連装6.25mm機関銃で迎撃。
敵弾撃破の威力は低いが弾数が多い短針弾、威力は高いが弾数が少ない長針弾、銃身がそれぞれバラバラに動き最大五目標への同時迎撃が可能な五連装6.25mm機関銃から放たれる6.25mm振動熱徹甲弾を、
敵弾一発につき一発又は二、三発を撃ち込み、100%の命中率で撃墜する。
残弾が尽きたのか、敵の射撃が止む。相手は遮蔽で隠れているので正確ではないが、真正面、1000m先の道路にいる。一気に懐へ。機動靴の自在車輪が最速の回転で機体を前進させ、圧縮噴射推進器が更に加速させる。
弾倉の再装填が完了したのだろう。再び敵の25mm機関砲弾が放たれる。先程と同じように機動力を最大限に生かして避け、刀と盾で防ぎ、緊急回避と加速を兼ねた伸縮可変鋼線の牽引で時速200km以上を保ちながら前進する。

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