「RomeoPaPaよりExos各機、ステータス報告せよ」
『こちらRomeo11、システムオールグリーン。アンカー正常』
『Romeo12、オールグリーン、異常なし』
デジタル無線特有の電子音が混ざる交信、高機動兵員輸送車が奏でる古めかしいエンジンのリズムの中で、ウィンタースは初めての実戦にやや興奮気味な声で続けた。
「よし。事前のブリーフィング通りだ。気楽にやれ」
『言ってくれますね中尉。RPG食らったら、いくらコイツでもおシャカでしょ』
「オマエらの腕を信用している。今回の作戦の要だ。泣き言は生きて帰ってからにしろ」
『Roger That』
Exos1番機、リプトンが半ば投げやりな態度で了解の合図を送った。
『ケリー、心配すんなって。任務はたったの30分。お前が早くやりゃそんだけ早く仕事が終わるってもんさ』
2番機、ウェブスターが茶々を入れる。いつもこの二人は訓練中に軽口をたたき合って、おおかた最新兵器を預けられた特技下士官には見えない。
「慎重に扱えよ、500万ドルもする高価なオモチャだ」
「そんな事言ってちゃ前線になんか出れませんぜ?中尉殿」
「・・・よかろう。スピアーズ、後続のハンヴィーは?」
「リンク、GPS共に正常です。発見された形跡はありません」
小隊補佐であるスピアーズ少尉は明朗に答えた。
「しかし、中尉」
「なんだ」
「私が口をはさむことではないんでしょうが、今回の作戦、たった一個小隊の投入だなんて・・・」
「上の方はオモチャの利用価値を探りたいんだろう。俺らは与えられた仕事をこなすだけだ」
敵対勢力の予想戦力はほぼ同等。通常の作戦では少なすぎる人員だった。
「人が足りない分はあのブリキの騎士様に頑張ってもらうさ」
『こちらRomeo11、システムオールグリーン。アンカー正常』
『Romeo12、オールグリーン、異常なし』
デジタル無線特有の電子音が混ざる交信、高機動兵員輸送車が奏でる古めかしいエンジンのリズムの中で、ウィンタースは初めての実戦にやや興奮気味な声で続けた。
「よし。事前のブリーフィング通りだ。気楽にやれ」
『言ってくれますね中尉。RPG食らったら、いくらコイツでもおシャカでしょ』
「オマエらの腕を信用している。今回の作戦の要だ。泣き言は生きて帰ってからにしろ」
『Roger That』
Exos1番機、リプトンが半ば投げやりな態度で了解の合図を送った。
『ケリー、心配すんなって。任務はたったの30分。お前が早くやりゃそんだけ早く仕事が終わるってもんさ』
2番機、ウェブスターが茶々を入れる。いつもこの二人は訓練中に軽口をたたき合って、おおかた最新兵器を預けられた特技下士官には見えない。
「慎重に扱えよ、500万ドルもする高価なオモチャだ」
「そんな事言ってちゃ前線になんか出れませんぜ?中尉殿」
「・・・よかろう。スピアーズ、後続のハンヴィーは?」
「リンク、GPS共に正常です。発見された形跡はありません」
小隊補佐であるスピアーズ少尉は明朗に答えた。
「しかし、中尉」
「なんだ」
「私が口をはさむことではないんでしょうが、今回の作戦、たった一個小隊の投入だなんて・・・」
「上の方はオモチャの利用価値を探りたいんだろう。俺らは与えられた仕事をこなすだけだ」
敵対勢力の予想戦力はほぼ同等。通常の作戦では少なすぎる人員だった。
「人が足りない分はあのブリキの騎士様に頑張ってもらうさ」
『こちらSuper21、降下2分前』
ウィンタースの車両部隊を後方から追うUH-20ナイトレイブン輸送ヘリに吊されてた2体の甲冑は、従来の歩兵運用体系を刷新する目論見で開発された。
全高2.3m、重量1800kg、高速展開用脚部クライヤーホイール、5.56mm機銃と40mm対戦車榴弾砲を装備し、最厚部40mmのアルミ複合装甲を施した、いわば個人用簡易戦車と呼べるものだ。
小口径弾はもとより、12.7mmクラスの対物弾に対してもある程度の防御力を持ちながら、市街戦闘や森林戦闘における歩兵行軍と同程度に行動できるよう設計されている。
ウィンタースの車両部隊を後方から追うUH-20ナイトレイブン輸送ヘリに吊されてた2体の甲冑は、従来の歩兵運用体系を刷新する目論見で開発された。
全高2.3m、重量1800kg、高速展開用脚部クライヤーホイール、5.56mm機銃と40mm対戦車榴弾砲を装備し、最厚部40mmのアルミ複合装甲を施した、いわば個人用簡易戦車と呼べるものだ。
小口径弾はもとより、12.7mmクラスの対物弾に対してもある程度の防御力を持ちながら、市街戦闘や森林戦闘における歩兵行軍と同程度に行動できるよう設計されている。
『Super21、レーダーアラート』
事前調査ではレーダー施設は発見されなかったはず、とウィンタースは頭の中で反復した。輸送ヘリはウィンタースの車両部隊を跨いで作戦地域にさしかかっていた。
「想定内だ。予定通り降下させろ。できるか?」
『Affirmative』
「よし。カウントダウン任せる。各機、すっ転ぶなよ」
『5・・・・4・・・・3・・・・2・・・・1・・・・mark』
甲冑の肩に掛かっていたアンカーが低空で解き放され、後方2番機が投下された。既に脚部クライヤーホイールが降ろされ、投下の3秒後には接地していた。
がこっという鈍い音を立ててアブソーバーが軋み、多少バランスを崩しながら体勢を立て直す。ホイールの轍が緩やかな曲線を描いた。
続いて先頭1番機も降下。ほとんどバランスを崩すことなく走行体勢に入った。
ウェブスターは目前の1番機の降下を確認すると無線を入れた。
『こちらRomeo12、降下完了、作戦地域に向かいます』
「そちらの作戦はあくまで陽動だ。深入りはするなよ」
『Roger that』
通信を終えたウィンタースは手持ちの小銃に弾倉を詰め込み、コッキングレバーの動作具合を確かめた。
「さあ、我々も持ち場に到着するぞ。各自装填!」
「装填!」
銘々のかけ声で次々と小銃に装填される。
ウィンタースを乗せた車両部隊は、市街地を迂回するルートに向かっていた。
事前調査ではレーダー施設は発見されなかったはず、とウィンタースは頭の中で反復した。輸送ヘリはウィンタースの車両部隊を跨いで作戦地域にさしかかっていた。
「想定内だ。予定通り降下させろ。できるか?」
『Affirmative』
「よし。カウントダウン任せる。各機、すっ転ぶなよ」
『5・・・・4・・・・3・・・・2・・・・1・・・・mark』
甲冑の肩に掛かっていたアンカーが低空で解き放され、後方2番機が投下された。既に脚部クライヤーホイールが降ろされ、投下の3秒後には接地していた。
がこっという鈍い音を立ててアブソーバーが軋み、多少バランスを崩しながら体勢を立て直す。ホイールの轍が緩やかな曲線を描いた。
続いて先頭1番機も降下。ほとんどバランスを崩すことなく走行体勢に入った。
ウェブスターは目前の1番機の降下を確認すると無線を入れた。
『こちらRomeo12、降下完了、作戦地域に向かいます』
「そちらの作戦はあくまで陽動だ。深入りはするなよ」
『Roger that』
通信を終えたウィンタースは手持ちの小銃に弾倉を詰め込み、コッキングレバーの動作具合を確かめた。
「さあ、我々も持ち場に到着するぞ。各自装填!」
「装填!」
銘々のかけ声で次々と小銃に装填される。
ウィンタースを乗せた車両部隊は、市街地を迂回するルートに向かっていた。
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