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PBM世界の“何か”を妄想してみた

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ParaBellum

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「PBM世界の“何か”を妄想してみた」



 二十一世紀は人類が飛躍的に進歩を遂げたと言われているが、二十二世紀はまさしく、世界そのものを大きく変えてしまう出来事が立て続けに起こった。
 通常の科学では説明できない“第二科学”に分類された、“マナ”というエネルギーの発見。テラフォーミング技術の確立。空間跳躍技術の発見。実用段階に漕ぎ着けたナノマシン技術。進歩した遺伝子操作技術。
 それらの技術を持ち、とある人類は外部に希望を求めて旅立ち、とある人類は地球に希望を求めた。
 特にマナ技術とナノマシン技術(ナノ以下の微小機械も慣例的にナノマシンに含まれる)の発展は著しかった。
 地球そのものが生じる強大なエネルギーと、地熱。この二つを組み合わせたマナによる膨大なエネルギー供給は、とうとう発電施設の有効性を奪い去るにまで至った。
 マナと科学による制御により医療から戦闘まで利用可能なナノマシン技術は、従来の兵器の枠を超える兵器すら創造するに至った。
 マナによりエネルギー供給線、即ち『地脈』は人ではない高度な人工知性により管理され、人々は貧困から来る危険に晒されることなく、一時的な平和を享受した。
 しかし、技術が平和の為に使われるには留まらないのは歴史の常である。
 発展し過ぎた科学は兵器の異常な進歩を促し、人のみを殺戮するナノマシンや、中性子爆弾、電子機器を完全に無力化する電磁波兵器、衛星砲、時に大陸すら消し去る反応兵器。
 科学と欲望は暴走し、唐突に破裂した。
 些細なことから始まったその戦争は、お互いがお互いに技術の粋を集めて行ったもので、最初は生易しかった攻撃は徐々に高まっていった。
 空間に散布された殺戮用ナノマシンは人々を容赦無く殺戮し灰に還し、電磁波兵器により記録は抹消され、反応兵器により都市は形も残さずに消滅する。
 攻撃用衛星からは光学兵器が地上に降り注ぎ、隕石をそのまま落とす単純な質量兵器は巨大な火柱を創造する。核兵器は機銃弾の如く発射された。
 地上戦では最新技術の粋を集めて作られた人型兵器達が凌ぎを削った。
 更には地脈の管理者を利用しての地脈暴走攻撃が繰り返し行われ、結果的に全世界の至るところで火山が噴火。環境は徹底的に汚染された。
 人類に見切りをつけた一部の人間は宇宙に逃げ出し、逃げ遅れた人類は自らの体を改造すると、地球が元通りになるその時まで深き眠りについた。
 たった数カ月の戦争により地球上のあらゆる文献記録は抹消され、事実を語るべき人間も動物も知性すら存在しなくなった。
 戦争により機能を喪失した管理者たちは、知性の部分では無く、最初期のプログラムである環境の維持と再生を無意識に実行。文明で汚染された地球を元に戻していった。

 ――そして、数万年もの時間が流れた。

 管理者たちが地球上に渦巻いていた殺戮用ナノマシンを分解し終え、環境が回復の兆しを見せた頃、ようやく知性が戻り始めた。
 深き眠りについていた人類はシェルターから外に出ると、何も知らずに文明の復興を行い始める。
 それからまた暫くの時が経ち、極東の一角で三つ編みの少女が産まれた。


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