ビルの間で一機のHBが待機している。
「どこだ・・・?」
戦場は市街地。リクは量産型の陸戦装備のHBに搭乗していた。武装はミサイルポットにグレネード一体型シールド、ショットガンだ。
ビルの陰に隠れながら索敵を続ける。
「反応あり、来た!」
すぐに動き出す。さっきまでリクがいた所が攻撃で爆散する。
攻撃のあった方向、敵のいる方向に走り出す。
「動きが遅い・・・」
リクはHBの動きの遅さに苛立ちを覚える。
グラビレイトと比べれば遅いのだがそれでも普通のHBに出せる限界の速度だった。
「落ちろ!」
ミサイルで攻撃をする。敵機が飛び出してきた。
相手の手に持つ武器はアサルトライフルに短刀がついた銃剣だ。
短刀をかわして至近距離でショットガンの照準を合わせる。
引き金を引く前に敵機の蹴りで動きが逸らされる。
「ちっ・・・動け!」
無理な体勢からすぐに走り出す。アサルトライフルをかわしてショットガンをばら撒く。
敵機はビルの陰に隠れてやり過ごす。体勢を立て直したら後を追う。敵機がビルから飛びながら離れて射撃を行う。
シールドで防ぐと後ろから爆音が聞こえた。ビルの根元に敵機がセットした地雷が爆発したらしい。
ビルの根元に向けてセットされていた地雷はビルの基礎部分を破壊、ビルを倒壊させる。
「まずい!」
逃げようとしたところを周囲にミサイルを撃ち込まれて一瞬ひるむ。次の瞬間、こちらの脚部を切り裂きながら敵機がビルから離れる。
リクは動けないHBの中でビルの倒壊に巻き込まれた。
「どこだ・・・?」
戦場は市街地。リクは量産型の陸戦装備のHBに搭乗していた。武装はミサイルポットにグレネード一体型シールド、ショットガンだ。
ビルの陰に隠れながら索敵を続ける。
「反応あり、来た!」
すぐに動き出す。さっきまでリクがいた所が攻撃で爆散する。
攻撃のあった方向、敵のいる方向に走り出す。
「動きが遅い・・・」
リクはHBの動きの遅さに苛立ちを覚える。
グラビレイトと比べれば遅いのだがそれでも普通のHBに出せる限界の速度だった。
「落ちろ!」
ミサイルで攻撃をする。敵機が飛び出してきた。
相手の手に持つ武器はアサルトライフルに短刀がついた銃剣だ。
短刀をかわして至近距離でショットガンの照準を合わせる。
引き金を引く前に敵機の蹴りで動きが逸らされる。
「ちっ・・・動け!」
無理な体勢からすぐに走り出す。アサルトライフルをかわしてショットガンをばら撒く。
敵機はビルの陰に隠れてやり過ごす。体勢を立て直したら後を追う。敵機がビルから飛びながら離れて射撃を行う。
シールドで防ぐと後ろから爆音が聞こえた。ビルの根元に敵機がセットした地雷が爆発したらしい。
ビルの根元に向けてセットされていた地雷はビルの基礎部分を破壊、ビルを倒壊させる。
「まずい!」
逃げようとしたところを周囲にミサイルを撃ち込まれて一瞬ひるむ。次の瞬間、こちらの脚部を切り裂きながら敵機がビルから離れる。
リクは動けないHBの中でビルの倒壊に巻き込まれた。
「また負けた・・・」
「これで何敗だっけ?」
「私の十七勝だ」
シュミレーターによる訓練。実戦経験の少ないリクの為の訓練だった。
ルールは武器、フィールドランダムの一対一の模擬戦闘。
相手はウィンス。歴戦の勇士である彼は一般の機体にのっても全く腕は変わらない。
対してリクはグラビレイトの性能に頼り切っている為、通常の機体だとウィンスには勝てない。
様々な戦闘に対応するための訓練だが既にやる気が萎えかけている。
「しっかし、さすがは灰被り(グレーボマー)っすね~、戦闘が派手っすね」
観戦していたラウルがウィンスに言った。
「広域に攻撃してしまえば相手の逃げ場がなくなる。そちらの方が私の性に合っていてな」
灰被り、ウィンスの通り名だった。広域に実弾による砲撃を得意とした機体を操る彼は、ニヒルで静かなな性格とは逆に派手な攻撃を好む。
「まさか、オブジェクトを使ってくるなんて・・・」
「君は正攻法にこだわり過ぎだ。もっと周囲は何でも利用しなければいけない」
ちなみにウィンスは酒癖が悪い。飲まなければこのようなナイスミドルだが飲めばめんどくさいおっさんになる。
「わかってますけど、あまり余裕が生まれないんです。一人だとさすがに敵しか見えなくなってしまって・・・」
「それを解消できればさらに強くなれる。君には素質があるからな、昔の艦長を見ているようだ」
「艦長もHBに乗ってたんですか?」
ラウルが説明を始める。
「艦長は元パイロット、それも大隊長だよ」
「そこまで?」
「金若王(トップガン)、聞いたことない?」
「・・・まじですかい?」
「マジもマジ、大マジ。第三次世界大戦時のトップエースだったんだよ」
金若王とは第三次世界大戦時の三大伝説の一つで戦争に興味がなくても誰もが知っている様なパイロットだ。
当時の最新の技術を全て盛り込んだ強力な機体は日本のHBを一撃で二桁単位で吹き飛ばしたという。
ちなみに他の二つの伝説は日本軍の物で、一つは宇宙からのHBの投下作戦、鉄の雨。
もう一つは宇宙建造物を守る日本の護衛部隊三番艦、不沈艦オロチ。
どちらも恐ろしい光景から伝説となり、金若王はそれに並ぶ光景を見せたと言う。
「カルラ副長も当時の艦長の部下だったんだってさ」
「やっぱ凄い人なんだな・・・艦長。なのにあの物腰の低さは何なんだろう」
「理由はないぞ?あの人のは元々だ」
「これで何敗だっけ?」
「私の十七勝だ」
シュミレーターによる訓練。実戦経験の少ないリクの為の訓練だった。
ルールは武器、フィールドランダムの一対一の模擬戦闘。
相手はウィンス。歴戦の勇士である彼は一般の機体にのっても全く腕は変わらない。
対してリクはグラビレイトの性能に頼り切っている為、通常の機体だとウィンスには勝てない。
様々な戦闘に対応するための訓練だが既にやる気が萎えかけている。
「しっかし、さすがは灰被り(グレーボマー)っすね~、戦闘が派手っすね」
観戦していたラウルがウィンスに言った。
「広域に攻撃してしまえば相手の逃げ場がなくなる。そちらの方が私の性に合っていてな」
灰被り、ウィンスの通り名だった。広域に実弾による砲撃を得意とした機体を操る彼は、ニヒルで静かなな性格とは逆に派手な攻撃を好む。
「まさか、オブジェクトを使ってくるなんて・・・」
「君は正攻法にこだわり過ぎだ。もっと周囲は何でも利用しなければいけない」
ちなみにウィンスは酒癖が悪い。飲まなければこのようなナイスミドルだが飲めばめんどくさいおっさんになる。
「わかってますけど、あまり余裕が生まれないんです。一人だとさすがに敵しか見えなくなってしまって・・・」
「それを解消できればさらに強くなれる。君には素質があるからな、昔の艦長を見ているようだ」
「艦長もHBに乗ってたんですか?」
ラウルが説明を始める。
「艦長は元パイロット、それも大隊長だよ」
「そこまで?」
「金若王(トップガン)、聞いたことない?」
「・・・まじですかい?」
「マジもマジ、大マジ。第三次世界大戦時のトップエースだったんだよ」
金若王とは第三次世界大戦時の三大伝説の一つで戦争に興味がなくても誰もが知っている様なパイロットだ。
当時の最新の技術を全て盛り込んだ強力な機体は日本のHBを一撃で二桁単位で吹き飛ばしたという。
ちなみに他の二つの伝説は日本軍の物で、一つは宇宙からのHBの投下作戦、鉄の雨。
もう一つは宇宙建造物を守る日本の護衛部隊三番艦、不沈艦オロチ。
どちらも恐ろしい光景から伝説となり、金若王はそれに並ぶ光景を見せたと言う。
「カルラ副長も当時の艦長の部下だったんだってさ」
「やっぱ凄い人なんだな・・・艦長。なのにあの物腰の低さは何なんだろう」
「理由はないぞ?あの人のは元々だ」
多目的艦、スターク。連邦の最新の戦艦は今敵の同盟の領域内、中国を飛んでいた。
「あまり敵に襲われませんね、情報が渡って襲われてもいい頃でしょうに」
「襲われない方がいいだろうよ、あんまり不吉な事言うなカルラ」
全く襲われない。敵地にいる以上気は抜けないがあまりにも静かな状況は安心する。
「さすがにこの艦に無策で掛かるのは危険だろうし、それなりの案を練ってるか。もしくはまだ勝負をかけていないだけかもしれない」
そういったのは操舵手の席についているリキ。リリの休憩の為に交代している。
「勝負をかけてない?」
「この先は山があるからそこで勝負をかけるかもしれない」
「待ち伏せ、ですか・・・確かにそれはありますね」
カルラは情報を引き出し始めた。
「でも動きづらい斜面でどうするんだ?基地も離れてるし」
「あった、この部隊なら山岳で待ち伏せするというか・・・山岳地帯がもろに縄張りですね」
そこに映っていたのは敵エースのデータ。四機分ある。
「この部隊は四聖獣部隊、中国でかなりの戦績を上げている部隊です」
「そいつらが来るって?」
「その可能性は高いですね。何しろ彼らは基地が見つからない事で有名ですから」
「ゲリラ戦って事か?それにしたってな・・・」
ゴースはかなり否定的だがリキは考えていた。
「どっちにしろ備えはしといたほうがいいな」
「そう、備えは必要ですよね・・・ははは」
覇気の無いハーミストが入ってきた。一つの問題がこの艦を襲っていた・・・
「あまり敵に襲われませんね、情報が渡って襲われてもいい頃でしょうに」
「襲われない方がいいだろうよ、あんまり不吉な事言うなカルラ」
全く襲われない。敵地にいる以上気は抜けないがあまりにも静かな状況は安心する。
「さすがにこの艦に無策で掛かるのは危険だろうし、それなりの案を練ってるか。もしくはまだ勝負をかけていないだけかもしれない」
そういったのは操舵手の席についているリキ。リリの休憩の為に交代している。
「勝負をかけてない?」
「この先は山があるからそこで勝負をかけるかもしれない」
「待ち伏せ、ですか・・・確かにそれはありますね」
カルラは情報を引き出し始めた。
「でも動きづらい斜面でどうするんだ?基地も離れてるし」
「あった、この部隊なら山岳で待ち伏せするというか・・・山岳地帯がもろに縄張りですね」
そこに映っていたのは敵エースのデータ。四機分ある。
「この部隊は四聖獣部隊、中国でかなりの戦績を上げている部隊です」
「そいつらが来るって?」
「その可能性は高いですね。何しろ彼らは基地が見つからない事で有名ですから」
「ゲリラ戦って事か?それにしたってな・・・」
ゴースはかなり否定的だがリキは考えていた。
「どっちにしろ備えはしといたほうがいいな」
「そう、備えは必要ですよね・・・ははは」
覇気の無いハーミストが入ってきた。一つの問題がこの艦を襲っていた・・・
「また負けたぁ!」
「これで私の二十五勝だ」
リクは訓練を続けていた。しかしウィンスに勝てないまま二十五敗だが・・・
「何で勝てないんっすかね」
「今度は動きが鈍い。考えすぎだ」
ラウルの疑問ももっともだがリクの弱点は明白だった。
「行動が常識に縛られ過ぎている。もっと多種多様の戦術の切り替えを行え」
リクの弱点はがむしゃらに攻撃しすぎてしまう事だった。
「処理が追い付かないんですよ・・・グラビレイトみたいに脳波計測がないと行動が遅くなりすぎて・・・」
「かといって反射に頼ればフェイントでお陀仏・・・」
「うっ・・・」
ラウルに痛いところをつかれてうなだれるリク。
「もう一度やるか?」
「やりますよ!」
シュミレーターがまた稼働する。
今度のフィールドは山岳地帯。
リクのHBの武装はチェーンガンとグレネードランチャーに小型ナイフだった。
「使いづらい武器が来たな・・・」
シュミレーションが開始される。
すぐに敵機にロックされる。案外近くにいたらしい。
こちらも熱源をロックして移動を開始しようとしたがすぐに動きを回避に変える。
上から砲弾が降ってきたからだ。
途中の木々を無視した立体的なキャノン砲による砲撃が降る。
「くっそ!動きづらい!」
斜面や木々の所為で動きが鈍くなる。すぐ横に砲撃が着弾する。
(どうすればいい?狙いをそらせるために出来る事・・・)
その時、ひとつのアイディアが思い浮かんだ。
「やるだけやってやる!」
敵機の方向に走り砲撃をかわす。次の砲撃が放たれる前にグレネードを撃つ。
爆発とともに周囲の木々に引火する。熱源センサーがエラーを起こす前にカットする。
砲撃の精度が下がる。チェーンガンを手に取り、さらに接近する。
敵機がキャノン砲を捨てる前に射撃を開始する。
火花を散らす装甲が耐えきれずに穴をあけていく。そこに接近して一気にナイフを突き刺す。
シュミレーターが終了する。
「やっと・・・やっと勝てた!」
「おー、おめでとー」
「やる気なっ!?」
「さすがに待たされ過ぎてねー」
ウィンスも顔を出す。
「やっと勝ってくれたか」
「やっと勝てましたよ・・・」
「だがもう少しうまい事考えて欲しいがな」
「うっ・・・」
わからない訳じゃない。あんな山火事を起こしてしまったら帰艦が大変だし、何より焼け死んでしまう。
「精進しろ、少年よ」
「うぅ・・・はい・・・」
「これで私の二十五勝だ」
リクは訓練を続けていた。しかしウィンスに勝てないまま二十五敗だが・・・
「何で勝てないんっすかね」
「今度は動きが鈍い。考えすぎだ」
ラウルの疑問ももっともだがリクの弱点は明白だった。
「行動が常識に縛られ過ぎている。もっと多種多様の戦術の切り替えを行え」
リクの弱点はがむしゃらに攻撃しすぎてしまう事だった。
「処理が追い付かないんですよ・・・グラビレイトみたいに脳波計測がないと行動が遅くなりすぎて・・・」
「かといって反射に頼ればフェイントでお陀仏・・・」
「うっ・・・」
ラウルに痛いところをつかれてうなだれるリク。
「もう一度やるか?」
「やりますよ!」
シュミレーターがまた稼働する。
今度のフィールドは山岳地帯。
リクのHBの武装はチェーンガンとグレネードランチャーに小型ナイフだった。
「使いづらい武器が来たな・・・」
シュミレーションが開始される。
すぐに敵機にロックされる。案外近くにいたらしい。
こちらも熱源をロックして移動を開始しようとしたがすぐに動きを回避に変える。
上から砲弾が降ってきたからだ。
途中の木々を無視した立体的なキャノン砲による砲撃が降る。
「くっそ!動きづらい!」
斜面や木々の所為で動きが鈍くなる。すぐ横に砲撃が着弾する。
(どうすればいい?狙いをそらせるために出来る事・・・)
その時、ひとつのアイディアが思い浮かんだ。
「やるだけやってやる!」
敵機の方向に走り砲撃をかわす。次の砲撃が放たれる前にグレネードを撃つ。
爆発とともに周囲の木々に引火する。熱源センサーがエラーを起こす前にカットする。
砲撃の精度が下がる。チェーンガンを手に取り、さらに接近する。
敵機がキャノン砲を捨てる前に射撃を開始する。
火花を散らす装甲が耐えきれずに穴をあけていく。そこに接近して一気にナイフを突き刺す。
シュミレーターが終了する。
「やっと・・・やっと勝てた!」
「おー、おめでとー」
「やる気なっ!?」
「さすがに待たされ過ぎてねー」
ウィンスも顔を出す。
「やっと勝ってくれたか」
「やっと勝てましたよ・・・」
「だがもう少しうまい事考えて欲しいがな」
「うっ・・・」
わからない訳じゃない。あんな山火事を起こしてしまったら帰艦が大変だし、何より焼け死んでしまう。
「精進しろ、少年よ」
「うぅ・・・はい・・・」
「すみません、義父さん・・・」
[そこまで気にする事じゃないだろう?その程度でへこたれるような育て方はしていないぞ]
同盟軍の戦艦の中でミキとギルバートが一人の男性と話していた。
相手は同じくエース、ゴードン・レンストル。道化死(クレイジー・ピエロ)と言われる男で二人の父親だった。
「はい、わかっています」
「で、親父。これから俺等はどうすればいい?」
今回の作戦で手に入った物はたった一つの地方の基地。
作戦としてはあまり上々では無い結果にミキは落ち込んでいる。
[お前らには一度本国に帰ってきてもらう]
「イギリスに?でも、どうして?」
[上からの命令だ。新型のHBのテストを頼みたいそうだ]
すぐに背筋を伸ばしてミキは答える。
「・・・わかりました。すぐに戻ります」
[すまないな、そっちに行ってやれなくて]
「大丈夫です。この程度では諦めません。せめて互角に戦えるようになります」
ミキは義父に対して大きな恩を感じている。
戦災孤児だったミキを引き取ってここまで育ててくれた義父を心の底から慕っている。
[その意気だ。負けたならさらに強くなれ。ギルバート、ミキを頼んだぞ]
「わーってるって。親父もぽっくり死なないようにな」
ぶっきらぼうな義兄は少しばかりめんどくさそうに答えた所で通信が切れた。
[そこまで気にする事じゃないだろう?その程度でへこたれるような育て方はしていないぞ]
同盟軍の戦艦の中でミキとギルバートが一人の男性と話していた。
相手は同じくエース、ゴードン・レンストル。道化死(クレイジー・ピエロ)と言われる男で二人の父親だった。
「はい、わかっています」
「で、親父。これから俺等はどうすればいい?」
今回の作戦で手に入った物はたった一つの地方の基地。
作戦としてはあまり上々では無い結果にミキは落ち込んでいる。
[お前らには一度本国に帰ってきてもらう]
「イギリスに?でも、どうして?」
[上からの命令だ。新型のHBのテストを頼みたいそうだ]
すぐに背筋を伸ばしてミキは答える。
「・・・わかりました。すぐに戻ります」
[すまないな、そっちに行ってやれなくて]
「大丈夫です。この程度では諦めません。せめて互角に戦えるようになります」
ミキは義父に対して大きな恩を感じている。
戦災孤児だったミキを引き取ってここまで育ててくれた義父を心の底から慕っている。
[その意気だ。負けたならさらに強くなれ。ギルバート、ミキを頼んだぞ]
「わーってるって。親父もぽっくり死なないようにな」
ぶっきらぼうな義兄は少しばかりめんどくさそうに答えた所で通信が切れた。
[連絡します。リク・ゼノラス准尉はすぐにミーティングルームまで来てください。繰り返します―――]
「リクー呼ばれてっぞー」
「わかってるよ。整備は後頼んだ」
「あいよ、そもそもお前の仕事でもないからな」
グラビレイトの関節の整備をラウルに任せるリク。
整備ぐらいは自分である程度できた方がいいと思っていたからこその行動だった。
「リク・ゼノラス准尉です」
「入ってきてください」
ミーティングルームにはハーミストが座っていた。
「どうです?ここでの生活には慣れましたか?」
「結構楽しくやってますよ。訓練は負けっぱなしですが」
「そうですか、それなら良かったですね」
「で、本題は何でしょう」
ハーミストがホロウインドウに情報を提示する。
「このあたりの区域にエースの小隊がいます。それに対する警戒をお願いしたくてですね・・・」
本来、周囲に対する警戒は小隊の方の任務で、リクは小隊から外れている為一機ではそういう事が難しい。
「僕にですか?」
「今回は少しばかり特殊な状況でして・・・」
ハーミストは一つの表をリクに見せる。
「何ですかこれ?食料と、弾薬・・・物資?」
「正直言って物資不足がそろそろきついんです」
まさかの台所事情だった。
「それで今回は敵の拠点を探るのも目的の一つになります」
「つまり、エースの迎撃と彼らの基地を見つける事が今回の任務と言う事になるんですか?」
「具体的に言えば手加減をして戦っていただきたいんです」
リクはさっぱり意味が分からず首をひねる。
「彼らに勝ってしまえば撤退されて基地の場所が分からなくなってしまいます。なので一旦撤退させてその後を別動体に追わせて補給基地の場
所の特定を行います。なのでリク君には一回目の戦闘で互角のふり、二回目の戦闘で圧倒してもらいたいんです」
「なるほど、一回撤退させればいいんですね?」
「そうなります。あなたなら手加減してもそうそうやられませんし、それに物資の消費も最低限で済みます。それにいざとなったら私も出ます
から」
出る、つまり金若王で出撃すると言う事だろう。
ハーミストはにっこりとほほ笑みながら言った。
「ですがそうなると少しばかり面倒な事になるんで出来るだけ一人でお願いします」
「は、はい」
背筋の寒気と共に返事を返す。
リクはその時、グラビレイトに乗っていてもこの人には勝てないと確信した。
「リクー呼ばれてっぞー」
「わかってるよ。整備は後頼んだ」
「あいよ、そもそもお前の仕事でもないからな」
グラビレイトの関節の整備をラウルに任せるリク。
整備ぐらいは自分である程度できた方がいいと思っていたからこその行動だった。
「リク・ゼノラス准尉です」
「入ってきてください」
ミーティングルームにはハーミストが座っていた。
「どうです?ここでの生活には慣れましたか?」
「結構楽しくやってますよ。訓練は負けっぱなしですが」
「そうですか、それなら良かったですね」
「で、本題は何でしょう」
ハーミストがホロウインドウに情報を提示する。
「このあたりの区域にエースの小隊がいます。それに対する警戒をお願いしたくてですね・・・」
本来、周囲に対する警戒は小隊の方の任務で、リクは小隊から外れている為一機ではそういう事が難しい。
「僕にですか?」
「今回は少しばかり特殊な状況でして・・・」
ハーミストは一つの表をリクに見せる。
「何ですかこれ?食料と、弾薬・・・物資?」
「正直言って物資不足がそろそろきついんです」
まさかの台所事情だった。
「それで今回は敵の拠点を探るのも目的の一つになります」
「つまり、エースの迎撃と彼らの基地を見つける事が今回の任務と言う事になるんですか?」
「具体的に言えば手加減をして戦っていただきたいんです」
リクはさっぱり意味が分からず首をひねる。
「彼らに勝ってしまえば撤退されて基地の場所が分からなくなってしまいます。なので一旦撤退させてその後を別動体に追わせて補給基地の場
所の特定を行います。なのでリク君には一回目の戦闘で互角のふり、二回目の戦闘で圧倒してもらいたいんです」
「なるほど、一回撤退させればいいんですね?」
「そうなります。あなたなら手加減してもそうそうやられませんし、それに物資の消費も最低限で済みます。それにいざとなったら私も出ます
から」
出る、つまり金若王で出撃すると言う事だろう。
ハーミストはにっこりとほほ笑みながら言った。
「ですがそうなると少しばかり面倒な事になるんで出来るだけ一人でお願いします」
「は、はい」
背筋の寒気と共に返事を返す。
リクはその時、グラビレイトに乗っていてもこの人には勝てないと確信した。
リクは早速準備を始めた。
ハンガーに向かいラウルに声をかける。
「ラウル、通常機用の短刀ってグラビレイトでも使える?」
「持ち手をすげ変えれば一応は使えるけど・・・意味ある?」
「いいから、頼んだ!」
いくつかの要望を伝えてイザナミにも声をかける。
「次の戦闘では出来るだけアシストを切って欲しい」
『本当によろしいのですか?』
「構わないよ。ただいつでもアシストできるように準備はして欲しい」
『了解しました』
シュミレーターに足を運ぶ。短刀に慣れなくては・・・
大気圏に突入する一つの輸送機。その中にはキセノがいた。
「まったく、地球と言うのはいつでも鬱陶しいね」
キセノは地球が嫌いだった。だが、宇宙が好きな訳でもない。
キセノは、世界と言う物全てが苦手だった。
輸送機は安定飛行を開始してイギリスへと向かう。
キセノはすぐに輸送機の格納庫に向かう。
その間、キセノが考えていた事はリクの戦績の事だった。
過激派の宗教団体の壊滅。
トップクラスのエース、黒揚羽の撃墜。
黒揚羽と青い知将の共同作戦からの離脱。
最初の物はまだしも、後の二つはどちらもエースが参加している。
リクは少しばかりいじってあるとはいえ、ただの十六歳のガキの筈。それだけグラビレイトの能力が高いという事だろう。
もしくは――それだけ無理をしているか。
「予想以上の性能になったなら・・・対抗手段が必要になるよな」
格納庫に横たわっていたのは黒いHB。キセノが宇宙から持ってきたものだ。
格納庫の扉をロックしてすぐそばのHBに接続されたモニターに持っていた端末のコードを差し込む。
一つの画面が現れてHBにデータが送られる。
「これを同盟軍に渡せばいい勝負にはなるかな」
「相変わらずの悪い趣味ですね」
後ろから声変わり前の少年の声が聞こえる。
「そうだな。確かに趣味は悪いが、それがどうした?」
「全く堪えませんか・・・」
「扉をロックしているのだから覗きは良くないとは思わないのか?」
全く振り向かずにキセノは声の主に話しかける。
「僕に見られたからと言って困る物ではないでしょう?」
「それもそうだな。しかし、本当に厄介だよ」
「Typeαの事ですね。確かにそうですよね。かなりの戦績を上げている」
「それだけじゃないぞ。これを見ろ」
一つのホロウィンドが明りを放つ。現れたのは同盟軍の被害報告書だった。
グラビレイトに撃墜された機体数は十七機。
パイロットの負傷の割合をみると、軽傷が十二人、無傷が五人。
つまり、死亡者がゼロ人。
「これって・・・」
「グラビレイトは最初の戦闘でしか人を殺していない。つまり、手加減している」
これが事実なら本気の戦闘ではどれくらいの戦いが出来るのか。
「・・かなりの物ですね・・・」
「お前にも時が来たら戦場で姿を見れる時が来るかもしれない。その時を楽しみにしているといい」
「嬉しくないんですが・・・」
「どっちにしろ、という意味だ、取り戻せればそれがいい。それよりも、さっさとこっちに来い、アマテラス。ここで寝泊まりする気か?」
少年は、人工知能らしからぬ楽しげな雰囲気で告げた。
『その表現はどうかと思いますが・・・了解しましたよ、マスター』
ハンガーに向かいラウルに声をかける。
「ラウル、通常機用の短刀ってグラビレイトでも使える?」
「持ち手をすげ変えれば一応は使えるけど・・・意味ある?」
「いいから、頼んだ!」
いくつかの要望を伝えてイザナミにも声をかける。
「次の戦闘では出来るだけアシストを切って欲しい」
『本当によろしいのですか?』
「構わないよ。ただいつでもアシストできるように準備はして欲しい」
『了解しました』
シュミレーターに足を運ぶ。短刀に慣れなくては・・・
大気圏に突入する一つの輸送機。その中にはキセノがいた。
「まったく、地球と言うのはいつでも鬱陶しいね」
キセノは地球が嫌いだった。だが、宇宙が好きな訳でもない。
キセノは、世界と言う物全てが苦手だった。
輸送機は安定飛行を開始してイギリスへと向かう。
キセノはすぐに輸送機の格納庫に向かう。
その間、キセノが考えていた事はリクの戦績の事だった。
過激派の宗教団体の壊滅。
トップクラスのエース、黒揚羽の撃墜。
黒揚羽と青い知将の共同作戦からの離脱。
最初の物はまだしも、後の二つはどちらもエースが参加している。
リクは少しばかりいじってあるとはいえ、ただの十六歳のガキの筈。それだけグラビレイトの能力が高いという事だろう。
もしくは――それだけ無理をしているか。
「予想以上の性能になったなら・・・対抗手段が必要になるよな」
格納庫に横たわっていたのは黒いHB。キセノが宇宙から持ってきたものだ。
格納庫の扉をロックしてすぐそばのHBに接続されたモニターに持っていた端末のコードを差し込む。
一つの画面が現れてHBにデータが送られる。
「これを同盟軍に渡せばいい勝負にはなるかな」
「相変わらずの悪い趣味ですね」
後ろから声変わり前の少年の声が聞こえる。
「そうだな。確かに趣味は悪いが、それがどうした?」
「全く堪えませんか・・・」
「扉をロックしているのだから覗きは良くないとは思わないのか?」
全く振り向かずにキセノは声の主に話しかける。
「僕に見られたからと言って困る物ではないでしょう?」
「それもそうだな。しかし、本当に厄介だよ」
「Typeαの事ですね。確かにそうですよね。かなりの戦績を上げている」
「それだけじゃないぞ。これを見ろ」
一つのホロウィンドが明りを放つ。現れたのは同盟軍の被害報告書だった。
グラビレイトに撃墜された機体数は十七機。
パイロットの負傷の割合をみると、軽傷が十二人、無傷が五人。
つまり、死亡者がゼロ人。
「これって・・・」
「グラビレイトは最初の戦闘でしか人を殺していない。つまり、手加減している」
これが事実なら本気の戦闘ではどれくらいの戦いが出来るのか。
「・・かなりの物ですね・・・」
「お前にも時が来たら戦場で姿を見れる時が来るかもしれない。その時を楽しみにしているといい」
「嬉しくないんですが・・・」
「どっちにしろ、という意味だ、取り戻せればそれがいい。それよりも、さっさとこっちに来い、アマテラス。ここで寝泊まりする気か?」
少年は、人工知能らしからぬ楽しげな雰囲気で告げた。
『その表現はどうかと思いますが・・・了解しましたよ、マスター』
「まだ訓練しているのか?」
ウィンスの声が掛かる。それもそうだろう、リクはさっきまでの訓練を終えた直後にまたシュミレーターをしていたのだから。
「ちょっと、武器の訓練がしたくて・・・」
「ふむ、短刀か。教えてやろうか?」
「え?でも、ウィンスさん格闘メインじゃ無いですよね?」
ウィンスの得意な戦闘スタイルは機体に現れている。
パージしても現れる武器の量から機体の重量はかなりの物で、格闘は行いにくい筈だ。
「私でも少しは出来る。実弾だから弾切れすれば格闘しかないだろう?」
シュミレーターに乗り込み、設定をするウィンス。
すぐに起動したシュミレーターにウィンスの専用機、灰被りの巨体が現れる。
大型一区分、装甲のほぼ全てに実弾武装が装備されている。
そのシルエットは人の形をしておらず、角ばった動く箱だ。
[少し待っていろ]
巨体が少し浮きあがり、装甲がパージされる。その下から少し小さい機体が現れる。
それでも十分動きづらいだろうと思っていると、さらに装甲がパージされる。
その下から現れた武装もさらにパージする。
大型の機体は中型程の機体サイズになっていた。
[これがこの機体の素体だ。久しぶりに使うがな]
ウィンスはそういって機体の背部の長い板状の形のブースターの横からブレードを取り出す。
[少しこちらで相手をさせてくれ。腕が鈍っているかもしれない]
細身の機体が襲いかかってきた。
こちらはグラビレイトのデータに短刀を装備していたが一瞬の判断でブレードを構えて、受けた。
次の瞬間、鍔迫り合いにならずに灰被りは離脱。そして別角度から突っ込んでくる。
対応しきれずに柄で逸らす。
「速い・・・!!」
肩で灰被りの胸部に衝撃を与える。
衝撃に逆らわずに後ろに飛び、ウィンスは動きを止める。
[まだ、腕は鈍っていないらしい。本題に入ろうか?]
ブレードを投げ捨てて腕の装甲の下から小さいブレードが出てきた。
リクもブレードを捨て、短刀を抜く。訓練は熾烈を極めた。
ウィンスの声が掛かる。それもそうだろう、リクはさっきまでの訓練を終えた直後にまたシュミレーターをしていたのだから。
「ちょっと、武器の訓練がしたくて・・・」
「ふむ、短刀か。教えてやろうか?」
「え?でも、ウィンスさん格闘メインじゃ無いですよね?」
ウィンスの得意な戦闘スタイルは機体に現れている。
パージしても現れる武器の量から機体の重量はかなりの物で、格闘は行いにくい筈だ。
「私でも少しは出来る。実弾だから弾切れすれば格闘しかないだろう?」
シュミレーターに乗り込み、設定をするウィンス。
すぐに起動したシュミレーターにウィンスの専用機、灰被りの巨体が現れる。
大型一区分、装甲のほぼ全てに実弾武装が装備されている。
そのシルエットは人の形をしておらず、角ばった動く箱だ。
[少し待っていろ]
巨体が少し浮きあがり、装甲がパージされる。その下から少し小さい機体が現れる。
それでも十分動きづらいだろうと思っていると、さらに装甲がパージされる。
その下から現れた武装もさらにパージする。
大型の機体は中型程の機体サイズになっていた。
[これがこの機体の素体だ。久しぶりに使うがな]
ウィンスはそういって機体の背部の長い板状の形のブースターの横からブレードを取り出す。
[少しこちらで相手をさせてくれ。腕が鈍っているかもしれない]
細身の機体が襲いかかってきた。
こちらはグラビレイトのデータに短刀を装備していたが一瞬の判断でブレードを構えて、受けた。
次の瞬間、鍔迫り合いにならずに灰被りは離脱。そして別角度から突っ込んでくる。
対応しきれずに柄で逸らす。
「速い・・・!!」
肩で灰被りの胸部に衝撃を与える。
衝撃に逆らわずに後ろに飛び、ウィンスは動きを止める。
[まだ、腕は鈍っていないらしい。本題に入ろうか?]
ブレードを投げ捨てて腕の装甲の下から小さいブレードが出てきた。
リクもブレードを捨て、短刀を抜く。訓練は熾烈を極めた。
ゴースはレーダーの反応の変化を見つけた。
「反応有り、HB四機だ。恐らくは・・・」
「リク君に通信、本艦は第二種警戒態勢に。すぐに出撃は出来るようにしてください」
ゴースの報告に対してすぐに対応するハーミスト。
外に現れた四機の機体はそれぞれ特徴が違った。
空を飛んでいる強い機動力を持つウイングブースターを装備した赤い機体、朱雀。
その朱雀に持たれて運ばれている尻尾の様なサブアームのついた青い機体、青龍。
地面を四脚でパワフルに走る獣のような白い機体、白虎。
白虎の背に乗ってこちらに移動してくる分厚い装甲を持つ黒い機体、玄武。
中国の山岳地帯を守る四機の小隊、四聖獣部隊がこちらに向かってきていた。
「リク!短刀は装備させたけどあまり無茶するなよ!」
「わかってるって、死にたくないし。それにグラビレイトなら大丈夫だろ?」
「でも、この機体の弱点は理解してるだろ?この間突かれて所と、もう一つ」
この間突かれた所と言うのはレーザーによる電力過剰消費。
そしてもう一つはまだラウルとリクしか気付いていない弱点。
「大丈夫だって。接近戦は少しまずいかもしれないけど――」
「その接近戦が一番まずいんだろうが!」
「気をつけるから!大丈夫ですから!」
いつまでも出撃できないので適当にラウルを誤魔化して出撃する。
「リク・ゼノラス、グラビレイト、行きます」
ハッチから出撃したグラビレイトはすぐに着地、四機のエースを待ちうける。
グラビレイトの腰と太ももの装甲には、取り付けた白兵戦用短刀がある。
向こうの機体からオープンチャンネルで通信が来る。
[お前が黒揚羽を二度退けた新型か]
落ち着いた男の声。
[あまり強そうには見えないけどね]
快活な少女の声。
[油断は大敵って言ってるでしょ!白虎!]
怒鳴る若い女の声。
[ま、どっちにしろ殺るんだけどな]
猛々しい青年の声。
リクはそのチャンネルに自分の声を乗せた。
「あなた方がこのあたりを防衛している部隊でいいんですね?」
白虎がしなやかなジャンプを見せる!
[もっちろん!この地を守る四聖獣!]
朱雀が空に一気に飛びあがる!
[そうとも、私達が!]
玄武が武器の棒を地面に突き立てる!
[中国の地を守る守護者]
青龍が二本の青龍刀を構えて一本を天に掲げる!
[俺達が・・・四聖獣ぶ――]
「とりゃぁぁ!!」
四人の連携による名乗り上げを無視してリクが白虎に飛び蹴りを入れた。
すんでの所でかわす白虎に戦闘の陣形を取る四聖獣部隊。
[てめぇ!名乗らせろや!]
「いや、隙だらけでしたので・・・」
青龍に怒鳴られるもしれっとしているリク。
既に腰の短刀を抜いて両手に構えている。
[とりあえず聞け!名乗らせろ!これが俺達のスタイルなんだ!]
「はぁ・・・」
青龍は怒鳴った後咳払いをした。
それを合図に白虎がしなやかなジャンプを見せる!
[この地を守るし――]
「とう!」
今度は青龍に斬りかかるリク。
[てめぇふざけてんのか!]
「ふざけてるのはあなたたちでしょう!?」
青龍にブチキレられてリクも声を荒げる。
[もうゆるさねぇ・・・ぶっ殺す!]
「出来るものでしたら、ね!」
戦闘が始まったと同時に朱雀が射撃を行う。
[ははは!避けてみなよ!]
レーザーが降ってくる。上空から連射力で制圧する機体らしい。
冷静に軌道をみてかわす。
[こちらもいるぞ]
目の前から玄武が棒を突き出してくる。
リクは短刀でそれを逸らして蹴りを玄武の胸部に入れて飛ばす。
[玄武を飛ばすなんてなんて馬鹿力よ!]
朱雀の慌てた声が聞こえる。
[ならスピードはどうかな?]
白虎が木の間を飛び回り虎の如く噛み付こうと襲いかかってくる。
その口の間に短刀をつっかえ棒の様に突っ込むリク。
[あれ!?口が~!]
[下がってろ!]
青龍がサブアームを使ったばねで突っ込んでくる。
それをかわすとその上からレーザーが降る。
その中の安全地帯へ身を置けば白虎が爪で攻撃しようとしてくる。
白虎の口の中に突っ込んだ短刀を掴んで振り回して短刀を取り戻し、隙を作ろうとすれば玄武の棒が襲いかかってくる。
「くっ・・・このチームワーク・・・」
恐ろしいほどの連携で攻撃してくる四聖獣部隊。
[まだ終わらねェぞ!]
「それが、どうした!!」
短刀で敵を引きつけて切りつけるが効果が薄い。
「落ちつけ・・・落ちつけよ・・・まだその時じゃない・・・」
ウィンスから習った短刀の戦闘スタイルを思い出す。
「短いリーチは懐に飛び込みやすい、そこから攻撃だ。まだ懐じゃない」
リクは自分に言い聞かせるように攻撃をかわす。
行動を遅くしない為に一つに集中する。まだ暴れる時じゃない。
朱雀の射撃をかわした所に玄武と青龍が並んででこちらに走ってくる。
逃げ道をふさぐように白虎が後ろから跳んでくる。
「はぁっ・・・今だ!」
短刀を一つ投げ捨て、白虎を掴んで投げ飛ばす。
その後、一つの短刀に全力をかけて玄武に突っ込む。
「う、らぁぁぁ!!」
[な!?]
玄武の機体を浮かばせるだけでなく、青龍も巻き込み突撃する。
堅い装甲に短刀が火花を散らす。体に殺しきれないGが掛かり、シートに押しつけられる。
全力のブーストで玄武と青龍ごと近くの崖にぶつかる。
その瞬間、短刀が装甲を突き破った。リクはその感触にひねりを入れる。
「はぁっ、はぁっ、はぁっ」
[まさかこの装甲が破られるとはな・・・]
[大丈夫か?玄武」
青龍が玄武を支える。
[私だけ扱いが酷い気がする・・・]
[ふざけてるからよ、白虎]
朱雀と白虎もそこに集まる。
[抜けないな、この短刀]
[一旦撤退する、このままじゃ玄武が危ない]
「おや、逃げるんですか?」
リクはわざと相手を挑発する。
[すぐにリベンジしてやるから首を洗って待ってやがれ!]
四聖獣部隊が撤退していく。
「ゴースさん、どうですか?」
[おう、ばっちりだ。短刀に仕込んだ発信機はちゃんと動いてる]
「ふぅ・・・」
リクは一旦溜息をついた後スタークへ帰還する。
「反応有り、HB四機だ。恐らくは・・・」
「リク君に通信、本艦は第二種警戒態勢に。すぐに出撃は出来るようにしてください」
ゴースの報告に対してすぐに対応するハーミスト。
外に現れた四機の機体はそれぞれ特徴が違った。
空を飛んでいる強い機動力を持つウイングブースターを装備した赤い機体、朱雀。
その朱雀に持たれて運ばれている尻尾の様なサブアームのついた青い機体、青龍。
地面を四脚でパワフルに走る獣のような白い機体、白虎。
白虎の背に乗ってこちらに移動してくる分厚い装甲を持つ黒い機体、玄武。
中国の山岳地帯を守る四機の小隊、四聖獣部隊がこちらに向かってきていた。
「リク!短刀は装備させたけどあまり無茶するなよ!」
「わかってるって、死にたくないし。それにグラビレイトなら大丈夫だろ?」
「でも、この機体の弱点は理解してるだろ?この間突かれて所と、もう一つ」
この間突かれた所と言うのはレーザーによる電力過剰消費。
そしてもう一つはまだラウルとリクしか気付いていない弱点。
「大丈夫だって。接近戦は少しまずいかもしれないけど――」
「その接近戦が一番まずいんだろうが!」
「気をつけるから!大丈夫ですから!」
いつまでも出撃できないので適当にラウルを誤魔化して出撃する。
「リク・ゼノラス、グラビレイト、行きます」
ハッチから出撃したグラビレイトはすぐに着地、四機のエースを待ちうける。
グラビレイトの腰と太ももの装甲には、取り付けた白兵戦用短刀がある。
向こうの機体からオープンチャンネルで通信が来る。
[お前が黒揚羽を二度退けた新型か]
落ち着いた男の声。
[あまり強そうには見えないけどね]
快活な少女の声。
[油断は大敵って言ってるでしょ!白虎!]
怒鳴る若い女の声。
[ま、どっちにしろ殺るんだけどな]
猛々しい青年の声。
リクはそのチャンネルに自分の声を乗せた。
「あなた方がこのあたりを防衛している部隊でいいんですね?」
白虎がしなやかなジャンプを見せる!
[もっちろん!この地を守る四聖獣!]
朱雀が空に一気に飛びあがる!
[そうとも、私達が!]
玄武が武器の棒を地面に突き立てる!
[中国の地を守る守護者]
青龍が二本の青龍刀を構えて一本を天に掲げる!
[俺達が・・・四聖獣ぶ――]
「とりゃぁぁ!!」
四人の連携による名乗り上げを無視してリクが白虎に飛び蹴りを入れた。
すんでの所でかわす白虎に戦闘の陣形を取る四聖獣部隊。
[てめぇ!名乗らせろや!]
「いや、隙だらけでしたので・・・」
青龍に怒鳴られるもしれっとしているリク。
既に腰の短刀を抜いて両手に構えている。
[とりあえず聞け!名乗らせろ!これが俺達のスタイルなんだ!]
「はぁ・・・」
青龍は怒鳴った後咳払いをした。
それを合図に白虎がしなやかなジャンプを見せる!
[この地を守るし――]
「とう!」
今度は青龍に斬りかかるリク。
[てめぇふざけてんのか!]
「ふざけてるのはあなたたちでしょう!?」
青龍にブチキレられてリクも声を荒げる。
[もうゆるさねぇ・・・ぶっ殺す!]
「出来るものでしたら、ね!」
戦闘が始まったと同時に朱雀が射撃を行う。
[ははは!避けてみなよ!]
レーザーが降ってくる。上空から連射力で制圧する機体らしい。
冷静に軌道をみてかわす。
[こちらもいるぞ]
目の前から玄武が棒を突き出してくる。
リクは短刀でそれを逸らして蹴りを玄武の胸部に入れて飛ばす。
[玄武を飛ばすなんてなんて馬鹿力よ!]
朱雀の慌てた声が聞こえる。
[ならスピードはどうかな?]
白虎が木の間を飛び回り虎の如く噛み付こうと襲いかかってくる。
その口の間に短刀をつっかえ棒の様に突っ込むリク。
[あれ!?口が~!]
[下がってろ!]
青龍がサブアームを使ったばねで突っ込んでくる。
それをかわすとその上からレーザーが降る。
その中の安全地帯へ身を置けば白虎が爪で攻撃しようとしてくる。
白虎の口の中に突っ込んだ短刀を掴んで振り回して短刀を取り戻し、隙を作ろうとすれば玄武の棒が襲いかかってくる。
「くっ・・・このチームワーク・・・」
恐ろしいほどの連携で攻撃してくる四聖獣部隊。
[まだ終わらねェぞ!]
「それが、どうした!!」
短刀で敵を引きつけて切りつけるが効果が薄い。
「落ちつけ・・・落ちつけよ・・・まだその時じゃない・・・」
ウィンスから習った短刀の戦闘スタイルを思い出す。
「短いリーチは懐に飛び込みやすい、そこから攻撃だ。まだ懐じゃない」
リクは自分に言い聞かせるように攻撃をかわす。
行動を遅くしない為に一つに集中する。まだ暴れる時じゃない。
朱雀の射撃をかわした所に玄武と青龍が並んででこちらに走ってくる。
逃げ道をふさぐように白虎が後ろから跳んでくる。
「はぁっ・・・今だ!」
短刀を一つ投げ捨て、白虎を掴んで投げ飛ばす。
その後、一つの短刀に全力をかけて玄武に突っ込む。
「う、らぁぁぁ!!」
[な!?]
玄武の機体を浮かばせるだけでなく、青龍も巻き込み突撃する。
堅い装甲に短刀が火花を散らす。体に殺しきれないGが掛かり、シートに押しつけられる。
全力のブーストで玄武と青龍ごと近くの崖にぶつかる。
その瞬間、短刀が装甲を突き破った。リクはその感触にひねりを入れる。
「はぁっ、はぁっ、はぁっ」
[まさかこの装甲が破られるとはな・・・]
[大丈夫か?玄武」
青龍が玄武を支える。
[私だけ扱いが酷い気がする・・・]
[ふざけてるからよ、白虎]
朱雀と白虎もそこに集まる。
[抜けないな、この短刀]
[一旦撤退する、このままじゃ玄武が危ない]
「おや、逃げるんですか?」
リクはわざと相手を挑発する。
[すぐにリベンジしてやるから首を洗って待ってやがれ!]
四聖獣部隊が撤退していく。
「ゴースさん、どうですか?」
[おう、ばっちりだ。短刀に仕込んだ発信機はちゃんと動いてる]
「ふぅ・・・」
リクは一旦溜息をついた後スタークへ帰還する。
「あーもう!やっぱり無茶しやがって!」
「だから悪いって言ってるだろ・・・」
ラウルに正座させられて説教をされているリク。
最低限の粒子しか使っていなかったグラビレイトは意外と消耗が大きかった。
「少しは強化プランを考えないと・・・あーもう忙しい!」
やっと解放されてハンガーから出るとリキがいた。
「よう、お疲れさん。後は任せとけ」
「いや、彼らとは僕が戦うよ」
リキはやっぱりと言った様な顔で首を振った。
「やっぱりな。お前はプライド高くて負けず嫌いだからな、そういうと思ったぜ」
「そりゃどうも。でも、彼らとは全力で戦いたいんだよ」
するとリキが肩に手をまわして小さな声で言った。
「なら、全ての面で勝ろうぜ?いい考えがあるんだよ」
「だから悪いって言ってるだろ・・・」
ラウルに正座させられて説教をされているリク。
最低限の粒子しか使っていなかったグラビレイトは意外と消耗が大きかった。
「少しは強化プランを考えないと・・・あーもう忙しい!」
やっと解放されてハンガーから出るとリキがいた。
「よう、お疲れさん。後は任せとけ」
「いや、彼らとは僕が戦うよ」
リキはやっぱりと言った様な顔で首を振った。
「やっぱりな。お前はプライド高くて負けず嫌いだからな、そういうと思ったぜ」
「そりゃどうも。でも、彼らとは全力で戦いたいんだよ」
するとリキが肩に手をまわして小さな声で言った。
「なら、全ての面で勝ろうぜ?いい考えがあるんだよ」
[第一次戦闘態勢!各パイロットは出撃してください!]
四聖獣部隊の基地を発見してすぐに戦闘は行われた。
[もうきやがったか!]
「おっと、まだ都合が悪かったですか?」
[ふざけんじゃねェ!]
青龍にキレられても態度を崩さないリク。とても先程まで互角であった部隊を相手にする態度では無い。
グラビレイトの手には新たな武装、といってもアサルトライフルを少し改造して弾丸が粒子を帯びるようにしただけの物をもっていた。
そのアサルトライフル、グラビティライフルを楽に構えたグラビレイトに警戒を緩めない四聖獣部隊。
「今度は手加減なしです、全ての面においてあなた達を凌駕します」
[調子こいてんじゃない!私達と互角だった癖に勝てると思ってるの?]
「ええ、もちろんチームワークでも」
グラビレイトの隣に一機のHB、一般機が降り立った。
[急増の連携でどうにかなるとでも?笑わせるんじゃないわよ!]
朱雀が跳びあがり戦闘が始まる。
「いくよ、リキ!」
[おう!いくぜリク!]
朱雀の射撃をサイドステップでかわすリクとリキ。
白虎の攻撃をリキは屈んでかわす。
[隙だらけだぜ!この一般兵が!]
「残念でした!」
青龍の青龍刀にライフルを当てて逸らすリク。
[後ろがガラ空きだ]
玄武の棒がリクに振り下ろされるが・・・
[はい残念!]
リキの射撃が棒を砕く。精密に棒の先端を狙ったのだ。
[何!?]
「まだ終わらない!」
リクの射撃が立ち直った青龍に当たる。
青龍の両腕とサブアームを破壊して戦闘力を奪う。
[あんた、よくも青龍を!]
白虎が跳びかかってくるがそこにはリキが対応する。
[悪いが落ちつけ?]
リキが飛びながら撃った一撃が白虎のバランスを崩す。
「とうりゃぁ!」
左手で手に取ったブレードを振り回して玄武の四肢を切り落としていく。
ブレードが地面に突き刺さった所でそれに気付いた朱雀の弾幕が迫るが、ブースターで朱雀のうえに来ていたリキが朱雀に取り付いてウイングブースターを撃ち抜く。
失速した朱雀を支えて地面に落したリキに攻撃しようとした白虎にリクは短刀を投げつける。
二本の短刀が両前足に突き刺さり、白虎が動きを止める。
[「これが僕(俺)達のチームワークです(だ)」]
勝利宣言をした所で基地制圧の報告が入る。
作戦終了だ。
四聖獣部隊の基地を発見してすぐに戦闘は行われた。
[もうきやがったか!]
「おっと、まだ都合が悪かったですか?」
[ふざけんじゃねェ!]
青龍にキレられても態度を崩さないリク。とても先程まで互角であった部隊を相手にする態度では無い。
グラビレイトの手には新たな武装、といってもアサルトライフルを少し改造して弾丸が粒子を帯びるようにしただけの物をもっていた。
そのアサルトライフル、グラビティライフルを楽に構えたグラビレイトに警戒を緩めない四聖獣部隊。
「今度は手加減なしです、全ての面においてあなた達を凌駕します」
[調子こいてんじゃない!私達と互角だった癖に勝てると思ってるの?]
「ええ、もちろんチームワークでも」
グラビレイトの隣に一機のHB、一般機が降り立った。
[急増の連携でどうにかなるとでも?笑わせるんじゃないわよ!]
朱雀が跳びあがり戦闘が始まる。
「いくよ、リキ!」
[おう!いくぜリク!]
朱雀の射撃をサイドステップでかわすリクとリキ。
白虎の攻撃をリキは屈んでかわす。
[隙だらけだぜ!この一般兵が!]
「残念でした!」
青龍の青龍刀にライフルを当てて逸らすリク。
[後ろがガラ空きだ]
玄武の棒がリクに振り下ろされるが・・・
[はい残念!]
リキの射撃が棒を砕く。精密に棒の先端を狙ったのだ。
[何!?]
「まだ終わらない!」
リクの射撃が立ち直った青龍に当たる。
青龍の両腕とサブアームを破壊して戦闘力を奪う。
[あんた、よくも青龍を!]
白虎が跳びかかってくるがそこにはリキが対応する。
[悪いが落ちつけ?]
リキが飛びながら撃った一撃が白虎のバランスを崩す。
「とうりゃぁ!」
左手で手に取ったブレードを振り回して玄武の四肢を切り落としていく。
ブレードが地面に突き刺さった所でそれに気付いた朱雀の弾幕が迫るが、ブースターで朱雀のうえに来ていたリキが朱雀に取り付いてウイングブースターを撃ち抜く。
失速した朱雀を支えて地面に落したリキに攻撃しようとした白虎にリクは短刀を投げつける。
二本の短刀が両前足に突き刺さり、白虎が動きを止める。
[「これが僕(俺)達のチームワークです(だ)」]
勝利宣言をした所で基地制圧の報告が入る。
作戦終了だ。
「やったな!リク!」
「ああ、ありがとう!リキ!」
ハンガーに戻った二人が固く握手をする。
リキの考えとはチームワークと技量で勝るという話だった。
二人で、しかも相手を殺さずに撃墜する。彼らのプライドはずたずただろうと思うと、リクは笑いが止まらない。
「さて、俺はグラビレイトは出撃しない様に言った筈なんだけどな~」
二人の動きと笑いがひきつる。
ぎちぎちという効果音と共に振り向けばラウルが仁王立ちしている。
「さて、二人とも徹夜で整備手伝ってもらうからな?」
声にならない悲鳴と共に秘密裏に出撃した二人のパイロットがひきずられていく。
ジョージはその姿を見てこう言った。
「おー、ラウルもだんだん整備屋っぽくなってきたな」
「そんなこと言ってないで助けてくれ!」
「僕は二度出撃してるんだけど!?まだ寝れないの!?やめっ助けっ!うあー!!?」
エースより厳しい整備士にひきずられて、パイロットの夜は更け込んでいく。
「ああ、ありがとう!リキ!」
ハンガーに戻った二人が固く握手をする。
リキの考えとはチームワークと技量で勝るという話だった。
二人で、しかも相手を殺さずに撃墜する。彼らのプライドはずたずただろうと思うと、リクは笑いが止まらない。
「さて、俺はグラビレイトは出撃しない様に言った筈なんだけどな~」
二人の動きと笑いがひきつる。
ぎちぎちという効果音と共に振り向けばラウルが仁王立ちしている。
「さて、二人とも徹夜で整備手伝ってもらうからな?」
声にならない悲鳴と共に秘密裏に出撃した二人のパイロットがひきずられていく。
ジョージはその姿を見てこう言った。
「おー、ラウルもだんだん整備屋っぽくなってきたな」
「そんなこと言ってないで助けてくれ!」
「僕は二度出撃してるんだけど!?まだ寝れないの!?やめっ助けっ!うあー!!?」
エースより厳しい整備士にひきずられて、パイロットの夜は更け込んでいく。
輸送機がイギリスに到着する。
「来たか、新型の輸送なのに護衛も付けていないのか?」
「これはこれは、ゴードン・レンストル少将。お出迎えありがとうございます」
キセノはわざとらしく頭を下げる。
「止めろ、あなたの方が地位は上だろう?キセノ・アサギ特別技術顧問」
「まあ、そうなんですけどね。娘さんに新型を持ってきましたが・・・まだいませんね」
キセノは一々芝居が掛かった動きで確認する。
「今はインド洋のあたりだろうな。数ヵ月はかかるぞ」
「なら、こちらからも迎えに行きますかね?場所は――中東あたりで」
嫌そうな顔をするゴードン。
「娘さんが心配ですか?大丈夫ですよ、彼女ならきっと使いこなせますから」
「・・・嫁入り前の娘を得体のしれない機体に乗せるのだからこういう顔にもなる」
「親バカですね」
「その機体が、こんな姿ならさらに心配にもなる」
新型、とはいうものの既に両軍に知られている機体を見てゴードンは顔をしかめる。
「問題ありませんよ。何も・・・」
キセノの計画は、既に次の段階に入っていた。
「来たか、新型の輸送なのに護衛も付けていないのか?」
「これはこれは、ゴードン・レンストル少将。お出迎えありがとうございます」
キセノはわざとらしく頭を下げる。
「止めろ、あなたの方が地位は上だろう?キセノ・アサギ特別技術顧問」
「まあ、そうなんですけどね。娘さんに新型を持ってきましたが・・・まだいませんね」
キセノは一々芝居が掛かった動きで確認する。
「今はインド洋のあたりだろうな。数ヵ月はかかるぞ」
「なら、こちらからも迎えに行きますかね?場所は――中東あたりで」
嫌そうな顔をするゴードン。
「娘さんが心配ですか?大丈夫ですよ、彼女ならきっと使いこなせますから」
「・・・嫁入り前の娘を得体のしれない機体に乗せるのだからこういう顔にもなる」
「親バカですね」
「その機体が、こんな姿ならさらに心配にもなる」
新型、とはいうものの既に両軍に知られている機体を見てゴードンは顔をしかめる。
「問題ありませんよ。何も・・・」
キセノの計画は、既に次の段階に入っていた。
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