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牌コミュニケーション

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だれでも歓迎! 編集
 ◇ ◇ ◇


「…………はあ」

 すっかり昇った太陽の下、井之頭五郎は大きくため息を吐いた。
 なんだかひどく疲れた。
 この催し物が始まってから数時間しか経っていないが、すでに一仕事終えたような疲労感がある。
 こうしてあてもなくさまよっている間も、先ほどまでいた雀荘『ごらくぶ』の空気がふと脳裏を過る。

 なんていうか、こう、とにかく凄まじい空気だった。

 売れないプロレスの興行であるはずのに、やたらとリアリティが漂っていた。
 まるで本当に殺し合いをしようとしているのかと、ほんの一瞬だが錯覚してしまうほどだ。
 無自覚の健啖家である五郎でさえ、ちょっと食事をする気分が減退してしまうほどであった。
 定食屋も喫茶店もろくにない商店街の一角に、さながら砂漠のなかのオアシスのように存在した『うまい飯屋』であったというのに、だ。

「まさかバレているとはなあ」

 歩いてきたほうを振り返りつつ、五郎はバツが悪そうにひとりごちる。
 その切迫した雰囲気の雀荘で、なにやら『決闘』とやらをすることになってしまった。
 最初は場所にちなんで麻雀という話だったが、麻雀を知らないのでジャンケンにしてもらった。

 結果、勝った。

 勝ったので、雀荘を出た。

 そうしてから、すぐに戻った。

 しようがなかったのだ。
 いざあの雀荘から出て、自動販売機で煙草を買って一息ついているうちに――『忘れ物』に気付いたのだから。
 あの時点では空気に押されて失念していたが、あの雀荘の『煮卵』は格別だった。
 茹で具合が上手く、味付けが美味く、味の染み込み具合が巧く、ようはとても旨かったのだ。
 せっかくなのでおやつ用に少しばかりいただこうと思っていたはずなのに、すっかり頭から抜けていた。
 多少迷ったが、決断にさして時間はかからなかった。
 何せ、あの煮卵は煮卵界の横綱だ。いわば千代の富士だ。
 ウルフフィーバーよろしく、ごらくぶの煮卵フィーバーが五郎のなかで訪れていた。
 プロレスの演出と思われる決闘とやらにも、きちんと勝利したのだ。戻ったところで面倒なことはないだろう。
 そんな考えとともに、雀荘ごらくぶに再び足を踏み入れると――冷え切った声を浴びせられた。

『よくぬけぬけと戻ってこれたな、人間』

 奇妙な装束に身を包んだ巨漢・ワムウが、腕を組んだまま立ち尽くしていた。
 ロックシンガー風の若者・島津豊久も、栗色の髪の少女・大室櫻子も、揃って五郎を睨みつけていた。
 不穏な空気を感じて、五郎は頭を捻った。
 勝者が戦場に戻るのは空気を読めていないとは分かっていたが、まさかここまでの反応が返ってくるとは。
 いくら興業といっても、さすがにやりすぎなのではないか。
 見るからに『あちら側』なワムウはともかく、イベントに巻き込まれたと思しき二人まで乗せられているではないか。
 そんな風に思いつつどう切り出すか考えていたのだが、ワムウが再び口を開くほうが早かった。


『この娘から聞いたぞ。
 相手の手を見た上で手を決めるのは、【後出し】と呼ばれる反則であるらしいな。
 このワムウが二千年の眠りについている間に生み出された遊戯ゆえ、反則で誤魔化せるとでも思ったかッ!』


 危うく「げっ」と言いかけて、五郎はどうにか呑み込んだ。
 まさしく、その通りだった。
 たしかに三人の手を見てから、若干遅れて手を出した。
 『最初はパー』という必勝の手を繰り出すだけでなく、さらに万全を期した。
 櫻子以外はジャンケンを知らないようだったので、やり過ごせると思っていたのだ。
 というか、実際、やり過ごせていたのだ。煮卵さえ思い出さなければ。
 あんなものを思い出さなければとも考えたが、思い出してしまったのだから手に入れたい。
 その思いから、どうにかこうにか言い訳をした。
 あんまりにも必死だったため、五郎自身も細かくは覚えていない。
 たしか「あの時点で気付かなかったほうが悪いのではないか」とか「いまさら言われても勝者は決まったあとだ」とか、そういう内容のことを言った気がする。
 もちろんそのまま口にしたのではなく、下に出ながらも主張を曲げずに伝えた。
 仕事柄、異なる文化の相手と交渉することには慣れている。
 そのおかげかもしれない。言い分はなんとか伝わった。

『なるほど、一理ある。
 あの時点で反則の知識がなかった俺とトヨヒサ、知識がありながら貴様の後出しを見抜けなかったサクラコにも、責任があるだろう』
『そんなこと言われても、あの状況で相手の手元なんてじっくり見てるワケないじゃん……』
『俺(おい)は見ちょったぞ』
『だったら指摘してくれりゃよかったのに! ジャンケン知らないとか言っちゃって、そんなワケないじゃん! フツーは!』
『俺をほら吹き扱いする気か!?』

 わーぎゃーわーぎゃー。
 そんな二人を見ていて、五郎は先ほどまでの必死な自分を恥じた。
 なにを必死になっていたんだ、俺は。
 そんな風に思っているところに、ワムウの低い声が飛んできた。

『しかし人間よ、俺とトヨヒサにジャンケンを教えたのは貴様だ』

 剣呑な雰囲気に息を呑んだ五郎をよそに、ワムウは続けた。

『後出しは反則ではないと決めた上で、それを用いるのならば構わない。正当な果し合いだ。
 だが、反則である後出しの存在を伝えずにそれを用いる――というのは、決闘を愚弄していると思わんか?』

 ワムウから冷たい風でも溢れ出しているかのような、そんな錯覚を五郎は覚えた。
 ぞくりと冷たいものが背筋を通り、知らず数歩分後退してしまっていた。

『そこで、だ。
 四人それぞれ落ち度があるとして、もう一度決闘を行うとしよう。
 なにも、戦闘によって雌雄を決しようとは言わん。
 最初に行うはずだったサクラコの提案した盤上の遊戯――【麻雀】で、公平に勝負をつけよう』

 そもそも、五郎は麻雀のルールを覚えていない。
 覚えていないからジャンケンを提案したのだが、そのことを明かせる空気ではなかった。

『早く席につけ、人間ッ!
 つかぬのならば、麻雀ではなく戦闘での決闘を望むと判断するぞッ!!』

 ルールを覚えていない麻雀はまずいが、戦闘はもっとまずい。
 いい歳して喧嘩などするものではないし、ワムウのような筋骨隆々の巨漢を相手にするつもりもない。
 剣幕に押されて、渋々席に着こうとした――そのときだった。

『待ってくださいっ!』

 雀荘ごらくぶの扉が開き、少女の声が室内に響いた。
 反射的にそちらに振り向くと、気弱そうな制服の少女が立っていた。
 髪の一部がぴょこんとはねたヘアスタイルが特徴的だ。

『そ、その、男の人が……なにか、その、お金が足りなくなっちゃったとかなら、わっ、私が代わりに…………』

 なにやら誤解しているようだったが、いいタイミングだった。

『キミは、麻雀ができるのか?』
『えっ? あ、それなりにですが……』
『となれば、ルールは?』
『は、はい、もちろん、知ってます』

 いいのはタイミングだけではなかった。
 これで四人。
 麻雀は四人いればできるし――『五人ではできない』。
 そう説明すると、困惑する少女を置いて、五郎はあの雀荘をあとにしたのだった。
 キッチンに入って、煮卵をいくつかビニール袋に入れた上で。
 もちろん一悶着あったが、強引に納得させた。
 もともと最初に決闘するはずだったのは豊久と櫻子であり、次にワムウが入ったのだから、麻雀に自信がある者が来て決闘から溢れるとすれば自分である。
 このようにゴリ押した。外国人と触れ合う機会の多い仕事をしていてよかったと、五郎は心から思った。

「あの子はどうしているんだろうなあ」

 あんないい子がこんなイベントに巻き込まれるなんて、心底気の毒だなあ。
 胸中でそう続けてから、五郎は煙草に火を点けた。
 白い煙で肺を満たしつつ、これからのことについて考える。
 これからもなにも、帰りたい。
 帰りたいというか、帰らなくてはいけない。
 社会人には仕事があるのだ。
 あの少女は気の毒だが、あそこに置いてくるしかなかった。
 学生は出席しなくてもなんとかなるが、社会人はそうもいかないのだ。
 五郎は個人営業なので、無断欠勤しても他の社員が仕事を受け持ってくれることもない。

「いやどうでもいい。
 そんな分かり切っていることを考えてどうする」

 声に出して言いながら煙を吐くと、しばらく漂ったのちすぐに大気に溶けていく。
 帰るのは、とうに決まっている。
 問題はどうやって帰るか、だ。
 どうやってもなにも、こんなイベントに巻き込んでくれたプロレス団体に文句を言うしかない。
 ならば、そのプロレス団体の関係者はどこにいるのか。
 ワムウとやらの居場所は知っているが、さすがにあそこに戻る気はしない。

「…………とりあえず、真ん中に行ってみるか」

 これまであてもなく歩いていたが、一応の目的地を定める。
 地図を見る限り、中心部に行くにつれて標高が高くなるらしい。
 いかにも、なにかありそうな雰囲気だ。
 それに――

「山登りとなるといまいち気が進まないが、登った先に定食屋があるなら話は別だ。
 あんな立地なのに地図に乗るほど大きな定食屋ということは、それなりの味に違いない。
 まだ腹七分ってとこだが、何せ山だ。十分腹ごなしになる。あそこで昼食を取るとしよう」



【C-7/南西部路上/一日目-午前】

【井之頭五郎@孤独のグルメ】
[参戦時期]:不明
[状態]:健康、満腹ってワケでもない
[装備]:なし
[道具]:基本支給品x1、トカレフ(8/8)@現実、トカレフ弾x40発、不明支給品(0~2)、煙草(自販機で買った)@現地調達、煮卵(結構あるよ)@現地調達
[スタンス]:あんなプロレスの興行に対してスタンスなんかあるか。
[思考]
 基本:帰りたい。
 1:昼ごはんはエリア真ん中の定食屋にしよう。


 ◇ ◇ ◇


 この島に転送された当初、宮永咲は一人で震えていた。

 目の前で人が死ぬところを見せられ、一瞬のうちに見知らぬ場所に転送されたのだから、無理からぬ話だ。
 震え上がらないのは、よほど神経が太い人間くらいだ。
 ましてや早々にプロレスの興行だと断定して食事を取るなど、人としてどうかしてると言わざるを得ない。そんな男はどうせ結婚もできないのだ。
 人並み外れた図太い神経の持ち主などでない咲は怯えていたのだが、しばらくしてゆっくりと歩き出した。
 動き回るのも怖かったが、一人でいるほうがさらに怖かったのだ。

 さまよっていると、吸い寄せられるかのように雀荘ごらくぶに辿り着いていた。
 もともと咲がいたのは銭湯周辺で、人が集まりそうなデパートを目指していたというのに、これでは真逆である。
 不思議なこともあるものだと思いつつ、慎重に雀荘の扉のほうに忍び足で進んでいると、なかから怒声が響いてきた。
 咄嗟に、咲の身体がびくんと跳ねる。これまでの忍び足が台無しである。

『早く席につけ、人間ッ!
 つかぬのならば、麻雀ではなく戦闘での決闘を望むと判断するぞッ!!』

 その内容に、咲は歯を噛み締めた。

 かつて――
 まだ家族みんなが同じ家に住んでいたころ、宮永家では家族麻雀が盛んだった。
 父と母と姉と咲の四人で一緒に、一つの卓を囲んでいたのだ。
 最初は、楽しかった。
 少しずつルールを覚えていき、家族も咲の上達に応じてじょじょに手加減をやめていく。
 家族に褒められるのが、とても嬉しかった。
 家族が本気で打てるようになっていくのが、心から喜ばしかった。
 早く追いつきたかった。
 早く追いついて、みんなで手加減なしの麻雀を打ちたかった。
 咲がある程度麻雀に慣れたとき、『賭け』が取り入れられた。
 姉と咲がお年玉を、父と母がお小遣いを賭けるのだ。
 お年玉を巻き上げられないよう、余計に熱中するようになった。

 それなのに――ある日から、まったく楽しくなくなってしまった。

 咲の雀力が、完全に両親を追い抜いてしまったのだ。
 一位と二位は姉か咲で、三位と四位は父か母。
 そんな結果ばかりがしばらく続いて、ついに家族が――キレた。
 せっかく勝てるようになったのに、勝てるようになった途端に怒られた。

 楽しいという気持ちが少しずつ増してきていたというのに、いざ楽しくなくなるときは一瞬だった。

 以降、つい最近まで咲にとっての麻雀は、決して楽しいものではなかった。
 お年玉を巻き上げられず、かつ怒られないように、『勝ちも負けもしない』麻雀を機械的に打つだけだった。
 せっかく麻雀の楽しさを思い出したというのに、昔の記憶が蘇ってしまった。

 なにか、事情があるのかもしれない。
 お金が足りなくなったとか、レートの認識間違いとか、そういうトラブルは雀荘にてしばしばあると聞く。
 だとすれば、必ずしも怒声の主が悪いワケではないのかもしれない。

 それでも、あんな風に人を怒鳴りつけてはいけない。

 麻雀は楽しいものなのだから。

 その思いから、咲は雀荘の扉を勢いよく開けたのだった。


 まあ、いろいろと勘違いしていたのだが。


 話を聞いてみれば、悪いのは怒鳴られていた五郎のほうだった。
 怒鳴っていた原因も、決して麻雀ではなかった。
 ジャンケンで後出ししてしれっとしてたら、そりゃあ怒鳴られるよ。
 咲はそう思ったが、もうこの雀荘に五郎の姿はない。

(どうしよう…………)

 聞こえてきた声に反応して入ってきてしまったが、咲はもともと人とコミュニケーションを取るのが得意なタイプではない。
 見知らぬ人間とどのように会話をするべきか分からないし、ましてや現在卓を囲んでいるのは櫻子以外は奇妙な人間ばかりだ。
 豊久は妙に時代がかった喋りで言っていることがよく理解できないし、ワムウに至ってはどこの国の出身なのか予想もできない。
 軽い自己紹介こそしたが、名前くらいしか知らない。
 とはいえ――と、咲は考える。

(麻雀を通してなら、私でもこの人たちと話せるかもしれないよねっ!)

 麻雀部に入ってからの日々を思い出し、咲は自分自身に言い聞かせる。
 殺し合えと言われたにもかかわらず麻雀をするなんて、みんなよほどの麻雀好きのはずだ。
 どのような人生を歩んできたか分からない四人が、こうして小さな卓を囲む。
 それは、きっととても奇跡的なことなのだ。

「あっ、あの、ルールは……」

 手軽な東風戦か、一般的な半荘戦か、はたまた中国で一般的な一荘戦か。
 持ち点はオーソドックスに二万五千点なのか、違うのか。
 ローカル役はありなのか。
 アリアリかナシナシか。
 ダブロンについては。
 赤ドラは入るのか。
 縛りはあるのか。

 そういう様々な意味を内包した問いかけだったのだが、予期せぬ返答が返ってきた。

「うん。教えて、宮永先輩」

 当たり前のように櫻子が言ってのけると、ワムウと豊久も頷く。

「……えっ?」

 思わず訊き返す先に、櫻子はあっけらかんと笑う。

「私はゲームでしかやったことないし、この二人は麻雀を聞いたこともないんだって」

 咲には、すぐに意味を理解することができない。
 たっぷり三十秒ほどかけてようやく理解して、大きく声を張り上げた。

「ええーーーーーっ!?」

 雀荘を出て行った五郎だけがルールを知らないのだと、咲は思い込んでいたのだった。


 ◇ ◇ ◇





   ―――― 咲日和 バトルロワイアルの巻 ――――





【1】

咲「ルールブックが見つかったよ! 人数分!」

櫻子「…………」

豊久「…………」

ワムウ「…………」

櫻子「文字だらけだし、難しい漢字多すぎるし、疲れるー! 漫画がいいー!」

豊久「さっぱり分がらねぇ。日本語(ひのもとことば)なのは辛うじて分かる」

ワムウ「ふむ……あがればその役に応じた点数を他家(ターチャ)から奪うことができ、最終的な点数を競う遊戯か。
     つまり『作るのに時間がかかる点数の高い役』か、『早く作れるが点数の低い役』か。
     『相手より先に役が作れると確信して、和了(ホーラ)を目指す』か、『相手より先に作るのは不可能と判断してオリる』か。
     その取捨選択が勝敗のカギを握っている――というワケか。なるほど。単なる遊戯と思いきや、なかなかどうしてこのワムウが興じるに相応しい」

三人「「「!?」」」



【2】

櫻子「とりあえず、『三つずつ』か『順番の三つ』集めていけばいいんでしょ?」

咲「『刻子(コーツ)』と『順子(シュンツ)』だね! 基本はそうだよ、すごい櫻子ちゃん!」

櫻子「ふふん♪ ゲームでやったことあるから、単なる初心者じゃないし♪」

咲「たとえば……この一萬三枚の刻子とか、一萬二萬三萬で順子とか、それで一組だね!
   その『面子(メンツ)』を四つ作って、あと二枚同じ牌を組み合わせた『雀頭(ジャントー)』があればあがれるよ!」

櫻子「じゃんとー? 頭ってヤツ?」

咲「そうそう!」

豊久「ははぁ。頭ってことは、その二枚が『玉将』ってことじゃな」

二人「「えっ?」」

豊久「頭(かしら)じゃ。兵士(へこ)みな死ぬるども、相手の頭ば撃てば終いっちゅう」

二人「「……えっ?」」

豊久「…………こん遊戯、将棋みたいなもんじゃろ?」

二人「「…………」」



【3】

豊久「なん……じゃと……そがいな遊戯、聞いたこともなか……」

櫻子「やった! 勝ったも同然だし!」

咲「あの、大丈夫……ですか? 知らないなら無理にやらなくても……」

豊久「よか。なんでもええと言うたんは俺じゃ」

咲「はあ……」

豊久「わむうとやらも条件は変わらん。負けたら死ぬるだけじゃ」

咲「…………(メヲソラシー」

ワムウ「『風牌(フォンパイ)』……ほう、このワムウの『流法(モード)』と同じ名を冠するか(ルールブックペラー」

咲(同じ条件かなぁ……?)



【4】

櫻子「ええー!? 同じの二枚ずつでもオッケーなの!?」

豊久「刻子も順子もいらんのか?」

櫻子「話が違うじゃん、宮永先輩!」

咲「あ、あはは……これは『七対子(チートイツ)』っていう、ちょっと特殊な役だから……」

豊久「じゃっどんそうなれば、待つ牌ば一種類に固定されんかのう」

櫻子「ほんとだ! だったらいろんな牌で待てる他の役のほうが得だし、この役使わなくていいや」

咲「あ、その通り単騎待ちになっちゃうんだけど、その代わり――」

ワムウ「『立直(リーチ)』さえかけなければ、いくらでも待ち牌を変えられるという利点がある。
      零れそうな牌で待つ、河から連想される安全牌で待つ、などして翻弄することが可能な役だ」

二人「「ふむふむ」」

咲「…………あれ?」



【5】

咲「まあとりあえずここまで説明したら、あとは実際にやりながらのほうが早いかな」

櫻子「ツルツル! ちょーツルツル!」

豊久「なにでできとるんじゃ、これは?」

櫻子「大理石! 象牙! ホタテの貝殻!」

豊久「な……っ!?」

咲「あはは……さすがに、雀荘にそんなものは置いてないですよ。ユリア樹脂やカゼイン樹脂製のものが一般的ですね」

ワムウ「いや、それだけではない。このワムウの感覚は誤魔化せん。
     この重量からして鉄が、そして磁気から察するに磁石が埋め込まれている。そうだろう、サキよ」

咲「あ、はい、そうです。鉄は重さを増すために、磁石は自動卓で裏表を整えるために、牌のなかに入ってます」

豊久「さっぱり分がんねえ」



【6】

咲「東を引いたのはどなたですか?」

豊久「俺じゃ」

咲「そして島津さんから反時計回りに、南西北の順で座っていきます」

豊久(さんざん南の端と嘲笑われたこの俺が、東とはのう。分からぬものじゃ)

咲「では島津さん、そのボタンを押してください」

豊久「ふむ? うお、賽が回りよる!?」

咲「四と二で合計六ですから、南を引いたワムウさんが今度はサイコロを回してください」

ワムウ「うむ」

咲「一と二で合計三ですから、北を引いた櫻子ちゃんが『起家(チーチャ)』になります」

豊久「…………なれば、結局俺は南なワケじゃな」



【7】

咲「ではどなたか、真ん中の赤いボタン押してみてください」

櫻子「私! 私やる! ポチッとな!」

 ガコッ、パカッ!

三人「「「!?」」」

咲「このように真ん中が開くので、ここに牌を入れます」

 ジャラジャラジャラ。

咲「そしてもう一度スイッチを押すと」

 ウィーン、カシャ!

櫻子「はやっ! 一瞬じゃん一瞬!」

豊久「こげなこつあるか……!」

ワムウ「このワムウの目は誤魔化せん。
     ここに出現した牌は、いまサキが流し込んだものと一つとして同じものはない。すなわちッ、よく似た別物!」

咲「えっ? もちろんそうですよ。
   牌は百三十六枚ずつ二セット用意されてるので、いま入れたのと出てきたのは別物です。
   いま入れた牌は、この卓のなかで準備されてます」

櫻子「えー、なんかガッカリ。速攻で並べたと思ったのにー」

豊久「拍子抜けもいいとこじゃな」

咲「えー……そんなー……」



【8】

咲「気を取り直して……櫻子ちゃん、牌を配るからサイコロのボタン押して」

櫻子「えっ」

咲「?」

櫻子「ゲームみたいに、しゅばばばばばっ! って配ってくれないの?」

咲「あはは、それはさすがに無理だよ」

櫻子「えー、全自動卓なのにぃー? すべて自動の卓と書いて全自動卓なのにぃー?」

咲「あははは……」



【9】

咲「ワムウさん、ドラをめくってください」

ワムウ「うむ、三つ目でよかったな」

 クイッ、ガシャッ。

四人「「「「…………」」」」

櫻子「チョ、チョンボチョンボ! 八千点!」

豊久「わむう……お前(ぬし)、その指で一枚だけ引っくり返すのは至難の業じゃな」

ワムウ「ぐう……! こんな罠があったとは……不覚」

咲「あ、あははは……
   まあ今回は練習なんで、罰符はなしで……」



【10】

咲(ようやく始まって一巡目……
   初めてだし鳴きはなしってことにしたから、しばらくはゆっくり……)

櫻子「あっ!」

 パタパタパタ……

咲(見せ牌!?)

櫻子「あーもう! 見た! いま見た! 目線逸らしても無駄だし! 見てたの知ってる! 見逃さなかった! チョンボチョンボ!」

豊久「なっ! お前が勝手に倒したんじゃろが!」

ワムウ「このワムウが反則などして、決闘を汚しただと!? そのような汚名を着せられるのならば、いっそ目など――」

櫻子「いやいや、そこまでしなくていいって別に。仕切り直しで」

咲「あ、あは、は、は……」


 ◇ ◇ ◇


 いろいろあった。

 櫻子がいつの間にか多牌だとか。
 櫻子がいつの間にか少牌だとか。
 櫻子が喰い替えしそうになるだとか。
 櫻子がノーテン立直をやらかすだとか。
 櫻子がドラ表示牌をドラだと思っていただとか。
 櫻子がうっかり山を引っくり返してしまうだとか。
 櫻子が点棒を間違えて点数がおかしくなるだとか。
 櫻子が清一色の待ち牌を間違えてあがり宣言してしまうだとか。

 本当にいろいろあったものの、どうにか練習の半荘二回は終わった。
 鳴き禁止縛りの一戦目は豊久が、鳴き解禁の二戦目は櫻子が、それぞれトップを取った。

 本番の三戦目。
 練習二戦目と同じく当然鳴き解禁で、本番のためチョンボをしてしまえば満貫払い。
 持ち点二万五千点の三万点返しで、ウマオカなし。
 ルールは、アリアリの赤四枚、ローカル役なしのダブロンあり縛りなし、大明槓からの嶺上開花は責任払い。

 そうして、南四局(オーラス)。
 圧倒的トップに、ワムウが立っていた。

「最初はツいてたのにぃ……転落人生ってレベルじゃないよう……」

 圧倒的ラスの櫻子が涙を溜めながら、牌を切る。
 他の三人は無言のため、雀荘ごらくぶ内に響くのは牌の接触音と櫻子の泣き言だけだ。
 現時点では、それほど逆転するのは難しい。
 二位につけている咲でも、跳満以上を直撃させねば引っくり返すのは不可能だ。
 残った二人も親の豊久はまだ連荘で望みがあるが、櫻子のほうは語るまでもない。

(様子を見た甲斐があった、か?)

 練習の半荘二回において、ワムウは一度もあがっていない。
 捨て牌から相手の待ち牌を見抜くことだけを考えており、その腕だけを磨いていた。
 その結果、この本番では一度として振り込んでいない。
 また戦闘技法である『風の流法』の応用で、風牌を引き寄せる技術も得た。
 練習ではラスと三位とパッとしなかったが、すべてはこの本番のためであったのだ。

「――カン」

 トップを守り切るため安牌を切ったはずのワムウに、予期せぬ声が浴びせられる。
 大明槓――ドラを増やして、どうにか食らい付こうというのだろうか。
 そんなワムウの予想は、再び覆される。

「ツモ。嶺上開花のみ、千三百点」

 雀荘内を静寂が支配する。
 数秒後、ワムウは我に返って点棒を差し出す。
 最後に振り込んでしまったが、ともかくワムウがトップを保ったまま半荘は終わり。
 これにて決闘の勝者は確定し、勝者は敗者に命令を下すことができる。
 ワムウにとって、櫻子と咲はどうでもいい存在だ。
 ゆえに二人は好きにするよう指示し、豊久に戦闘による決闘を命じる――はずだった。
 とうのむかしに決めていたにもかかわらず、ワムウにはその命令を口にすることができない。

(決闘の終焉とは、『こんなもの』だったか?
 盤上の遊戯とはいえ、たしかに決闘に勝利したッ!
 だというのにどういうことだッ、この釈然としない感覚は……!?)

 違和感しかない。
 思えば、最後のあがりだけではない。
 練習の二戦でも、オーラスであがったのは咲であり――『奇妙なあがり』だった。
 順位が変わるでもない、安いあがり。


 三戦ともオーラス時点で『二位』であり――――『嶺上開花』をあがって『二位』をキープする。


 他の二人ならともかく、咲は麻雀を知っているはずだ。
 ならば、どうしてあのようなあがりをしたというのか。
 二戦目までならば、違和感は抱かなかっただろう。
 練習ゆえに、特殊なあがりである嶺上開花を見せる。
 至極納得がいく。

 しかし――『三回連続』。

 それも嶺上開花を狙うだけでなく、たしかにあがる。

 そんな芸当が狙って可能なのか。
 柱の男の明晰な頭脳を用いるまでもなく、不可能なのは明らかだ。

(いやッ、違う! 可能か不可能かではないッ!
 問題は別だッ! 別にあるッ! 『どうしてそのようなことをしたのか』だ!)

 そもそものルールからして、どこかおかしかったのだ。

 まず、『持ち点二万五千点の三万点返し』と『ウマオカなし』。
 ルールブックの内容を脳に叩き付けたワムウには、その意味が分かったために流していたが――いまにして思えば流すべきではなかった。
 一位が敗者に命令を下せるという決闘である以上、そんなルールは『必要がない』のだ。
 三万点返しとして考えると、咲のポイントは三戦ともプラスマイナスゼロだ。
 さながら、狙い澄ましたかのように。

 そして、『大明槓からの嶺上開花は責任払い』。
 そんなルールは、ルールブックにも書いていなかった。
 ようは、かなり特殊なルールなのだろう。
 そんなものを指定したということは、『最初から狙っていた』ということだろうか。

 浴びせられる困惑の視線をよそに、ワムウは思考に没頭する。
 なぜだ。なんの理由があって、宮永咲はそんなことをするのか。

 勝者は敗者に命令をできると――そう、伝えていたというのに。

 やる理由がない。
 ないはずだ。メリットがない。得をしない。これでは敗退行為ではないか。
 それ以外の答えが浮かばず、ワムウは咲に鋭い視線を飛ばす。

「なぜだ」

 きょとんと首を傾げる咲の姿が、ワムウの苛立ちを加速させた。

「なぜだと訊いているッ!
 三戦とも二位をキープし、ポイントはすべてプラスマイナスゼロ!
 この俺が決闘に手を抜かれるのに勘付かず、素直に浮かれるとでも思ったかッ!」

 ワムウの周囲を風が覆い、自動卓の上の牌がかたかたと揺れる。
 櫻子と豊久が目を丸くしているが、いまのワムウにはそちらに気を配る余裕などない。
 しばらく沈黙を貫いたのち、咲は観念したように口を開いた。

「すみません、バレるとは思わなかったんです」

 手加減を肯定する一言に、ワムウは歯を噛み締める。
 咄嗟にくびり殺そうかとも思ったが、言葉の半ばであっただったのでどうにか自分を抑える。

「麻雀が初めてだったようなので、みんな一回ずつ一位になれたほうがいいかな、と余計な気を回してしまいました」

 申し訳なさそうに頭を下げる咲に、ワムウは絶句した。
 てっきり自分の順位だけを固定していたのかと思いきや、全員にトップを取れるよう立ち回ったと言う。
 思い返してみれば、咲を除く三人は全員が二位以外の順位をすべて経験している。

「……この決闘に負ければ勝者に命令を下されると、伝えておいたはずだ」

 ようやく出てきた言葉に、咲は小さく頷く。

「はい、分かっていました。
 だからこそあえて三戦目も手を抜かずに、プラスマイナスゼロを目指しました。
 やっぱり勝たなきゃ、麻雀の楽しさを本当に理解することはできませんから」

 意味が分からない。
 そんなワムウの思いを見透かしたように、咲はさらに続ける。


「いまならみなさん分かってもらえるでしょうが、麻雀は楽しいんです。
 その楽しさを知ってもらえたら、一緒に卓を囲んだ人たちにひどい命令なんてできない。そう、思ったんです」


 あまりに予想だにしない答えに、ワムウはしばし硬直し、そして――

「ふッ! ふはッ! ふはははははッ!!」

 大いに、笑った。
 あまりにもおかしかった。
 楽観的もいいところだ。
 夢見がちにもほどがある。
 たかが数回盤上の遊戯をプレイしたくらいで、考えが変わるはずがない。
 一万数千年も生きてきたワムウでさえ、これだけ能天気な人間は見たことがない。
 本当に心からおかしくて、笑いが止まらない。

 なによりもっともおかしいのは――――

「この俺を絡め取るとはな、サキ!」

 とうのワムウ自身が、麻雀という遊戯に魅せられてしまっているという現実だった。

 さすがに、笑うしかない。
 もはや殺意は消え失せていた。
 そもそも、殺すことなど『できるはずがない』のだ。
 たとえ肉弾戦ならコンマ一秒と要さず肉片に変えられるとしても、そんなものは関係がない。
 ワムウは純粋な戦士だ。
 彼にとっては、強い戦士こそ真理である。
 ならば、麻雀という分野で自分を圧倒的に上回る咲に、ワムウはその分野で『正式に勝つ』。

「一つ、訊かせてもらう」

 言いながら、ワムウは咲の手を取って、自分の腹筋へと押し付ける。
 すると、咲の手は手首まですっぽりとワムウの肉体へと『沈み込んだ』。

 これがッ!

 これがッ!

 これが『柱の男』だッ!

 人を超越した『吸血鬼』をも喰らい、自らの糧としてしまう――すべての生命体の上に立つ生命体ッ!

 地球上において唯一、神から『究極生命体(アルティメット・シイング)』へと進化する余地を許された種族ッ!

 そいつに触れることは、『捕食』を意味するッ!!

「見ての通り俺は人間ではない……が、それでもッ!
 この俺が敗者に『ひどい命令』とやらをしないと、そう思うかッ!?」

 見る見る呑み込まれていく自らの腕に怯えた視線を向けながらも、咲はぎこちない笑顔を作った。

「はい、だって、麻雀は楽しい……です、から!」

 そう言い切った咲に、ワムウはさらに笑みを深くする。
 かたかたと身体が震えているが、しようのないことだ。
 初めて目の当たりにした柱の男を前に、自論を曲げない。
 この時点で、ワムウのなかで宮永咲は完全なる強者となった。
 超えたい――と、そんな風な思いを久方ぶりに抱いてしまう。

「いいだろう、サキよ。
 ハトヤマとやらが命じた殺し合い、お前はどうしたい?」

 いったん呑み込んだ咲の腕をそのまま抜き出して、ワムウは問いかける。
 咲の腕には傷一つない。柱の男の肉体を構成するすべての細胞は獲物を捕食することができるが、このように制御することも可能だ。

「どうしたい、っていうのは……」
「そのままの意味だ。
 ハトヤマに従って殺し合うか、はたまたハトヤマに反旗を翻すか」
「私は――」

 僅かに言い淀んでから、咲はもう一度口を開く。

「私は、殺し合いなんてしたくない……です。
 麻雀でなら、誰とだって語り合えるはずだから」
「そうか。ならば」

 咲の返答を聞いた上で、ワムウはこれまで唖然としていた櫻子と豊久に向き直る。

「決闘の勝者として、貴様たちに命じる。
 ハトヤマに反旗を翻すべく、彼奴の情報を集めてこい」
「さっきまで殺そうとしてきた人と一緒に!?」
「戯けたこつ抜かすな、わむう!」

 一気に抗議の声が上がるが、ワムウは眉一つ動かさない。
 両手をかざしてばたばたと暴れる櫻子は無視して、豊久を見据える。

「勝者の言うことに従うと言ったのは貴様だ」
「ぐ……! だが俺は帰らねば……!」
「どこに、どうやって帰る」
「それは――」
「いずれにせよ、ハトヤマの元に辿り着かねばならんのは変わらん。
 ならばヤツの言葉に従って小娘まで手にかけるより、最初からヤツに従わぬほうがマシだろう」
「ほう……彼奴の座っとる玉座を『奪る』ワケじゃな。
 はッ! さっきの遊戯よりも、よっぽど分かりやすか」

 なにやら納得したように、豊久は口角を吊り上げる。
 未だ文句を言っている櫻子を日本刀の鞘で小突いて、無理矢理につれていく。

「なんで私も一緒なのさ! 別行動別行動!」
「情報を集めるんじゃから、お前みたいな民草の子がいたほうが話が早かろう」
「だいたいその民草って意味分かんないし! 草じゃないっての!」
「言葉が達者な割に、ものを知らんのだな」

 扉が閉められたことで、そんなやり取りはシャットアウトされる。
 カーテンに阻まれて日光の射し込んでこない雀荘のなかには、ワムウと咲の二人だけだ。

「――さて、あやつらが消えたところで、もう一つ質問させてもらう」

 急に静かになった雀荘内に、ワムウの低い声だけがやけに反響する。

「あそこまで実力差がある麻雀で、お前は楽しかったのか?」
「それは、その…………」

 咲が言いにくそうに口籠ってしまう。
 その沈黙は、なによりも雄弁だった。

「そう、か……」

 ワムウも戦闘を好むが、圧倒的弱者をいたぶるようなものは決して好きではない。
 危うく自分の喉元に噛み付いてきそうな相手との戦闘こそ、なにより心躍るものだ。
 だから分かり切っていたことだが、それでも多少残念だった。

「サキよ、先刻の決闘の勝者として宣言する」

 だからこそ、現時点では敵わないからこそ――ワムウは誓う。
 宮永咲だけにではなく、他ならぬ自分自身にも。


「俺は! すぐに強くなりッ、そしてそう遠くない未来に必ずお前を楽しませてやろう!!」


 しばらくぽかんとしたのち、咲は安心したように頬を緩める。

「はいっ!」

 期待通りの返事に満足して、ワムウは自動卓の前に腰かけるのだった。



【C-7/雀荘(フリー麻雀☆ごらくぶ)/一日目-午前】

【宮永咲@咲-Saki-】
[参戦時期]:少なくとも麻雀が楽しい時期
[状態]:健康
[装備]:なし
[道具]:基本支給品x1、不明支給品(1~3)
[スタンス]:殺し合いはしたくない。
[思考]
 基本:帰りたい。
 1:麻雀を通して分かり合う。


【ワムウ@ジョジョの奇妙な冒険】
[参戦時期]:不明
[状態]:健康、麻雀のルールを覚えた
[装備]:なし
[道具]:基本支給品x1、不明支給品(1~3)
[スタンス]:鳩山に従うつもりはない。
[思考]
 基本:サキを楽しませる。
 1:強くなる。



【C-7/雀荘(フリー麻雀☆ごらくぶ)周辺路上/一日目-午前】

【島津豊久@ドリフターズ】
[参戦時期]:不明
[状態]:健康、麻雀のルールを覚えた?
[装備]:なし なんか刀
[道具]:基本支給品x1、不明支給品(1~3)
[スタンス]:とりあえずいまのところは殺しはしない。
[思考]
 基本:元の世界に帰る。※元の世界がどこを指すかは不明。
 1:殺さずに帰れるのならそれはそれで構わないので、櫻子と情報を集める。


【大室櫻子@ゆるゆり】
[参戦時期]:不明
[状態]:健康、麻雀のルールを覚えた?
[装備]:なし
[道具]:基本支給品x1、不明支給品(1~3)
[スタンス]:
[思考]
 基本:帰りたい。
 1:豊久と行動したくはないけど、ワムウに逆らうのは超怖いから一緒にいる……けど、豊久と一緒はやだなあ。



悪魔の予言 投下順 越前リョーマVSブラックホール
GAME START 宮永咲
孤独の勝利 ワムウ
孤独の勝利 島津豊久
孤独の勝利 大室櫻子
孤独の勝利 井之頭五郎 D-6地区 デパート地下パーラー桜が丘のクリームソーダとフルーツパフェ

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