マナケミア~学園の錬金術士たち~ (Part1/2)
ストーリーの本筋とバッド相当の主人公ED:part39-135~148,152,153,253~264
グッドED、フィロ・ニケ・グンナルの個別ED:part42-358,359,464,465,467,468
- 135 :ゲーム好き名無しさん:2008/05/22(木) 16:31:25 ID:DEf5Ka/G0
- マナケミア~学園の錬金術士たち~を予約してた者です。
 バッドEDもリクエストされてるので、まず、ストーリーの本筋とバッド相当の主人公EDを書き、
 その後に仲間キャラそれぞれについて
 個別イベント+個別EDを書くという形にしたいと思います。
 全12話のゲームですが、まずは第7話まで投下します。
 
 
- 136 :マナケミア~学園の錬金術士たち~:2008/05/22(木) 16:57:13 ID:DEf5Ka/G0
- とりあえず、第1話で登場するパーティーメンバー
 
 ヴェイン・アウレオルス
 主人公。猫のサルファと山奥の小屋に引きこもって生活していたため、人付き合いが苦手。
 積極性に欠ける部分があり、どちらかというと周囲の人間に引っ張られて事件に巻き込まれることが多い。
 過去の記憶がはっきりせず、気がついたらサルファと一緒に暮らしていた。
 
 
 サルファ
 ヴェインと一緒に暮らしていた黒猫。
 基本的に単なる猫にしか見えないが、ヴェインだけはサルファの言葉を理解することが出来る。
 また、戦闘時にはプロテクター状に変身してヴェインの武器となる。
 これらの点から、ヴェインと契約したマナ(精霊とか、妖精とかそういう存在)だと思われている。
 
 フィロメール・アルトゥング
 通称フィロ。ヴェインの隣の席になったクラスメートの少女
 人懐っこく明るい性格だが、錬金術に際して、独自のアレンジを加えたがる癖がある。
 風のマナと契約している。
 
 ティティルミミニケメレ
 通称ニケ。ヴェインたちと一緒に入学した獣人の少女。
 一人称は「うち」で、言葉も行動もよく言えば前向き、悪く言えば猪突猛進系である。
 錬金術を学ぶ以外にとある目的を持って学園にやってきている。
 ゲーム開始時点では契約マナはなし。
 
 グンナル・ダム
 ヴェインたちの一年先輩で、学園中に知られたトラブルメーカー。
 よく言えば豪快、悪く言えばルール無視で、面白いことを追求する部分がある。
 ゲーム開始時点では契約マナはなし。
 ゲーム序盤はいつも忙しそうでめったにアトリエに顔を出さない。
 
 
 
 
- 137 :マナケミア~学園の錬金術士たち~:2008/05/22(木) 17:00:51 ID:DEf5Ka/G0
- 第1話 猫と少年と錬金術
 
 錬金術師養成機関であるアルビレス学園(以下「学園」)に、
 主人公のヴェインと猫のサルファがやってきたところから物語が始まる。
 学園に入ったところで、ヴェインの回想シーン。
 昔のことはおぼろげにしか覚えていないヴェインは黒猫のサルファと共に山奥の小屋で暮らしていた。
 (町に行くと怖がられるとの事。ヴェインとサルファの力=錬金術についての知識がその地域では乏しいためらしい)
 其処にある日、ゼップルと名乗る男が尋ねてくる。
 ゼップルは学園の教師であり、ヴェインをスカウトしに来たのだと言う。
 結局その話を受けて、ヴェインは学園へと入学することを決めたのだった。
 
 森の奥で暮らしてきたヴェインにとって、多くの人がいる場所に来ること自体初めての経験であった。
 (少なくとも人間の友人はこれ以前に一人もいない)
 入学式や担任となったゼップルからの説明も終わり、解散となったところで
 隣の席に座っていた少女、フィロに誘われ、一緒に学園内を見て回ることになったヴェイン。
 一通り見て回ったところで、突然、見知らぬ男女二人組みの先輩から声を掛けられる。
 ヴェインの名を知っていた二人は半ば無理やりにヴェインをどこかへ連れて行こうとする。
 そこに登場する新たな男子生徒。
 グンナルと呼ばれたその生徒はヴェインとフィロは既に自分が予約済みだと言いだす。(二人にそんな覚えは無い)
 ヴェインたちの意思を無視した身柄の奪い合いは結局グンナルが勝利し、二人組みは戦わずしてその場を去る。
 グンナルは二人組についてトニとレーネという名で、分りやすく言うと悪の手先だと告げる。
 結局知らない先輩にどこかに連れて行かれるのは変わらないような気がしないでも無いが、グンナルについていく二人。
 案内されたのは校舎内の、錬金術を行うためのアトリエであった。
 
 
 
 
 
- 138 :マナケミア~学園の錬金術士たち~:2008/05/22(木) 17:01:55 ID:DEf5Ka/G0
- そこには既に一人の獣人の少女がおり、二人のことを新たな被害者と呼んでくる。
 そこに、教頭先生がやってきて、グンナルと言い争いを始めた。
 約束どおり四人集めたと告げるグンナルに対し、教頭は一年生三人をグンナルに任せることには不安があり、やはり認めることは出来ないと言い返す。
 状況が分らないヴェインは教頭とグンナルの言い争いを止めようか悩み、フィロはマイペースに獣人の少女、ニケと自己紹介を行っている。
 何でもニケは、獣人は珍しいとの理由でグンナルに連れてこられたらしい。
 その間にもグンナルと教頭の話し合いは進み、教頭から二週間以内に「ニクロ布」というアイテムを作るように命じられる。
 さっぱり状況がつかめないヴェインとフィロだが、グンナルはやることがあるといってアトリエから出て行ってしまう。
 
 とりあえずニケに事情を説明してもらう二人。
 学園ではアトリエを四人以上の生徒のグループに対して貸与しているのだが、グンナルが所属していたアトリエは昨年先輩が全員卒業して、
 グンナル独りになってしまったため、アトリエを使い続けるための人数確保としてヴェインたち3人が連れてこられた、ということらしい。
 しかし、先ほどの教頭の話を聞く限りでは、2週間以内に課題を達成しないとアトリエを追い出されてしまう。
 しかもグンナルはどこかへ行ってしまい、一年生三人で何とかするしか無い状況。
 とりあえずフィロがニクロ布について調べておく、と言うことでその日は解散することになった。
 
 ニクロ布の作成はともかく、日常の課題をこなしていく三人。
 そのころ、トニとレーネは命令してくる何者かに、失敗について無言のプレッシャーを受け、次の手立てを考えていた。
 一方ヴェインたちが日常の課題に追われるうち、肝心のニクロ布製作の期限まであと一日となってしまった。
 フィロの調査のおかげで材料はほとんど分ったのだが、後一つだけ分らない材料がある。
 そのことで悩んでいるとグンナルがアトリエに現れ、最後の材料が旧校舎のモンスターが落とすアイテムだと教えてくれる。
 忙しいと言うグンナル以外の三人でそのモンスターを倒しに行き、無事そのモンスターを倒して材料を入手することに成功する。
 アトリエに戻ると何故かグンナルが負傷している。本人曰く名誉の負傷とのことだが、別に重傷でも無いので、ほっといて布の調合を行うことに。
 調合は順調に進んだが、フィロが何か隠し味を入れようと言い始める。
 ヴェインは普通に作ることを主張するが、普通に作ったらつまらないというグンナルの一声で
 フィロ特製の秘密の粉薬が投入される。
 不安に駆られるヴェインだが、結局かなり高品質のニクロ布が完成する。
 教頭にその布を提出すると、目の前に反面教師がいるのも悪くない、と言ってアトリエの使用継続を許可してくれた。
 グンナルのおごりで祝杯だと盛り上がる一行だが、アトリエの外で教頭はヴェインについて「やはりテオフラトゥスの…」と意味ありげに呟くのだった。
 
- 139 :マナケミア~学園の錬金術士たち~:2008/05/22(木) 17:14:32 ID:DEf5Ka/G0
- 第2話 期末試験とメガネの転校生
 
 新規登場パーティーキャラの紹介
 ロクシス・ローゼンクライツ
 クールで嫌味でメガネをかけた転校生。
 何人もの錬金術師を輩出した名門、ローゼンクライツ家の出身。
 勤勉かつ努力家だが、何故か一方的にヴェインをライバル視してくる。
 ゲーム開始時で契約マナはなし。
 
 
 
 無事アトリエを借りることが出来たヴェインたち。
 そんなある日、ニケのクラスに転校生がやってきた。
 ニケからその転校生の話を聞いたグンナルは面白そうだとその転校生、ロクシスを自分達のアトリエに誘いに行く。
 しかし、既にロクシスはトニとレーネの誘いを受けた後だった。
 その後も日常の課題を過ごしながら過ごす一同。
 夏休みも近づいたある日、ヴェインたちは期末試験として翌日の夕方までに「食物繊維」の製作を課される。
 
 図書館で調べてきたフィロの情報で、手近な材料だけでも課題は作れるが、
 高台に一本だけ生えている樹から取れるホッフェンという材料を使えば高品質のものが作れることがわかる。
 時間が無いし、そこまでしなくてもいいとニケが言うと、突然グンナルが現れ、
 「有り合わせで作るなど言語道断」と言い出して、ホッフェンをとってくるまで錬金釜の使用を禁止されてしまう。
 しかたなく高台へ向かう三人。
 
 高台にはトニ、レーネ、ロクシスの三人の姿もあった。
 目的地まであと少しというところで、トニから足止めを命じられたロクシスが三人に戦いを挑んでくる。
 サルファを身にまとうヴェインの姿に「それが君のマナの力・・・気に入らない」と呟くロクシス。
 戦いの末ロクシスを退けた三人だが、トニの手によってホッフェンが取れる樹が燃やされてしまっていた。
 追いついてきたロクシスを最低だと非難するニケ。
 それに返す言葉もないと答えて、立ち去るロクシス。(ロクシスもトニがそこまでやるとは知らされていなかった)
 フィロたちも立ち去り一人その場に残されたヴェインに、サルファは自分が知っている錬金術師はロクでもないやつばかりだと言う。
 できる事なら樹を救いたいと願うヴェインの身体からは謎の光が放たれるのだった。
 
 あけて翌日、フィロとニケに連れられて高台へ向かうと、燃やされたはずの樹が元の姿を取り戻していた。
 先生辺りが治したのかと予想しながら三人がホッフェンを採集すると、三人の前に木のマナが現れ、木を治したことの礼を言われる。
 別に自分達が治したわけではないと言う三人だが、お礼に一緒に行くというので、ニケが木のマナと契約する。
 学校に戻り、ゼップルに課題を提出して教員室を出た所で、ロクシスと鉢合わせる三人。
 トニの行動は自分も知らず、昨日のことは本意ではないと告げるロクシスに対して、それで自分だけ関係ないとでも言うつもりかと怒りをあらわにするニケ
 ニケとフィロが立ち去った後、残ったヴェインに昨日のことを謝罪するロクシスだったが、同時にヴェインのことが嫌いだとはっきり告げる。
 思い当たる節がなくヴェインは戸惑うしかなかった。
 
- 140 :マナケミア~学園の錬金術士たち~:2008/05/22(木) 17:23:08 ID:DEf5Ka/G0
- 第3話 夏休みと謎の幽霊の噂
 
 新規パーティーキャラ
 パメラ・イービス
 昔から学園に住み着いている幽霊の少女。
 少なくとも、現在の校長の祖父が学生のころは記憶しているという。
 資料館(図書室)の管理人を自称しているが、真面目に仕事をしているかは怪しい。
 一部の学生や教師、モンスターにとってはアイドル的存在である。
 
 夏休みに入ったが、錬金術についての知識漏洩を防ぐため、卒業まで学園の外には出られない。
 仕方ないので結局学園内で宿題したりバイトしたりしながら過ごしている面々。
 
 宿題も終わらせたところに、グンナルから余興として夏休みに入ってから噂されている幽霊を探しながらの肝試しを持ちかけられる。
 グンナルに渡されたメモに従い、学園各地を回るが、怪談話というには微妙なものばかり。
 
 資料館にやってくると、口から泡を吹いてロクシスが倒れている。とりあえずロクシスを運び出す一行だが、陰から覗く何者かには気がつかなかった。
 
 ひとしきり回ったところで悲鳴が聞こえたので、なぜかそこへやってきたグンナルと共にに悲鳴の聞こえた場所へ向かう一行。
 資料館に駆けつけると、肝試しをしていた生徒の一人が突然現れたモンスターに攫われたという
 ヴェインたちが資料館奥へ向かっている頃、資料館入り口で待っていたグンナルのところに、噂の幽霊の正体であるパメラが現れる。
 現状を説明し、パメラと共に自らも資料館の奥へと向かうグンナル。
 資料館の奥で問題のモンスターと生徒を見つける一行。興奮したモンスターから生徒を助ける方法を考えているとパメラとグンナルが駆けつける。
 
 パメラが説得すると、モンスターがパメラに惚れており、パメラの姿が見えなくなった不安から暴れだしたことが分る。
 詳細は不明(モンスターの言葉を理解できているのはパメラとサルファのみで、これ以上はサルファが通訳してくれない)だが、
 わがままを言って埒が明かないらしいモンスターを叩きのめして生徒を助け出す。
 
 場所をアトリエに移してグンナルからパメラの紹介がされた。
 パメラは学園に古くから住んでいる幽霊だが、一種の風物詩として一年の入学から半年は存在を隠し、夏休みの肝試しで存在を明らかにして驚かせるのが慣わしだという。
 今年の幽霊騒ぎは待ちきれなくなったパメラが先走った結果であった。
 ヴェインが気に入ったパメラは自分もグンナルのアトリエに加入すると言い出す。
 学園の方は校長に言えば何とかしてもらえる(校長もOBで当然学生時代からパメラとは知り合いである。)とのことで、グンナルのアトリエは新たなメンバーを加えたのだった。
 
 
 
- 141 :マナケミア~学園の錬金術士たち~:2008/05/22(木) 17:30:14 ID:DEf5Ka/G0
- 第4話
 先輩とロクシスと武闘大会
 
 新規登場パーティーキャラはなし
 
 
 夏休みも終わり、後期の授業が始まる。学期末には学園祭が開催され、今年の目玉イベントは二人一組の武闘大会だという。
 アトリエで駄弁っていると、ニケから武闘大会への参加を誘われる。
 しかし、その場にやってきたグンナルが、自分とヴェインのコンビで参加申し込みを済ませてしまったと言う。しかたないので、グンナルと参加することに。
 
 いつも忙しそうなグンナルが行事に参加することをフィロが不思議がると、グンナルは上機嫌でついに目的のものを手に入れたと告げる。
 それはグンナルが入学当時から契約しようと日夜戦っていた金のマナとの契約のことであった。
 (第1話や第2話でグンナルがマナと戦っている場面を目撃するイベントがある。)
 これからはみっちり相手をしてやれると言うグンナルは手始めにヴェインを特訓へと誘うのであった。
 
 トニとロクシスも大会に参加することを知ったグンナルは二人に賭けを持ちかける。
 トニ達が勝てばグンナル達が何でも言うことを聞き、グンナルたちが勝てばロクシスをグンナルのアトリエに移籍させるという条件をトニは受入れ、賭けは成立する。
 
 学園祭当日、大会まで時間があるということで、アトリエの皆でいろんな出し物を見て回る。
 お化け屋敷には本物であるパメラが乱入してぶち壊し、喫茶店では予想外に美味いケーキを校長が作ったことに驚かされる。
 出店では綿菓子も知らないヴェインが、自分の知らないものばかりではしゃぐ、といった感じに学園祭を満喫する一行。
 
 ひとしきり楽しんだところで、大会が始まる時刻となる。
 
 「学園の秩序を破壊する永遠の自由人」 グンナル
 「グンナルの後継者との呼び声高い恐怖の一年生」 ヴェイン
 
 という司会者のコールに、いつの間にやらグンナルの後継者にされていることに戸惑うヴェイン
 一回戦は難なく突破するが、そこに駆けつけてきたニケから、アトリエに「女は預かった」と書かれた脅迫状が置いてあり、フィロの姿が見えないことを告げられる。
 大会はグンナルに任せてヴェインたちでフィロを探しに行くことに。
 合流したパメラがモンスターから集めた情報でフィロがマナ遺跡にいることが分り、助けに向かう。
 
 一方大会は順調に進行していた。
 一人で試合場にあがるグンナルに対し、実力は申し分ないが、ルールはルール、二人一組出なければ認められないという司会者。
 仕方なくグンナルは試合場にいるレフェリーに声をかけ、臨時のパートナーに任命する。断るでもなくあっさりその誘いに乗ってしまうやる気満々のレフェリー
 司会者も止めるでもなくそのまま試合を始めてしまうのだった。
 
 遺跡を進んでいったヴェインたちはレーネと、眠っているフィロを発見。
 いまいちやる気の無いレーネを戦闘の末退ける。
 薬で眠らされていたので、いまいち状況を理解できていないフィロを助け出すと急いで会場へ戻るヴェイン
 レフェリーを相方に決勝まで勝ち上がった破壊王グンナルとぎりぎり間に合ったヴェインVSトニ&ロクシスとの決勝が開始される。
 
 グンナルとヴェインが勝利を収め、見事優勝する。グンナルとセットで新旧破壊王コンビなどと司会に呼ばれながら観客の歓声に応える二人。
 約束どおり、移籍するロクシスだが、馴れ合うつもりは無い、とこれまでの態度を崩そうとしない
 これはこれで面白い、後はお前達の努力次第と告げるグンナルであった。
 
 
- 142 :マナケミア~学園の錬金術士たち~:2008/05/22(木) 17:41:51 ID:DEf5Ka/G0
- 第5話 新しい仲間と父親の話
 
 新規パーティーキャラ
 アンナ・レムリ
 ヴェインたちの一年後輩に当たる新入生。
 本来入学は16歳前後が普通なのだが、家の事情で12歳で入学してきた。
 家は剣術の道場であり、アンナ自身も居合いの免許皆伝である。
 しっかりものだが融通が利かず、口うるさいこともある。
 想像力が豊かすぎてしばしば妄想の域に達し、勘違いした思い込みからトラブルを起こすことがある。
 
 
 ヴェインたちが入学してから一年がたち、新入生が学園にやってくる、
 アトリエで皆が過ごしていると、いつかのようにグンナルに半ば無理や連れられて、一人の新入生がアトリエにやってくる。
 その新入生、アンナに状況を説明する面々。状況を理解したアンナはアトリエが汚れていると言い出し、責任者であるグンナルに説教を始める。
 たちまち逃げ出すグンナルを追いかけてアンナも走り去ってしまう。
 こうして新たなメンバーを加えたグンナルのアトリエであった。
 
 アンナの存在で多少息苦しくも真面目に研究に取り組んでいるアトリエの面々
 ニケの愚痴からそもそもなんで皆が学園に入ったのかという話題になる。
 
 物心ついたときからそう決めていたというロクシス、文武両道を目指したためというアンナ、スカウトされたから何となく入学したというニケ、
 生前のことは覚えていないというパメラときて、ヴェインは父親が錬金術師だったかもしれないからだと答える。
 昔の記憶がないヴェイン、気がついたらどこかのアトリエにいて、研究をしている父親の姿が見えたという。
 父親の名前すら覚えていないというヴェインに、サルファが、父親の名前は「テオフラトゥス・アウレオルス」だと告げる。
 
 その名をヴェインが口にすると、アトリエの面々が驚きの声を上げる。
 なんでも、ここ数年でもっとも偉大な錬金術師であり、学生時代も含め10年足らずで多大な業績を残した人物だという。
 パメラのテオフラトゥスが学生時代によく遊んだという言葉から皆で教員達に話を聞きに行くことに。
 (錬金術師は必ずこの学園の卒業生であり、教員も錬金術師である以上は、皆学園の卒業生である)
 
 担任のゼップルからは、ヴェインをスカウトした理由が、おそらくヴェインがテオフラトゥスの息子だという点にあったこと、
 テオフラトゥスとゼップルは同級生だが、テオフラトゥスは雲の上の存在で、何を研究しているのかすら理解できなかったことを教えられる。
 アンナからされた、ゼップルもヴェインくらいの子がいてもおかしくない年齢だ、という突っ込みのショックで固まってしまったゼップルをほっといて他の教員のところへ行くことに。
 
 同じく同級生だった女教師イゾルデからは、テオフラトゥスはその才能とねたまれやすい性格ゆえに敵の多い人物だったこと、
 「大いなる獣」と呼ばれるモンスターに守られ、学園創設以来生徒が一切立ち入れなかった場所へ、テオフラトゥスがたった一人でモンスターを退けて立ち入ったというエピソードを教えられる。
 いつの間にやら現れたグンナルの発案でその場所へ向かうことに
 皆が立ち去った後、イゾルデは「この程度で分るとは思えないが、試す価値は…」と呟く。
 
 問題の場所へ差し掛かると、大いなる獣が立ち去るように警告してくる。
 ニケの言葉からヴェインがテオフラトゥスの息子と知った獣は唯一自らの矜持を傷つけた男の息子であるヴェインとその仲間に襲い掛かる。
 大いなる獣と呼ばれる大翼竜にヴェインたちの攻撃はほとんど効かず、苦戦を強いられる一行。
 皆を傷つけられたくないと、皆の制止を振り切るように一人飛び出したヴェイン。その身体から光が放たれたかと思うと、大翼竜の力が弱まる。
 そのチャンスを逃さず、再度戦いを挑む一行(システム上、ここから必殺技と協力技を使用可能になる)。
 激闘の末、傷ついた大翼竜は「汝の一族とは相性が悪い」と言ってその場を去り、一行は先へ進んで、テオフラトゥスが見たのと同じ光景を目の当たりにする。
 その風景の美しさに心奪われる一行。気を利かせた皆がその場を離れてもヴェインはその風景に見とれているのだった。
 
 
 
- 143 :マナケミア~学園の錬金術士たち~:2008/05/22(木) 17:50:42 ID:DEf5Ka/G0
- 第6話 自由研究と未知との遭遇
 
 新規登場パーティーキャラ
 ムーペ・オクタヴィア・ヴォンドラチェク8世
 通称はムーペ。どう見ても人間には見えない謎の生物。
 壺のような乗り物に乗り、マスコット然とした外見だが、たまに凶悪な表情を垣間見せる。
 地元では王族だったらしい。
 
 
 
 前期の授業も終わり、ヴェインにとって二度目の夏休みがやってくる。
 課題のほかに自由研究も課され、アトリエでは皆で自由研究のテーマについて話し合うが、皆の意見はばらばらであった。
 そこでとりあえず目先の課題をやりながら考えればいいと、珍しくまともな意見を言うグンナルに戸惑う一同。
 しかし、アンナから掃除当番であることを告げられるとヴェインに押し付けて逃げる姿に、やはりいつもどおりのグンナルだと安心するのだった。
 
 夏休みも終わりが近づき、自由研究の内容を話し合う一同。
 話し合いがまとまらない中、グンナルが遺跡の発掘を提案する。
 そこには三年生がいなければ入ることができないのだが、グンナルは自分が三年だから大丈夫だと言う。
 グンナルが進級できていたことに衝撃を受ける一同だったが、とにかく、遺跡へ発掘に出かけることになる。
 それを立ち聞きしていたトニは何かを企んでいた。
 
 遺跡を進み、奥を掘っている、と見たことの無い物質でできた卵のようなものを掘り当てるヴェイン。
 其処に現れ、卵を奪おうとするトニとレーネの三下コンビ(命名、グンナル)
 二人と初対面のアンナに、グンナルは親切にも名前を覚える必要が無いやられキャラだと適切な説明を行う。
 いつものように無駄にやる気のトニとやる気の無いレーネと戦闘になる。
 いつものように撃退し、完璧なやられキャラの捨て台詞を残して逃げていく三下コンビ。
 
 アトリエに発掘した卵のようなものを持ち帰り改めて観察する。
 卵と言うより金属製の壺っぽいそれにグンナルが蹴りを入れると、それが動き出し、何か生き物のようなものが顔を出すと同時に、壺が宙に浮き、逃げ出す。
 追いかける一行はアトリエの隅にそれを追い詰める。
 一方プレイヤー視点では謎の生物の内心も表示される。それによると、こいつは宇宙人で、漂着してから2000宇宙時間が経過しており、現地生物と接触することは宇宙法では死刑必至だという。
 そのため、口封じにアトリエの面々を皆殺しにしようかと考える謎の生物だが、兵器のほとんどが故障しており、実行に移すことができない。
 とりあえず翻訳機能を使って意思疎通を図ろうとする謎生物は自らをムーペと名乗った。
 何とかその場をごまかすために留学生だと言い出すムーペ。
 それを素直に信じてしまうフィロにどう見ても人間じゃないと突っ込むニケ
 母親似と言い訳になって無い言い訳に、グンナルどころかアンナまでぜひ母親に会ってみたいと話に乗せられてしまう。
 錬金術を学べば宇宙船の修理が可能と知ったムーペ(自称17歳)
 この時点でのアトリエメンバーの態度は、可愛く無いから無関心なパメラ、そっち側には足を踏み入れたくないと距離をとるロクシス、
 話に流されてるグンナル、ヴェイン、アンナ、フィロ、一人突っ込み役を務め続けるニケといった具合である。
 
 結局グンナルがアトリエに迎え入れることを決定し、入学できるよう校長のもとへ直談判しにいくことに。
 自分は王族だと主張するムーペは国の名を聞かれて、咄嗟にワイハだと答える。
 グンナルの口車もあり、あるはずも無い国を知ったかぶりした校長は結局ムーペの入学を許可してしまう。
 かくして、アトリエに新たな仲間が加わることになった。
 
 
 
- 144 :マナケミア~学園の錬金術士たち~:2008/05/22(木) 18:01:12 ID:DEf5Ka/G0
- 第7話 学園祭とクイズ大会?
 
 夏休みも終わり、ヴェインが入学して二度目の学園祭が迫ってきた。
 今回の目玉は学園横断ウルトラ錬金クイズだと言う。それはともかく日々の課題に取り組む一行。
 
 そんな中授業の一環として、アトリエ対抗マラソン大会が開催される。
 アトリエ対抗だって言ってるのになぜかヴェインにライバル心むき出しなグンナルとロクシスだったが、とにかく参加することに。
 ここでは、ゴール到達までの時間で展開が分岐する。
 
 →遅かった場合
 トニとレーネの三下コンビに先にゴールされてしまい、悔しい思いをする
 
 →早かった場合
 何故かわざわざ待ち構えていた三下コンビ(というか主にトニ)が、成績よりグンナルたちとの勝負が大事だと言って戦いを挑んでくる。
 難なく蹴散らして、トップでゴールを果たす一行。結局三下コンビはマラソンでも勝負でも敗北することとなった。
 
 ヴェインの二度目の学園祭、今年の目玉である学園横断ウルトラ錬金クイズは二人一組の参加だと言う。
 ヴェインもアトリエの仲間を誘って参加することに(誰を誘っても構わない。相方を誰にしても、イベントは大差ない)
 
 ルールは全部で三問について、解答となるアイテムを持ってくること。
 妨害、横取り何でもあり、とにかくアイテムを持ってきさえすればいいと言うものであった。
 特別審査員として、御歳108歳の錬金術師ピエール先生を迎えて大会が開始される。
 
 第一問は巨大魚の捕獲であった。
 何処がクイズかと会場からブーイングが出るが、ピエールの「一流の錬金術師は皆一流の釣り師」との言葉にごまかされて釣りに行くことに。
 やっぱり参加している三下コンビもヴェインたちの邪魔をしようと高台の釣り場で待ち構えていた。
 しかし、トニは地元では釣り吉トニと呼ばれていたプライドから、釣りならば正々堂々と勝負しようと言い出す。
 とりあえずトニはほっといて、釣った魚を持ち帰り、採点してもらっていると、時間切れ寸前で三下コンビも戻ってくる。
 結局ヴェインたちの方が魚が大きかったということで、ヴェインが第一問をトップで通過することになる。
 
 第二問はとにかく大きな物を持って来いという課題であった。
 ひとまずアトリエに戻り、持ち歩けるが大きいものというなぞなぞのような課題を考える。
 フィロの思いつきで、巨人の指輪を調合し持って行くことに。制限時間ぎりぎりで間に合い、なんとか提出する。
 ピエールはえらく感銘を受けた様子で最高評価をたたき出したヴェインたちは二問目もクリアする。
 
 最後の問題はダンジョンの奥に生えている黒マスカットを持ち帰るというもの。
 あまりに単純で罠を疑う一同だが、とりあえず、黒マスカットのところへと向かう。
 そのころ、第二問に真面目に取り組みすぎていたトニは、レーネの指摘でようやく制限時間を超過していたことに気付き、どんな手段を用いても大会の邪魔をすることを決意する。
 
 ヴェインたちは無事、マスカットを手に入れるが、罠を警戒して敢えてマスカットを取らなかった他の参加者と戦闘になる。
 さっさと蹴散らして黒マスカットを学園へと持ち帰る。
 一方その頃、トニは大会を妨害するため、トイレに行っていたピエールをどこかに閉じ込めようとする。
 しかし、実は強かったピエールに返り討ちにされるのだった。(この世界では学園で戦闘技術が必修であることが示すように、錬金術師には一定の戦闘能力が要求される)
 結局三問ともクリアしたヴェインたちが優勝し、ヴェインは二年連続で学園祭メインイベント優勝を果たし、皆の歓声を受けるのだった。
 
 
 最後に、「心の其処から学園生活を楽しいと感じられたのは、このときが最後だったのかもしれない」というヴェインのモノローグが流れ、嫌な予感を漂わせながら第7話は終わる。
 
- 145 :マナケミア~学園の錬金術士たち~:2008/05/22(木) 18:04:04 ID:DEf5Ka/G0
- とりあえず今日のところは以上です。
 何か補足や突込みがあったら遠慮なく指摘してください。
 
 
- 146 :ゲーム好き名無しさん:2008/05/22(木) 20:34:19 ID:AISAXP9IO
- マナケミアの人乙です。
 
 ツッコミどころ…も特にないような。
 アンナ加入の所で「グンちゃんも三年生に進級できました」を一応言っとくくらい?w
 
- 147 :ゲーム好き名無しさん:2008/05/22(木) 23:40:28 ID:JQu6vPdh0
- 乙ー
 
 ちなみにアトリエシリーズは「○○のアトリエ」が
 メインかサブタイトルに大抵付くがマナケミアはそれが無い
 
 ただファンの間では「グンナルのアトリエ」でもっぱら通るw
 
- 148 :ゲーム好き名無しさん:2008/05/23(金) 08:11:28 ID:a2kNc/xx0
- マナケミアも一応アトリエなのか。
 アトリエ儲だけど、イリスでうへぇってなった口だけど、やってみようかのぅ。PSP版でるんだっけね
 
- 152 :ゲーム好き名無しさん:2008/05/24(土) 08:57:09 ID:mXJOzu23O
- 2ではグンナル教頭なんだよな…マジありえねぇw
 カリスマ性は認めるがその選択肢はないwww
 
- 153 :マナケミア~学園の錬金術士たち~:2008/05/24(土) 12:32:24 ID:0u62LlFK0
- すいません。2の発売前に最後まで書き上げたかったんですが、引越しせにゃならんので、続きは6月上旬までずれ込むと思います。
 
 
 
 グンナル教頭もさることながら、個人的にはゼップル校長の方がありえなかったりします。
 まだ書いてない終盤のイベントのせいで、私の中じゃゼップルの評価はストップ安を通り越して、上場廃止に至ってますので。
 
 あと、マナケミアに同封されてたガストの広告で、マナケミアはアトリエシリーズ第9弾とはっきり書かれてるので、
 正式なアトリエシリーズだと判断します。
 
- 253 :マナケミア~学園の錬金術士たち~:2008/06/07(土) 16:56:26 ID:K85bORTi0
- 遅くなりましたが、メインストーリー(バッドEDバージョン)を最後まで投下します。
 
 
- 254 :マナケミア~学園の錬金術士たち~:2008/06/07(土) 17:01:25 ID:K85bORTi0
- 第8話 病気の猫とマナの薬
 
 二年生最後のイベントも終わり、もうすぐグンナルは卒業、ヴェインたちは進級する。
 アトリエで一行が雑談していると、どうやらサルファの体調が悪いらしい。
 本人は大丈夫といっているので、とりあえずはそれ以上は追及しない一行。
 
 そんなサルファだが、あとは終業式を待つだけとなったある日、遂に倒れてしまう。
 こんな時ぐらい教師を頼れというグンナルの指示でとりあえずゼップルのもとへ運ぶことに。
 
 こんな症状は聞いたこともないと言うゼップルをグンナルは「三流教師」と怒鳴りつけ、
 ロクシスは「有事に役に立てないのでは資質を疑われても仕方ない」と冷たく告げる。
 それでも、腐っても教師か、ゼップルはマナの魔力を回復させる薬なら効くかもしれないと教えてくれる。
 そのための材料である月の花が旧校舎の奥にあると聞いた一行は、サルファをゼップルに預けてそこへ向かうことに。
 サルファがいなければヴェインは戦えず、ほかのメンバーでモンスターを蹴散らして旧校舎の奥へ進む。
 (このイベント終了までヴェインは戦闘メンバーから離脱する)
 
 
 一方そのころ、サルファを預かったゼップルだが、弱ったマナの世話などしたことがなく困り果てていた。
 そこに同僚のイゾルデが現れる。
 猫の世話なら心得ているというイゾルデは自分がサルファを預かろうと申し出た。
 ゼップルもその言葉に甘え、サルファをイゾルデに任せて自分は薬の調合の準備に取り掛かるため、その場を立ち去る。
 サルファを抱き抱え、あの頃より軽くなったとつぶやいたイゾルデは、近くに隠れていた三下コンビを呼び出し、何事かを命じる。
 
 旧校舎の奥、ゼップルが言っていたあたりに到着した一行は手分けして月の花を探し始めるが、なぜか立ち止まって探しに行こうとしないアンナ。
 その理由を問うニケに対し、アンナは気になることがあると言い、マナがあのように衰弱するものかという疑問を呈する。
 
 事実サルファが衰弱しているというニケに対し、アンナは「子供のころ飼っていた猫が亡くなる時、丁度…」と言いかける。
 そこにフィロの悲鳴がとどろき、アンナたちもそちらへと向かう。
 
 駆け付けた一行は目的の月の花と、それを囲むように集まっているかなりの数のモンスターを目の当たりにする。
 特に巨大な一匹を蹴散らした一行だが、まだ大量のモンスターが残っており、目の前の月の花を手に入れることができない。
 そこに現れた三下コンビが、ヴェイン達を援護するかのようにモンスターと戦い始める。
 トニ曰くヴェイン達を助けるように言われたとのこと。
 これまでの行いから何か企んでいるのかとも思えたが、とにかく花を手にいれ、ヴェイン達は三下コンビにその場を任せてその場を脱出する。
 それが、ヴェインが三下コンビを見た最後だった。
 
 月の花を持ち帰った一行だが、そこには元気に歩くサルファの姿が。
 イゾルデいわく、一時間ほど点滴をしたら治ったとのこと。
 礼を言うヴェインに対してイゾルデは自分にとってもサルファは意味のある存在であることと、
 今はサルファは持ち直したが、残された時間は変わらない、と告げる。
 
 イゾルデの言葉の意味はよくわからないが、ヴェインは何かが起きる予感を感じていた。
 
- 255 :マナケミア~学園の錬金術士たち~:2008/06/07(土) 17:09:53 ID:K85bORTi0
- 第9話 自分の将来と錬金術の歴史
 
 卒業式も終り、新学期を迎えた一同。
 教室でフィロと、グンナルが卒業して寂しい、と話していると、ゼップルからクラスに新しい仲間が増えると言われる。
 そして入ってきたのは卒業したはずのグンナルだった。
 アトリエで事情を聴くと、テストを全教科すっぽかしたら留年したとのこと。
 皆を驚かそうと黙っていたらしい。
 
 卒業式からしばらくたった後、三下コンビがイゾルデのところへ挨拶にやってくる。
 レーネの支度に手間取って学園に残っていたが、その日の船で学園を去るという。
 いろいろ嫌なこともさせたというイゾルデに、それでも礼を言う三下コンビだった。
 
 三年生になれば進路相談が行われるわけで、順番が回ってきたある日、ゼップルの部屋へと赴くヴェイン。
 学園卒業後何をしたいか問われ、錬金術師になりたいと答えるヴェイン。
 錬金術師になるための学園だからそれは当然のことで、どんな錬金術師になるかを聞きたかったというゼップルだが、
 それ以上ヴェインは具体的な希望を言うことができなかった。
 
 ヴェインが立ち去った後、イゾルデがゼップルのもとへとやってくる。
 ヴェインの進路を訪ねたイゾルデは錬金術師になりたいというヴェインの希望をゼップルから聞いて、どことなく沈んだ様子を見せる。
 
 アトリエで皆が集まっているところに進路相談を終えたフィロが戻ってくる。
 そのまま進路について皆で話し、ヴェインも自分の場合について話すと、頭の中に「それが、お前自身の望み…」という謎の声が響いてくる。
 「望むのであれば…お前が…そう…それだけの力が…」と続く謎の声にうろたえるヴェインだが、他の者にはその声は聞こえていないらしい。
 
 そこに校長があらわれ、イゾルデからの伝言を伝えてくる。
 その内容は錬金術のなんたるかを教えたいので、遺跡の地下に来てほしい、というものであった。
 ほかにすることもないし、せっかくのご指名だからと皆で向かうと、そこはマナが閉じ込められた多くの水晶から光の粒が立ち上る不思議な場所だった。
 
 
 
- 256 :マナケミア~学園の錬金術士たち~:2008/06/07(土) 17:11:38 ID:K85bORTi0
- 第9話続き
 
 そこにイゾルデがあらわれ、マナとは何かを聞いてくる。
 うまく答えられない一行に対し、イゾルデは、マナとはこの世のすべての事象を司るものであり、元はすべて同じ純粋な力の塊だと告げる。
 そしてイゾルデは忌まわしい過去の出来事を語り始めた。
 
 はるか昔の錬金術師たちはマナの力のみを取り出せないかと考え、数千、数万のマナを狩り集めては実験材料として扱った。
 閉じ込め、薬品を投与し、生きながらその身に刃を突き立てた。
 そういった実験の果てにマナの力を取り出すことに成功したものの、その莫大な力を制御することができず、あたり一面の全てが焼き払われるという結果を招いた。
 結局、実験は中止され、集めたマナ達は水晶へと封印され、全ての記録は抹消された。
 
 そして、今ヴェイン達が見ている水晶の中のマナこそが実験体だったマナ達であると。
 
 錬金術師の負の側面を突きつけ、錬金術師を目指すかもう一度考え直すように言い、マナ達の怨嗟の声が聞こえるかと言い残してイゾルデはその場を立ち去る。
 
 思わぬ事実を突き付けられた皆はそれぞれ違った反応を示す。
 より一層錬金術への興味をかきたてられるムーペ、イゾルデの真意を考えるグンナル、一人で考え込むアンナ、耳が痛い話だったが、目標は変わらないロクシス、自分のマナに謝るニケ。
 
 ひときわ大きい水晶に近づいたヴェインとサルファ。サルファに聞くと、イゾルデの話した内容をサルファはテオフラトゥスから聞いたことがあったという。
 マナがどう思っているかは知らないが、少なくとも自分はヴェインを恨んではいないというサルファ
 つづけて、マナが人を恨んでいるならそれが関係あるのは自分ではなくむしろヴェインだと言いかける。
 そのとき、ヴェインの頭に何者かの声が聞こえてくる。
 それは閉じ込められたマナの思念。その思いに導かれるように水晶に近づいたヴェインからまばゆい光が放たれた。
 
 ヴェインが我に返ると、一際大きな水晶に閉じ込められていたマナが解放されていた。
 錬金術師への憎悪に駆られ襲い掛かってくるそのマナを躊躇いながらも迎え撃つ一同。
 
 何とかマナを撃破し、どことなく後味の悪さを感じながらその場を離れる一同。
 その様子を離れた場所から見つめながらイゾルデは「やはり…と、言うべきなのでしょうね。テオフラトゥス、あなたは…」と呟くのだった。
 
- 257 :マナケミア~学園の錬金術士たち~:2008/06/07(土) 17:15:28 ID:K85bORTi0
- 第10話 咳き込む猫と何もできない僕と・・・
 
 
 焼け落ちたホッフェンの樹、大翼竜との戦い、マナを封じた水晶、
 ヴェインがこれまで謎の光を放った場面を回想しながら、イゾルデは、テオフラトゥスがもし望みをかなえたのならあの子だけを残したのは余りに無責任だ、と呟く。
 もう一つだけ確かめなくてはならないと呟いてどこかへと向かうイゾルデ。
 
 最後の夏休み、アトリエでヴェインは水晶から聞こえた声のことを思い出していた。
 あの時のことについてサルファに聞こうとすると、サルファが突然せき込む。
 心配するヴェインに、サルファは治るものでもないから気にするなと答える。
 ヴェインがアンナに呼ばれてサルファのそばを離れると、サルファは、少し持つと思っていたと呟くのだった。
 
 夏休みも終わりに近づいたある日、再びサルファが倒れてしまう。
 ゼップルに相談しに行こうという意見も出るが、ゼップルが役に立たないのは実証済みだと一蹴するグンナル。
 前回サルファを治療したイゾルデについても、先日の一件でヴェイン達を置いていなくなったことから信用できない。
 しかし、他に考えも浮かばないので、仕方なくイゾルデのもとへと向かう。
 
 イゾルデはサルファはもう寿命が近いという。
 マナに寿命があるなどという話を聞いたことがないと反論するアンナだが、
 イゾルデは事実だから仕方がない、気力でもっているような状態で、手の施しようもなく、永くはないと答える。
 
 一行がその場を立ち去った後、盗み聞きしていた校長がイゾルデの前に現れる。
 イゾルデの言っていたことが本当なら聞いておく必要があると思ったという校長に対して、イゾルデも確かめるいい機会かもしれないと答える。
 彼らも学園の生徒だと性急な行動を戒めようとする校長に対して、イゾルデは個人的に興味はないが、結果として生徒を守ることにもなると返す。
 
 手の打ちようがなくなったヴェイン達だが、フィロが、
 竜の墓場には竜が残した生命力や精気が存在するので、マナであるサルファにとっても何かいい影響があるのではないかと言いだす。
 眉唾ものの話ではあるが、他に手段があるわけでもないので、そこへ向かう一行。
 
 目的地にたどり着いた一行だが、そんなにすぐ効果が出るわけもないということで、
 ヴェインはサルファと一休みし、他の者は見張りなどすることに。
 しばらく様子を見てみたがサルファの様子に変化はなく、皆がっかりする。
 そこにイゾルデがあらわれ、突如として襲い掛かってくる。
 
 マナを召喚して襲い来るイゾルデを何とか撃退した一行。
 しかし、イゾルデは目的は果たしたという。
 なぜそこまでするのか、ヴェインはテオフラトゥスの最後の…と口にするサルファに対して、だからこそだ、と答えるイゾルデ。
 そして、戦いで力を使い果たしたサルファが息を引き取ってしまう。
 
 マナに寿命があるはずないというニケに対し、イゾルデは、自分が知る限り15年、ただの猫がそれだけ生きれば十分だ、と言う。
 サルファの死を受け止めきれないヴェインの頭の中に再び謎の声が響く。
 「お前が強く望めばそれだけでいい」というその声に従って、サルファにまだ一緒にいてほしいと願うヴェイン。
 すると、ヴェインの体から光が放たれ、その光がサルファに集まったかと思うと、サルファが蘇生する。
 その場から立ち去るイゾルデは、自分のほうが覚悟が足りなかったと呟いていた。
 
- 258 :マナケミア~学園の錬金術士たち~:2008/06/07(土) 17:18:10 ID:K85bORTi0
- 第11話 イゾルデの決意と少年たちの戸惑い
 
 サルファの体調もすっかり回復したが、サルファを蘇生させたヴェインの「何か」のことでどことなくぎこちない雰囲気になるアトリエ。
 そんな空気を振り払うように、グンナルが突如として課題のことを気にし始め、驚く一同。
 皆、グンナルの気遣いに気が付きながらも、それに便乗してその場を去る。
 グンナルはヴェインに対して、聞きたいことはあるが少し時間をやろうと思っただけだ、と言い残すのだった。
 ヴェインは自分でもわからない自分自身の秘密についてサルファとイゾルデが知っているのではないかと思うのだった。
 
 自室で過去を回想するイゾルデ。
 一度もテオフラトゥスに勝ったことのない自分だがこれ以上テオフラトゥスの名を汚させないためにやるしかないと覚悟を決める。
 
 課題も終り、あとは卒業を待つだけとなったヴェイン達。
 ニケからのグンナルが卒業できる保証がないという突っ込みに、アンナがグンナル用の時間割を作ってあげたと答える。
 いつもと変わらない何の事もない雑談。
 そんな現実逃避な雑談に終止符を打つロクシスの一言で、場の雰囲気が重苦しいものに変わる。
 
 そんな一同を見てサルファは知らない方がいいこともあるとヴェインに告げた。
 そこにイゾルデがやってくる。
 イゾルデはヴェインに対し、他の生徒を巻き込むつもりはないからサルファとともに資料館の奥まで来るように言ってくる。
 応じなければそれなりの手段を取るというイゾルデ。
 応じればヴェインの秘密を教えると答えてイゾルデは去っていく。
 イゾルデの誘いに応じることを決めたヴェインに対し、仲間たちは自分たちも行くと告げる。
 
 一方、イゾルデを校長が呼び止めていた。
 ヴェインの危険性については再三説明したというイゾルデに対し、校長はとても信じられないし、イゾルデの危惧は可能性に過ぎないと答える。
 ヴェインの力など口実にすぎず、別の目的があるのではないかとイゾルデを問い詰める校長。
 イゾルデはあっさりとそのことを認め、目的は違っても結果は同じと言い残し、その場を去って行く。
 校長はイゾルデの気迫に気圧され、一歩も動けなかった自分を情けなく思いながら、テオフラトゥスのことを罪な男だと呟くのだった。
 
 資料館最奥でイゾルデは、昔はここによく来た、と呟いていた。
 そこに現れるヴェイン達。
 イゾルデは自分の知る事実を語り始めた。
 
- 259 :マナケミア~学園の錬金術士たち~:2008/06/07(土) 17:20:41 ID:K85bORTi0
- 第11話続き
 
 6年前にこの世を去ったテオフラトゥス、彼は周囲の嫉妬に嫌気がさして、研究室を飛び出して一般の人々のために錬金術を使っていた。
 しがらみから解放されて生き生きとしていたテオフラトゥスだったが、とある村で取り返しがつかない失敗をしてしまう。
 その村にいた未知の重い病を患った一人の少女。
 テオフラトゥスは独自の錬金術を用いてその少女を治療しようとし、病気は治ったが、少女の寿命も病魔と一緒に取り除いてしまったのだという。
 それでも病を治してもらった少女はテオフラトゥスに無邪気な笑顔で礼を言った。
 そのことがよりテオフラトゥスを苦しめ、自らの無力を痛感したテオフラトゥスは姿を消した。
 山奥でひっそりと暮らすようになったテオフラトゥスの心は徐々に歪んでいき、自らの才への慢心、嘲笑う周囲への復讐心、見返そうとする虚栄心に塗りつぶされていった。
 それらを満たすためにテオフラトゥスが着手した最後の研究が、人造生命としての人工マナの精製だった。
 そして、生み出された人工マナこそがヴェインだという。
 
 あまりに突拍子もない話に信じようとしない仲間たち。
 ヴェインもまた、その事実を受け入れることはできなかった。
 
 イゾルデの話は続く。
 ヴェインがただの人工生命であれば何の問題もなかったが、ヴェインが持つマナとしての力こそが問題だというイゾルデ。
 燃えた木を蘇らせ、大いなる獣を倒し、水晶からマナを解放し、死んだサルファを蘇らせた。
 これらすべてがヴェインの力によるものだというイゾルデ。
 証拠がないとして、信じない仲間たちに証拠を見せるというイゾルデ。
 仲間の一人を自分のもとへと引き寄せると、確信があるから大丈夫と言いながらあっけなく殺してしま。う
 (ここで選ばれる仲間はED条件を満たした仲間。私のプレイ時、バッドEDのときはフィロが殺された)
 
 そのとき三度目となる謎の声がヴェインの頭の中に響く。
 「望めばいい。望めば叶う…わかりやすい。非常にシンプルだ…」
 と告げる声に従い、仲間を助けたいとヴェインが願うと、ヴェインの体から光が放たれ、仲間が蘇生を果たす。
 
 イゾルデはヴェインには他人の、そして自分自身の望みをかなえる力があるという。
 生徒を殺しさえするイゾルデの目的を問う一行。
 
 望んで人を生き返らせる力は、望めば人の命をも奪える力でもある。
 使い方次第では世界すら揺るがすことができるその力を見過ごすことはできない。
 悪いのはそんな力を生み出したテオフラトゥスだが、だからこそテオフラトゥスの名を堕とすことは許されないと告げるイゾルデ。
 宿主である猫が死んでもどうにもならなかった以上手段は一つしかないと、力が完全に目覚める前にヴェインを消し去ろうとして、襲い掛かってくる。
 
 イゾルデを撃退した一行だが、イゾルデのダメージは甚大で、パメラが助けを呼びに行く。
 イゾルデはテオフラトゥスに謝りながら意識を失った。
 
 最後に、自らが危険な力を持った人工マナであることを知ってしまったヴェインは、自分はみんなと一緒にいてはいけないのかという独白するのだった。
 
 ※補足
 これまではヴェインがマナであるサルファと契約していると思われていたが、実際はサルファという猫がヴェインというマナと契約していた状態というのが事実。
 10話でのイゾルデの行動は、契約している相手であるサルファが死ねば、マナであるヴェインの力をどうにかできるのではないかという考えに基づいたものだが、
 ヴェインは契約者が死んだ状態で力を発動し、契約者を蘇生させてしまったので、イゾルデは直接ヴェインを消そうとするに到った。
 
- 260 :マナケミア~学園の錬金術士たち~:2008/06/07(土) 17:23:46 ID:K85bORTi0
- 第12話 過去の記憶と望む未来
 
 校長室で、校長にすべての事実を報告した一行。
 今回の件については正当防衛を主張するグンナルとニケに対し、今回の件だけを見れば確かにそうだが…と答える校長。
 そこにやってきたゼップルはイゾルデが療養は必要なものの命に別条がない旨の報告をする。
 フィロ達がヴェインの弁護をしてくれるように頼み、ヴェインもゼップルに声をかけるが、それに対するゼップルの対応は「ひ…」と悲鳴を上げながら後ずさるというものだった。
 そのことにショックを受けるヴェイン。
 
 逃げるようにその場を去るゼップルを使えない男、腰抜けなどと酷評するロクシスとグンナル。
 校長は今日のところは帰っていいが、ヴェインの処分については後日職員会議で決定するという。
 その発言に反発する一行。
 処分されること自体もさることながら、ヴェインだけが処分の対象になっていることに憤る仲間たち。
 とりあえず言葉のあやだとごまかして一行を追い出す校長。
 
 いったんアトリエに戻った一行。
 ゼップルや校長の態度に憤るニケに対し、
 ロクシスは昨日までただの生徒だと思っていたのが、実は強い力を持っているマナだったというのだから、彼らの気持ちはわからなくもないと告げる。
 ヴェインはヴェインだというパメラ、処分に不安を隠せないアンナ。
 事実は事実として受け止める必要があるというグンナル。
 
 どうも暗い話にしかならないため、ひとまず今日のところは休むことにして、皆立ち去る。
 サルファによればイゾルデとテオフラトゥスは恋人同士で、サルファも何度か会ったことがあったという。
 サルファに自分はここにいない方がいいのかと問うヴェイン。
 ヴェインがそう感じるなら出ていけばいいと返すサルファだった。
 
 学園のあちこちをさまようヴェイン。
 教室に入ったとたん、あるクラスメートは逃げるようにその場を去り、それ以外の者もまともに相手をしてくれない。
 
 教員室の方へ向かうと、校長に向かってヴェインの処分を問いただす教員の声が聞こえてくる。
 早く退学にするべきという一部教員たちに対し、恥を知れと叱責するのはいつも厳しく接していた教頭だった。
 ヴェインが危険な可能性があるのは間違いないという校長に、危険かもしれないという理由だけで生徒を罰するのかと詰め寄る教頭。
 そんな教頭に対し、教員の一人はただの生徒ならそこまではしないと答える。
 
 一度アトリエに戻るヴェインだが、誰も戻ってきていなかったので、ひとまず自室へ戻って休息を取る。
 
 ヴェインは暗闇の中で、頭に響いていた謎の声と対話する。
 姿を現しその声の主はヴェインそのものの姿をしていた。
 声の主は自分のことをヴェインの中の力だと名乗る。
 これまで力を使わせてきたのかというヴェインに対し、ヴェインの方が力を呼んだのだと答えるもう一人のヴェイン。
 ヴェインが力を欲した時に力が呼び出されるのだから、あくまできっかけはヴェインにあるという。
 今回は、ヴェインがイゾルデがなぜヴェインを消そうとしたのか知りたいと願ったから出てきたのだという。
 ヴェインがその理由を都合よく忘れているだけだと言い、思い出せばいいと告げるもう一人のヴェイン。
 テオフラトゥスが何を望んでヴェインを作ったのか、それを思い出せという。
 そしてヴェインは思い出す。
 
 
- 261 :マナケミア~学園の錬金術士たち~:2008/06/07(土) 17:25:45 ID:K85bORTi0
- 12話続き
 
 テオフラトゥスは少女の命を奪った(厳密には寿命を奪った)自分の罪を悔い、少女から寿命を奪ったことで限りなく不死身になった自分の体を恨んでいた。
 そしてテオフラトゥスは自らの死を望んでおり、自らを殺すために望みを叶えるマナたるヴェインを作り出した。
 そしてヴェインはその望みをかなえてテオフラトゥスを殺した。
 
 一方、校長室では教頭が校長に対してそこまで薄情だとは思わなかったと責めていた。
 自分には生徒全員を守る責任があるという校長に対して、守る対象はあくまで生徒全員であり、誰一人欠けてもいけないと言い返す教頭。
 出来ることとできないことがあると言う校長に対して、しっかりするように叱責する教頭。
 そんな時何かに気づいた校長が窓の外を覗き込んだ。
 
 朝、アトリエにやってきたヴェイン。
 そこにやってきたフィロに引っ張られて校庭へと連れて行かれるが、そこには学園を囲む壁のようなものが存在していた。
 それが朝、突然現れたと聞いて、ひとりで何かを納得するヴェイン。
 壁には教員たちも傷一つつけることができず、外部との連絡も遮断されていた。
 そんな様子を眺めるヴェインとフィロのもとにほかの仲間たちも合流する。
 入口らしいものが見つかったという情報をもたらしたロクシスはヴェインは余り姿を見せない方がいいと指摘する。
 実際、その場の生徒たちはヴェインがその壁を作りだしたのではないかと囁いていた。
 陰口をたたく生徒たちに怒りをあらわにするニケやアンナをヴェインがなだめ、ロクシスに入口へと案内してもらう。
 その場を離れる際、ヴェインは「こんなつもりじゃなかった」と呟いていた。
 
 入口にはゼップルと校長、そして教頭の姿があった。
 中に入って調べるしかないという教頭の提案を受けて、生徒たちの前だというのにお互いに危険な調査任務を押し付けあうゼップルと校長。
 
 そこにやって来たヴェインは自分が中に行くと申し出る。
 露骨にうれしそうな顔をしながら一応しぶって見せる校長。
 これは教師の仕事であって生徒は待機しているべきという教頭に対して、自分が行かないといけないと返すヴェイン。
 そしてヴェインについていくことを申し出る仲間たち。
 
 危険だからと皆を説得しようとするヴェインだが、何か訳があることは皆にばれていた。
 理由は中でゆっくり聞かせてもらうという仲間たちとともに、ヴェインは壁の中へと突入する。
 
 壁の中、仲間たち以外には聞かれない場所でこの壁は自分が作ったものに違いないと告白するヴェイン。
 そのこと自体は皆の予想の範囲内だったが、フィロはその理由を聞いてくる。
 それに対してはこんなものを作りたかったんじゃない、とだけ答えるヴェイン。
 自分たちの手でこの壁を消せるはずだと告げるヴェインの言葉を信じて、一行は先へと進む。
 しばらく先に進んだ先にあった扉を開けると、ホッフェンの樹の騒動や、マラソン大会があった高台そっくりの風景が広がっていた。
 
 そのまま先に進むと、卒業したはずの三下コンビが現れる。
 ヴェイン以外の存在が目に入っていないかのように、初対面の時の会話を繰り返す二人を見て、本物ではないと判断した一行。
 そんな一行には構わず三下コンビが襲い掛かってくる。
 撃破すると三下コンビの偽物は光となって消えていった。
 なぜ三下コンビの偽物が出てきたのかいぶかしむアンナに対し、ここはそういう場所なんだと割り切った答えを返すグンナル。
 
 次に開いた扉に入ると、以前テオフラトゥスの足跡を追って踏み入れた竜の墓場にそっくりだった。
 進んでいくとやはり現れる大いなる獣こと大翼竜、の偽物。
 これも撃破した一行だが、ロクシスやグンナルは何が起きているのかを理解しつつあった。
 
- 262 :マナケミア~学園の錬金術士たち~:2008/06/07(土) 17:26:59 ID:K85bORTi0
- 12話続き
 
 
 次の扉の先に広がるのは、最初にイゾルデによって招かれ、錬金術師の負の歴史を知ることとなったマナ遺跡下層中枢部の風景。
 進んでいけばやはり現れる、水晶に封じられ、ヴェインによって解き放たれたマナ、ツヴァイスモンデの偽物。
 その風景を見ながら自らの予測が裏付けられ一人納得するロクシスにニケが問いただす。
 それに答えるロクシス。
 マナが水晶から解き放たれた瞬間を見ていたのはヴェイン一人だったが、今、彼らの目の前ではマナが水晶から解き放たれる瞬間まで再現されていた。
 したがって、先ほどから戦っている相手はヴェインの記憶の中の敵であるという。
 それに同意するヴェイン。
 そんなロクシスに対して、それがわかって状況が何か変わるわけでもない、今やるべきは目の前の敵の排除だと言い放つグンナル。
 ロクシスもそんなグンナルの単純さがたまにうらやましくなると言い返した。
 
 ツヴァイスモンデを撃破し、さらに先へ進む一行。
 ついに最深部へとたどり着く。
 そこで姿を現すもう一人のヴェイン。
 望みをかなえようとしていたのに何をしに来たのか、と問うもう一人のヴェインに対して、ヴェインはこんなものを望んではいないと告げる。
 しかし、これは間違いなくヴェインが望んだことだと言うもう一人のヴェイン。
 もう一人のヴェインを敵と判断し、こいつを倒せば事態を収拾できると戦おうとする仲間たち。
 そのとき、もう一人のヴェインは、ヴェインが仲間たちの言葉に安心したことを指摘し、それでも一人になりたかったのかと問い詰める。
 ヴェインの力は正直で、ヴェインが望むとおりに現実を動かす。
 ヴェインは一人で世界から消えようと思ったが、心の底では学校と、皆と一緒に消えたいと願っていたと指摘するもう一人のヴェイン。
 もうすぐ望みは叶い、皆とずっと一緒にいられると告げてくる。
 それを聞いて、皆を逃がそうとするヴェイン。
 ヴェインは自分は危険だからイゾルデが自分を消そうとしたこと、自分がテオフラトゥスを殺したことを皆に告げ、望めば人が死ぬような力を持った自分は消えなければならないと言う。
 しかし、一人になりたくないという願いが混ざってこんな状態を作ってしまった。
 ロクシスは願いを変えればいいと指摘するが、ヴェインはどう変えればいいのかわからない。
 ついに二つの願いのはざまで心を押しつぶされ、全てをもう一人のヴェインに委ねてしまうヴェイン。
 
 もう一人のヴェインは、自分のことをヴェインの力、望み、本能だと告げ、望んでいるのはあくまでヴェインだと告げる。
 そして、一緒にいたい人が全員そろっているのだからちょうどいい、願いをかなえると言って、襲い掛かってくる。
 
 
- 263 :マナケミア~学園の錬金術士たち~:2008/06/07(土) 17:28:36 ID:K85bORTi0
- 12話ラスト(ヴェインEDバージョン)
 
 仲間たちによって打倒されたヴェインは正気を取り戻す。
 自分が倒されたことに安堵するヴェイン。
 
 そのとき、あたりが激しく揺れ始める。
 自分はここを何とかしないといけないから先に行くように告げるヴェイン。
 このままでは生き埋めになってしまうとやむを得ず仲間たちはその場を脱出する。
 最後までヴェインの身を案じ、帰ってくるように告げる仲間たち。
 そんな彼らが皆去った後、実は立っているのもやっとなほどに消耗していたヴェインはその場に座り込んでしまう。
 
 そんなヴェインにもう一人のヴェインの声が聞こえてくる。
 ヴェインの力が敗れるなんてありえないと言うもう一人のヴェイン。
 ヴェインに対して、寸前で心変わりするのはアンフェアだと言ってくる。
 
 ヴェインは自分が消えようと思ったのは皆を傷つけたくなかったからなのに、もう少しで皆を手に掛けるところだったと言い、今ならこの空間ごと自分が世界から消えることを心の底から願えると呟く。
 壁が自壊していくのを保健室から眺めながら、イゾルデはヴェインが自ら消滅の道を選んだことを悟り、自分のしてきたことが無意味だったことに気づく。
 
 命からがら脱出することに成功した仲間たちが見守るなか、壁は崩壊を続けていく。
 
 力を使い果たし倒れ伏しているヴェイン。
 力を使い果たした故にもう一人のヴェインはすでに消え去っていた。
 そこにサルファがやって来てヴェインの傍らに座り込む。
 逃げろというヴェインに何か言い返しているサルファだが、力を使い果たしたヴェインには最早サルファの言葉を理解することすらできなかった。
 サルファに謝りながら、それでも最期の時に一緒にいてくれることに礼を言うヴェイン。
 倒れたヴェインもろとも壁は消滅していくのだった。
 
 
 
- 264 :マナケミア~学園の錬金術士たち~:2008/06/07(土) 17:36:04 ID:K85bORTi0
- 以上で、マナケミアのメインストーリー(ヴェインEDバージョン)はおしまいです。
 
 事実上のバッドEDですが、個別EDの条件を満たしていない場合のこのEDになります。
 
 残るは、個別のキャラクエストおよび個別EDですが、まだできてないので、少しお待ちください。
 来週中には投下できると思います。
 
 
 
 
- 358 :マナケミア:2008/11/22(土) 17:44:46 ID:nF3hkbrXO
- マナケミア、バッドEDしか無いっぽいのでグッドED投下します。
 思い出しながら書くので、ちょっとした間違いは勘弁な!
 
 〈グッドED共通〉
 一度は仲間と戦うものの、(一番仲の良い仲間)に説得(※)され正気に戻るヴェイン。
 やっぱり皆と一緒にいたい、と自らの「願いを叶える力」を使い、力を切り捨てようとします。
 しかし、もう一人のヴェイン曰く「君のせいで力が暴走しちゃったから責任を取って欲しいな。」との事で再度ヴェインの力と戦う事に。
 無事勝利したヴェインとアトリエの仲間は崩壊するダンジョンから脱出、学園に帰還。
 そして月日は流れて卒業式。
 ヴェインの正体を知ったヘタレ担任のゼップルや一部の生徒からは怯えられたままですが卒業自体は無事に出来ました。
 アトリエ前の廊下でイゾルデ先生(ヴェインを殺そうとした先生)と話すヴェイン。
 検査の結果もう自分には何の力も残っていない、ただの人間になったようだと話した後イゾルデに礼を言うヴェイン。
 「お礼を言われる覚えはないわ」と返すイゾルデに、「そうですね。でも…ありがとうございます」と言って別れる。
 
 以下キャラEDへ。
 
 ※:各キャラ毎に様々な方法。約束、嘘泣き、ツンデレ(男)、ET等
 
- 359 :マナケミア:2008/11/22(土) 18:39:29 ID:nF3hkbrXO
- 〈キャライベ:フィロ〉
 自由時間にフィロと話していると、様々な事が判明する。
 学園に入学した理由、生死観、そして時々倒れる理由…彼女の寿命が残り少ない事。
 フィロが子供の頃に病気で死にそうになっている時に現れた錬金術士が治療を施そうとしたが失敗、病気は治ったものの寿命が縮んでしまったという。
 (この錬金術士がヴェインの『父』であるテオフラトゥス。フィロの生命力を事故で奪ってしまった彼は不死に近くなってしまい、死ぬ為にヴェインを作った)
 その為、自分が死んでしまう事を全く気にも留めていないフィロに「そんな簡単に死ぬなんて言っちゃダメだ」と反発するヴェイン。
 その後、アトリエの仲間にフィロの事情を話す(喋らされる)ヴェインに向けられた言葉は「バカ」の一言だった。
 戸惑うヴェインに「そんな大事な事を今まで黙ってるやつがあるか!」と怒る仲間達。
 仲間の協力でヴェインが死んだフリをして見せる事で、フィロに仲間が死んだら皆がどれだけ悲しい思いをするかを伝えたヴェイン。
 「絶対に治してみせる」と言うヴェインにフィロもとうとう「出来るだけ足掻いてみる」事を約束するのだった。
 
 〈キャラED〉
 どこかで療養中のフィロ。
 ヴェインが薬を持ってくる。
 「今日の薬は特別苦そうだね」と言うフィロに「アンナとロクシス(真面目コンビ)が作った物だからね」と返すヴェイン。
 やがて、薬の効果か睡魔に襲われるフィロ。
 眠りに付く前に小さく呟く。
 「ヴェイン君、ありがとう」
 と。
 
 END
 
 補足:フィロの病気をヴェインの力で治せるんじゃね?と思うかもしれません。
 実際にヴェイン説得時にもう一人のヴェインも治そうとするんですが「ヴェインに」治してもらいたいんだ、とフィロが拒否します。
 
- 464 :マナケミア:2008/12/08(月) 22:07:02 ID:mjscfrm+O
- 〈キャライベント:ニケ〉
 学園に入学した事の目的の一つが「お婿さん探し」(ちなみにドラマCDで明かされるがかなりくだらない経緯…)なニケ。
 ある日、ヴェインは屋上で歌を歌っているニケを目にする。
 しかも結構な人数が集まっていて、ちょっとしたコンサート状態。聞けば時々歌っているらしく、熱心なファンも結構いるようだ。
 そして後日、ニケがお婿さん探しをしている事がファンにバレて大騒ぎ。
 ヴェインを含むアトリエの男メンバーがファンに襲撃されたりする事態に陥ってしまう。
 騒ぎをおさめる為に東奔西走するヴェインとニケ。
 その過程でヴェインに助けられたニケはヴェインに惚れ、ヴェインを見かける度にイチャイチャベタベタしようとする。
 一方ないがしろにされたファンやそのファンの周りの女子は当然のごとく冷ややかな反応になり、非難轟々で孤立するニケ。
 最終的にはアトリエメンバーの協力(放送室を占拠したり)もあって謝罪の気持ちを込めた新曲でみんなに謝り、和解する事に成功。
 謝罪コンサートは大盛況で幕を閉じるのだった。
 
- 465 :マナケミア:2008/12/08(月) 22:17:58 ID:mjscfrm+O
- 〈キャラエンド:ニケ〉
 真っ暗な闇の中、ヴェインとニケの話し声。
 「そっちはもう寝た?」
 「うん、よく眠ってる」
 「よし、じゃあ静かにね。そーっとそーっと…」
 「あっ…」
 ガシャン!
 赤ん坊の泣き声と物音。
 画面が明るくなり、次々と起きてくる二人にそっくりな子供達。軽く四人はいる。
 「おとーさーん、あそんでー」
 「おかーさーん、おうたうたってー」
 
 子供達の対応をしながら「せっかく久し振りに二人きりになれるかと思ったのに」と嘆くヴェインに、謝りながらも「この子達が大きくなるまでしばらくは無理だね」と返すニケであった。
 
 end。
 
 
- 467 :マナケミア:2008/12/09(火) 20:04:30 ID:6fqZTvZeO
- 〈キャライベント:グンナル〉
 「謎の正義の味方」として活動していたグンナルに強制的に「正義の味方2号」にさせられてしまうヴェイン。
 最初こそイヤイヤだったものの、徐々にノリノリになっていく。
 しかし外界から隔離された学園内で正義の味方が必要になるような出来事はほとんど無く、悲鳴を聞いて駆けつけても「宿題が終わってない」などの下らないものばかり。
 正義の味方は必要ないのか、とグンナルと落ち込んでいる時に「悪の組織でもないとダメなんですかね」と何気なく呟くヴェイン。
 それを聞いたグンナルは何かを考えている様子。
 後日、悪の組織を名乗る連中からヴェイン宛てに連絡が入る。なんでも正義の味方一号(グンナル)を捕らえたらしい。
 指定された場所に向かい悪の組織の四天王とか色々をなぎ倒して進むと、最後の部屋にはグンナルが待っていた。
 誘拐は全てはグンナルの狂言だったのだ。
 「悪の組織が無いなら作ればいい」と悪の組織結成を語るグンナルに「正義の味方はどうするんですか!?」とつっこむヴェイン。
 「いや、悪の組織もやってみると案外楽しくてな。正義の味方はお前に任せた!」
 「そんな無茶な…。だ、だいたいボクが正義の味方をやらなかったらどうするつもりなんですか!?」
 「その時はオレ様の組織が世界を征服するまでよ。ハァーッハッハッハ!」
 転移して消えるグンナル。
 「ああ、もう悪役っぽい消え方まで身に付けちゃって…」
 1人取り残され、肩を落とすヴェインであった。
 
- 468 :マナケミア:2008/12/09(火) 20:17:54 ID:6fqZTvZeO
- 〈キャラエンド:グンナル〉
 どことも知れぬ広間。
 機械剣を傍らに、玉座に座ったグンナルがいる。
 ガチャッ…
 「やっと見付けましたよ、グンナル先輩…」
 扉を開き、入ってくるヴェイン。
 「遅かったではないかヴェイン。既に世界の半分(うろ覚え。2/3とかだったかも?)は我が組織が掌握したぞ。」
 順調に世界征服出来ているらしい。
 「さあ、決着をつけるぞ!」
 
 end。
 
 今から戦うぜ!って所で終わる「俺たちの戦いはまだまだこれからだ!」的エンディング。
 マナケミア2では教頭として猛威を奮うグンナル。
 このルートを通っているらしく、2では戦闘員やら改造モンスターを繰り出してきますw
