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チェンジ・ザ・ワールド☆
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チェンジ・ザ・ワールド☆

不完〜.2

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不完全燃焼、恋愛模様












 球技大会でバスケットボールを選択する連中はそこそこ運動神経が良い人間が多い。

 おかげでなかなかの白熱した試合となっていた。

 最終クオーター残り時間1分で、74対75と千歳達のチームが一点負けていた。

 球技大会とはいえ、なかなか本格的な試合形式を取っている。

 おまけに学校最強のイケメンツートップが揃ったこの試合を一目見ようと、ギャラリーもどんどん増えて行った。


「絶対千歳にボール回すな!」

「ディフェンスっ!」

「走れ走れっ!!」


 熱くなる選手達の中、千歳も楽しんで試合をしていた。


 パシッ!


 鋭いパスが飛んできて、千歳はそれを難なくキャッチする。


「きゃあー! 千歳君、シュート決めてや~!!」

「カッコいいーー!!!」


 1、2、3人か。


 ドリブルをしながら目の前でゴール下を守るディフェンス見て、かいくぐるルートを一瞬で見きわめる。

 千歳に抜かれまいとディフェンスの3人が固まってコースを塞ぐ。

 キュキュッと小気味よいシューズが床を鳴らす音とギャラリーの声援を受けながら、千歳はタイミングを計る。


 今だ!


 千歳は自分に襲いかかる敵の手を逃れるため、勢いよく前方に向かってジャンプした。

 予想通り敵は千歳のボールを奪おうと追いかけて来た。

 そして体を反転させながら、空いたスペースに走り込んできたチームメートに渾身のパスを投げる。


 バシンッッ!!



「「「わあああっっっ!!!!」」」



 見事千歳のパスが仲間の手に渡り、千歳が敵を引きつけたおかげで邪魔されることなくシュートを決めることができた。

 大歓声が起こり、千歳達のチームは逆転に成功。

 あと残り46秒。相手の攻撃をしのぐか、さらに得点を入れれば千歳達の勝利だ。


「よっしゃあ! ナイスパス! 千歳!」

「どうしたっ?」

「おっ、おいっ! 千歳っ!?」


 ざわざわと声援とは違うどよめきが起こり、雰囲気が変わる。

 観客が輪を作る中へチームメート達が急ぐと、そこには倒れ込んだ千歳の姿があった。

 先ほどジャンプした勢いのまま壁に激突したのだ。


「大丈夫かっ、千歳!?」

「しっかりしろ、千歳!」

「ーーーう、うう……」


 肩を揺さぶられて微かに動く。

 顔をしかめて低くうめくと、千歳がゆっくりと体を起こした。

 安堵のため息が辺りから漏れ、千歳の間延びした声が聞こえて来る。


「あ~、びっくりした」

「アホ! びっくりしたんはこっちや! 死んだ思たで!?」

「あはは、俺も死んだかと思った」

「おい千歳、お前血ぃ出とるで!?」

「え? あ、ほんなこつ」


 笑いながら頭を掻いていた千歳は、自分の手についた血を見て再び笑う。


「笑っとる場合か! 早よ保健室行け! すんませーん、一人負傷したんで選手交代お願いします~」

「立てるか?」

「ああ、よかよか、大丈夫やけん。ちょっと待って、俺、交代せんばい」


 のっそりと立ち上がると、一瞬くらりと目眩がした。


「お前アホか! そんな状態で出られても足手まといや。さっさと保健室行って先生に赤チン塗ってもらえ!」

「何かえらい冷たかねえ」

「心配しとるんや!」

「そうなん?」

「千歳君、これ使こうて」

「? お、ありがと」


 近くにいた女子が差し出したハンドタオルを受け取り、千歳はありがたくそれを借りて傷口を押さえる。


「んじゃあ足手まといは保健室にでも行くたい。これ、今度洗って返すけん」


 タオルを貸してくれた女子に向かって言うと、少女は照れ臭そうな笑顔で言う。


「あ、別に気にせんでええよ」

「……あ、そうか、俺の血が付いたタオルとか気持ち悪いたいね。じゃあ新しいの買って来るけん」

「そんなのええって!」


 千歳にタオルをあげたというのが嬉しいらしい少女は、気を遣う千歳を制した。


「いいからさっさと行けや、千歳。怪我しとるくせに女口説きやがって! どんだけ余裕やねん!」

「別に口説いとらんよ。そげん邪険にせんでもいいやろ? ちゃんと保健室行くけん」


 千歳と女生徒とのやりとりを見ていて苛ついた友人に急かされる。


「おい千歳。お前ほんまに大丈夫か?」

「白石。大丈夫たいこんくらい」


 心配そうな白石に微笑みかけ、ざわめくギャラリーの中をゆっくりとやり過ごし体育館を出た。









                       続く…




お読みくださりありがとうございました。

球技大会、懐かしい響きです。
管理人運動神経だけはそこそこ良かったんですが、
バスケとかバレーボールといった大きな球を使う球技がからきし駄目でした(笑)
なんといってもバスケは片手じゃないとシュートが入らないし、
バレーは力が強すぎてサーブは全部ホームラン。。

という訳で、第3話でお会いしましょう。



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