一見普通のどこにでもいる女子中学生玉依シイナが他の女子中学生ならば正気を保つことなど到底出来ないであろうこのような狂気に満ちた場でも至極冷静に居られたのは、彼女が他の同じ世代の子供達より 死 というものがより身近なものであったこともあるからかもしれない。
もちろん生まれたときからそのような環境にいたわけではなく、直接のきっかけはシイナが小学6年生の時に祖母の家に遊びに行った際に出会った奇妙な生物、ホシ丸、すなわち竜の子の存在だった。
そしてそれらは精神的に大人になる階段を上り始めようとした彼女にただただ残酷な運命を背負わせることになる・・・・。
パイロットでありシイナの父親でもある俊二の父親の親しくし、彼女自身もかわいがってもらっていた小野さんの死、彼女の小学校時代の一番の親友であり、理解者であった貝塚ひろ子の死、全て竜の子の所為によるものであった。
彼女は図書館の隅の本棚に姿を隠し、そこで自らのバッグの中身を確認する作業に入る、そしてまず名簿の確認をした。そしてそこで見たくも無い、思い出したくも無い名前が書かれているのを見て、不快感に襲われた。
「小森・・・・・まさかあいつもいるなんて・・・・。ホシ丸もいないし。今度こそあいつにあったら自分も死ぬかもしれない・・・、だけどここで悩んでいても何も解決しない、とにかくアキラちゃんとのり夫に会わなきゃ!!」
彼女の決意とともにいつの間にか足音が聞こえてきていた。
「誰か入ってきたみたい・・・・。」
シイナは本棚で体を隠しながらも顔だけ動かし、入り口の方を見た。そこには筋骨隆々でスキンヘッド、そしてそのまばゆい額に「大往生」と書かれている男の姿があった。
その姿は人をあまり見た目で判断しない彼女でさえためらうものがあった。
そしてその男はあたりを見回しながらシイナのもとへ近づいてくる・・・、と言ってもまだ彼女の存在には気づいてはいないようだ・・・・。
彼女は仕方なく上手く男が向かってきているルートの反対側を移動しつつ本棚の集まりから離れたら一気に出口までダッシュで逃げようと徐々に隣の本棚に移動し始めた。しかしそれは大きな声とともにいともたやすく遮られた。
「待たれよ!!警戒しないで構わぬ。拙者は男塾三面拳が雷電!このような馬鹿げた授業には乗っておらぬ!そこに誰かいるのはわかっている!共に協力してあのモノクマと申す者の企てをうちやぶらぬか?僅かな息遣いから判断するにお主はおそらくまだ子供であろう?」
「どうしよう・・信用しても大丈夫なのかな・・・・」
どちらにせよ十中八九あの男は只者では無い、逃げてもあっという間に追いつかれてしまうかもしれない・・・・。一か八か、元来素直な性格であるシイナはこの男に姿をさらすことに決めた。
「私の名前は玉依シイナです!私もこんな殺し合いにはのっていません!お願いです、一緒に・・・・一緒に私の友達を探してください!」
「よく拙者を信用してくれた、礼を言うぞ、玉依嬢。よければここで少し情報交換をせぬか?」
「よく拙者を信用してくれた、礼を言うぞ、玉依嬢。よければここで少し情報交換をせぬか?」
「なるほど・・・・つまり佐倉嬢、古賀殿を最優先で探したい、そして小森という者ははこの授業にのる危険性が多いにあると?」
シイナは竜の子の存在は隠した上で雷電に一通りこのゲームに参加している友人、知人に関して雷電に教えた。
「雷電さんも同じ学校の人達がいるんだよね・・・?皆どんな人達なの?」
「拙者のほかに後三人私の学友が参加しているが剣殿、富樫殿、ディーノ殿、どの三方も自分の身のかわいさに殺し合いにのるような者たちではござらぬ!だからその点は安心されよ。ただディーノ殿は依然我々の目の前で死闘の激流にのみこまれ亡くなられたとばかりおもっていたが、お主から聞いた小森の話を聞く限り、モノクマという者は死人をも生き返らせ、授業に参加させている可能性も高いのであろう。」
「拙者のほかに後三人私の学友が参加しているが剣殿、富樫殿、ディーノ殿、どの三方も自分の身のかわいさに殺し合いにのるような者たちではござらぬ!だからその点は安心されよ。ただディーノ殿は依然我々の目の前で死闘の激流にのみこまれ亡くなられたとばかりおもっていたが、お主から聞いた小森の話を聞く限り、モノクマという者は死人をも生き返らせ、授業に参加させている可能性も高いのであろう。」
どちらにせよ二人で考えていても答えは出ない、シイナは話題を変える事にした。
「雷電先輩、支給品はどんな者が入ってたの?」
「拙者の愛用の刃物仕込みの靴それにどういうわけかパックに入っていた名も知らぬ者が作った2人前のカレーだけであった、して玉依嬢は?」
「私は、このフラフープみたいなもの・・・、メモにかいてある説明だと通り抜けフープって道具らしいけど・・・・・。」
「拙者の愛用の刃物仕込みの靴それにどういうわけかパックに入っていた名も知らぬ者が作った2人前のカレーだけであった、して玉依嬢は?」
「私は、このフラフープみたいなもの・・・、メモにかいてある説明だと通り抜けフープって道具らしいけど・・・・・。」
シイナは雷電にメモを渡した、雷電はそれ一瞥した後に言った。
「それをちょっと貸してくれるか?」
雷電はシイナから通り抜けフープを受け取り、それを壁に密着させた。すると、なんと輪の中には窓から見るのと同じような外の景色が広がっていた
「やはり、説明書に嘘は無かったようだな、しかしそれにしても信じられぬ・・・・・。」
いつもならここで雷電お得意の民明書房を交えた解説が披露されるのだがこの余りにも常識を超えた道具に関する知識は当然彼にも無かった。
「ここにいてもしょうがないし、とりあえず友達を探しにいこうよ!」
「左様、しかし余り目立った動きをとっているとモノクマというものに何をされるかわからぬ、その点では今はこちらが不利、ここはまず慎重に行動せねばなるまい。だがお主の命はこの雷電、男塾の塾生として責任持ってお守りいたす!」
「ありがとう!よろしくね、雷電先輩!」
「左様、しかし余り目立った動きをとっているとモノクマというものに何をされるかわからぬ、その点では今はこちらが不利、ここはまず慎重に行動せねばなるまい。だがお主の命はこの雷電、男塾の塾生として責任持ってお守りいたす!」
「ありがとう!よろしくね、雷電先輩!」
こうして二人は図書館を出ていった。そしてその一連のやり取りを見ている者がいた・・・。
「まったく~、この授業は他学園交流の為の場じゃないんだけどなぁ、友達殺さないと自分の身が危なくなるのにどうするんだろうね、みんなで集まって何するんだか知らないけどさ。」
「まぁ、いいか。この授業が進行していくうちにわかるよ、君達の考えている事がいかに甘いかをね、先生という立場から君達に口で注意するより、まずは実際に体験してもらうことにするよ。その方がより理解も深まると思うからね。」
モノクマは笑みをうかべながら姿を消した。後に残るのは静寂のみだった・・・。
【D-5 図書館/一日目・朝】
【玉依シイナ@なるたる】
[状態]:健康
[星階級]:ナッシング
[装備]:万ダ学園制服 通り抜けフープ@ドラえもん
[道具]:基本支給品×1、
[思考・状況]
基本:佐倉明、古賀のり夫、男塾メンバーと合流したい
1:小森朋典に警戒
2:ホシ丸がいればなぁ・・・・。
[状態]:健康
[星階級]:ナッシング
[装備]:万ダ学園制服 通り抜けフープ@ドラえもん
[道具]:基本支給品×1、
[思考・状況]
基本:佐倉明、古賀のり夫、男塾メンバーと合流したい
1:小森朋典に警戒
2:ホシ丸がいればなぁ・・・・。
【雷電@魁!!男塾】
[状態]:健康
[星階級]:ナッシング
[装備]:学生服 ドス仕込みの靴@魁!!男塾
[道具]:基本支給品×1、佐隈りん子の作ったカレー×2@よんでますよ、アザゼルさん。
[思考・状況]
基本:男塾メンバー、佐倉明、古賀のり夫と合流
1:シイナを守る
2:塾長に何とか連絡をとれないか・・・・。
[状態]:健康
[星階級]:ナッシング
[装備]:学生服 ドス仕込みの靴@魁!!男塾
[道具]:基本支給品×1、佐隈りん子の作ったカレー×2@よんでますよ、アザゼルさん。
[思考・状況]
基本:男塾メンバー、佐倉明、古賀のり夫と合流
1:シイナを守る
2:塾長に何とか連絡をとれないか・・・・。
【ドス仕込みの靴@魁!!男塾】
男塾三面拳である雷電が大往生流鳳鶴拳の際に使用する。靴のつま先にドスが付いている。
男塾三面拳である雷電が大往生流鳳鶴拳の際に使用する。靴のつま先にドスが付いている。
【佐隈りん子の作ったカレー@よんでますよ、アザゼルさん。】
佐隈りん子が作ったカレーでありその味は、男の味も知らんくせにカレーの味はぜっぴんやのおと言われるほど旨いらしい。
佐隈りん子が作ったカレーでありその味は、男の味も知らんくせにカレーの味はぜっぴんやのおと言われるほど旨いらしい。
【通り抜けフープ@ドラえもん】
言わずと知れたドラえもんの道具のひとつ、壁や床につけると輪の中のみ穴が開く。脱出や逃亡の際には利便性を発揮する。
言わずと知れたドラえもんの道具のひとつ、壁や床につけると輪の中のみ穴が開く。脱出や逃亡の際には利便性を発揮する。
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