白銀の雷光
聖夜
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その日は朝から雪だった。
白い空から、ふわりと舞い降りるそれは、とても綺麗で。
国際警察機構までの道を、雪を踏み締めながら歩く。
少しの間、寒さを忘れて立ち止まり、空を仰いで、ただ静かに降り積もる雪を見上げる。
そっと差し出した手に触れて、じわりと溶けて水玉が残った。
ピピッ。
無機質な音が耳に入る。
「いけない!」
カイは足早に歩き始めた。
白い空から、ふわりと舞い降りるそれは、とても綺麗で。
国際警察機構までの道を、雪を踏み締めながら歩く。
少しの間、寒さを忘れて立ち止まり、空を仰いで、ただ静かに降り積もる雪を見上げる。
そっと差し出した手に触れて、じわりと溶けて水玉が残った。
ピピッ。
無機質な音が耳に入る。
「いけない!」
カイは足早に歩き始めた。
「ふぅ」
溜息をついて、外に目をやる。
雪はまだ降り続き、街はすっかり白く覆われていた。
窓からもれる光が反射して、キラキラ輝いている。
少し前まで、街角にはクリスマスソングが流れ、人々の笑顔で溢れていた。
すべての事を片付け終ったのは、日付けの変わる少し前で、ようやくカイは
警察機構を後にした。
溜息をついて、外に目をやる。
雪はまだ降り続き、街はすっかり白く覆われていた。
窓からもれる光が反射して、キラキラ輝いている。
少し前まで、街角にはクリスマスソングが流れ、人々の笑顔で溢れていた。
すべての事を片付け終ったのは、日付けの変わる少し前で、ようやくカイは
警察機構を後にした。
街外れ、すでに人気はなく、静かに佇むそれは、雪の中、神聖な光に包まれてそこにあった。
カイはただ独り、中へ足を踏み入れて、祭壇の前に歩み寄る。
色とりどりのステンドグラスが、雪明かりでぼんやりと浮かび、神秘的な空気が漂う。
吐く息が白く濁り、凛とした威厳が辺りを支配していた。
片膝をつき、うやうやしく頭を垂れると、十字架を握りしめ一心に祈る。
世界の平和と、人々の笑顔、失われた命と、祝福される事のない哀れなものたちのため。
カイはただ独り、中へ足を踏み入れて、祭壇の前に歩み寄る。
色とりどりのステンドグラスが、雪明かりでぼんやりと浮かび、神秘的な空気が漂う。
吐く息が白く濁り、凛とした威厳が辺りを支配していた。
片膝をつき、うやうやしく頭を垂れると、十字架を握りしめ一心に祈る。
世界の平和と、人々の笑顔、失われた命と、祝福される事のない哀れなものたちのため。
静かに降り積もる、汚れなき白い雪が、すべてのものに平等に降り注ぐ。
それはまるで、犯した罪と、消える事のない、この身に背負っていく罰のすべてを、
許されるようで、カイはいつまでも、祈り続けていた―
それはまるで、犯した罪と、消える事のない、この身に背負っていく罰のすべてを、
許されるようで、カイはいつまでも、祈り続けていた―