リレーとは、かつて
タイムラインで提供されていた投稿システムの一つ。
概要
複数のユーザーで文章、画像、動画を共有して一つのスペースにまとめることができる。実装当初から最後まで非常に人気の高かったシステムの一つである。
投稿内容
基本的にテキストカードと呼称するもので文章(最大1000文字)、画像、動画を投稿する。
このリレーで一癖あるのが画像で、自動的に1:1のスクエア比率にトリミングされる。ある方法で全体サイズにすることもできるが大体はそのまま、必要に応じ全体画像をコメント欄に貼り付けている場合が多い。
動画は5分なのは相変わらずだが、シークバーが表示されない(早送りできない)。あと画像と違いオリジナルのアスペクト比になる。
題材
リレーは基本的にタイトルにテーマを記載、主にテキストカードメインと画像メインのものに分かれる傾向にある。
テキストカードメインでは思ったことを書いてけ、質問コーナー(リレー主に質問する系統と質問を集めて誰かしらが答える
質問箱に近い体際をとるものの2パターンに分かれる)。
画像メインだと人気があるのは色テーマ(何処かに入ってるもの、○色と言って思いつくもの)、推し画像を貼るもの。絵描きたちが集いイラストの展覧会をやっていることもあった。
またリレーの拡散性を生かした「フォロワーを集めよう!」といったリレーもよく見られた。
変遷
2017年4月のアップデート(アプリ7.3.0)で追加。その当時は投稿数、期間の上限が設定されていなかった(その証拠に、初代
質問箱は1万件以上の投稿を集めたという)。あるタイミングから最大30日間の日数制限、5000件の投稿制限がスタート。
2021年夏にはスマートフォン一台で新規全体公開リレーの作成ができなくなり、間も無くブラウザ版での作成ができなくなった。これについては
Unicode爆撃の影響が大きかったのではないかと言われるが真偽は不明。
LINEVOOMに移行してから再びスマートフォンでリレーが作成できるように。日数制限の変更(1日、もしくは7日間)と投稿上限数の減少(5000件から1000件へ)が実施されたことによりリレー運営のハードルが下がり、リレーが量産されるようになった。
結果的に投稿者のモラルを疑いたくなるようなものも増えたが…
そして2022年11月、後述するサービス終了が発表される。
課題
この機能は非常に多くの利益をユーザーにもたらしてきた。その一方で機能的課題、ユーザーのモラルによる問題を多く抱えてきた。
以下に、最初期から続いた問題、VOOM移行後から目立つようになった問題について記述する。
LINE全体に共通するものでこそある
Unicode問題だが、リレーにおいては一際脆弱性が目立った。連投ツール(マクロとか呼ぶもの)で大量連投するとそのリレーは全くと言っていいほど使い物にならなくなる。
運営側はこれに対し2021年夏のアップデートの際に
ブラウザ版からのアクセスを封じたほか、VOOM移行時のユーザー
ブロック機能実装でこれに対応した。これにより末期は全盛期ほどの被害は見受けられなくなったが、完全と言い切れたかは怪しい。
先述した推し画像を貼る系統のリレーや、好きなアニメを貼るといった系統のリレーの殆どにおいてはGoogleやpixiv、ニコニコ等で拾ってきたと思わしき画像がそのまま貼り付けられることが多かった。公式、または製作者が使用フリーを公言していた場合はまだしも、多くは無断転載に該当するような状態。
タイムライン時代からこのあたりのモラルの醸成が追い付かなかったため最後までこの問題は解決できずじまいであり、これがサービス終了の一因とされる。中にはそれを見越して「無断転載禁止」の旨を記載していた優良主催者もいた。
リレー主催者がリレーを開始したことをフォロワーに知らせる機能があったが、ユーザー側はこの通知の受信を拒否する手段がない。一部ユーザー間でリレーの通知を発信しない方法は周知されるも広まらなかった。
VOOM移行後のリレーでは一時期ある特定のモノを除外する形のリレーが作られた。具体的には「赤いもの貼って(すとぷり禁止)」という具合に。この「特定のコンテンツを除外する」タイプのリレーはそのコンテンツが多く貼られることに嫌気が差した人間、またはそのコンテンツを嫌悪している層の人間には喜びをもって迎え入れられた一方、コンテンツのファン(というより信者である。実際その除外されるコンテンツはただ多いだけでなくファンのマナーの悪さが目立つものばかりであったため)からコメントでお気持ち表明を受けてしまう(中にはそれを無視して画像を張る輩もいた)ことが度々あった。それが禁止されてないところに行けばいいじゃん...と信者の醜態晒しに使われてしまうというリレーは22年4月迄には殆ど無くなっていた。
VOOMの、歌い手系信者の民度の酷さを確実に見ることができたのが信者とアンチの対立を煽ることを目的として建てられたリレーの数々だろう。特に
コイツ。垂らされた釣り針にまんまと引っかかる信者に対して容赦なく現実を見せる者、罵倒する者、嘲笑する者、それらを無視して別の何かをする者(コラ画像製作、コメント数稼ぎetc)...まさしく地獄絵図。リレーをサービス終了に追い込んだ理由の一つとして数えることに異論はないだろう。ただ、ファンの集まりを荒らすよりかはマシなのだろうが...
VOOM移行で容易にリレーが作られるようになった結果浅はかな考えでデリケートな題材、不謹慎な題材を取り扱ったものが増加するようになった。特にそれが顕著だったのは22年3~4月にかけての露軍ウクライナ侵攻、3月11日の東日本大震災、7月の安倍元総理銃撃事件であり、コメント欄が荒れることも少なくなかった。VOOMユーザーのモラルの無さが特に顕著なリレーであったと言える。
晩年になると「下の投稿に
いいね押して~」といった形のリレーが多く量産されるようになる。当然通知は必ず来る。
最終的にこのリレーがサービス終了にトドメを刺してしまった、というのが有力な考察である。ま、運営にしか分からないんでしょうけどね...
サービス終了
2022年11月末配信のアプリVer.12.20.0で機能のサポートが終了。〜12.19.xxのユーザーも同年12月末には新規の投稿ができなくなる他、全ユーザーの投稿は2023年6月に閲覧不可能となる。
尚公式の声明を以下に引用する。
引用元(リンク切れ)
いつもLINE VOOMをご利用いただきありがとうございます。
LINE VOOMにて提供されておりました「リレー」機能(※)につきまして、LINEアプリにおける機能全体の向上と最適化を見据え、段階的に終了していくこととなりました。
※「リレー」とは、あらかじめ設定されたトピックに関する投稿をメンバー同士で共有して楽しめるLINE VOOMの機能のひとつです。
▼終了までのスケジュール▼
LINEバージョン12.19.0(11/27ごろリリース予定)まで:
「リレー」投稿を作成、参加、および閲覧が可能
LINEバージョン12.20.0(11/28ごろリリース予定)以降:
「リレー」投稿の作成および参加が不可、既存の投稿の閲覧のみ可能
その後の一定期間にて:
既存の「リレー」投稿のデータが順次削除され、すべての投稿の閲覧が不可
なお、「リレー」機能の代替方法といたしまして、当面は以下のように
ハッシュタグをご利用いただくことをおすすめいたします。
▼#
ハッシュタグを利用した代替方法の例▼
一緒に共有したいテーマを#ハッシュタグを追加して投稿する。
集めてみたいテーマの#ハッシュタグをタップして、#ハッシュタグが含まれた投稿を集めてみる。
「リレー」機能をご愛用いただいていたユーザーの皆様におかれましてはご不便をおかけいたしますが、ご理解・ご協力のほどどうぞよろしくお願いいたします。
サービス終了を惜しむユーザーが多数を占める一方、強制通知や不謹慎な内容に悩まされてきたユーザーにとってはこれを歓迎する声も見られる。
関連項目
最終更新:2024年01月07日 22:46