名称:石動家、ローリングストーン家、石動組
種別:組織
登場世界観:吸血鬼が存在できる世界観



歴史


  • 神話の時代~中世

旧約聖書において実の弟アベルを殺し、罪人の印を受けて神の地から追放されたカイン。
彼が受けた罰とは永遠に神の敵となることだった。
即ち、キリストの為に十字架を恐れ、ラーの為に太陽を恐れ、竜神の為に流水を恐れる存在。神の天敵として恐怖により信仰を広める存在。
悪徳によって仲間を増やし増殖する彼を人は吸血鬼と呼んだ。
数千年もの間、数多の宗教と対立し聖地を巡る争いなど様々な軋轢を生みだすが、
16世紀の半ばにヨーロッパに滞在していた折に、当時の教皇パウルス4世が異端審問に殊更力を入れたことにより遂に捕獲され、清められた棺桶に入れられ二度と脱出できぬよう、当時、初の交換留学生が来ていた日本に送られた。

日本に送られてから、暫しの間封印されていたカインだが、南蛮寺建立の為、修道士たちが目を離した隙に脱走。
時の戦国大名、織田家に接近すると瞬く間に取り入り、現在の富山県の石動山(せきどうざん)付近に領地を構え、自身の欧州で使っていたローリングストーン?という苗字と、当地の神である伊須流岐比古神(いするきひこのかみ)から取って名を『石動』と改めた。
これが、石動家の始まりである。

  • 戦国時代~第二次世界大戦

信長の死と共に禍因は歴史の表舞台から姿を消すが、子孫は天海和尚と名乗り将軍に接近、鎖国や切支丹の弾圧など『自身にとって』住み良い国を作るため尽力していった。
幕末までに多くの兵力、資金を蓄えた石動家は今こそ雄飛の時とばかりに開国論に傾き、最終的に明治維新を引き起こす原動力となる。
しかし、吸血鬼の力をもってしても欧米列強は強大であり、己の力を過信していた石動家には外交、交渉のノウハウも無く不利益を被る形での開国となってしまった。
それ以降、大手を振って欧米人、つまるところがキリスト教徒が国内を闊歩するようになると石動家は歴史の表舞台から姿を消し、裏で私財を蓄え再起を図ろうと苦心する事となる。

時は流れ第二次世界大戦。影から長期に渡って工作を進めてきた石動家の深謀がついに実り、国粋主義者達が他国の文化の排斥を始めるようになる。
かつての過ちを繰り返さぬよう慎重に事を進め、軍内部に多くの配下を潜り込ませ中国軍官区内司令部であった広島の陸軍基地には主力である多くの古き血の眷族達が配置されていた。
それらを当時本拠地にしていた海老名から睥睨していた石動禍因だったが、まさに戦争の只中に愛の魔王が海老名を本拠地に定めた事によって、人類の天敵同士の壮絶な生存競争が発生。結果、禍因の力は封印され愛の魔王は封印に力の殆どを取られ海老名に留まる事となった。
時を同じくして、不幸な事に主力部隊を配置していた広島に血をも汚染して滅ぼす兵器が投下され、眷族達は死滅。その陰には、とある欧州の狂信的キリスト教徒達の陰謀があったとも言われるが定かではない。
かくて、石動家は滅んだかに見えた。

  • 戦後~近現代

しかし、唯一生き残った少年、石動・桜花は戦後の混乱や様々な不可思議な事件を乗り越えエミリア?と婚姻。
関東を中心とした周囲の勢力を併呑して極道『石動組』を立ち上げ、子宝にも恵まれ石動家は再び蘇った。
その後、息子石動・光一が父のコネクションをうまく利用し、石動カンパニーなる兵器売買の会社を立ち上げ急成長させ、巨大コングロマリット『石動カンパニー』の会長に就任するに至って、石動家はかつての栄華を取り戻したのであった。


主な構成員とその職業(序列は年齢、世代ごとに空白、全員ではない。)






流派武術


元より石動の歴史に抗争は少なく、また多くの構成員がそれぞれの特殊能力に頼りきった戦い方をしていた為、体系化され後世に伝わっている武術は少ない。

  • 石動流詐術
ローリングストーン流弁論術と共通。
根本的に石動の歴史は隠蔽と潜伏の繰り返しであった為、特に他の旧家に比べ発達したのは情報収集能力と詐術であった。
その詐術を19世紀末の石動家の重鎮、石動城雲が体系化し書に起こしたのが石動流詐術の始まりであるとされている。
対外的に知られている限りでは武器による争いを避け討論によって解決する術を模索するための技術で、
廃刀令の発せられた時勢に合わせて家中の者に伝えられた物である。
しかし、奥義を初めとする門外不出の技の中には、言葉によって相手の闘気を失わせたり、洗脳、扇動術といった云わば言霊に近い術も数多くある。
使い手も少なく、それとわかるような特徴も無い為、現在では失われた技術だとされている。
  • 石動流鎖術
鎖術と言えば居合いを主とする正木流が有名だが、石動流はいかにして武器を隠蔽するかを突き詰めた暗器の術である。
主に万力鎖や短めの鎖分銅を獲物としているが、流派に伝わる技の多くが徒手空拳の状態から如何にして相手の虚を付くかに傾倒しており、
市中での暗殺や格闘技の真剣勝負と見せかけた攻撃に適している。
点でも線でも面でもなく立体的な攻撃な為、達人相手でも虚を付きやすく、非力な人間でも遠心力で威力を補える鎖術は、現在では石動家の女性向け護身術として今も栄えている。
  • 石動流砂術
非常にわかりづらいがブラックジャック或いはサップを用いた打撲術である。
相手の背後を取る手段を極限まで突き詰めた流派であり、忍び足や気配消しなどもこの流派の中に含まれる。
茶室など狭い空間においては袱紗などを利用する、など武器の調達の容易さと取り回しの軽さによって戦国中期から末期まで良く使われた。
特に茶人大名の多くが石動流を習いに来た為、未だ礼儀作法の一つとして石動流砂術の習得を課している茶家もある。

補足


  • 現在、本家は東京都にある。
  • 本家の人間は短命や不吉さを暗示させる名前をつけられることが多い。
  • 他の旧家に対する態度は中立。特殊能力者に対する態度は家としては不可侵を貫いている。
  • 吸血鬼としての血を引いているので、本家の人間の多くが何らかの特殊能力者として覚醒する。
  • ヨーロッパにある分家や国内の分家も総じてローリングストーン、或いは石動を名乗る為、今一つ本家と分家の区別はつきにくい。
  • 石動組と石動カンパニーと禍因の勢力は皆、それぞれ独立して動いている。
  • 石動カンパニーは海運、観光、宿泊、家電、兵器に強いが、何よりも強いのは特殊能力者の集団に勝るとも劣らない情報収集能力である。
  • 他の家と違い実務的な特殊部隊は持たないが、石動組の構成員にははぐれ能力者や裏のお尋ね者などが集まっている為、乱戦で威力を発揮する。
  • 魔術関連の物品が世に出ることを強く危惧していて、ウィザードとイノセントの住み分けを強く意識すると共に、イノセントがウィザードの世界に踏み込む事を目指している。

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最終更新:2010年10月27日 21:21