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  • 都道府県バトロワ @ ウィキ | ハイパー偏見妄想バトル
  • SS・絵等濃厚妄想抽出物置き場

都道府県バトロワ @ ウィキ

SS・絵等濃厚妄想抽出物置き場

最終更新:2022年10月01日 21:53

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SS


  • 最北の矜持(北海道毒殺SS)
+ ...
ひゅうひゅう、ひゅうひゅう、風が吹く。

雪を孕んだ、氷点下をゆうに下回る風が吹く。

囲まれた北海道を中心に、周りの都府県を襲う風が吹く。

毒に侵された、ろくに動かない体で、それでもなお北海道は笑い続ける。

自身に向けても他者に向けても、嘲りなどは一切ない。ただ己を鼓舞するために笑い続ける。

脳裏に浮かぶのは小さな友人。約束を果たせないことを謝罪しながらも、この道が最善だと行動を続ける。

毒を盛ったもの、その背後にいるもの、そもそもの黒幕。ああ、なんとなく予想はつくのだ。ただそれを証明する時間が足りないだけで。

ならば、今自分にできる最適解を。


――まったく、毒で倒れるなんて

かつてを思い出す。呆れがほんの少しだけ笑みに混ざる。

それでも疑いたくないのだから仕方がない。悪癖であることは自覚しているが、どうあがいたって治らない。北海道とはそういうものだ。


ああ、ほら。嗅覚と痛覚は既に駄目になった。視界も既に朧気だ。吹雪はそろそろ打ち止めだろう。

さあ、それでは最後の足掻きを。とびっきりの呪いをどうぞ。


「――――」


吐かれたものは、コロポックルの呪いの言葉。誰に向けられたものなのか、知っているのはもう向けられたものだけだ。

そしてそれを最後に、全ての意識が遮断される。遠くで、友人が「仕方ないなあ」と笑っていた、ような気がした。
  • 修羅の国にて(鹿児島熊本SS)
+ ...
二匹の鬼は月の下、静寂の中。酒の並々と注がれた盃を酌み交わす。

鬼の一匹は男だった。

筋骨隆々の大男。豪快豪胆、粗暴を絵に書いたよう。しかし、鋭い瞳には確かな知性の光が灯る、油断ならない男。

もう一匹は女だ。

凛々しい容貌の女。知的、文化的、文明的な身なりや所作をしているが、どこか隠しきれぬ狂気を纏う、恐ろしき女。

男は笑う。いい加減諦めたらどうだ、と。

女は眉を顰めつつ返す。ふざけるな、あんなやくざ者に盟主が務まるか、と。

男はさらに笑う。だったらぶんどりゃいいじゃねぇか、できるだろ? お前なら、と。

女は返す。暴で奪うものになど価値はあるものか、盟主とは知を持って正しく成らねばならぬ、と。

男はついに堪えきれぬと吹き出した。けらけらと、底面白い話を聞いたと言わんばかりに。

男は、口を開く。お前が言うと説得力があるんだかないんだかわかったもんじゃねぇな、と。

女は盃を傾けてから、男に問う。お前は盟主に興味はないのか、と。盟主に相応しいのは私だが、百歩譲って貴様ならば盟主と認めんこともない、と。

男はまたも大笑い。お前は俺を笑い死にさせる気か、と言い、盃を傾けて。

男は告げる。俺に盟主なんぞ面倒なものになる気はない。だが、お前が本気でやる気になったら力を貸してやらんでもない、と。

女はただ、暫く無言で盃を見つめて。

まだ要らん。と、一言だけ。

酒盛りは、まだ終わらない。
  • 山形と秋田先輩のちょい甘SS
+ ...
「ねーねー、秋田先輩!今日私の旅館に来ませんか?」
「お誘いは嬉しいけど…駄目よ。今私達って戦争中でしょう?というか帰り道で普通に話しかけるのも危ないのに…全く貴女という人は…」
「えぇー…久々にお話したかったのに…昔同じ国だった仲じゃないですか!…ダメ?」
「………駄目なものは駄目!せめて同盟を組んだりとか、そういう…」
「じゃあ私秋田先輩と同盟組みます!」

「貴女ねぇ………全く、ここまで全幅の信頼を寄せられるとは…」

「?」

「…分かりました、お誘いに乗らせてもらいます。………しっかりおもてなしして頂戴ね?」

「いいんですか!?やったぁ!じゃあ私、先に戻って準備してきますね!」

「…相変わらず大きな旅館。人が居ないのが寂しいくらいね…」
「あ、先輩!本当に来てくれたんですね〜!いやぁ…この戦争?が始まってからお客様が来てくださる事がなくなってしまって…」
「…そうね。前までは色々な神様が来てくれていたものね」
「そうなんですよー!………私としては、早く終わって欲しいな…だなんて思ったり…えへへ。…あ、お部屋空いてるので案内しますよ!」
「………そうね。ありがとう、山形ちゃん」

「さ、どうぞ先輩!」
「…山形ちゃん、この状況下で普通にお茶を出すのね………」
「…ふぅ、自分で淹れておいて何ですが、かなり美味しく出来た気がしますね!…ええと、今なにか…?ごめんなさい先輩!少し聞き逃してしまったかも…」
「いえ、いいのよ。ふふ………うん、本当に美味しいわ」
「えへへ、お客様にお出しすることも多かったので練習したんです!」
「ふふ…そうなのね。………折角だから、山形ちゃん。その………久々にね?一緒に温泉に入らない?」
「え!?いいんですか!?あっでも、ほら…戦争中じゃないですか!先輩的には結構それはリスクじゃ…?」
「ふふ、私も最近少し…疲れちゃったから。それに山形ちゃんは「そういうこと」をしてくる子じゃないから…ね?」
「えへへ…そうですかぁ…じゃあ…行きましょうか!浴衣すぐ準備しますから!」
  • 戦闘開始(高知×香川ss)
+ ...
「ええ顔しちゅーやないか、このおチビ姫め
覚悟したわれを見るらぁていつぶりやろうかな…よっしゃ!全力でこい!情けは期待しなさんなや!」

女が笑う、好戦的な笑みだ。かつてこの四国からその名を瞬く間に全国に轟かせた歴戦の豪傑、闘気溢れるその顔を見れば、大抵の猛者でも気圧されてしまうだろう。

だが、その闘犬の如き圧を前にしても、女の前に立つ少女は退かない。それを見た女…高知もまた武者震いが止まらない。かつて、高知が知られる事になったあの戦争の時、戦いもせず、白旗を上げ降参した少女とは訳が違う…そう本能が理解した。鞘から刀を抜き放ち構えてみせても少女は動かない。

昔からだ、この少女は武器も持ちたがらない。精々、麺を打つ棒程度だ。だが、今はそれすら持っていない。代わりに少女は右手に祭祀用の棒を一本持っているのみ。
だが、理解る。

あれが少女の本気だと…
そして、少女が口を開いた。



「わたし、気付いたんです…わたしがどれだけ皆さんに甘えてたのか…どれだけ現実から逃げとったか…いつも逃げて、泣いてばっかり…その度に四国の皆んなに迷惑かけて…」



少女の独白は続く。



「逃げて…逃げて…気付いたら、皆んな覚悟決めて…そこにおるのがおとろしゅうて…また逃げて…ほんでひとりぼっちになって気付いたんや。皆んな前見て進んどるのに、私はずっと背後しか見とらん事に…」



「……」



「やけど、親切な人が教えてくれたんや。今からでも前に進む方法…この残酷な戦争の中で…自分のこともあるのに…やきん…やきん高知姐さん…こりゃ戦争やないんや。」



「…戦争やないがよったらなんや?」



「——ほっこなわたしがする初めての姉妹喧嘩なんや。」



「…はははっ、面白いやないか!!やったら、全力で姐さんを倒してみろ!!」



「…はい!!!」



少女が……香川が構えた。



「《差すぞ———!》」



「《高知ある処に自由あり!》」
  • 東京に託されるギャル千葉SS
+ ...
「あなたが…私の振りをしてください」

「そんなの無理…できないよ」

「大丈夫…です。神奈川さんの補佐があれば当分はバレません。神奈川さんも関東の弱体化は望まないでしょう」



自分の腕の中で呼吸が小さくなっていく東京にそう言われても千葉は首を横に振った。
バトロワが始まった時、千葉は東京の優勝を疑わなかった。東京の優勝が自分の死を意味していてもそれに足掻こうとは思わなかった。東京は絶対的な存在で、仮に倒れてもその時は関東が全て倒れた後と当然のように信じていた。



「なんで…」



自分を庇ったのか、までは言えなかったが東京には伝わったらしい。東京は弱々しく微笑んだ。



「意外でしょうけど…私…関東の皆さん好きなんですよ。だから…お願いします。関東を…守って…くだ…」



東京から力がなくなった。千葉がいくら揺さぶっても東京の目が開く事は二度となかった。



「…やらなくちゃ」



呟いてから千葉は首を横に振った。そして東京をそっと床に寝かせると立ち上がった。



「神奈川さんに連絡をとらないと。東京は未だ健在。攻めてくる相手には、思い知らせてあげましょう」
  • 擦れ違い北関東トリオSS
+ ...
男は初めて深い絶望を知った。

茨城の腹には深々と日本刀が突き刺さっている。痛々しい傷口の様相と、真っ青な顔色は彼の行先を強く示唆していた。

傍では大男が倒れ伏していた。まだ息はある。気絶しているだけだ。そう、群馬はただ一人助かってしまったのだ。しかしここも安全ではない。もうじき追手が来る頃だろう。



「ごめんね、こわいだろ。大丈夫よいじゃあないだろ。喋らないで、助けるから」



彼には忌々しい異能があった。人を操る糸の異能。一度はこの力で仲間であるこの二人を陥れた。誰の役にも立たないと思っていた。男は糸を茨城に括り付けると、彼の痛覚に干渉し遮断した。



「……? 何を……」



「大丈夫、ちょっと目をつぶって」



男は無数の糸を器用に操ると、深く突き刺さった刀を内蔵を傷付けないように引き抜いた。そうして、急造の布で応急処置を施した。



「敵は迫ってきている。三人で逃げるの無理だ。だからこれはさー、俺の罪滅ぼしだよ」



「まで、おめ何するつもりだ」



糸目の男は困ったように笑うと、糸を栃木の方へと括り付けた。すると操り人形のようにふらふらと立ち上がり、茨城を抱えた。



「このでれすけ!おめ一人でなにができるんだ!」


「栃木さん!行っでください。この先に大病院があります。そこで治療を受ければ助かります」



「…………」

 

茨城を抱えた大男の背中はぐんぐんと遠ざかっていく。強化された肉体は沈む夕日よりも速く走った。

「誰もおめが犠牲になれなんて言ってねえのに……」


その言葉は誰に届くでもなく、紅く燃える夕景に溶けて消えた。



「いっだか……。最期にさー、守るごとが出来てよがったな」



群馬は空を振り仰ぐ。すると空高く舞う鶴を見つけた。遠い、遠い空の上を力強く自由に泳いでいた。地上では血の匂いを漂わせた敵の援軍が押し寄せている。
男は目の前の運命を睨みつけた。



「多勢に無勢、大いに結構! 

やあやあ我こそは、北関東がひとつ上野国なり! これより貴様らに八寒地獄のさるようをご覧に入れようぞ! 覚悟して参れ!」
  • 千葉ちゃん曇らせSS
+ ...
寝つきは元々あまりいい方じゃない。どうしたって睡眠時間は短くなってしまう。でも、ちっとも嫌じゃなかった。眠れない時間を使って楽しいことを考えるのはワクワクするし、明日をキラキラさせてくれるから。

でも、でも、でも。今日は、できるだけはやく眠ってしまいたい。つまらないことでくよくよする自分なんてさっさとリセットしたい。いや、ウチにとっては全然つまらないことじゃないけど、それでくよくよするのは嫌だ。



昼頃にたまたま香川ちゃんと会ったとき、ありえないものを見てしまった。


信じたくなかった。認めたくなかった。受け入れたくなかった。なにかの見間違いだと思ってしまいたかった。

でも。

香川ちゃんに〝あった〟
なかったはずのものが〝あった〟
確かに〝あった〟

正直、香川ちゃんには親近感を持っていた。えひめんとかの視線がなんか怖かったけど、香川ちゃんと話してて楽しかったし、持たざる者の先輩として持つ者どもの自覚ねーハラスから香川ちゃんを護らねば、なんて思っていた。



持たざる者はウチだけだった。



よくよく考えたら、香川ちゃんはまだまだ伸び代ある年頃。なんか過保護な子らに囲まれてるし、健康的な生活送ってそうだし、それ関係ある? って感じだけど、そりゃ伸びるわ。伸びないって決めつけてたウチが悪い。




「ウチだって……」




わかってる。もうウチには伸び代ないってコトくらい。無理に伸ばそうとしたら贅肉増えるだけってコトくらい。別に香川ちゃんに〝あった〟からってどうってことないじゃん。〝あった〟からって態度変える? それこそないっしょ。〝ない〟のに性格までブスとかマジでありえない。

ていうか、そもそもウチがこんなに悩まなきゃいけないのは無自覚ハラスかましてくるヤツらが悪い。



肩凝るからあってもそんないーもんじゃないよ?それより千葉ちゃん、HGは飽きたでしょ? 次はMGに興味、ない?



女性の価値は〝あるなし〟で決まるものではありませんよ。つまらないことを言っていないではやく食べなさい。自信作です、この小籠包。



良いではありませんか、色々なお洋服が似合って素敵だと思います。もし本当にお悩みでしたら富山さんに効果のあるお薬があるか訊ねてさしあげ……あぁ、いい、そうですか……



むしろ貴様の身体は素晴らしい。機能的でさえある。じゃあ削げ? いいところを突く、だが合格点はやれんな。生まれ持った身体を目指す頂に至るために磨き上げるからいいのだ。削ぐやら付け足すやらの改造など邪道よ。ところでその……貴様のところにはなかなかに愛いゆるキャラがいるというが……

うるせぇやい。どいつもこいつも持ってるから言えるんだ。あと、〝あるなし〟を気にする女性はそもそもいないっつったヤツいたな。ちげーし。気にしないヤツもいれば気にするヤツもいるんだっつーの。気にしないヤツの声を女全体の意見だと思うなよマジで。ぶっとばすぞ。




「ハハッ……もう寝よ……」




あーあ、寝て起きたら育ってないかなぁ。




結局次の日、ウチは寝不足だった。育ってもなかった。
  • ギャル千葉と武者茨城
+ ...
季節は冬至を迎えようとしていた。家々から漏れる灯りが通りに影を落とし、深々とした夕暮れ時を告げている。
が、そんなセンチメンタルな状景なんぞはとうに頭になかった。白い息をもうもうと吐き出しながら、むくんだ足を引ずって、今、ようやく公園のベンチに腰掛けた。軽い眩暈に襲われながらも、どうにかこうにか息を整える。

「それじゃあ採点結果を発表します!茨城くんのモテポイントは…0ポイントです!」

やけくそ気味に言い放った。
少し遅れてガチャリと隣に腰を下ろしたのは隣人兼ライバルの茨城くん。いかつい甲冑を着込んだ武者っぽい生き物だ。
彼とはいわゆる腐れ縁というやつで、その因縁の深さからチバラギなどと揶揄される事もある。

事の発端は、飾り気のない茨城くんを「茨城くんさあ…彼女いたことないでしょ?」とからかった事だった。
それでも無愛想な顔で押し黙っているので、あの手この手でどうしようもなく芋臭い旨を伝えてみたところ、遂に「そんなことはない。」「発言を撤回しろ。」と無骨な反応を示したのだ。
してやったり!それなら仮想デートをしてみよう、結果次第ではチバラギ戦争の戦局の一端をお譲りしても良い、と、勝負を持ち掛けたのが運の尽きだった。
ぐいと手を引かれ、どこへ連れて行かれるのかと思えば東北にほど近い凍土を一日中歩き回され、やれあれが牛久大仏だ、やれそれが袋田の滝だのと、凡そうら若い乙女の眼中には含まれようもない、趣深い観光地を次々と拝まされるハメになったのだ。
おかげで真冬にも関わらず汗はだくだく、足パンパン。髪もメイクも盛大にずっこけてしまっている。これは念入りに計画された何らかのハラスメントではないのかと疑ってしまった程だった。

「…そうか。」

どこか誇らしげに披露して回った観光地群に赤点をつけられたにしては、あまりにもそっけない返答だった。自身の反省点を訪ねるなり、私の体調を気遣うなり、何かもっと言うことはないのか。
それに、その手に持っているウグイス色の物体はなんだ。いつの間に取り出した。定期的に口元に持っていっている事から、それが食べ物であろう事は推察できる。

「何それ、美味しいの?」

「干し芋。うまい。」

いやいや、待って欲しい。女の子が物欲しげに「美味しいの?」と尋ねたならば、それは「ひとくち頂戴」のサインでしょうが。そんな事も分からないのか。
この隣人は本格的にダメだな、手遅れになる前に東京さんや神奈川さんに相談してみるか、と半ば見切りをつけて立ち上がったところ、

「送る。」

と、またもや手を引かれた。それどころか、今度は足を掬われて横向きに抱え上げられる。これは、所謂お姫様抱っこというやつだ。
ともすれば事案と見られかねない事態に一瞬ぎょっとしたが、並々ならぬ腐れ縁であるが故に、彼が変な気を起こすタイプではないことは分かっている。

彼なりの気遣いを無下にするのも後味が悪いし、自業自得とは言えふくらはぎも痛み始めていたし、天気も怪しいし、ええいままよと身を任せる事にした。

二人ぶんの吐息が、墨を溶かしたような寒空に立ち昇っては消えてゆく。
慣れ親しんだ相手に何を話して良いのか分からず、どうしようもなくいたたまれなくなって、半ば無理矢理言葉を捻りだした。


「ねえ、さっきの干し芋もうないの?」

「…ない。」


また、そっけない返事。


「…そう。残念。」

後日、自宅に大きめのダンボール箱が四つ届いた。持ってみるとずっしりと重い。一体何事かと伝票を確認してみたところ、どうやら送り元は茨城くんらしい。
遂に爆弾でも作って寄越したか、と雑な邪推をしながら蓋を開けて見ると、果たして、件の干し芋がみっちりと詰められていた。

「いや、極端すぎるでしょ…。これだから茨城くんは…。」

少し湿り気をはらんだそれを、ひとつ摘まんで食べてみる。

「あ、美味しい。」

飾り気のない、だけど優しい甘さだった。
  • 四国のメンバーへの想い
+ ...
徳島の独白

+ ...
3人か…嫌いだよ、俺含めて。嫌いさ、本当に…
水を集りにくる香川の口にすだちを詰め込んで追い返すのも、愛媛と柑橘類の交換をするのも、高知姐とぶっ倒れるまで酒を飲むのも、嫌いだよ。俺たちは四国だ、仲の悪さでは他の地方なんか目じゃない。だから、俺は近畿に憧れてるんだ。そうさ…
……分かってるよ。本当は俺たち四国は憎みあってなんかない。水の問題はあるが、あの香川ですら今のご時世に大金を使ってデカいダムを作った、俺だって…高知姐に頼らないよう努力してる…四国は一つか、憧れるよな。
橋が出来て、本州と繋がって、豊かになって初めて分かった。アイツらは本当の気持ちを表に出さない。信頼されてないとかじゃなくそれが自分の在り方と思い込んでるからだ。
本当は俺と同じ様にアニメ好きの癖に一人で隠れて見てるバカ真面目な香川、バレてないと思ってるのかよ?何をそんなに怖がってる?お前がアニメを観るのを俺達が咎めると思ってるのか?愛媛や高知姐だって本心を隠してる、どこでこんな風になったんだろうか…
また、昔みたいに…なんのしがらみも無かった子供の頃みたいに本音で語り合いたい…腹を割って悩みを打ち明けれるようにまた、なれたらいいな…
そんな、いつか実現すればいい夢を渦潮に預け、俺は今日も俺、徳島らしく踊ってみせよう。
香川の独白
+ ...


他の3人?…嫌いか好きかで言えば嫌いだったと思う。別に…何か特別の理由がある訳じゃないけど、何となく…気に食わなかった。
ウソ… 本当は皆が羨ましかった。高知があの維新の中心にいるのが本当は羨ましかった。私よりも大っきくて発展してた愛媛が羨ましかった。大きな川があって誰とでも仲良くなれる徳島が羨ましかった。だから、嫌いだった。私だって…そんな気持ちで今まで頑張ってきた。…それが良かったのかは分からないけど。土地は渇いても心までは渇かせたくない。けど、それでもやっぱり…羨ましく思ってしまう。私も愛媛のように皆に愛されてみたい。徳島のように思い切っりアニメを語ってみたい。高知のように奔放に生きてみたい。でも、それは私であって私じゃない。でも、いつかはそんな風に生きてみたい、って心の奥底で想う。
3人の事は今は…今は…嫌いじゃない。けど、今更好きとも言えない。…だから、私は今日も私だ。香川らしく、へらこく、図々しく…
それが、私なんだから。
愛媛の独白
+ ...
自画自賛じゃないけど、四国の中心は私だと思ってた。…少なくともあの戦争が終わるまでは。これでも昔は結構やんちゃをしてたし、それが出来るだけの力があると思ってる。誰とでも仲良くなれるし自信があるし、文化的にも四国で一番だという自負がある。だから…徳島や高知の事なんて気にした事なかった。
でも高知も徳島も…今は大切な四国の仲間だと思ってる。橋が良くも悪くもその事実を教えてくれたから…
香川とは比較的道が整備されてたから交流はあったけど、それでも私の方が常に上だと思って接して来た。あの時までは…あの橋が、瀬戸大橋で本州と繋がってから香川は急速に大きくなった。中心と他が山で遮られてる私と違って香川は大部分が平野、それを最大限に活かし、県全体で発展してみせた。あの日の言葉は忘れもしない。
「もう四国一は愛媛じゃない。私が、香川が四国の中心になる。」そんな、宣戦布告みたいな言葉に…魂が震えた。ずっと、下に見ていた自分よりも遥かに小さい香川に追い抜かれようとする自分…面白いと思った。
だから、私も負けていられないと色々な事をした。私達の悲願だった本四連絡橋の全線開通を機により発展してみせた。
四国の玄関を自称する香川の役目はこの橋によって分散された。あの時の香川の顔は忘れられない。…凄い可愛かった。
それでも、香川に様々なモノが集中してるのも事実。けど、あの勝ち気な顔の奥に、その心の奥に表の感情とは違うモノを隠しているのを私は知っている。それを表に引き出せるのは私だけ…その事実が堪らなく愛おしい。他の2人だってそうだ。四国以外の地方に見せる顔と私達に見せる顔は違う、その事実に心が満たされる。
あぁ…だから、私は今日も愛媛らしく四国を愛そう。
高知の独白
+ ...
四国の他の3人〜?いい奴らさ、徳島に愛媛に香川、全員いい奴さ。ケチなのが玉に瑕だけどな。
…本音を言えば少し寂しい…いや、あの3人の中に入って行けない自分が情けない…かな。いつからだろうな、維新の時は私が他の3人を引っ張って行くんだって思ってた。歯車が狂ったのはいつだろうな…気付けば愛媛に抜かれ、そして香川にすら抜き去られた。愛媛や香川が話題になる度、嬉しさ半面…悔しや半面で酒を飲んだ。互いをライバル視する愛媛と香川の関係が羨ましい。徳島は私をライバルとして見てくれてるのかな…?愛媛と香川の眼に私は映ってるのだろうか。バランサー?四国のいのち?確かに、ウチのダムの水に3人は頼り切ってるし、その事は常日頃から感謝されている。だけど、水だけじゃないんだ…色んな事で3人ともっと繋がりたい、もっと競い合いたい、もっと喧嘩したい…認め合いたい…
愛したい(愛されたい)。そんな本心と向き合わなければと思うが、結局酒を飲む。酒に逃げてしまう…3人と…現実と向き合わなければいけないのに。
…あぁ、また酒瓶に手が伸びてしまう。もういっそのことこの酒のように飲んで無くなってしまえば楽なのに…
…私は高知、酒を片手に今日も四国の間を取り持とう。それが私の役目なら。
  • ある世界線のバトロワ 山口VS東京
+ ...
ぼひゅううと、空気の抜ける音がした。
線所に寝っ転がっている一人の少女のスーツが機能を終えてしまったからだ。
くたびれた元スーツ……今はドレスだが、ずたずたに切り裂かれている。フリルも、ボタンも、この着用者が自慢に思っていた部分までもが無惨に切り裂かれていた。
「はぁ~……はぁ……予想以上に手間取らせましたねあなた」
刃を地につきたて、相対する女性が息を吐きながら喋る。体には少しの傷と、疲労困憊の顔が物語るに、相当にめんどくさい戦闘だったのだろう。
倒れている少女だが、なんとも奇怪なものだ。金髪のロールがあっただろう髪、美しき瞳をえぐれた傷がそり落とし、胸には刺突が開き、顎は裂けていた。
「この異能は使いたくなかったですけどね」
よろめきあがりながらも立ち上がる彼女……東京は、想定外の敵に計算を狂わされていた。
(異常な耐久値をほこるのは前回の戦闘からわかっていたが、まさか私の『剣』を使うことになるなんて……できれば温存したかったのに……っ!)
満身創痍の彼女、山口は敵に思っていなかった。いや、そもそもここまでこの殺し合いを生き抜く相手と思っていなかった東京は、異能を発動せざるを終えない状況に驚いていた。
(ひとまず、回復するために隠れなければ……!)
少しだけ踏ん張って、立ち上がり藪に身を潜めようとしたとき、想定しなかった音が響いた。
後ろを振りかえった彼女は、目を疑った……生きている。
「……なんで」
血が際限なくただれおちるような戦場で、ズタボロのお嬢様は立ち上がっていた。
へし折れた剣を捨て、彼女の口が開く。
「東京は……どうして一人で背負い込もうとしますの」
空気が止まった、東京にとっての世界が。
「……私は、この国をまとめ上げるだけの力がある」
「じゃあ何故この殺し合いの引き金を引いたのですか」
口から血を吐きながら、山口が立ち上がる。
……山口から洩れた言葉は、半ば無意識で出たものだ。
「私が全てを支配することで絶対的な基盤が」
「一極集中化の果ては人材不足と人口過密ですわ」
「私にはできる!その分の財力も、人材も!」
年若き主導者が吠える。
「そうやってえた人材が東京から出ることはありますの?……失敬、日本からは出ていきますわね」
煤だらけの過去の栄光が煌めく。

スーツ姿の東京の握りしめた手のひらから血が漏れ出す。
「私が!私がこの国の首都だからっ!!私が県なんてものを手放すことでこの理想が達成できるのです!!!」
「みんな違ってみんないいんじゃ!どうしてそう背負い込む!!!」
山口が叫ぶ。まるで、誰かが表立って
「わかりましたわよ、東京さん……隠れてあなたの演説、聞いちょったよ。この殺し合いで一国をまとめ上げるって」
東京の掌にエネルギーが集まる。これまで倒してきた県の能力だろう。山口は、死ぬ。
「この戦いって嫌になりますわよね、誰かに死んでほしくない、誰かに殺人者になってほしくない……あたしだって、おんなじじゃ」
形作られる、東京の剣。もう一太刀でこのゲームは決まる。
「かわいいあんたの願い、少し邪魔させてくださいまし……切り札はとっちょるよ」
(……ごめんなさい、センセイ)


「シン・異能『至誠にして動かざる者は未だこれ有らざるなり』」

  • 第一シーズン 高知の死にまつわる連作短編
+ ...
  • 第1シーズン第19バトル岩手VS高知
+ ...

岩手は焦っていた。時代にまた乗り遅れたなどと言われては堪らない。己はいつも時の趨勢を見誤っている気がする。宮城、山形、秋田は己を置いて動乱の波の先へいってしまった。

なぜ行動をともにしなかったのか…できなかったのか?宮城はなぜ単身中部に挑んだ?幕開けのように死んだ。山形はあちこち何を探っていた?まるで宮城の痕跡を、後を追うようだった。秋田はなぜ関東の娘と手を組んだ?なぜ、和歌山に襲われた?何もわからない。

そのとき共にいなかったから。

なんだ、己は既に乗り遅れていた。すべてが敵に思える。危険な思考だとわかっていた。だが東北の仲間の死に関わっていない者なら。誰も死んでいない彼らなら。

四国を羨ましく思った。そこに理想郷があるのか、と。だから出向いた。ただ、卑怯な真似はしたくなかった。

「わはは、ほんでとっとから黒潮に逆らってまで海路で来たがかね。むりむっちゃくをする」

己を歓待すると宴を開いた女…高知。おきゃく、といったか。既にたけなわも過ぎ、己は飲酒の口実にされただけと気付いていた。

大人しく肴を与える。
「海路ではないが…。関東も中部も近畿も信用ならない。陸路はだめだ。海路でも西廻りを使うと四国まで遠い。時間を取られる。対して、己は海流に乗らずとも移動可能だ」

女はまた笑った。相当酒を呑んでいる。己が来たときにも、耳まで赤らむほど呑んでいた。盃を傾け、
「そうか、本州はそうなっちゅうか」

静かな声だった。空が雷のように光り、空気がジャン、と轟く。この女は、今逸した視線の先にある事から逃げているのだと思った。
「なにも知らないのか?」
「山陽が去んだきね。ほうでなくてもあては本州と関わりがない。徳島か香川か愛媛か、どれかは通らんことには側に来れん」

孤独。浮いた駒。誰も死んでいないのに?
「『不可解』かえ」

顔に出ていたようだ。
「今の騒動。おんしゃあ原因を知らんろう」
「それは。お前もだろう」
「あてはそういうのがわかる」
……
「当然、条件があるが」
………
「知りたいと思わないかん。好きにならんといかん」
………やめろ。
「原因はすんぐわかった」

「馴染みが、それに加わっちゅう」

冷静に聞けたのはそこまでだった。

女は己をわらっていた。





徳島、香川、…愛媛。またかね。喧嘩はせられんぞと言うちゃあるろう。高知がぎっちり言いゆう。お互いをささえなあ、いかん。徳島、おまんのことぞ。香川、ばぶれな。愛媛、
愛媛!おんしゃあ、優しいき。ほがなケンツなことをしな。あの時代はもう、アギた。夜明けが…喧嘩は…あては…




もう聞きたくなかった。女に背を向ける。北海道、青森、福島。俺の仲間たち。まだ、生きている。逝ってしまった者と同じにしないためにはこの戦いを終わらせるしかない。理想郷はその先にしかない。

俺は参加してしまった。この動乱の闘いに。

  • 第一シーズン第43バトル 香川と大分の協力
+ ...
「オイサンになんの用かな?お嬢ちゃん。」

うちより遥かに大きな男…大分は、あいも変わらずに呑気そうだった。

うちと大分は特に親しいわけではない。それにうちは大分の隣人…佐賀を敗退させた。でも、彼は高知姐さんとしょっちゅうお酒を飲んでいたし、なんならきっと男女の仲だった。協力してくれるはずだ。姐さんが大事だったなら。
「助けて」

うちはなるだけしおらしく哀れっぽく聞こえるように言った。乾いた喉が粘ついて、うまくできなかったけど。
「オイサンに何をしろって?」

大分は怪しんでいるようだったが、話を聞く気はあるらしい。
「うち、高知の仇討ちたい。誰なのか知りたい。」

大分は目を見開き、うちをまじまじと見た。それから眉間にシワを寄せ、盃をあおる。
「…徳島ん仇は」

言いながら、ビンを投げ寄こしてくる。さっき盃に注いでいたビンだ。協力するという意味だろうか。

よかった。断られたら戦うしかなかった。
「もう死んどる。徳島は北海道がこの騒動の原因や思うて、ほんで相討ちになった。仇でもなかった。金長狸が教えてくれた」
「収まっちょらんな、騒動」

うちは肯定する。
「北海道やなかった。やけど黒幕は探さん。うちは仇探して、討つほうが大事。北からの来訪者なのはわかっちょるけど…」

姐さんを態々訪ねてくる、北の県。知古の北海道は最も怪しかったが、違った。北といえば北ではある東京?格別姐さんにこだわりはないだろう。薩長土肥に恨みを持つ、会津?うちだってあのとき姐さんと争った。まさかそんな過去を持ち出したりしないだろう。

わからない。四国はあの時既にぎくしゃくしていた。姐さんは早々にお酒に逃げたし、うちも徳島もきっと逃げていたのは一緒だった。愛媛だけが一日中が朝みたいに、色々駆け回っている。

大分は相槌をうちながら、ビンの中身を飲めとジェスチャーした。

うちはビンにそのまま口をつけ、あおる。酒じゃなかった。水だった。うちがビンの中身を飲み終えたとき、大分は口を開いた。
「北からん客、ねえ。そういやあ遠目だが岩手を見たな。」

岩手。取り立てて高知と繋がりのある県ではない。しかし、藁にもすがる思いだった。

どこにいたのか問いただす。大分は、オイサンここから動いてないけど喧嘩は目立つから、と前置きして。
「九州さ。宮崎に喧嘩売られちょったんが一回目、佐賀から逃げちょったんが二回目。ありゃたぶん、九州をこう…」

これが九州とでもいいたげに指で宙に逆三角を描いた。逆の指がぐるりとそれをなぞるように岩手の旅路を描く。

九州を西、南、北の順でまわって、本州に。

大分の、西。
「…四国から来ちょんな」

姐さん。うちらあ、高知姐さんの仇みつけたよ。


そのうち、太三郎の使いが来て、愛媛が和歌山に敗れたと伝えてくれた。四国はもううちだけ。でも。
「和歌山まで倒さないけんのかい?よだきいなあ」

道連れができたから、怖くない。

  • 第一シーズン第48バトル奈良VS栃木(黒幕)
+ ...
止めることができると思っていた一時的なものだと思っていたそんな甘い考えは福島を殺したと淡々と語る栃木を見るうちに吹き飛んだ
「下野国…お前はどうして…」
深いため息とともに奈良は眉間のしわを一層深くした
突如始まった殺し合いに最初奈良は気づくことさえできなかった気づいてからもせめても亡くなったものを弔おうと悠長に動いている間にまた一人と死んでいって残っているのは良くて10名ほどかそれ程にまで少なくなるまでに戦いに参加できなかったのは気持ちの問題もある
彼ら/彼女らを自分の手で殺すことなど選択肢のうちにも入れていなかったのだ彼ら/彼女らは忘れているか記憶も覚束無い年頃でも奈良にとっては全て大切な弟子だ
それでも戦況を止めるには黒幕を叩くしか無いと重い腰を上げたのは和歌山の弔いが終わってからのことまずは岐阜を当てに訪ねたがすでに死亡していた残りの候補は栃木しかおらず真っ直ぐに向かった
「あのお方が夢枕に現れたんです」
熱に浮かされるようないきいきとした表情で語る栃木を前にし仲間内に入れば耳を傾ける可能性が高まり殺さずに済むかもしれないと協力を持ちかけたのは奈良からだった
奈良は傷一つなく汚れの一つもない自分の姿を見てあそこまで追い詰められるまでに自分は何をしていたのだろうどの口が師など語れるのかと自嘲気味に苦笑した
栃木のために自分がしてやれることなどもうなにもないように思えた
せめても殺すときは自分も共に死んでやろうと決意し恐らく人生最後の酒に口をつける酒に強い質では無いが酔わないとやっていられない
薄っすらと自分とともに死んだとしても彼は蘇るかもしれないということは感じていたそれでも何もできなかった師としてせめて栃木の背負うであろう業を背負えるだけは背負って消えようと思った
そうして最期の時を迎える沈みゆく意識の中で生存し栃木と戦うであろう彼ら/彼女らにも幸せであれるようにと祝福を送り奈良は長い歴史を閉じた
  • 第一シーズン第29バトル福島VS神奈川
+ ...
いつからこうなったのだろう。
ついこの間まで仲良く過ごしてきた人たちが今は殺し合っている。
恐らく、始めに消えたのは宮城だった、ように思う。風の噂では彼女から奇襲を仕掛けたという。そこから堰を切ったようにあちこちで戦いが行われるようになった。
それでも自分は動かなかった。自分と隣り合っていた県が次々と消えていく。それでも動けなかった。
「…戦国の世に戻ったかのようだなぃ。もし、戦国の世ならこのあとは太平の世を徳川家が作るけんども…。」
なんて、あまりにも馬鹿げた考えにかぶりを振る。第一に、かの人はもう亡くなって今は令和。死んだ人が蘇るわけでもなし。この空気感が乱世の記憶と同期したが故の妄想だろうと頭を切り替える。
まずは生き残らなければ。そして、もしこの戦いを考えた者がいるのならばその者を止めないと。
戦いの準備を済ませ、まずは南へと進む。暫くして人影が見えた。
体に緊張が走る。腰に携えた刀に手を掛けながら少し足を早める。
人影の正体は神奈川であった。
服は少々汚れてしまったが体に特に傷など無いようで少しホッとしてしまう。
(神奈川は敵だ、ホッとしてる場合でねぇ。)息を吐き、目の前で止まる。
「神奈川!」
「福島?」
呼び止め、刀を構える。敵は斬らねばならぬ。
「おらと勝負しろ!」
「あら、私とやり合おうという気ですのね。正面から来るなんて大層な自信ですこと。そんなに睨みつけて、可愛い顔が台無しですことよ?」
「っ、う、うっつぁし!ほだこど戦いの前なんかに言うもんでね!」
神奈川の予想外の言葉に思わず顔を赤らめてしまう。それでも瞳だけは真っ直ぐ神奈川を見つめていた。
「あら、ほんとよ?…こんなに簡単に引っかかってくれるなんて、ねっ!」
「ッ!?」
殺気を感じその場から飛び去る。直後その場所に銃弾が降り注ぐ。
「避けるなんて生意気。そのままじっとしてれば楽になれたのに。」
神奈川は口に笑みを浮かべ、しかし目はこちらを倒さんとギラギラと輝いていた。
  • 第一シーズン第23バトル群馬(黒幕陣営)VS長崎
+ ...
「そこのあなた、悪い事をしているでしょう?私には分かります」

神の声か、振り向くと黒い修道服を見に纏った女が立っていた。その女の周りは不自然な静寂を保っていて、まるでその女だけ切り抜かれたようだった。それが余計彼女を神秘的に見せるのだろうか。
男は女の言葉に酷く動揺した。

「……なんのことだか。俺にはサッパリ分かんないな、人違いじゃないの?」
「いいえ、人違いな筈がありません。あなたと、まだ何人か……。同じ、嫌な匂いがしました」
「へぇ……それは面白い。真実解明、それが君の異能?」
「いいえ。異能など無くても分かります……。罪の気配、それは意図せずとも表れてしまうのですから」
「君さ、シスターより小説家のが向いてるよ」

男はシラを切り通す。しかし心の中では今にも逃げ出したい思いで一杯だった。この女には視えている、この騒動の黒幕が誰なのか。このままでは自分だけでは済まない、仲間まで。

「怯えている……? 私は闘いに来たのではありません。あなたには悔い改め、転向する機会があります。主が私を救い、新しい生命を与えてくれた日から……」
女は恍惚とした顔で言うと、胸の前で腕を組んだ。金の絹のような髪が十字架を流れる。男はその光景の神々しさ、清廉さに自身の穢れが浮き彫りになる感覚を覚えた。

「ダメだ」
「何故ですか……!主は誰一人としてお見捨てになりません!どうか……!"あなた"はまだ間に合います。私は争いなど……!」

女は男の手を取った。その碧眼に一切の穢れはない。しかしその奥で幽魂の様に揺らめく怪物の片鱗を見た。見つけてしまった。

「断る!俺は、俺だけ救われるわけにはいかない……! あなたは危険だ、いずれ我々に牙を剥く!」
「わかりあえないのですね……」
男は女を突き放すと、指先から糸を放った。そしてぐんぐんと距離を離し、女を──長崎を視界から追いやろうとした。
男の動悸はまだ治らない。額を冷や汗が伝っている。すると異常な信号を察知したのだろう、栃木に渡された通信用の呪符が燃えた。

「撤退命令……! しかし、このままでは!」

男に隙が出来た。きっとそれが命取りだったのだろう。遥か遠くで千切れた糸に気付けなかった。
瞬間、男の身体は宙に浮いた。鳩尾を殴られたのだ。息が出来なくなる。

「ガッ、……ァ……!!」
「私をか弱い女だと見くびっていたようですね。神を信じる心の前では、全て視えています。貴方の侮りも、恐怖も……さぁ、降伏し…………」

男は殴られた衝撃で壁に叩きつけられる。全身に響く鈍痛と、息苦しさ、血の味。そのどれもが不快で、恐ろしくて、男は蹲った。
『冥土の土産だニンゲン。この女の力は我が血潮を糧として此処に在る。我々は極東の島国なぞいつでも侵略する事が出来る、その事をゆめゆめ忘れるでないぞ』

男は悍ましい声を聴いた。聴いてしまった。真っ青な顔で見上げると、異様な雰囲気の長崎が一歩、また一歩と近づいて来る。その表情は逆光で見えない。────アレは、本当に長崎なのか?
男は間違いなく、深淵の狭間に立たされていた。
そして悟った。この事実は、隠蔽しなければいけない。だれも覗いてはいけないんだ。

「来てくれ……!」

男は呼んだ。眷属の蚕蛾さえいれば、この名状しがたいナニカを知るのは自分だけになる。この女の瞳の奥に隠された、得体の知れない神を封印する事が出来る。
その間にも女は姿を変えて迫ってくる。女のか細い脚が、男の腹を貫いた。

「ひ……!……ァ、い、…………っあ"!!」

叫ぶ事も叶わない、その代わりに男の口から血が溢れ出る。その血は女の白い肌を汚した。
女は突き刺した踵の先をグリグリと押し付け、内臓を切り裂く。文字通り身を割くような激痛に、全身をグッショリと嫌な汗が伝う。情けない事に涙が止まらなかった。それでも男は失神しそうな痛みを耐えた。呼吸を忘れた身体は、とっくに死んでいてもおかしく無かった。

『地味だがその髪は良い、頭は残してやろう』

長崎ではない、別の何かの笑い声がこだまする。

男は色彩を失う景色で、最期に何にも犯されない純白を見た。あり得ざる姿、飛ぶ事の叶わない生贄みたいな命。

「……終わったらけぇろな」

男は味噌っカスみたいな力を集めて、指先で弧を描いた。誰も気付かない、知覚できない糸で女の記憶ごと閉じ込めた。
そうして男は事切れた。

「あぁ……!! どげんしてこんが事に……! 嫌、いやぁ……!!」
女は悲鳴を上げた。目の前で男が血塗れになって倒れているのが分かったからだ。そして自分の靴の先に続く血液の跡。女は全てを悟り、絶望した。この所業は自分がやったのか? 記憶に新しい傷、あの痛みを知っている自分がこのような事を? 誰よりも平和を願った自分が!
女は恐ろしくなって泣いた。声を上げて泣いた。それは悲痛な叫びだった。平穏を求める心と裏腹に逃れられない獣の様な性。血を求め貪り尽くす恐ろしい怪物。それが本性だと思うと恐ろしくて堪らなかった。

「主よ……!どうか、どうか!おとろしかうちん魂ば救ってください……!あぁ……ぅぁああああ!」

女は血に塗れた十字架を手に取ると、縋るように握りしめた。女の声に応えるものは無い。
  • 第一シーズン第19〜36、37 徳島と香川の会話
+ ...
「高知姐さんは何か言ってた…?」
香川のこの言葉から始まった、俺とあいつの会話はいつの間にか長引いていた。

元はと云えば、高知姐が東北の岩手に殺られた事が原因だ。高知姐が殺られた…それだけで俺達には充分過ぎる程衝撃だった。高知姐だぞ…?俺や…言っちゃ悪いが香川が殺られたなら理解できる。自分で言うのもなんだが、大した異能がある訳でも無いし、他の3人と比べて特段何かに優れてる訳でもない。香川だってそうだ。普段こそ反骨精神の塊みたいな奴だが、内心では劣等感に苛まれてる…
酒に酔えばその内心にある気持ちをよく吐き出していた。高知や愛媛の前ではそんな事無かったが、なんだかんだで俺と香川には共通点があるし、境遇も似ている。だからこそ、アイツも酒の力を借りれば俺に悩みを打ち明けてくれていた。
…その逆にいるのが、愛媛と…高知姐だ。自信に溢れ、皆を牽引してやる、と言わんばかりの態度に辟易する事もあったが…憧れもしていた。
そんな…俺達の中で一番しっかりしてた高知姐が突然居なくなった…悲しかった…そして…それと同時に俺達を頼ってくれなかった高知姐に腹も立った。バトロワだから?だからなんだってんだ…俺達は4人で四国だろ?他の地方とは違う。一人でも欠けたらダメなんだよ。なんで…なんでそれをアンタが理解してないんだよ…それだけじゃない。なんでアイツは…愛媛は…
「…なぁ、香川…」
「なに?どうしたの?」
「なんで愛媛は来てないんだ…?高知姐の供養の場だぞ…?まさか…呼んでないのか?」

そうだ、なんで愛媛がこの場にいない?別に俺達は同盟こそ結んでないが、敵対してる訳じゃない。その証に香川は来ている。

「…分かんない。呼んだのに…」
「分かんないってお前…隣同士じゃないか…」
「…ご…ごめん。今、愛媛が何をしてるのかも…」

香川の顔が色んな感情が混ざり合った複雑な表情に変わる。

「いや…悪かった。お前を責めてる訳じゃないんだ…きっとアイツも大変なんだろうしな…きっと…」
「…そうだね。ねぇ、徳島…高知姐さんは何か言ってた…?戦いの前に会ったんでしょ…?」
高知姐の最後に会った時…
「高知姐は『北からの客が来たがぜ。おきゃく(宴会)しちゃらんとな』って…言ってた。」
「北からの…岩手の事を言ってたのかな?高知姐さん、そういう感凄かったし…」
「…かもな。ただ、高知姐はそれだけを伝える為に俺の所に来たのか?それだけが…ずっと引っ掛かってるんだ。」
「……どうだろ。何か含みのある言葉ではあるけど…」
「あぁ、何か他の意『香川よ…』ッ…」

俺の言葉は低いしゃがれた声に遮られた。
その声の主は香川に住む化け狸達の総大将《太三郎狸》だった。
「太三郎…どうしたの?」
『火急の報せだ。戦が近付いておる…直ぐに戻って参れ…』
「…そっか。分かった、直ぐ帰るよ…徳島またね?今度こそゆっくり話そ?」
…あぁ、遂に香川にもバトロワの魔の手が近付いて来やがった。なんでだよ…俺達が何をしたっていうんだよ…


「徳島?…無理しちゃダメだよ?何かあったらすぐ教えて。助けに行くから…!」


なんで、お前が俺の心配をするんだよ。震える手を誤魔化せてるつもりか?

「…香川も!無理するなよ…高知姐も悲しむからな…」
「…大丈夫!私、無理なんかしないから!」

そう言い残し、アイツは竜に乗って飛び去って行った。

…何が無理しないからだ。香川のあんな顔見たくなかった。既に無理してるじゃないか…!——なぁ、神様。いるんなら俺の願い叶えてくれよ…俺達の日常を返してくれよ…

  • 第一シーズン第47バトル以前 岐阜を疑う奈良
+ ...
同胞たちの亡骸を弔いながら、奈良はずっと探っていた。この国を覆いつくす、不穏な力の正体を。
 この力を退けない限り、同胞たちの血は流され続けることになる。その確信があった。
「何としても見つけなければ。力の正体、そしてそれを媒介しているであろう、この殺人劇場の黒幕を」
 精神を研ぎ澄まし、己とつながりのある、すべての神仏へこいねがう。
 安寧と救済への糸口を──
 そうして祈りの果てに、一瞬だけ見えたもの。
 それは、武将だ。
 しかしただの武将ではない。かなり強力な霊威をともなっている。
 それこそ神格か、魔王か。
「可能性が高いのは、やはり志半ばで倒れた織田信長か……」
 生き残っている者たちの中で、かの第六天魔王に近しい者が一人いる。
 岐阜だ。彼女の名前は織田信長の命名が元になっており、天下統一を目指す過程での関わりも深い土地だ。
 現状、黒幕の可能性が一番高い。
「あとは直接、出向いてみるしかないな」
 黒幕候補筆頭は岐阜だが、候補は他にもいる。
 いまひとり、日光東照宮を有する栃木だ。徳川家康を祀る地である彼もまた、条件に当てはまった存在だ。
しかし、推測は推測。後はもう、直接会って確かめる他ない。
「必ず止めてみせよう」
 奈良は誓う。
 そう。例えこの先、どんな手段を用いたとしても──
  • 第一シーズン第32バトル 宮崎VS長崎
+ ...
黄昏長崎視点



「ごめんね長崎ちゃん。次の平和にあなたの居場所はないの」


憎い、憎い、憎い
背後からの不意打ちなどと、卑怯な手段で私を殺すこの女が
主の御許に還ることさえ許さずに、世界から私を消滅せしめるこの女が
鉾の技の冴え、異能の白き輝きが
できるだけ、苦しんで死んじゃえばいいのに

憐れで仕方がない
消滅の禁じ手を解禁させられ、仲間を者を手に掛けてしまうこの子が
置いていかれることを何より恐れていたのに、結局また取り残されてしまうこの子が

決めたくもない覚悟を、己の望みのために決めてしまったこの子が
主よ、どうかこの憐れな子をお救い下さい


相反する感情が、私の中で荒れ狂う


どちらが本当の私なのかしら?
いいえ、どちらも等しく私なのでしょう。裏切られ続けて、壊され続けて、捻くれて。ようやく出会えた信じるべき主に縋って、辛うじて形を保っているにすぎない女。全く真逆の感情が同時にぼう!って湧き出しても、ちっとも不思議じゃない


ううん、それにしても。最期の言葉はどんな言葉がいいかしら?

主の御許に還れないのに、随分冷静ね

冷静じゃないわ。すっごく憎んでるの。でも、同じくらい憐れでいるわ

可哀想だものね。とっても可哀想。私に勝ったのに、ぼろぼろ泣きじゃくって可哀想!声も腕も震わせて可哀想!また置いていかれて可哀想!惨めだわ。当然よ!

みっともないからやめろ。今は最期の言葉を絞り出すべきときだ

その通りだわ。このままだと何も言えずに死んでしまうもの

可哀想なものは可哀想なんだもの!なにが悪いの?

あぁ、思いついた。

「さようなら、宮崎さん。主の御加護のあらんことを」


  • ある日の高知を迎えに行く車内
運転手:徳島 後部座席:愛媛・香川
+ ...
徳島が運転する車が道路を駆け抜ける。40km指定の道路を60km越えのスピードで。
「ねぇ…徳島、もうちょっと速度緩めてもいいんじゃない?私怖いよ、色んな意味で…んっ…何処触ってるのさ、愛媛も…」
「シートベルトを締めただけですよ?それと私も香川に同感です。飛ばし過ぎですよ、徳島。私と香川が乗ってる事分かってます?」
徳島の運転に抗議する香川を擦りながらシートベルトを締めた愛媛も香川の抗議に同意を示す。
「そんなに飛ばしてるか?普通だと思うけど…それと香川には言われたくないな!お前も大概運転荒いぞ!」
香川からの抗議に徳島が異を唱える。お前の方が雑だと。それに対して香川も
「私はここまで雑じゃないよ!…ほら!!黄色信号になってるのに加速しないでよ!!捕まりたいの!?」
「…少し心臓がキュッってなりました。いい加減にしなさい、徳島。」
香川の反論を捩じ伏せる様に徳島がアクセルを踏み黄色信号に変わった交差点を走り抜けていく。
「…警察いないからセーフだ。」
「香川、補導してあげなさい。違反者です。」
「今手帳持ってない…だから特別に見逃してあげる…」
「(ヤッベ…忘れてた)以後気を付ける…」
後部座席に座る2名からの抗議の視線を感じ取りつつ徳島は少しアクセルを緩めた。
少し時間が経った車内では3人が雑談に花を咲かしていた。
「…やはり以前と比べて香川の胸が少し大きくなった気がします。前はもっと小さかった筈です。」
「真顔で何言ってるの!?それになんで分かるの…あっ!違う!今の無し!何でもない!」
「やっぱり…誰に揉ま「わぁー!変な事言わないでよ!?」しかし…」
「俺がいるって事を忘れないでくれよ…お二人さん…」
「ふっふっふっ…!今日の為に米津の新曲を覚えた来たんだ…!カラオケで俺の美声に酔いしれるといいさ!」
「カラオケ行く頃には物理的に酔っ払ってるよ、皆んな。」
「アニソン禁止縛りでもしません?演歌限定とか。」
「えっ!?アニソン禁止のカラオケとか地獄すぎないか…??」
「世の中別にアニソンだけじゃないから!」
「とか言って香川も《S.O.S.》っていうアニソン必死に覚えてましたよね。」
「何で知ってるの!?」
「おっ!漸く金色毛鞠を観たのかー!ポコ可愛いだろ?」
「違うからーー!!」

  • 第3回後の四国の飲み会
+ ...
香川「ねぇ〜徳島〜返り討ちにあうのってどんな気分〜?たたきゃいかた教えてあげようか〜んふふふ〜」
(高知の晩酌に付き合わされて既にベロベロな香川)

徳島「……」(無言で香川の右眼にすだちをぶっかける徳島)
香川「にゃぁぁ!!?眼がぁ!!」
高知「あっははは!!馬鹿だなぁ!香川は!愛媛もいい加減機嫌直して飲みなよ!」
愛媛「…あの猫次こそは…確実に…地獄まで追いかけて…」
香川「うぅ…眼がぁ…あっ!愛媛が落ち込んでる!んふふ、日頃の恨み!ねぇ〜愛媛〜私が勝った子と相討ちになったのはどんな気分〜えへへ〜」
愛媛「……」(無言でみかんの汁を香川の左眼にぶっかける愛媛)
香川「あぁぁぁ!!?眼がぁぁぁぁ!」
徳島「懲りないな…あいつ…」
  • 第三回後 九州反省会前日
+ ...
 福岡ちゃんは迷っていた
(肉類は鹿児島や宮崎、熊本が持ってくんだろうし、魚介類は長崎や大分が持ってくる。お米は佐賀が持ってくる。じゃあ、うちはいったい何ば持っていけばよかと?)
 玄界灘でとれるものは長崎と被る。有明海でとれるものは佐賀と被る。響灘なら大分と被る。
 海産物は他の県と被るから止めるとして、じゃあ肉類はというと宮崎や鹿児島と被ってしまう。
(魚介類や肉類を諦めて野菜……? でも、タケノコじゃあ鹿児島や熊本が納得するとも思えん)
 福岡はタケノコ生産量日本一である。だが、2位の鹿児島とは100トンほどと僅かな差しかない。また3位は熊本である。
(イチゴにしたところで、納得せんやろうな……)
 福岡はイチゴ生産量第2位である。だが、熊本は3位で、長崎は5位、佐賀7位と九州ではイチゴ栽培は盛んだ。
(って事は果物はとりあえずキウイかな? あとはまあ玉露やな……)
 玉露の生産量日本一の福岡。だが、今回のメンバーでお茶を嗜むメンバーが皆無なのが痛い……
(そもそもお茶自体が九州じゃあ盛んやし……)
 生産量2位にして産出額では静岡にすら勝る鹿児島。日本一の釜炒り茶の産地である宮崎といった二人を相手に玉露だけで挑むのは無謀といってもだろう
(沖縄含めてみんなお酒持ってくんだろなぁ……うちと佐賀ぐらいかな、日本酒は)
 焼酎造り盛んな九州において、日本酒派の肩身の狭さに深くため息をつく。そして……
(このままじゃあうちだけ大したもん持ってこんかったって陰口叩かれそう……っていうか、うちの特産品九州じゃあ被り過ぎなんよ……)
  彼女は頭を抱える。他の県なら通じるものも、九州ではイマイチだ。
(お花なんて持ってっても喜びそうにないし……はぁ……)
 花より団子な面々ばかりに彼女は何度目になるのか分からないため息をついた。
(しょうがない……とりあえず麺でも打つか……)
 福岡は小麦の生産量2位。3位に佐賀がいるが、こっちはパン作りに向いた品種が中心であり、麺に向いた品種が中心の福岡とは用途が異なる。
(麺打ってる間に何かアイディアださんとな……)
 そう思いながら、淡々とうどん用の麺とラーメン用の麺を用意する福岡ちゃんであった。

それぞれの反応予想図
+ ...
宮崎「てげてげにやればいいのに……」
鹿児島「別に鯛とかフグとかでもよかったんだけど……」
佐賀「あー、なんか色々迷走したんだなー」
長崎「ちゃんぽん用の麺を用意しないなんて……福岡ちゃんは私の事が嫌いなんだ……」
大分「胡麻鯖とかがめ煮といった料理じゃあ駄目だったのか?」
沖縄「無駄に気遣いするねぇ」
熊本「どうせ被る時は被るんだから、気にせず持ってくりゃあいいのに、何やってんだか」
  • 第三回後、仲良し東海三県
+ ...
<どこかの喫茶店にて>

岐阜「私、結局優勝出来なかったけど、自分なりに結構頑張ったと思うんだ。だから、ご褒美として三人でどこか遊びに行きたいなあ」
愛知「……まあ、参加してやらなくもない」←全員参加の第一回以降、まだ出番がないので若干寂しい
後からやってきた三重「ねえ聞いて聞いて。今回俺、珍しく近畿の打ち上げにちゃんと呼ばれたよ!すごくない?」
岐阜「……良かったね。楽しんできて」
(そういえば三重は近畿地方だった。こっちの企画に呼んだら迷惑……いや三重は迷惑がらないだろうけど、でもこのタイミングは言い出しにくいな。遊ぶのはいつでもできるし、誘うのはまた今度にしようかな)
愛知「(岐阜のやつ、また面倒なこと考えてるな。気にせず普通に誘えばいいだろと思いつつ)……岐阜、今日の喫茶代は僕が奢ってやる」
岐阜「えっ!?いいの?」←普段ケチなのにって顔
三重「えっ!?どうしたの愛知?」←普段ケチなのにって顔
愛知「……二人して何考えてるのかよーくわかる顔を並べているが、お前らも財布の紐は固い方だ
だろうが!というか、僕は別にケチなわけではない。無駄遣いが嫌いなだけだ」
岐阜「……えへへ、そっかあ」←無駄じゃない扱いされて嬉しい。チョロい
三重「珍しいこともあるもんだ。あっ、奢りは岐阜の分だけ?俺のは?」
愛知「自分で払え」
三重「ひどい!贔屓だ!!」
愛知「出オチ要員卒業して、一勝でもしたら考えてやる」
三重「が、頑張ります……」


三重が若干不憫になってしまってすまん。けど、この後ちゃんと話し合って、遊びの計画を立てるよ!

後日、お伊勢参りして必勝祈願しつつ、ナガシマスパーランドにて絶叫系アトラクションを楽しむ三人の姿があるかもしれない

  • 第4シーズン 徳島視点SS
+ ...
また、中途半端に生き残った…
この…今回のバトロワでは最初から九州の佐賀と組んだ。九州と俺たち四国勢だけが参加する今回のバトロワ、俺たちが最初に戦ったのは…高知姐だった。パートナーの福岡が熊本と…っ…香川に殺られたらしい。酒が入った瓶を片手にそう語った高知姐を俺と佐賀で…倒した。あぁ…吐きそうだ。こんな…体験したくなかった…高知姐の血が付いた刀を納めながらそんな事を思った。横で牙を剥き出しにして高知姐を睨みつける佐賀を嗜めながら、高知姐を供養してその時はその場を離れた。

次の相手は愛媛と宮崎の2人だった。
…そうさ、この戦いも俺は生き残った。パートナーの佐賀は宮崎と、俺は…愛媛をこの手で刺した…愛媛は俺を殺さなかった。なんで…
そんな声にならない俺の問いに愛媛は…何も答えなかった。愛媛を刺した…その事実が俺に重くのし掛かる。
いつの間にか膝を付いて空を見上げていた。空を暗い雨雲が太陽を遮って雨を降らしてきた。雨が俺についた血を…地面に流れる皆んなの血を洗い流していく。
…はっ、最初はこのバトロワを勝ち抜いてやるなんて言ってたけど俺なんかが…中途半端に生き残った俺が残った二組に勝てるなんて思えない。

けど…止まる訳には行かない…生き残ったなら生き残ったなりに足掻いてやる。
高知姐や…愛媛、佐賀や宮崎…逝っちまった他の連中の為にも負けられるか…!
痛む身体に鞭を打って、金長狸が教えて他の組の居場所に向かう。
本当は…香川の奴を1発殴ってやりたかったけど金長でも居場所が分からないらしい。
俺も空を飛べたらなぁ…正直アイツが羨ましかった。

——もう、それも今になっては叶わない夢だ。
地面に倒れ伏しながら、空を見上げる。
俺自身から流れ出る血が広がっていくのを感じながら、俺を倒した2人に眼を向ける。
鹿児島と沖縄…強いなんてもんじゃなかった。まぁ…相手は同じ地方同士、手負いの俺が勝てる程甘い訳がない。…それでも勝ちたかった。
刀に手を伸ばすがもう力が入らない。
…視界が霞む。呼吸も浅くなってくる。
もう、長くない…
鹿児島と沖縄が少しの会話の後、歩き去って行くのを横目で見送る…トドメすら必要ないってことか…
…ほんと、俺っていつもこうだ…なんにも成し遂げられない…誰の仇も討てない…なんだよ…動けよ…畜生…チクショウ…!

こんな事なら…香川の奴に一言言っておけば良かった…霞む視界で空を見上げる。
空はまた…暗い雨雲に覆われている。

——雨か…
遠くから、微かな雷鳴が聞こえる…獣のような咆哮を伴って。

「…遅いんだよ、馬鹿が…」

薄れ閉じていく視界の中、最後に見えたのは…雨雲の中を泳いで行く竜の姿だった。

———勝てよ、香川。
  • 第4シーズン後 宮崎&愛媛
+ ...
【タッグマッチ終了後】

女がふたり、肩を寄せあって海を眺めていた。

満ちては引いて、引いては満ちて。潮騒の唄だけが、慰めるように響くだけ。ふたりは何も言わない。何も、言えない。

海風がふたりを柔く撫でて、月の光がふたりを穏やかに照らして。傷を労るように、疲れを拭うように。残酷なほど、優しく。

弦の切れた大弓、折れた木刀を傍らに置く女が口を開く。



「惜しかったですね」



「うん」



欠けた大太刀を携えた女が相槌を打つ。



「もう少し、でしたね」


「うん」



言葉を紡ぐ女の声にも返事をする女の声にも、微かな震えが混じる。

「負けちゃい……ましたね……!」


「う゛ん……!」



ぽろぽろ、ぽろぽろ。堰き止めたふたりの涙が頬を伝い、いよいよ零れ落ちた。



「目立ちたかったです、もっと!」


「うん……?」



愛媛の涙が引っ込んだ。

「もっと目立ちたかった!地味キャラっていうキャラ立ちさえしないくらい地味な立場から脱却したかった!活躍したかったです!もっと!」


「……え?」


「優勝できなくていいからせめてキャラくらいは立たせたかった!そこそこ話題にあがるわりに全然キャラ固まらないから!せめて!キャラは立たせたかった!」


「ええ……」
「でも、ペアは余り物同士!やっと登場したかと思えば初っ端で相打ち!相打ちですよ相打ち!で、ポジション的に徳島さんの引き立て役!戦況まとめでもちょろっとしか言及されない不遇!ファーストシーズンはがんばったのに!そのことも素で忘れられてましたし!」


「ど、どんまい?」


「あーあー目立ちたかったなぁー!!キャラ立たせたかったなぁー!!愛媛さんみたいにひとつは持ちネタ欲しかったなぁー!!失礼だな、純愛だよ?いーなーキャラ立ってて!!かー!!」


「持ちネタじゃないんだけど……殺すよ?」


「すみませんでした……」
「てかみやっち異能とか恵まれてるじゃん。結構つよつよだよね?」


「そうかもしれませんけどー!!使わないって誓いを立ててますから意味ないですよー!!使わなきゃ無駄無駄無駄!!」


「ぶっちゃけその誓いのせいで目立てないんじゃ……ていうか使ってくれてたら絶対香川ちゃんとForever Love♡できてた気がするんだけど!?そこどーなの?えぇ!?」


「あなた、私に誓いを破れと……?」


「……」


「いつもご機嫌だと思うなよ?消すよ?」


「ひぇ……」



よ、夜が更けていった。

  • 埼玉目線花火SS(メンバー:東京、埼玉、長野、群馬、宮城)
+ ...
花火が打ち上がり、夜空を彩る。
「今夜、花火やろうぜ」という群馬の言葉に乗ったのは私(埼玉)と宮城・東京・長野の4人
 他の人は他に用事があるのか断ったようだ。
「埼玉の花火綺麗だね。でも、まさか埼玉があんなサイズの奴を持ってくるとは思わなかったよ」
 隣に座っている東京が笑顔を向けてくる。
「……みんなを驚かそうと思ったんだ。えへへへ」
 私は苦笑いを浮かべた。嘘はついていない
 みんな家庭用の花火を持ってくるだろうと思い、驚かそうと奮発して3号(寸)玉持ってきて驚かせようと思ったのだが、まさか宮城がもっと大きい7号(寸)玉を持ってくるとは思わなかった。
(まあ、そのせいで宮城と群馬はここにいないんだけど)
  打ち上げ用装置を一人で操作は危ないので、宮城と群馬の二人が打ち上げにいっている。
 本来なら、寸玉サイズの花火を持ってきた私と宮城が打ち上げ役をするべきなのだが、
「いや、俺がやるよ。俺が花火やろうぜっていったのがきっかけだし」
 群馬がそういって代わってくれた。
(群馬はいい人だな……しかし……この格好……)
 着慣れないせいか浴衣が気になって仕方がない。
 夜になると女性になる自分の特異体質。せっかく女性になってるんだし、花火なんだからというよく分からない理由で長野によって浴衣を着せられてしまった。
「可愛い~♪ 似合ってるじゃん」
 浴衣を着せられた際にそういわれたものの、ぱっとしない容姿である事を自覚してるから、余りピンと来ない。
 東京の隣に座っている長野をじっと見つめる。
 長野の浴衣姿は非常に綺麗だった。牡丹の髪飾りでまとめられた艶やかな髪。すらりとした芍薬のような出で立ち。特にあの胸。浴衣に合わせた下着をつけてなおはっきりと主張している双丘は昼間が男性の自分なら垂涎物だ。
(長野には敵わないよ)
 そう思ったその時、
「終わった。次は宮城か」
 東京の言葉が終わると共に、今までにない強烈な衝撃が私の身体中を巡った。
「キャアッ!」
 思わず悲鳴を上げ、東京の身体に抱きついてしまった。
 花火の衝撃が収まるのと同時に、思考も戻ってきた。そして、自分のした事について考えだす。
(わ、私……どうしよう、どうしよう)
 衝撃が凄かったからと、抱きついてしまった自分が恥ずかしい。
 羞恥心で頭の中が上手くまとまらない。顔から火がでそうだ。
「埼玉。大丈夫か?」
 東京が顔を近づけてくる。暗くて見えないのだろう。私は無言のままその場でコクコクとうなずく。
「夜は女の子だからな。花火の衝撃に驚くのはしょうがないね。さっきのは近かったし」
 東京はそういって私の頭を撫でた。まるで子供扱いだが、
(これは……恥ずかしいけど……でも……嬉しい……)
 羞恥心と嬉しさがグルグルと頭の中を駆け巡る。
「アラアラ。仲のよろしい事で~♪」
 長野にそういわれて、ようやく私は東京から離れた。
「ごめん、東京……」
 私は謝りながらも、
「……でも、ありがとう」
 頬を緩ませながら、お礼をいった。
  • スダチを巡る争い
+ ...
「最近スダチをよー聞くねえ」
それは愛媛の一言だった。四国4人の夕餉で、TVを観ていたのだ。
──こちらは徳島県産のスダチです。─すっぱい!でも美味しい!─夏にピッタリの爽やかな香りです!
「ちいと(ちょっと)前は徳島で全部消費しよったに、有名になったね。高知が作った今日のポン酢にも使うとるし、タイムリーぞなもし」
愛媛は誇らしげだ。全国放送でも褒められて、わいだってだって満更でない。
「スダチは何にでも合う万能の調味料やし、当然のことやが……せーだして(頑張って)売り込んだかいがあったの」
味噌汁にもソイヤ蕎麦にも魚にも何にでも合う、わいの相棒と言えるスダチ。皮の独特の香り高さ。それが認められるというのは何とも心地良い。
しかし、こういう気分のとき絶対に水を差してくる奴がいる。
「スダチが有名になったんは〈スダチうどん〉のおかげやろ〜な。つまり、うちの功績や!」
そらきた。香川だ。
「徳島や(なんか)のうすげな(頼りない)発信力じゃごじゃ(無理)やわ」
万年水不足の癖に、いけしゃあしゃあと差しつづけやがる。わいは目元がひくつくのを感じた。きゃっきゃ(イライラ)がこらえれんで、挑発に乗る。
「おげった(嘘)こいてスダチを自分のもんにしたくてもしゃーないか。香川はうどんしか売りどころがないけん……甘えん坊じゃ」
「なっ…なんやとぉ!」
いつもの喧嘩だ。
愛媛がなにか言っている。TVは別の話題を放送している。しかしそのどちらももはや聞こえなかった。
「くそぼっこ(クソばか、ぼーけ)!」
「どれー(てめえ)、わいはあんにゃ(兄貴)ぞ!」

「……ほやけん、すだちとの違いはふといかこまいかだけにないんよ」
「ほにほに」
「柑橘だって多様性の時代じゃ。どれもええ。高知なら言うまでものうわかっとるぞなもし」
「わかっちゅうよー」
「交通の発達のおかげよ。わえも負けられん。新しい品種をつくらんと」
「ほにほに」
愛媛の論に生返事をしながら、あては先日のことを思い出していた。大分をうちんくによんだ日だ。

「おっ今日ん飯は素麺か。高知は料理上手やけん楽しみや!」
北海道がくれた良いところの昆布にアゴ、追い鰹に本枯節を削った贅沢な出汁。薬味に旬の露地ミョウガと。
「輪切りにしたスダチを─」
「まて高知」
スダチを盛り付け絞りかけようとしたあてを制し、大分はゴソゴソと懐からナニカを取り出した。そしてソレのヘタの部分を横にしてまな板に置き、上から包丁を落とす。半分はスダチとおなじように輪切りに。もう半分のソレはそれぞれの房がむき出しになっていて絞りやすい。そしてソレを、スダチの代わりに。
瞬間、あての脳内に広がったのは、めくるめく星海。
──これは何座でしょうか。
正解は〈カボス座〉。
それは大分の食にとって欠かせない、いうなれば太陽のように様々な食を照らす恒星群。
これは、カボスの皮を下向きにして絞る独特の握り方を示すもの、と言われています。
だんご汁、関アジ、関サバ、フグ……そして高知の作った素麺。なんにでも絞ってよし、かけてよし、のんでよし、これさえあれば大分を満喫できること間違いなし。柑橘だけに。
全能の神はゼウス。
全能の柑橘は カ ボ ス。なんという説得力。スダチではないことがよく理解できるでしょう。
お相手は私、大分でした。
(引用元:https://youtu.be/IoehnvGueMs)

「喧嘩するほど仲がええという。元気でええやない。ねえ高知」
愛媛の言葉に、ハッと正気に帰る。
喧嘩するほど仲がいい。それは真に対立するものは喧嘩さえしないことを意味する。
「ほに…ほんにねえ…」
あては今度こそ本心から呟いた。
  • 大阪目線肝試しSS
+ ...
「東京と肝試しとかつまらんわ」
 大阪は開口一番にそう口にした。
 今日は新潟主催の肝試し。大阪・東京の他、広島、石川、香川の6人が集まったのでそれぞれペアを組む事になり、ダイスを転がし決めた。その結果、広島は新潟と、石川は香川とそして大阪と東京のそれぞれ三つのペアが決まったのだが、その結果につい大阪は不満を漏らしてしまった。
「まあダイスの神様が決めた事だし、しょうがないだろ」
 それをなだめるように東京が言葉を返す。
「それはそうやけど……」
(東京じゃどうせ大したリアクションはせーへんやろ。うちとじゃあ相性悪いわ)
 そう思いながら大阪は香川を見る。
(あのちびっ娘ならなかなかに面白反応してくれそうやのに……)
 現に今も広島を楽しそうにからかっている。ナリが厳つく言葉も粗い広島だが、肝試しが苦手なのか余裕がなく、ちょっとした驚かせにも反応し、それが楽しいのか香川は先程からずっとイジり倒している。
(あのイジりの上手さは見事や。ククク、それにうちは気づいとるで。そのイジりに隠されている秘密を……)
 大阪は一人頬を緩ませる。
(ククク……わざわざビビっとう広島をイジりにいくのはビビってる人を見て冷静になる為と見た。変にハシャイでるのも少しでも恐怖心を減らす為にテンション上げて誤魔化そうとしとるんやろ。現にさっきからずっと喋り通しで少しも喋るのを止めない……見た目と同じくおこちゃまらしい行動やのう)
 もし彼女とペアだったら楽しめただろう。少なくとも、自分なら驚かし役と一緒に香川をビビらせる。
(石川じゃあそんな事せーへんやろうな……香川ちゃんは運がよかったね……ってアレ?)
 大阪はとある違和感を感じた。
(なーんか気になるもんが頭に浮かんだな。なんやろうか、いったい……)
 ふとでてきた違和感に疑問を覚え、思考回路を巡らすも、答えはでてこない。
 そうしている間に最初の一組新潟と広島のペアが肝試しに向かった。

 絹を裂くような悲鳴が木霊する。
(この悲鳴……多分、香川やろな)
 大阪が予想した悲鳴の正体は当たっていた。
 新潟・広島ペアはなんなく肝試しを済ませ帰ってきたが、次の石川・香川ペアはそうではないみたいだ。まるでサイレンのように悲鳴があがる。 
 しばらくすると石川・香川ペアが戻ってきた。
 香川は無言で石川に抱きつき、ガタガタ震えている。
「やっと……戻ってこれた……うぅ怖かったよぉ……石川ァ」
 何度も悲鳴を上げたせいか、掠れた声で香川は弱々しくつぶやく。
「よしよし。もう大丈夫ですよ」
 そんな彼女を石川は優しくハグする。普段、ピシッと整った格好をしている石川も少しだけ服が乱れている。恐らく肝試し中に香川の行動に振り回された結果だろう。
(香川のヤツ。そんなに怖かったんかぁ……って)
 大阪は見てしまった。
 石川にハグされてる香川の表情はとても怯える少女の顔ではない。石川の豊満な胸に顔を埋められて幸せだといわんばかりに顔を緩ませている。
(異性やったら完全にアウトやで。あれ)
 最近は同性でもセクハラ行為はアウトだが、大阪は面倒臭さを感じあえて見て見ぬ振りにする事を決めた。
「最後は俺達だな」
「そやな。それじゃあ行こうか」
 そういうと二人は肝試しに向かった。

 真っ暗な中、懐中電灯の明かりを頼りに二人は進む。
 今回の肝試しはとある廃墟──に続く道。廃墟に入るのは危険なので、封鎖されてる扉の前に置いてある証明用のお菓子を持って帰るというものだ。薮の中を通した道は曲がりくねっているものの一本道なので迷う心配はない。道なりに進めば、立入禁止の看板と一緒に廃墟を封鎖している扉まで簡単に行ける。
「そういや、うちちょっとだけ気になった事があんのよね」
 今のところ何も仕掛けられていない。なので退屈を紛らわす為に大阪は話しかける。
「……気になる事って?」
「今回の肝試しって新潟が主催したのは分かっとるけど、新潟って広島と一緒に最初に行ったやん。これっておかしくない?」
「別におかしくないだろ。肝試しの主催者が参加しちゃいけないなんてルールないし」
「それはそうやけど。普通肝試しつーたら……んっ」
「……なんか音がするな、なんだろう?」
 二人が音のする方に視線を向ける。その先には一本の木が生えていた。周囲の木々に比べればやや太い程度でどうという事はないが、音が気になる二人がその木を注視した次の瞬間──
 ──何かが木の上から落ちてきた。
 それは地面スレスレのところで止まり、木からぶら下がる。
 首吊り死体の人形だ。
 二人は驚きで声を上げそうになるが、必死に噛み殺す。
「ちょっと驚いたな。音で視線を誘導してからの、死体の人形を吊るすとか結構手が込んでるぞ」
 死体を見ながら東京が話しかけてくる。
(東京のヤツ相当ビビっとうな。わざわざ人形だなんだいう輩は大抵は必死になってフィクション感を増そうとしとるんや)
 やたらと饒舌になった東京の心理状態を把握しながらも、同時に大阪は思う。
(東京は気づいとらんの? やっぱりこの肝試しの問題に……)
 大阪は気づいた問題について東京に喋ろうかと思ったが、しかし、
(気づいた事……まだ喋ったらあかんやろな。話すならせめて証明用のお菓子をとってからや)
 まだ序盤である為、問題については引き伸ばす事を決めた。
 もし喋れば東京が早々にリタイアするかも知れないからだ。
「じゃあ先進もうや」
 大阪はそういうと先に進ませた。

 その後も色々な仕掛けが待っていた。
 二人はそのたびに驚きながらも先に進んで、なんとか扉の前まで来る事ができた。
「これであとは帰るだけだな」
 証明用のお菓子を掴むと東京はノルマをクリアした事に安堵したかのように息をついた。
「そやな……ところで東京……今回の肝試しについて、あんた何も思うもんないん?」
 大阪は肝試し前に覚えた違和感について、東京に尋ねた。
「そういえば最初の方でなんかいってたな」
「これ……肝試し前からずっと思っとった事なんやけど。今回の肝試しって……」
 大阪はここで一呼吸間を置くと切り出した。
「……誰が脅かし役やっとん?」
 その言葉を聞いて東京も大阪がいいたい事に気づいたのか血の気が引いて青くなる。
 今回の肝試しに参加してるのは六人。四人があの場にいた以上、脅かす役がいないのだ。
「最初の仕掛けの時から思っとったんやけど、アレいくらなんでもタイミング良すぎない? センサーとかじゃああのタイミグは無理やろ。なら誰が落としたん? それにあの手の仕掛けって一度やったら元に戻さんといかんよね?」
 大阪の言葉に、
「あれだよ、多分……ホラ、異能だよ。き、きっと主催者の新潟が異能でなんかを召喚して使役してんだよ」
 東京が震える声で必死に大阪の疑問を否定しようとする。だが、
「新潟の異能にそんなもんあったっけ? うち心当たりないんやけど……」
 新潟の異能に石地蔵を召喚する異能はあるが、幽霊ではない。そして、この場に地蔵らしきものは存在しない。
 二人は仕掛けの正体が正体不明である事に怖気づき、今来た道を全力で走りだした。
 全力で走る二人の前に、道外れから様々な仕掛けが飛び出してくる。
 だが、二人はそんなもの無視して全力で走る。
 息を切らせて走りながら、
「きっと新潟が誰かを呼んだんだよ! それならおかしくないだろ!」
 東京がそう叫ぶ。
「現実的な意見やな! 早く戻って、その事新潟に聞こう!」
 大阪も賛同した。全ての仕掛けは新潟が呼んだ自分達が知らない存在のもの。決して怪異でもなんでもない。少しでも恐怖心を抑えるべくそう考えながら、真っ暗な道の中をひたすらに走った。
 そして走ってる最中、通ってきた時にはなかったアスファルトとは異なる柔らかいものを踏んだ感触に、二人は天も割れんばかりに悲鳴を上げた。
  • 大槌島の樽流し伝説(岡山×香川)
+ ...
「決着をつける時が来たな、香川よ。」
美しい赤髪の女が口を開く。赤髪の女、岡山は正面に立つ頭二つ分小さい少女を真っ直ぐ見据える。

「岡山、そりゃこっちのセリフ。今まで無駄に揉め事ばっかりしてきたけど、それも今日でお終い。恨みっこ無しやきんな?」

少女が挑発的な笑いを浮かべる。ただその姿も側から見れば精一杯の強がりを見せる幼女のそれだ。それを表すかの如く少女の…香川の翡翠色の眼は香川を見つめる岡山と違い彼方此方に向いてしまっている。

「無論じゃ、この勝負…全てはこの海がきめてくれる、それを恨む事やこーせんさ。」

そう言い放ち岡山は抱えていた大きな樽をドン!っと地面に置いた。岡山と香川の勝負…それはこの大きな樽を雄大な瀬戸内の海に流し両者の境を明確にしようというもの。

両者の言い分をそのまま当て嵌めてしまうと境は無茶苦茶になってしまう、現に岡山と香川は幾度となくこの海の境界を巡って争って来た。それを終わらせる為に岡山が提案したのがこの樽流しの勝負だ。

「うち、潮の流れとかよう分からんけど樽さん信じとるきんな!」

香川がその小さな手をパンッ!と打ち鳴らして樽に祈る。岡山は無言でその光景を眺めるがその表情には溢れんばかりの自信が漲っている。

「(香川はうちが既に樽を流しとるのを知らん。ふっ…以前の実験でうちに有利になるなぁ証明済み。香川にゃあ悪いがこの勝負最初から勝者は決まっとる。このうち岡山じゃ!)」

——そして、時間となり岡山が樽を海に蹴落とす。…もし岡山の思惑通り樽が流れれば岡山の勝利は約束されている…筈だった。

だが、岡山は知らなかった。…潮というものが時間によって流れを変える事を。
樽は瀬戸内海の海流に乗るとグングンと加速していく。香川県側に流れればその部分全てが岡山の物になる…だが、岡山の思惑とは裏腹に樽は岡山県側に吸い寄せられるように流れて行く。

「あっ!!岡山の方に流れた!うぅぅっ〜ヤッタァっ!!うちの勝ちや〜!!」

唖然とする岡山を尻目に香川は飛び跳ねながら喜びを露わにして岡山県側に流れていく樽を近くで見ようと走っていく。

「……あっあぁ…」

——膝をつき項垂れる岡山を背にして。

絵

  • 高知姐さん
+ ...
+ ...
イメージは『よさこいでこんな人踊ってそう』
瞳は県章
髪は長尾鶏(県鳥)
ピアスは山桃(県花)の実
右側はいざなぎ流太夫さんモード

+ ...
よさこい衣装が普段着らしいから別衣装
衣装のカラーリング ヤイロチョウ
袖の柄 上から雨 森と川 波
耳飾り ヤマモモの花 向かって左に雄花 右に雌花(狛犬とかと同じ)
  • 福井さん
+ ...
ダウナー系メガネっ娘若祖母ver

  • 奈良さん
+ ...

  • 長崎さん
+ ...

異界の神の力に溺れる黄昏さん差分
  • 福島さん
+ ...
ゆるふわお兄さん
  • 香川ちゃん
+ ...

『満濃竜神変幻』の竜形態

水着香川ちゃん
  • 茨城さん
+ ...
  • 神奈川さん
+ ...
  • 青森さん
+ ...
  • 千葉ちゃん
+ ...
  • 滋賀さん
+ ...
  • 佐賀にゃん
+ ...
  • 山口さん
+ ...

  • 第一シーズン第1バトル宮城VS愛知
+ ...
  • 東海三県 第2シーズン開幕直前幕間絵
+ ...
  • 石川、静岡、群馬、大阪のお茶(緑茶ハイ)
+ ...
  • 秋田と神奈川 腕相撲
+ ...
  • 第4シーズン 九州&四国 各ペア
+ ...
  • 第1シーズン 高知の死にまつわる連作SSイメージアート
+ ...

大分 岩手 高知 徳島 香川 愛媛キャラデザ
+ ...

大分
眼は県章 金髪メッシュ概念採用
ジャケット・県花県木の豊後梅 首飾り・大分の旗

香川
丸亀うちわから発想の謎髪型 眼は県章
ワンピース・イオニア式キトン、マーガレット イオニア式なのは讃岐の着倒れイメージ
ヘアピン・オリーブ

岩手
犬耳。髪色は県旗から
宮沢賢治スタイル 山高帽で特徴的な犬耳を隠す意図

高知
浅葱色(武士のハラキリ色)と鯨幕(吉兆)と高知家
耳飾り ヤマモモの花のデフォルメ 左右は雄雌
いつもポニテだとハゲるからおろしてもらった

徳島
渦潮と暴れ川と藍で藍色天パ 塩顔。眼は県章イメージ
藍染襤褸パーカー らんるは倹約イメージ パーカーはオタクイメージ

愛媛
県章ハデ髪 眼は2代目県章(廃止済)イメージ
三十路高身長移り変わり概念採用
キャスケット帽子 みかん 特徴的な髪色を隠す意図
真珠の耳飾り、今治ストール、やちゃら編み柄のタンクトップ
  • 第5シーズン終了後 愛知&岡山(真実の友情)
+ ...
  • 加害者三重、被害者新潟
+ ...

  • 愛知VS岐阜
+ ...
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