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10スレ第24戦(2)

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匿名ユーザー

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特設スタジアムは物珍しさに集まった幻想郷の人々にごった返していた。
今回行われるのはライディングデュエル。外の世界で流行っているらしい決闘方法である。
にとりは外の世界の機械を使えると知ってノリノリだったが、妹紅には引っかかっていることがあった。

「みなさんこんにちは! ここで行われるのは守矢神社主催フォーチューンカップ幻想郷決勝戦、ルールは先日説明した通り……」
「審判の青巫女、質問していい?」
「なんですか、蓬莱人さん?」
「わざわざD-ホイールとかいうバイクに乗ってやる必要がどこに……」
「デュエルはエンターテイメントでなければならないんです! キングが言ってました!」
「……えんたーていめんと?」

色んな意味で理解できていない妹紅をよそに、デュエルは始まった。
様々な小競り合いを経て、先攻にとりに第三ターンが回る。
スピードスペルを使う際に必要なスピードカウンターはともに4つ、ライフも共に4000。
だが既にLv8攻撃力2400のモンスター「ネフティスの鳳凰神」を召喚した妹紅に対し、にとりのフィールドはがらあき。
形成逆転を賭けにとりは打って出た。

「手札からプロト・サイバードラゴンを召喚。このカードはフィールドではサイバー・ドラゴンになる。
 更に手札からSp(スピードスペル)-スピード・フュージョンを発動!
 手札と場のサイバードラゴンを墓地に送って、ツインサイバードラゴンを特殊召喚よ!」

にとりが呼び出したツイン・サイバードラゴンは攻撃力2800で二回攻撃を行うことが出来るモンスター。
要するにこのモンスターの攻撃が全て通れば逆転できるのだが……

「罠カード発動、激流葬。フィールド上のモンスターを全て破壊っと」
「あああああああ!?」

妹紅の罠であっさりと死んだ。にとりのリアクションは乗っているバイクから墜ちそうなほどに大きい。

「……カードを一枚伏せてターンエンド」
「私のターン、ドローっと」

妹紅のターンになったことでにとり・妹紅のスピードカウンターは1増え、更にネフティスの特殊効果が発動する。

「ネフティスの鳳凰神の特殊効果……えーっと、このカードは再びフィールドの特殊召喚される。
 更にその際に伏せてある魔法・罠カードを全て破壊。そしてネフティスの鳳凰神でダイレクトアタック」
「きゃあ!?」

ダメージを受けると共に事故らない程度に揺れる、にとりD-ホイール。更に。

「手札からSp-ソニック・バスターを発動。自分フィールド上のモンスター1体を選択、
 選択したモンスターの攻撃力の半分の数値のダメージを相手に与える!」
「げっ、わわっ!」

これで受けたダメージは1200、にとりのライフポイントは残り僅か400まで追い詰められてしまった。

「黄泉ガエルを守備表示で召喚して、カードを一枚セット」

そのまましっかりと守りを固め、妹紅は心の中でガッツポーズをしていた。
妹紅が伏せたのは聖なるバリアミラーフォース。
相手が攻撃してきた際、相手の攻撃表示モンスターを全て破壊する強力な罠だ。
たとえネフティスより強力なモンスターが出てきてもこれで破壊できる、という寸法である。
このまま行けば勝てると思いながらターンを終了しようとしたその瞬間……にとりの目がキュピーンと光った。

「罠カード、砂塵の大竜巻! 相手が伏せたカードを破壊しカードを一枚セット!」
「え……ちょ……罠は伏せてないと使えないんじゃ……審判!?」
「さっきネフティスの鳳凰神が破壊した伏せカードはクロス・カウンタートラップ。
 相手のカードによって伏せていたこのカードが破壊された場合、手札から一枚だけ罠カードを使うことが出来るんですよ」
「な、なんだってー!」
「破壊されると分かってるんだから相応のカードを伏せるのは当然。河童の頭脳を舐めないことね!
 私のターン、ドロー!」

あっさりミラーフォースを墓地送りにした後、にとりは形勢逆転を賭けてカードをデッキから引いた。
風を受けながら手札に来たのは、Sp-エンジェル・バトン。更にデッキからカードを引けるスピードスペル。
(これで私のスピードカウンターは6。私の手札にあるのは、ジャンク・シンクロン、ニトロ・シンクロン、
 Sp-オーバー・ブースト、Sp-エンジェル・バトンの五枚。引き次第なら……)

「手札からSp-エンジェル・バトンを発動!
 カードを二枚ドローして、手札を一枚墓地に送る」

更に二枚。妹紅と早苗、そして観客が注目する中……引いたカードを見たにとりの中で、カチリと何かがかみ合い、火花を上げる。
ニトロ・シンクロンを墓地送りにし、にとりは迷わず宣言した。

「手札からジャンク・シンクロンを召喚!
 このモンスターの効果により、墓地からニトロ・シンクロンを召喚。
 更に墓地にいるボルト・ヘッジホッグの特殊効果! 
 ジャンク・シンクロンのようなチューナーモンスターがいる時、このカードを墓地から特殊召喚できる!」
「一気に三体も……でも、そんな雑魚モンスター何体いても!」
「それはどうかな? Sp-ダッシュ・ピルファーを発動、相手フィールド上に存在する表側守備表示モンスター1体のコントロールを得る!
 というわけで黄泉ガエルを洗脳。そして、ジャンク・シンクロンにボルト・ヘッジホッグ、黄泉ガエルをチューニング!」
「え? え?」
「シンクロ召喚です蓬莱人さん! ジャンク・シンクロンを使う、星5つのモンスターと来ればやはり!」

シンクロ召喚とはチューナーと呼ばれるモンスター一体とチューナー以外のモンスターを墓地に送ることで、
シンクロモンスターと呼ばれるモンスターを召喚する特殊な召喚方法である。
ジャンクシンクロンは星2、ヘッジホッグは星2、黄泉ガエルは星1。
従って呼び出せるのは星5のシンクロモンスター……

「集いし星が新たな力を呼び起こす。光指す道となれ! シンクロ召喚! 来て、ジャンク・ウォリアー!」
「攻撃力2600……!?」

妹紅は愕然とするしかない。ジャンクウォリアーの本来の攻撃力は2300、
だが場にニトロ・シンクロンがいることでその攻撃力は300アップし、ネフティスを上回った!
しかも、にとりの攻めはこれで終わらない。

「更にSp-オーバー・ブースト発動! 私のスピードカウンターは10になる!」

スピードカウンターが増えると共に、D-ホイールも加速。妹紅のD-ホイールを後方へと置き去りにする。

「そしてSp-ファイナル・アタック! 自分用スピードカウンターが8つ以上ある場合に発動する事ができるこのカードは、
 モンスターの攻撃力を倍にする! ジャンク・ウォリアーでネフティスに攻撃、スクラップフィスト!」
「うわっ!」

ネフティスが破壊され、ライフも半分近く消耗。だがD-ホイールを激しく揺さぶられながら、妹紅の目から希望は消えない。

「まだだ……ファイナルアタックを使用したモンスターはターン終了時破壊される。まだ勝ち目は……」
「何勘違いしてるの?」
「ひょ?」
「私のバトルフェイズはまだ終了してないよ……罠カード、緊急同調!
 この罠カードの効果により、ニトロ・シンクロンにジャンク・ウォリアーをチューニング!
 集いし思いがここに新たな力となる。光指す道となれ! シンクロ召喚! 燃え上がれ、ニトロ・ウォリアー!」
「ちょ!?」
「これで終わりよ! 私達の絆は、誰にも負けはしない! ダイナマイト・ナックルッ!!!」

ニトロ・ウォリアーの攻撃によって妹紅のライフポイントはゼロとなり、
敗北と共に妹紅のD-ホイールは急停止……を通り越して、事故った。
煙を噴き上げる妹紅とD-ホイールをよそに、早苗が高らかに宣言する。

「とうとう決着がつきました! 新たなデュエルクイーンの誕生です! その名は……河城にとり!」

早苗が高らかに宣言すると共に、観客が(よく分からないまま)大きな歓声を上げるのだった。


……そして。その影でこそこそ話をする神が二人。

「これでデュエルモンスターズの宣伝には成功したわ」
「あとは海○コーポレーションからカードを購入して売りさばけば収益がっぽり、信仰もゲット!」
「ついでにD-ホイールも販売してみる?」

きたない。コンマイぐらいに汚い。



















































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