神奈子、永琳のデビュー曲「初恋乙女マジック」VS、アリス・パチュリー・フランドール・にとりのデビュー曲「恋の三角関係」!
新たなアイドルユニットとしてデビューすることになった二大ユニット、
ちょうどいいから互いに競わせようということで、合同ライブを開くことになったのだが、
そこに夜雀怪人ミスティアークが現れ、会場を占拠してしまった!
新たなアイドルユニットとしてデビューすることになった二大ユニット、
ちょうどいいから互いに競わせようということで、合同ライブを開くことになったのだが、
そこに夜雀怪人ミスティアークが現れ、会場を占拠してしまった!
みすちー「何がアイドルだ、何が少女臭だ、何が昼ドラユニットだ!
あんたら全員、歌の魂ってもんが欠けてるのよ、私の歌を聴けー!!」
あんたら全員、歌の魂ってもんが欠けてるのよ、私の歌を聴けー!!」
力の限りに歌を歌い続けるミスティア、そしてどんどん鳥目になっていく観客たち。
このままでは被害が鰻上りになるかも知れない。東方ファイト委員会より、正式に討伐命令が下された。
このままでは被害が鰻上りになるかも知れない。東方ファイト委員会より、正式に討伐命令が下された。
神奈子「神の粥ー」永琳「アポロ13ー」アリス「上海人形ー」パチュリー「アグニシャインー」フラン「レーヴァテインー」にとり「河童のポロロッカー」
以上、全員棒読み。
棒読みであっても威力は変わらない。容赦無しの弾幕が、滝のようにミスティアに降り注ぐ。
棒読みであっても威力は変わらない。容赦無しの弾幕が、滝のようにミスティアに降り注ぐ。
神奈子「……いの一番に撃った私が言うのもなんだが、歌で勝負ってわけにはいかなかったのかしら?」
アリス「えー。だって歌で倒すって、意味わからなくない?」
パチュリー「歌勝負で勝ったところで、倒したことにはならないからね」
アリス「えー。だって歌で倒すって、意味わからなくない?」
パチュリー「歌勝負で勝ったところで、倒したことにはならないからね」
だが、弾幕が撃ちつくされても、なおミスティアは立っていた。
フラン「ありゃ、思ったよりも頑丈じゃない。よーし、ちょっと本気で遊んであげようかしら」
永琳「待って、何か様子が……」
永琳「待って、何か様子が……」
ミスティアはボロボロだった。弾幕をかわしきれなかったのだ。
だが、彼女は立っていた。体じゅうずたずたになっても、なお歌い続けていた。
彼女の眼が、姿が、歌声が、訴えかけていた。
何のために歌うのか。
お前たちは、何のために、このステージに立つのかと。
だが、彼女は立っていた。体じゅうずたずたになっても、なお歌い続けていた。
彼女の眼が、姿が、歌声が、訴えかけていた。
何のために歌うのか。
お前たちは、何のために、このステージに立つのかと。
神奈子「……そうだよ。私たちは、私たちだって少女なんだって、それを証明したかった」
にとり「私たちは、伝えたかった――好きな人に好きな気持ちが伝わらない苦しみを、それでも好きだってことの喜びを――」
にとり「私たちは、伝えたかった――好きな人に好きな気持ちが伝わらない苦しみを、それでも好きだってことの喜びを――」
ミスティアにつられるように、その場にいる者たちは歌い始めた。
神奈子が、にとりが、フランドールが、永琳が、パチュリーが、アリスが。
そして鳥目になった観客たちまで、思い思いに、てんでばらばらな歌を、自由に歌い始めたのだ。
ミスティアに導かれて、怒涛のような合唱が起こる。
全く別々の歌が、一つに連なっていく。
それはさながら歌の龍。天を貫けとばかりに張り上げられた、この場全員の歌声でできた、バケモノの姿だ。
――今宵、ここに一つの伝説が生まれた。
神奈子が、にとりが、フランドールが、永琳が、パチュリーが、アリスが。
そして鳥目になった観客たちまで、思い思いに、てんでばらばらな歌を、自由に歌い始めたのだ。
ミスティアに導かれて、怒涛のような合唱が起こる。
全く別々の歌が、一つに連なっていく。
それはさながら歌の龍。天を貫けとばかりに張り上げられた、この場全員の歌声でできた、バケモノの姿だ。
――今宵、ここに一つの伝説が生まれた。
後日、「初恋乙女マジック」「恋の三角関係」それぞれのCDが発売され、双方ともに異例の大ヒットを飛ばした。
だが、誰も忘れはしない。あの歌の化身たる、怪物の存在を。
あの怪人が今もどこかで、歌を歌い続けているだろうことを――
だが、誰も忘れはしない。あの歌の化身たる、怪物の存在を。
あの怪人が今もどこかで、歌を歌い続けているだろうことを――
結果:夜雀怪人ミスティアークの勝ち。