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8スレ第15戦

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匿名ユーザー

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勝負は簡単、先に15点を取った方の勝ちとなる。
バイオレーションに関しては通常のバスケットボールと同じルールだが……
「ファールは無しとします」
「は?」
思わず聞き返した早苗に、文は肩を竦める。
「だって無い方が楽しいじゃないですか」
適当である。

じゃんけんで先手は神奈子となった。
「その背中の、重くないのかい?」
オンバシラと注連縄を見て妹紅が苦笑すると、神奈子は目を細める。
「重いね。この柱には千年の人の祈りが、この縄には千年の私の意地が詰まってるからね」
「ふうん」
さして興味無し。と言わんばかりに妹紅は腰を落とし、
「それなら、千年積み上げた私の力で何とかなりそうだ」
背中に火焔の羽を広げた。円環を描くその炎は、蛇のように絡み合う。
「来なよ、神様」
「行くよ、人間」
勝負が始まる――早苗や慧音、観客達は一挙手一投足を見逃さんと二人の姿を追った。

「――贄符「御射山御狩神事」!」
いきなりのスペルカード!
特に攻撃的なスペルを初手に持ってきた神奈子は、妹紅を本気で倒すべき相手と認識していたのだ。
「ならこっちも遠慮はいらないな! 不滅「フェニックスの尾」!」
それを予測していたかの如く、妹紅は殆ど遅れる事無く迎撃のスペルを発動する。
神の狩りは、不死鳥を捕らえることができるのか? 妹紅へと殺到する剣を、不死鳥の燃える尾が防ぐ。
その数え切れない剣の壁の向こう、妹紅の姿をその目で捉えた神奈子は、
「せええええええええい!!」
気合い一閃、振りかぶった反動を乗せてボールを打ち出した!!

壁に壁をぶつけるようにして弾幕を防いでいた妹紅は、陰から飛び出してきたボールへの反応が僅かに遅れ――
「させるかあああああぁぁ!!」
瞬間的に弾幕から意識を離すと、眼前に迫っていたボールをカチ上げた肘で弾き飛ばした。

二人の中央では剣と炎が小爆発を起こし、砂煙が辺りを覆う。
漏れた炎弾を軽いステップで回避した神奈子だったが、攻撃の成果は確認できていない。
しかし、神奈子には分かっていた。やがて見えた妹紅の姿に、手傷は無い。
「……さすが神様、侮れないな」
落下してきた茶色のボールを、妹紅はキャッチする。ボールは爆風と衝撃で既にボロボロであった。
「それはこっちの科白だね。大した人間だ」

二人は合わせたように笑った。
会場は静まりかえっていた。言葉を発する者は誰もいない。そう、それはつまり――

「タイム! ターイム!!」
ばたばたと走ってくる早苗に、神奈子が首を傾げる。
(どうしたのさ)
(どうしたもこうしたも! 何でボールを相手に投げたんですか!?)
(ぶつけたらいいんだろう?)
(それはドッジボールです!!!)
「…………あー?」
「あーじゃありませんあーじゃ! 神奈子様、ルールは分かってるから任せとけって!」
「どしたー?」
何やら揉めている神奈子と早苗のところに、妹紅が顔を出す。
早苗は俄に妹紅の顔をじっと見つめ、訊いた。
「妹紅さん」
「なに?」
「これ、どうすれば点が入るか知ってます?」
「ぶつければいいんだろ? さっきのは落ちてないからノーカンな!」
爽やかな笑顔で妹紅はボール……だったモノを掲げた。
(駄目だこいつら……何とかしないと……)
早苗萎え萎え。

 勝敗 : ノーコンテスト


「……歩いちゃ駄目なのか。飛んでいいのか?」
「いけません!」
「ボールじゃなくて粥を入れたら何点なんだい?」
「0点です! じゃなくて粥飛ばすな!」

バスケの試合ができるのは、もう少し先の事のようだ。





























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