LINK名 | レイヴンズワンダー |
業種 | 企業間互助 |
代表者 | 朝霧 沙鳥 |
本拠地 | メインヤード |
情報 | 学園公認 |
ギルドホーム所属 |
DETAILS
実際には、渡り鳥と訳すのは正確ではなく、〝彷徨う渡鴉〟とするのが正しい。
本来は、旧青函トンネル、通称〝ゾーン539〟を使用した北海道脱出計画の折に集まった流民を基盤とした集合体だ。
当初、この集団に名称はなく、トップも沙鳥ではなく別の女性が勤めていた。
当たり前の話ではあるが、如何に特殊能力を有していようと、十に満たない少年少女たちだけでロシア企業の実験場と化しているエリア北海道から脱出するのは不可能であり、指導者や初代の幹部は、皆が大人だった。
(戦後の北海道は、古参にして兵器開発、遺伝子工学を専門とするロシア企業【カザンオルグシンテズ 】の手中にある。)
当初、この集団に名称はなく、トップも沙鳥ではなく別の女性が勤めていた。
当たり前の話ではあるが、如何に特殊能力を有していようと、十に満たない少年少女たちだけでロシア企業の実験場と化しているエリア北海道から脱出するのは不可能であり、指導者や初代の幹部は、皆が大人だった。
(戦後の北海道は、古参にして兵器開発、遺伝子工学を専門とするロシア企業【カザンオルグシンテズ 】の手中にある。)
かつての指導者であった女性や多くの大人たちは、大阪を拠点とし、京都、奈良、兵庫、和歌山、滋賀、三重を統治した〝最後の日本〟、『関西日本』を目指す過酷な旅の中で、夜盗や子供を生かすための食料不足などで帰らぬ人となった。
だが、弱者である子供を安易に切り捨てることなく、自分たちを犠牲として生かす道を選んだ多くの大人たちは、本当の意味で勇士と云えた。
そこには、体力的な問題から、北海道脱出の同道が叶わなかった老人(彼らの親も含まれた)たちへの負い目もあったのだろう。
だが、弱者である子供を安易に切り捨てることなく、自分たちを犠牲として生かす道を選んだ多くの大人たちは、本当の意味で勇士と云えた。
そこには、体力的な問題から、北海道脱出の同道が叶わなかった老人(彼らの親も含まれた)たちへの負い目もあったのだろう。
その後、関西を目指す中で訪れた旧東京圏にて比良坂と出会い、一方は学園都市(旧東京)へ、そして、もう一方は比良坂の口利きによって『関西日本』へと移住している。
『関西日本』には、日系企業の将来を担う世代を育成するための学舎が存在しており、そちらを選んだ子供たちも多い。
また、生き残った大半の大人たちは、未だ日本を名乗る関西を選んだが、少数は学園都市に移り住んでいるようだ。
『関西日本』には、日系企業の将来を担う世代を育成するための学舎が存在しており、そちらを選んだ子供たちも多い。
また、生き残った大半の大人たちは、未だ日本を名乗る関西を選んだが、少数は学園都市に移り住んでいるようだ。
先述した通り『レイヴンズワンダー』とは、当初、北海道流民の集まりだった。
それに噂として名前が付き纏い始めたのは、彼らのトップと目されていた少女――朝霧 沙鳥が、〝渡り鳥〟と呼ばれだした頃だ。
〝渡り鳥〟の名は、沙鳥が現在もロシア企業の手中にある失われた大地、北海道からの流れ者であることに由来する。
レイヴンとは、日本でいう大鴉のことであり、この鳥は北海道で見られる渡り鳥なのだ。
そのため、北海道からの流れ者という点と、沙〝鳥〟という名前も相俟って、レイヴンの名が冠された。
また、多くの〝渡り鳥(レイヴンズワンダー)〟たちを束ねることから、【クイーンレイヴン(女王鴉)】とも謳われる。
沙鳥の名が売れ始めたのは、彼女のみならず、北海道流民であった多くの少年少女たちが才能を発揮する形で、多岐の分野に進出を始め、それぞれの業種のトップクラスが〝北海道流民の集団〟に揃うようになってからだ。
その頃から、『レイヴンズワンダー』の在り方は変わり始めた。
それに噂として名前が付き纏い始めたのは、彼らのトップと目されていた少女――朝霧 沙鳥が、〝渡り鳥〟と呼ばれだした頃だ。
〝渡り鳥〟の名は、沙鳥が現在もロシア企業の手中にある失われた大地、北海道からの流れ者であることに由来する。
レイヴンとは、日本でいう大鴉のことであり、この鳥は北海道で見られる渡り鳥なのだ。
そのため、北海道からの流れ者という点と、沙〝鳥〟という名前も相俟って、レイヴンの名が冠された。
また、多くの〝渡り鳥(レイヴンズワンダー)〟たちを束ねることから、【クイーンレイヴン(女王鴉)】とも謳われる。
沙鳥の名が売れ始めたのは、彼女のみならず、北海道流民であった多くの少年少女たちが才能を発揮する形で、多岐の分野に進出を始め、それぞれの業種のトップクラスが〝北海道流民の集団〟に揃うようになってからだ。
その頃から、『レイヴンズワンダー』の在り方は変わり始めた。
エイリアスこそないものの、『レイヴンズワンダー』には、中小企業のトップを名乗れる北海道出身の四桁ランカーが百名規模で在籍している。
この現状は、もはや奇跡の采配であると云わざるを得ないが、明確な理由付けをするとすれば、弱者が真の意味で淘汰されて逝く過酷な環境にあった北海道によって培われた強者の血統故だろう。
『レイヴンズワンダー』は、その成り立ち故に、他のリンクのような〝ある分野専門の組織(企業)〟という肩書きがそもそも存在しない。
それこそが、『レイヴンズワンダー』所属の人々が多岐に能力を伸ばせたもう一つの要因でもある。
この現状は、もはや奇跡の采配であると云わざるを得ないが、明確な理由付けをするとすれば、弱者が真の意味で淘汰されて逝く過酷な環境にあった北海道によって培われた強者の血統故だろう。
『レイヴンズワンダー』は、その成り立ち故に、他のリンクのような〝ある分野専門の組織(企業)〟という肩書きがそもそも存在しない。
それこそが、『レイヴンズワンダー』所属の人々が多岐に能力を伸ばせたもう一つの要因でもある。
だが、それ故に〝北海道流民の集団〟は変化した。
各業種のトップが集まり、繋がりを強固にする様子を周囲が目の当たりにすれば、誰しも互助を目的とした特別な組織であるという認識を強めるだろう。
もっとも、当時の〝渡り鳥〟たちは、未だ北海道の同郷として、中小の組織が手に手をとって頑張っていこう。というような友好関係が根底にあってのことだったが。
しかし、そんな現状が続けば、『レイヴンズワンダー』を中小企業間互助を中心に据えた組織であると誤認してしまうのも頷ける話だ。
それからの流動は、まさに雪崩のようだった。
各業種のトップが集まり、繋がりを強固にする様子を周囲が目の当たりにすれば、誰しも互助を目的とした特別な組織であるという認識を強めるだろう。
もっとも、当時の〝渡り鳥〟たちは、未だ北海道の同郷として、中小の組織が手に手をとって頑張っていこう。というような友好関係が根底にあってのことだったが。
しかし、そんな現状が続けば、『レイヴンズワンダー』を中小企業間互助を中心に据えた組織であると誤認してしまうのも頷ける話だ。
それからの流動は、まさに雪崩のようだった。
〝各業種のトップ、特に中小企業の互助を行う組織〟という噂が一人歩きし、それぞれの企業のトップがトップを呼ぶ形で規模を肥大化させていった。
事ここに至って、女王とまで謳われた(周囲が勝手に謳っただけだが)沙鳥の『レイヴンズワンダー』に対する無関心さも、現状に拍車をかける一因となる。
彼女にとって『レイヴンズワンダー』という名称は、周囲が勝手に付けた呼称のことで、正確に自分たちを表してはいないと考えていた。
即ち、〝北海道流民の集団〟とは、自分の周囲(より正確に言えば、沙鳥自身でなくても、北海道出身者同士)に集まる面子のことだと思っている。
最悪、面倒を抱えるようであれば、早々にリンクを明け渡すことすら痛みとは思わなかったのだ。
事ここに至って、女王とまで謳われた(周囲が勝手に謳っただけだが)沙鳥の『レイヴンズワンダー』に対する無関心さも、現状に拍車をかける一因となる。
彼女にとって『レイヴンズワンダー』という名称は、周囲が勝手に付けた呼称のことで、正確に自分たちを表してはいないと考えていた。
即ち、〝北海道流民の集団〟とは、自分の周囲(より正確に言えば、沙鳥自身でなくても、北海道出身者同士)に集まる面子のことだと思っている。
最悪、面倒を抱えるようであれば、早々にリンクを明け渡すことすら痛みとは思わなかったのだ。
だが、彼女を愛し、親しんだ周囲は違う考えだった。
もし沙鳥が、『レイヴンズワンダー』を他者に譲渡するようなことがあれば、厄介すぎる噂を吹聴されることだろう。
曰く、「一大リンクのトップが下の突き上げによってリンクを追われた」。表向きの噂はこんなものだ。
もしそうなってしまったとき、沙鳥に付く瑕疵は、容易く拭えるものではない。
そういった現状から、沙鳥は脱落不可能な内部抗争の板挟みにある。(本人にあまり自覚はないが)
もし沙鳥が、『レイヴンズワンダー』を他者に譲渡するようなことがあれば、厄介すぎる噂を吹聴されることだろう。
曰く、「一大リンクのトップが下の突き上げによってリンクを追われた」。表向きの噂はこんなものだ。
もしそうなってしまったとき、沙鳥に付く瑕疵は、容易く拭えるものではない。
そういった現状から、沙鳥は脱落不可能な内部抗争の板挟みにある。(本人にあまり自覚はないが)
現状では、内部抗争の規模も緩やかであり、実際に武力がぶつかり合うようなことはないが、それでも『レイヴンズワンダー』の上層部は策謀渦巻く合戦場さながらの様相を呈している。
現在は、互助組織としての機構を有した上層部を〝ラウンドテーブル(円卓)〟と称し、ここをトップ会談の場としている。
もっとも、そこに沙鳥の姿はなく、中心の仕切りは【スペリオルフューチャー(高みの未来)】クラウス・フォン・ヴァイトリンクが務めている。
クラウスは、沙鳥に対して多大な恩義を感じており、そこから生まれる忠誠心により、沙鳥の基盤も現状は固い。
ただし、企業間互助に関しては、クラウス自身素晴らしい在り方(未だ弱い企業が互いを助け合い、企業価値の高みを目指すという正当な意味で)と考えており、『レイヴンズワンダー』の支部を世界的に展開し、中小企業間互助組織へと真の転身を遂げさせたのは、良くも悪くもクラウスの手腕であった。
もちろん、行いの素晴らしさと併せて、沙鳥から許可を戴くことも忘れてはいなかったが、沙鳥自身は「難しいことはよくわかんないから、クラウスが全部やるならいいよ」と笑顔で返答しており、これに対してクラウスは「忠義にかけて」と誓いをたてた。
故に、今の肥大化した『レイヴンズワンダー』がある。(クラウスの忠義は、少々〝高み〟に至りすぎているらしい)
沙鳥の現在の収入の半分以上が、クラウスの作り上げた互助のシステムから成るマージンであり、沙鳥は寝ていても収入を得られるシステムが既に確立している。
その変わり、そんな沙鳥をお飾りのトップと見る者も組織内外には多く、『レイヴンズワンダー』内部は、四つの派閥が存在する混沌の巨大リンクと化している。
現在は、互助組織としての機構を有した上層部を〝ラウンドテーブル(円卓)〟と称し、ここをトップ会談の場としている。
もっとも、そこに沙鳥の姿はなく、中心の仕切りは【スペリオルフューチャー(高みの未来)】クラウス・フォン・ヴァイトリンクが務めている。
クラウスは、沙鳥に対して多大な恩義を感じており、そこから生まれる忠誠心により、沙鳥の基盤も現状は固い。
ただし、企業間互助に関しては、クラウス自身素晴らしい在り方(未だ弱い企業が互いを助け合い、企業価値の高みを目指すという正当な意味で)と考えており、『レイヴンズワンダー』の支部を世界的に展開し、中小企業間互助組織へと真の転身を遂げさせたのは、良くも悪くもクラウスの手腕であった。
もちろん、行いの素晴らしさと併せて、沙鳥から許可を戴くことも忘れてはいなかったが、沙鳥自身は「難しいことはよくわかんないから、クラウスが全部やるならいいよ」と笑顔で返答しており、これに対してクラウスは「忠義にかけて」と誓いをたてた。
故に、今の肥大化した『レイヴンズワンダー』がある。(クラウスの忠義は、少々〝高み〟に至りすぎているらしい)
沙鳥の現在の収入の半分以上が、クラウスの作り上げた互助のシステムから成るマージンであり、沙鳥は寝ていても収入を得られるシステムが既に確立している。
その変わり、そんな沙鳥をお飾りのトップと見る者も組織内外には多く、『レイヴンズワンダー』内部は、四つの派閥が存在する混沌の巨大リンクと化している。
それぞれの派閥が、【ゴッドアイドル(神の偶像)】朝霧 沙鳥を筆頭に北海道出身者で固められた通称〝鴉派(王権派)〟、【スペリオルフューチャー(高みの未来)】クラウス・フォン・ヴァイトリンクを中心として、現在の基盤を維持し、より弱者を救って高みを目指そうと誓いをたてた集団を〝鳩派(穏健派)〟、【スラッシュドミネイション(鞭打ち支配)】メリウェザー・ローゼンバーグを中心として、緩慢な沙鳥(クラウス)の治世を是とせず、中小企業のみならず、今後は大企業すら互助対象とした大規模展開、広い視野で考えて、大企業連盟による巨大都市建設計画などを主眼とした開拓を推進する〝鷹派(強硬派)〟、そして、これら上記の形で展開する二者と不動の女王沙鳥に付かず離れずの姿勢を保ち続ける【ギャザリングイデオロギー(群衆思想)】オルランドル・ザガン・ドラクロワ率いる〝鷲派(中庸派)〟で構成される。
ただし、中庸は完全中立を貫く個人や少数の組織内集団とは異なり、常に有利な方の味方として動くという行動方針が、トップを勤めるオルランドルによって実践されている。
しかし、そういった行動を実践しても、片方、或いは双方の怨みを買ったことはないという。
それが〝鷲派〟の奇妙な点ではあるが。
ただし、中庸は完全中立を貫く個人や少数の組織内集団とは異なり、常に有利な方の味方として動くという行動方針が、トップを勤めるオルランドルによって実践されている。
しかし、そういった行動を実践しても、片方、或いは双方の怨みを買ったことはないという。
それが〝鷲派〟の奇妙な点ではあるが。
現状は中小企業の互助組織として完全に機能しており、大企業に及ばない大量受注生産によるコストカットを行い、シェアの占有率などを横の繋がりによって補い、原料、製造、流通を分割化するなど、商品シェアを企業提携により拡大させる方向で行動方針を統一しており、尽力も成されている。
『ギルドホーム』が最低限の商品流通の規定を取り決める場所だとすれば、『レイヴンズワンダー』は中小企業が大企業に劣らない磐石な地盤を築くために不可欠なリンクとなっているのだ。
『ギルドホーム』が最低限の商品流通の規定を取り決める場所だとすれば、『レイヴンズワンダー』は中小企業が大企業に劣らない磐石な地盤を築くために不可欠なリンクとなっているのだ。
ほぼすべてが中小企業(リンク)で構成された集合体リンクだが、その中で三つだけ、世界規模の大企業が所属する。
その三つが、【スペリオルフューチャー(高みの未来)】クラウス・フォン・ヴァイトリンク率いる最先端技術により環境を科学する大企業『スペリオルリアクト』、【スラッシュドミネイション(鞭打ち支配)】メリウェザー・ローゼンバーグ率いる『ロートシルトエンタープライズ』の完全子会社『EGO-ist'(エゴイスト)』、そして、【ギャザリングイデオロギー(群衆思想)】オルランドル・ザガン・ドラクロワが統べる暗部深き機密企業『ペイトリオッツローランサン』である。
因みに、オルランドルを中心とした中庸派が、通称〝鷲派〟と呼ばれているのは、彼のリンク『ペイトリオッツローランサン』の社章に〝双頭の鷲〟が使われていることと、穏健でも強硬でもなく、保守でもない。中道を往く思想、ワシズム(ファシズムの造語)を貫く集団として、鷲派と呼ばれる。
ただし、一方に偏ることのない〝中道〟というよりは、過不足なく調和をとり、片方に常に天秤を傾けるオルランドルの手法から、〝中庸派〟と形容される。
その三つが、【スペリオルフューチャー(高みの未来)】クラウス・フォン・ヴァイトリンク率いる最先端技術により環境を科学する大企業『スペリオルリアクト』、【スラッシュドミネイション(鞭打ち支配)】メリウェザー・ローゼンバーグ率いる『ロートシルトエンタープライズ』の完全子会社『EGO-ist'(エゴイスト)』、そして、【ギャザリングイデオロギー(群衆思想)】オルランドル・ザガン・ドラクロワが統べる暗部深き機密企業『ペイトリオッツローランサン』である。
因みに、オルランドルを中心とした中庸派が、通称〝鷲派〟と呼ばれているのは、彼のリンク『ペイトリオッツローランサン』の社章に〝双頭の鷲〟が使われていることと、穏健でも強硬でもなく、保守でもない。中道を往く思想、ワシズム(ファシズムの造語)を貫く集団として、鷲派と呼ばれる。
ただし、一方に偏ることのない〝中道〟というよりは、過不足なく調和をとり、片方に常に天秤を傾けるオルランドルの手法から、〝中庸派〟と形容される。
沙鳥率いる〝鴉派〟は、これらの内部抗争に必要最低限の関わり以外を持つことなく、現在はナオの有するリンク『万具堂』をネスト(巣)としている。