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BlackDrop4

最終更新:2012年10月28日 03:40

jelly

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四番星「黒き力」


 スサの村から山脈を抜けて南西へと向かうと、そこにはナシー平原が広がっている……はずだった。
 我らが戦士が平原を訪れたときには既に、そこには平原はなかった。
「これはどういうことだ…!」
 目の前にあるのは荒れ果てた大地。木々はなぎ倒され、地面からは所々からガスが噴き出している。そして何より目を引くのは、ぽっかりと穿たれた大穴だ。かつてナシー平原だったところは今ではただの大穴になっていたのだ。
 ここがまさに隕石の墜落地点。『星の海よりこぼれ落ちた黒き雫』はまさにここにある。
「しかし……これはひどい。隕石とはここまでも周囲の環境を変えてしまうものなのか」
 静か、静かだ。まるで静かだ。静かすぎる。人の姿も獣の姿も見当たらない。鳥の囁きも虫の音も聴こえない。まるで時間が止まってしまったかのような静寂。これが本当に我々が暮らす惑星と同じ世界なのか、と思わせるほどにそれは異質な光景だった。
 星の海よりこぼれ落ちた黒き雫――すなわち隕石とは、宇宙より飛来した惑星外の物質。異質なのも当然だ、それはこの惑星のものではないのだから。
 穿たれた大穴の中央、最深部には小さな岩がひとつ転がっていて、それはまだ赤々と燃え続けているのが見える。あの大きさでこの威力。隕石墜落の衝撃のなんと凄まじいことか。以前にカルスト村を襲った災害の正体は間違いなく、この隕石の墜落の衝撃によるものだろう。
 穴はずいぶん深い。露わになった岩々を伝って底まで降りることは可能だろうがなかなか傾斜がきつく、降りるには慎重に慎重を重ねる必要があるだろう。目的の岩はそこに見えているが、そこまでの距離は思う以上に遠い。
「そういえばデッシュのやつが先に来ているはずだが姿が見えないな」
 あいつには色々と言ってやりたいこともある。そこで勇んでスサから走ってここまで来たというのに、あの馬鹿は一体どこで油を売っているというのか。
 そのときグァンターは悲鳴を聞いた。それは微かなものだったが、この静寂に包まれた空間ではそれもよく響いて聴こえる。悲鳴は背後の森の中から聞こえてきた。ついさっきグァンターが走り抜けてきた森だ。
「ふむ。この声は……聞き覚えがあるぞ」
 それもつい最近聞いたものだ。デッシュのものではない。スサの村で聞いた……そう、これはたしか長の娘イザベルの声。そういえば長は言っていた。先に出発したデッシュの後を追って、イザベルもスサの村を発ったと。
 グァンターはさっき聞こえた悲鳴を頼りにイザベルの元へと駆けつける。ただのひとつの悲鳴であっても、その音が聞こえてきた方角、音の大きさや響き方などから、おおよその位置は予測できる。これも長年狩人を続けてきた歴戦の戦士ならではの勘である。経験から得た勘は、時に論理的な計算を凌ぐこともある。
 それはさておき、我らが戦士はスサの長が娘イザベルの元へと駆けつけた。見ると、イザベルは何やら黒い生き物に襲われているではないか。大蛇の生贄になったり襲われたり、まったく忙しい女だ。
「下がってろ! ここは俺が引き受けた」
「あ、あなたはデッシュさんの…!」
「また黒い化け物か。だが、なァに。大蛇に比べればこの程度……」
「待って! 戦ってはだめ!」
 ナイフを構えるグァンターの前にイザベルは両の手を広げて立ち塞がった。
「何をしてる! 危ないからおまえは下がれ」
 イザベルを押し退けながら目の前の敵に視線を向ける。
 黒い人型をした獣だ。こんど黒化した猿か何かか……いや、あれは。
「人……間……!?」
 人だ。あれは紛れもなく人だ。黒化しており顔はわからなくなっているが、あの骨格はたしかに人だ。
 狩人たるもの獲物と人間を間違えるようではまだまだ半人前。カルストの狩人たちの教えでは獲物はまず輪郭で判断する。獲物ごとの骨格を頭に叩き込み、瞬時に獲物の種類を判断するとともに、それに適した方法で狩猟するものだ。
 熟練の狩人たるグァンターだからこそ、その判断を誤るはずがない。あれは紛れもなく人間――!
「なんということだ。まさか人まで黒くなっちまうのか!」
 今までの例を見るに、黒化した生き物は総じて凶暴化したり巨大化したりする。そしてそれは目の前の黒化人間も例外ではない。イザベルはこの黒化人間に襲われていたのだ。
 相手が鳥や獣であれば何も戸惑う必要はない。なぜならグァンターは狩人、それを狩るのが彼の役割だからだ。だが狩人が決して犯してはいけない過ちがある。そのひとつは人の命を奪うこと。あの黒化人間を倒すことは狩人の精神に反することなのだ。いや、狩人としてだけではない。いくら化け物と互角にやりあえるほどの力を持っていたとしてもグァンターも人だ。だからこそ、人として人の命を奪うことはできない。
「クソ、厄介なやつが出てきた。一体どうすればいい!?」
 イザベルはなおもグァンターにしがみ付き懇願する。彼と戦ってはいけないと。
「彼? あいつのことを知っているような口ぶりだが…」
「あれはデッシュさん……デッシュさんなの…!」
「なんだと!?」
 イザベルは先に出発したデッシュの後を追ってスサを発ったのだ。そうだ、考えてみれば当然のこと。イザベルがここにいるならば、その近くにデッシュがいなければおかしいのだ。逃げ足の速いやつのことだから、愚かにもイザベルを置いて一人で逃げ出したのかとも考えていたが、まさかあの化け物がデッシュだなんて!
 黒化デッシュは低く呻り声を上げながら、血のように赤い眼光を放ちながらこちらを睨みつけている。全身は炭のように黒く、手や腕からは黒い液体がぬるぬると地面に垂れている。
「二人で隕石を調べていたら、ガスとともに隕石から黒い液体がでてきたの。彼はその液体に触れてしまって…」
「なんてこった…!」
 黒化した生き物が隕石の墜落を境に突然現れるようになった理由は、皮肉にもデッシュによって判明した。やはり呪術師の予言に出てきた『黒き雫』とは、飛来した隕石のことだったのだ。そうとわかれば、あの隕石さえなんとかすれば黒化現象は収まるはずだ。
 だがデッシュはどうすればいい。今まで黒化した生き物は遭遇したものはすべて倒すかあるいは封じ込めてきた。黒化したものの対処法は殺すか閉じ込めることしか知らない。相手が人であり、しかもそれがデッシュである以上、あれを手にかけることはできない。それならば封印してしまえばいいのだが、その封印術を施せるのは呪術師の孫であるデッシュだけなのだ。
「仕方ない……今は逃げるしかない。たしかイザベルと言ったな。走れるか?」
「怪我はしていないわ。でも彼をこのままここに置いていくなんて…」
「今はそんなことを言ってる場合じゃない! いいから走るぞ!」
 イザベルの手を引いて森の中を駆ける。追手を撒くには広い場所へ出るよりも、死角の多い森の中のほうが有効だ。熟練の狩人たるグァンターはでたらめに逃げて自分の位置を見失うようなへまはしない。逃げながらも追手がスサへと近づかないように誘導し、かつそれを撒いた上で平原に空いた大穴の向こう側へと廻り込めるように計算した上で経路を慎重に選びつつ走る。
 だがいくら走っても黒化したデッシュを撒くことができない。さすがは逃げ足の速いデッシュ、ここにきてその特技が悪い方向に活躍している。さらに今はイザベルを連れているのだ。彼女はグァンターとは違ってただの村人、森を長時間走り続けることには当然ながら慣れていない。
「あッ」
 ついにイザベルは木の根元に足を取られて転んでしまった。背後にはもうデッシュが迫っている。
「チッ……すまんがちょっと失礼するぞ!」
「えっ、ちょ……きゃっ!?」
 グァンターはイザベルを両腕で抱え上げると、全力で走りだした。やりおった…! これはまさに伝説のお姫様ダッコではあるまいか。彼の筋力をもってすれば、イザベル一人を担いで追手から逃げることなど造作もないこと。たとえいくら足が速いからといって、現役の村一番の狩人であるグァンターがデッシュごときに足の速さで後れをとるなどということはない。
 時に危機的状況をともに過ごした男女は、生理的現象である心拍数の上昇を恋愛感情によるものだと誤解することで、その二人の間には恋愛感情が生まれるという説があるが、グァンターとイザベルの間にそういったロマンスが展開されるといったことはなかった。そして残念ながら今後もないはずだ。
 それはさておき、二人はようやく黒化デッシュを撒いて、森の中の泉のそばで一息ついていた。
「彼は……デッシュさんはもう元には戻らないのかな…」
 イザベルは悲しそうに呟いた。
「それは……俺にもわからん。俺だってあいつに手をかけるようなことはしたくない。気に入らないところもあったが、それでもあいつは同じ村で生きてきた仲間だからな…。できることなら、俺もデッシュを助けてやりたい」
 だがその方法がわからない。そもそも黒い液体に触れただけで、なぜあのように変貌してしまうのかさえわかっていないのだ。大蛇との戦いでも見かけたが、一体黒い液体とはなんなのだ。もしあのときあれに触れていれば、俺も今頃はああなっていたというのか。
 不意に脳裏に呪術師様の予言の言葉が浮かぶ。
『星の海よりこぼれ落ちた黒き雫が世界に災いを呼び起こす』
 これがその災いだというのか。いずれこの惑星の生き物はすべて黒い液体に支配されて、砂蟲や大蛇、そしてデッシュのように化け物になってしまうというのか。黒き雫……一体なんなんだ。何者なんだ!
 敵の正体がまるでわからない。まったくわからない。狩りの基本は獲物をよく知ることだ。獲物のことをよく知っているからこそ、その相手に適した方法で挑むことができる。獲物の知識は村の狩人たちによって代々受け継がれてきたもので、もし初めて見る敵が現れたとしても、蓄積されてきたその知識を応用することでそれに対抗してきたのだ。
 だが黒き雫は違う。星の海、すなわち宇宙からやってきた未知の存在だ。もちろんそんなものの知識なんて誰ももっているはずがない。だから例えどんなに経験を積んだ勇猛果敢な戦士であったとしても、黒き雫を相手にどうやって戦えばいいのか、どう対処すればいいのかまったくわからないのだ。
『星の海よりこぼれ落ちた黒き雫が世界に災いを呼び起こす』
『星の海よりこぼれ落ちた黒き雫が世界に災いを呼び起こす』
『星の海よりこぼれ落ちた黒き雫が世界に災いを呼び起こす』
 何度何度も同じ言葉が……予言の言葉が脳内に響き渡り撹拌する。
 ああくそっ、一体どうすればいいんだ――!?
 頭を抱え込むグァンター。するとそのとき、手にひんやりとした感触を感じた。
「はい」
 イザベルだ。思い悩むグァンターのためにイザベルは、近くの泉から水を汲んでくれたのだ。
 水の入った小さな木のカップを手渡される。グァンターはそれを一気に飲み干した。
「すまない。頭を冷やせってことか」
「い、いえ……私はそんなつもりじゃ……ただ、走って喉が渇いたかなと思って…」
「ああ、いや……気にするな。俺もそんなつもりで言ったんじゃない」
 気まずい沈黙が流れたが、今はそんなものを気にしている場合ではない。できることならデッシュは助けてやりたいがどうすればいいのか。今考えるべきはそれなのだ。
 見ると、イザベルのほうもデッシュのことが心配のようで、どうにも落ち着かない様子だった。
(ずいぶん親しいようだが、俺が眠っている間に二人の間で何かあったのか。まぁ、そんなことはどうでもいいが…)
 しかし煮詰まった頭でいくら考えても答えは出てこない。そうだ、頭を冷やすべきなのだ。一旦、別のことを考えてみよう。
「そうだ。おまえも走って喉が渇いたんじゃないか? ありがとう、このカップは返しておくからこれでおまえも水でも飲んで落ち着くといい」
「どうも…」
 イザベルは木のカップを受け取ったが、そのまま受け取ったカップを見つめたままじっとしている。またしても気まずい空気だ。別のことを考えようとすると、こんどはこの沈黙が気になって仕方がない。
「……あ、ああ。そうか、そりゃそうだよな…! 気が利かなくてすまんな。俺が口をつけたカップじゃ使いにくいよな。それなら……そうだ、これを使うといい」
 そう言ってグァンターは鉄の肩当てを外してイザベルに手渡した。
「くぼんでいるから水をすくうのにちょうどいいだろう。それにカップより量もたくさんすくえる」
 肩当ては汗でじっとりと湿っている。
「ど……ど、どうも……」
 イザベルは肩当てを受け取った姿勢のまま固まってしまった。
「……お、おお。そうかそうか、こりゃ悪かった。おまえにはそれはちょっと重いよな」
「え、ええ。重いわ……色んな意味で……」
「わかった。少し待ってろ」
 そう言っておもむろに立ち上がると、グァンターは手頃な木を蹴ってへし折った。なんという怪力、さすがはみなぎる筋肉。そしてへし折った木を懐のナイフで削り始めた。しばらくして、木からはバケツが削り出された。武骨ではあるが、丈夫で水漏れもしない。器用なことに取っ手まで作られている。グァンターはそれをイザベルに手渡して、代わりに肩当てを受け取った。
「それで水を汲むといい。飲むには少し大きすぎるかもしれないが、他の用途にも使えるだろう。大は小を兼ねるってやつだ」
「はぁ……。見かけによらずなかなか器用なのね」
「これも狩人の嗜みだ」
 さて、すいぶん落ち着いて来た。改めてデッシュの対策を考えることにしよう。
 再び呪術師様の予言の言葉を思い返す。
『星の海よりこぼれ落ちた黒き雫が世界に災いを呼び起こす』
 隕石が黒き雫で、災いは人を含むあらゆる生き物が黒化しておかしくなってしまうことだ。それはもうよくわかっている。
 そうだ、呪術師様は他に何か言っていなかっただろうか。予言には続きがあったはずだ。
 たしかこう言っていた。『宿命の終わりが訪れるとき、黒き力は時を超えて遠く時の狭間に消ゆ』と。
 宿命の終わりとはすべてを解決すること。つまりあの隕石、黒き雫をどうにかすることだ。
 では『黒き力は時を超えて遠く時の狭間に消ゆ』とは一体何だろうか。
 時を超えて……時の狭間に……? このあたりはよくわからないが、黒き力が消えるということはわかる。
『宿命の終わりが訪れるとき、黒き力は時を超えて遠く時の狭間に消ゆ』
 つまり黒き雫をなんとかすれば……原因を断てば黒き力が消える? 黒き力が消えればデッシュは元に戻るのだろうか。
 続いて村の長老との会話を思い出した。村を発つとき、俺はたしかこう言ったはずだ。
『その黒をなんとかすればすべてが終わる……希望はある』と。そして会話はこう続く。
『希望か…。しかし、そのすべての終わりに世界の最期が含まれるならそれは希望ではなく絶望だ』
『なるほど、こいつはパンドラの箱というわけですね。ですが長老、このまま何もしなければ明日も明後日も、これから毎日犠牲が出るでしょう。それを俺に指を咥えて見ていろと? 何もしなくても絶望、やれば希望か絶望か。それならば俺はその希望に賭けてみたい!』
 何もしなくても絶望、やれば希望か絶望か。
 そうだ、何もしなければ後悔しか残らない。
 やっても後悔が残るかもしれない。だが、そこには希望が得られる可能性もある。
 可能性があるならやってみる価値はある。少なくとも、やれば絶対に絶望するというわけではないのだから!
「元を断て……か」
 グァンターは静かに呟いた。
「えっ?」
「原因を断つんだ。言ってたよな、デッシュは隕石から出てきた黒い液体に触れておかしくなってしまったと。実は俺の村にはこんな予言があるんだが…」
 グァンターは呪術師の予言のその内容と、そこから考え出したひとつの答えをイザベルに伝えた。
「つまり、その黒き雫をなんとかすれば…」
「デッシュさんも元に戻るかもしれない?」
「そういうことだ」
 原因を断てば、黒き力が消える。これはどういう結果のことを意味するのだろう。
 もしかしたら黒い力だけが消えてデッシュが元に戻るかもしれない。あるいは黒くなったデッシュ諸とも消滅してしまうのかもしれない。あるのは希望と絶望、やってみるまでどちらが正解かはわからない。だが、もしこのまま何もしなければデッシュはずっとあのままだ。さらにはスサやカルストの村を襲って被害を出してしまうかもしれない。そんなことをあいつが望んでいるとは思えない。何もしなければ絶望しか待っていないのだ。
 デッシュが消滅してしまうぐらいなら、まだ存在しているだけ何もしないほうがいいという考え方もあるかもしれない。だが本当にそれでいいのか。本当にあいつはそれで幸せなのか。
 消滅を恐れて何もしない? それともたとえ少しでも希望があるなら、それに賭けてみるか?
「何を迷う必要があるんだ。だったら俺は後者を選ぶぜ。その黒をなんとかすればすべてが終わる……希望はあるッ!」
 たとえ少しでも可能性があるなら、つまりそこには勝算があるということだ。どうせ無理だと諦めない限り、きっと成功すると信じ続ける限り、その可能性が失われることはない。可能性はゼロじゃない!
「希望を信じろ、そしてデッシュを信じろ! あいつならきっと大丈夫だ。逃げ足の速さと運の良さがあいつの取り得なんだからきっと今回も大丈夫だ。行くぞ、隕石のもとへ! 黒き雫の元を断つ!」
「ええ、私も信じる。デッシュさんを無事を……そしてあなたならやり遂げられるということを!」
 最後まで決して諦めるな。希望を捨てるな。
 希望を信じて、仲間を信じて。グァンターとイザベルは森を抜けて隕石のもとを目指す。
 カルストの村を救うために、黒き雫の脅威からこの島を守るために、そしてデッシュを助け出すために!


四番星 落星

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