“脚高の典医”/弥常(ヤツネ)
「なあ逃げてくれるな。楽にしてやりたいだけだ」──狩りにおいて。どの口が言えたものか。
「“普通の暮らし”すら血眼で望まにゃ零れておじゃん。妙な土地に生きちまったモンだな」──明け方の工房にて、友と酒を酌み交わし。
クラス
生き様レベル:5
クラス名 |
Lv |
神業 |
蒸気猟士 |
1 |
エジソン |
蒸気騎士 |
1 |
バベッジ |
スチヰムメヱジ |
1 |
ヘロン |
黒子 |
1 |
|
日陰者 |
1 |
|
消費経験点:36
ライフパス
出自:組織の子
経験:渇望
邂逅:友人/磐永
ミッション:生き様を貫く、渇望を満たす
ライフスタイル:当主
住宅:工房
ステータス
設定・その他
概要
南弥唯一の医院家系に生まれ、全て必要なことだと只管実直に表裏両方の責務を果たしてきた男。手隙の夜には狩人としても宵闇に繰り出し、その為の武器すら自作する、医者の不養生を地で行くような暮らしをもう30年は続けてきた。故に南弥医院の裏手側は、知る人ぞ知る武具屋兼修理工房だ。
姓は持たず、弥常(ヤツネ)の名を代々継いでいる。上へ上へと脚を伸ばす様な高低差を使った戦い方と、南弥の街そのものへ仕えているかの如き医院の在り方から『脚高の典医』とも。今年で齢51。
誰へも分け隔てなく、つまり患者へも蜘蛛へも愚かな余所者すらへも物腰柔らかに応対し、治療の手か銃口か必要なそれを静かに向ける。男にとって包帯と銃弾の間に一切の貴賤はない。無いはずだった。
発症と現在
……それでも友はどうにも惜しく、息子は気掛かりで、我が身も幾らかはかわいいもので。故に一年と半年ほど前、同じ狩人たる友の発症を見た時、男は凡そ“まともではない”対応を選び始めてしまった。
友を匿い、己までもが発症して尚全てをひた隠しにし、昼間の患者が勘付こうものなら銃を取る決意すら固めたのだ。しかも更に、息子と同じ年頃の狩人を…
彼女の妙な善意を、異常と認識しながら有難く利用しているのだから世話がない。そうして最後の一線を他人に任せ、それでも限界まで友を生かし己も生き抜くつもりでいた。だが、それすらもまた過去形だ。
何が起きたか弥常という男は、明瞭な正気とごく軽い人の身体を突然あらかた取り戻したのだ。『生きろ』とだけ残された友の書き置きを手に、しかし残った異形の眼を額に隠し、男は今我が身の振り方を決め兼ねている。
礼を言いたい。完全に堕ちたのなら弔わねばならない。謝りたい。もし万一引き戻せるのであれば……
答えを定めることをせず、思考を先へ延ばすように、男は再び夜の狩場に立ち戻った。人に背負わせた様々を引き受け直せる日は来るものだろうか。
NPCなど
家族構成
妻のトウコは“山崩れ”の際に亡くしており、高校から帝都に出した息子の悠良(ユウラ)は来年20歳。卒後彼が帰宅する日に己が生きていられるかはもう十二分に怪しいが、彼が責を理解した上で一旦巣立ったこともあり、結局どうとも報せずおいている。つい先日にも休暇を費やし勉学に励んでいる旨が手紙で届いたばかりだ。
友、『地這の猟犬』千翔(センショウ) 衛士/黒子/?
教会には属していない狩人で、豪快であっけらかんとした性格。50手前。暗器使いの割に同行する狩人を庇いながら戦うのが特徴的。通り名は姿勢低く地を駆ける姿と、まるで同行者を主人と定めるかの様な戦い方から。
元から弥常とは顔馴染みな上で、“山崩れ”に妻を奪われ意気消沈していたのを「見てられん」とよく関わってき始めたのが15年前。以降狩りの後は弥常の工房で一杯やるのが定例になり、次第に工房の隅で勝手に寝泊まりし始める程には気の置けない仲になっている。
一年半程前、弥常より先に蜘蛛の病を発症。弥常の説得や発症もあり、共々息を潜め騙し騙し生きる事を承知していたが、何が起きたか軽症に戻った弥常を置いて姿を消した。
友、磐永
彼とも千翔と同様、昔からの顔馴染み。山崩れの一件を気遣わせ、彼が自ら妻を弔ったことを弥常も悼むような、確かに友と呼べる間柄……だった、と今は言うべきだろう。千翔と共に発症して以降、碌に話は出来ていない。
PLより
千翔以下持ち込んだ
NPC全員どうなっても大丈夫です(家族に関しては出てくるか否か含め)。
諸々の名前はヤツネコブ/足高蜘蛛と戦勝蜘蛛(と幽霊蜘蛛)から。
- タタラ=タタラ◎●/カゲ(以前)→タタラ◎●/カゲ/レッガー(発症後) -- PL (2023-06-01 18:05:09)
最終更新:2024年10月30日 22:44