悲しみは仮面の下に(後編) ◆FTrPA9Zlak
◇
昇竜突破の炎の直撃を受けマンションから投げ出された千翼の体はアマゾンネオのものから解除されていた。
「はぁ…はぁ……、くっ……」
血に塗れた手を見ながら心を殺す。
まだ一人。
だがその一人を殺すだけでもこれだけの消耗を強いられた。
だがその一人を殺すだけでもこれだけの消耗を強いられた。
アマゾンネオの体は確かにスペックはあの三人を圧倒しているものだった。
だが、三人はそれを補って余りある戦闘経験を持っている。
ライダーバトルを戦い抜いた仮面ライダーと、高い実力を持つ鬼との戦いを生き抜いてきた鬼殺隊の男。
それは戦いを始めてから日が浅い千翼には手の余る相手だった。
だが、三人はそれを補って余りある戦闘経験を持っている。
ライダーバトルを戦い抜いた仮面ライダーと、高い実力を持つ鬼との戦いを生き抜いてきた鬼殺隊の男。
それは戦いを始めてから日が浅い千翼には手の余る相手だった。
(やっぱり、あの姿を使わないといけないのか…?!)
それでも自分の持つ本当の姿、アマゾンとしての姿を解放すれば勝てるかもしれない。
だがその姿は自分でも制御が叶うかが分からない。ともすれば、暴走したまま人の肉を食らってしまうかもしれない。
だがその姿は自分でも制御が叶うかが分からない。ともすれば、暴走したまま人の肉を食らってしまうかもしれない。
(それだけは…ダメだ…!)
(力が欲しい…、人を殺す力が…、俺の中の飢えを制御するだけの、力が…!
俺がもっと人を殺せるだけの、力が…!)
俺がもっと人を殺せるだけの、力が…!)
力への強い渇望。
ドクリ、と心臓の鼓動がなった。
「え…っ」
何かが呼びかけているようだった。
それは自分のバッグの中から感じる。
それは自分のバッグの中から感じる。
開くと、その鼓動はある支給品に触れた時に強まった。
あまりにも自分には合わない形をしたそれ。扱えないし運ぶことも難しいと思ってバッグの奥に閉じ込めていたそれ。
あまりにも自分には合わない形をしたそれ。扱えないし運ぶことも難しいと思ってバッグの奥に閉じ込めていたそれ。
その巨体が、”自分を使え”、そう呼びかけていた。
(こいつなら…俺は人を食わずに人を殺せる…!)
それを装備した千翼は、その中で、大きく吠えた。
やがて千翼の体は変化、膨張し異形の姿へと変える。
それでも体を動かすにはまだ大きいと思ったが、装着した時に全身の細胞が蠢き触手となって隙間を埋め尽くした。
これで動かすにも一切の不自由はない。
やがて千翼の体は変化、膨張し異形の姿へと変える。
それでも体を動かすにはまだ大きいと思ったが、装着した時に全身の細胞が蠢き触手となって隙間を埋め尽くした。
これで動かすにも一切の不自由はない。
その姿を、新たな仮面の中に隠し。
まだ生きている者たちのいる空間に走った。
◇
五月を呼びかけ続ける一花。
だが少女は謝罪の言葉を最後にこと切れていた。
だが少女は謝罪の言葉を最後にこと切れていた。
泣き崩れる少女に、沈痛な表情を浮かべる三人。
「彼は……」
「今はどこにいるのか―――あれ?臭いが薄い…?」
「今はどこにいるのか―――あれ?臭いが薄い…?」
さっきまでは感じていた千翼の臭いを炭治郎の嗅覚は捉えていない。
走り去ったにしてはその急な臭いの消え方はおかしかった。
まるで千翼が臭いを届かせない別の場所に行ったかのような。
走り去ったにしてはその急な臭いの消え方はおかしかった。
まるで千翼が臭いを届かせない別の場所に行ったかのような。
周囲を警戒する炭治郎と蓮。
その時、千翼を吹き飛ばした時に空いた穴から少し離れた位置にある壁が、大砲の弾を受けたかのように爆発した。
その奥から猛烈な勢いで迫る巨体。
真司と蓮は咄嗟に避け、炭治郎も一花と五月の亡骸を抱えて飛び退く。
それは正面の壁にぶつかって静止した。
グルルルルル
獣の呻くような声と共にその巨体が顕になる。
2メートルを優に超えようかというほどのその巨体は全身を銀色の甲冑で覆われている。
2メートルを優に超えようかというほどのその巨体は全身を銀色の甲冑で覆われている。
炭治郎は、そこからほんの僅かに漏れ出す空気が、千翼から感じていた異形の臭いを更に濃くしたものであることに気付いた。
千翼・アマゾン態。
しかしその身を覆うのはアマゾンとしての体でもそれを制御するためのレジスターによって与えられた肉体でもない。
しかしその身を覆うのはアマゾンとしての体でもそれを制御するためのレジスターによって与えられた肉体でもない。
ある世界においてそれだけで一つの戦乱の戦況を左右するとも語られた日本刀。
完成形変体刀12本の一つ。
賊刀・鎧。
完成形変体刀12本の一つ。
賊刀・鎧。
それが、千翼が新たに得た人を殺すための力であり。
己の食人を抑えるための拘束具であり。
そして、己の姿を隠すための、仮面だった。
己の食人を抑えるための拘束具であり。
そして、己の姿を隠すための、仮面だった。
「千翼…なのか?」
その鎧を纏っていても隠しきれていない異様な気配に呼びかける炭治郎。
次の瞬間、獣のような咆哮を上げて千翼は龍騎の元へと突撃をかけた。
「っ!」
肩に装着されたドラグシールドのうち、無事な方を手に取る。
突撃を受け止めるつもりで構える龍騎。
突撃を受け止めるつもりで構える龍騎。
体当たりが炸裂し、龍騎の体は吹き飛ばされた。
「…!何だよこのパワーは…?!」
手元を見ると、構えた盾はズタズタに切り刻まれ半壊している。
起き上がろうとする彼の元に迫った巨体は、その腕で龍騎の頭を掴み持ち上げる。
「城戸!!」
すかさずナイトが龍騎を救わんとウィングランサーを突きつける。
しかしその突きは鎧に傷一つつけることなく止まっている。
しかしその突きは鎧に傷一つつけることなく止まっている。
持ち上げた龍騎の体をナイトに向けて叩きつけぶつけながら、千翼は追撃に腕を振るう。
火花を上げて吹き飛ぶ二人の体。
火花を上げて吹き飛ぶ二人の体。
「城戸さん、秋山さん!」
二人を救わんと駆け出す炭治郎。
「ヒノカミ神楽―――」
「―――碧羅の天!!」
炎を纏った日輪刀を、回転斬りの要領で叩きつける。
ヒノカミ神楽の呼吸。
激しい消耗の代わりにその威力は水の呼吸の舞を越える威力を叩き出す。
激しい消耗の代わりにその威力は水の呼吸の舞を越える威力を叩き出す。
しかし、全力で放った一撃は。
鎧の表面で止まっている。
鎧の表面で止まっている。
「…っ!」
刺さらない。そう判断して瞬時に地を蹴り後退する炭治郎。
しかしそんな炭治郎を追うかのように飛びかかる千翼。
しかしそんな炭治郎を追うかのように飛びかかる千翼。
その突撃で炭治郎の体が大きく吹き飛び入り口の扉を突き破ってマンションの外に投げ出される。
「ぐあっ……」
鎧、そしてその中に詰まった質量の想像以上の重さに受け身を取れず地面を転がる。
固い地面を転がり、血を吐きながらも体を起こす。
体を見ると、鬼の攻撃にも耐えることができるはずの隊服がズタズタに切り刻まれている。
体を見ると、鬼の攻撃にも耐えることができるはずの隊服がズタズタに切り刻まれている。
(これは…あの鎧、刃物か何かが仕込まれている…?)
あの質量の体当たりに謎の斬撃が加わり、その威力は隊服の耐久力を越えていた。
攻撃力と鎧の耐久力、刀での剣戟とはあまりに相性が悪い。
「城戸!合わせろ!」
「分かってるよ!」
「分かってるよ!」
息を切らしながら千翼の前で起き上がった真司と蓮は、共にデッキからカードを引き抜く。
FINAL VENT
二つの電子音が響き、鏡からドラグレッダーとダークウィングがその姿を現す。
そのただならぬ気配に、千翼もまたそれを迎え撃たんと構える。
纏った鎧から蒸気が噴出。
纏った鎧から蒸気が噴出。
飛翔斬。
ナイトの背にダークウィングが装着されマントと化し、高く飛び上がって槍を軸にドリルのようにマントを回転させて急降下する。
ナイトの背にダークウィングが装着されマントと化し、高く飛び上がって槍を軸にドリルのようにマントを回転させて急降下する。
ドラゴンライダーキック。
腰を回し腕を抱えるような態勢から、周囲を舞うドラグレッダーの間を飛び上がり吐き出された炎と共に飛び蹴りを放つ。
腰を回し腕を抱えるような態勢から、周囲を舞うドラグレッダーの間を飛び上がり吐き出された炎と共に飛び蹴りを放つ。
対する千翼は、大きく咆哮を上げて、空より飛びかかる二者に正面から全力の突撃をかける。
ただの体当たりでしかないが、その攻撃は鎧の継承者が受け継いできた限定奥義・刀賊鴎と遜色ないものだった。
ただの体当たりでしかないが、その攻撃は鎧の継承者が受け継いできた限定奥義・刀賊鴎と遜色ないものだった。
空を舞う二人、地を走る一人。
三者は玄関ホールの中心でぶつかり合った。
三者は玄関ホールの中心でぶつかり合った。
「うおおおおおおおおお!!!」
「ガァァァァァ!!」
「ガァァァァァ!!」
叫び声を上げる三者。
地面に衝撃が走り、大理石でできた床がひび割れ地煙を巻き上げ。
マンションの外に投げ出された炭治郎の元へまでその衝撃を響かせた。
地面に衝撃が走り、大理石でできた床がひび割れ地煙を巻き上げ。
マンションの外に投げ出された炭治郎の元へまでその衝撃を響かせた。
鎧の胴体に放たれた二人のライダーの必殺技。
しかし。
しかし。
「…っ、効いていない?!」
攻撃の手応えは鎧に弾かれている感覚があり、こちらが逆に押し返されている。
やがて力を失った二人の体は、鎧の勢いに負け吹き飛ばされる。
「ぐあっ!!」
壁に叩きつけられる龍騎とナイト。
その勝利に雄叫びを上げながら、千翼は再度地面を蹴り駆け出す―――
◇
一花は、一人動かなくなった五月の前に佇んでいた。
思考がまとまらない。
目の前の現実を受け入れたくない。
目の前の現実を受け入れたくない。
悪い夢なら、早く覚めて欲しい。
だけど、温もりが消えていく妹の手の冷たさはリアルだった。
だけど、温もりが消えていく妹の手の冷たさはリアルだった。
どうして、こんなことになってしまったんだろう。
五月はとてもいい子だった。
こんな風に命を奪われる筋合いはなかった。
五月はとてもいい子だった。
こんな風に命を奪われる筋合いはなかった。
どうして。
ぐるぐると思考を続ける一花の元に地を揺らし周囲の空気を震わせる衝撃が届く。
目の前では、城戸さんと秋山さんが巨大な鎧と戦っている。
あいつだ。
あいつのせいだ。
あいつのせいで、五月は命を落としたんだ。
あいつのせいだ。
あいつのせいで、五月は命を落としたんだ。
五月はずっと気にかけていた。力がないながらも助けようと手を差し伸べていた。
なのに、あいつはその想いを踏みにじったのだ。
なのに、あいつはその想いを踏みにじったのだ。
回り続けていた思考は、ある一定の方向に目的を得た。
その手には、上着に入っていたカードデッキが握られている。
今の私はあそこに混じって戦うことができると思う。
「……赦さない」
鏡の前にデッキをかざすと、鏡面ごしにベルトが腰へと装着された。
そうだ、五月の仇を。
この手で討つんだ。
この手で討つんだ。
◇
FINAL VENT
その電子音は、地面に倒れた龍騎に更に追撃をかけんと千翼が駆け出したところで響き渡った。
思わず周囲を見回す真司と蓮。
「うああああああああああっ!!」
次の瞬間、緑の影が鎧の巨体の足元に向かって猛スピードで衝突した。
その巨体を持ち上げんと逆さまの態勢で脚を掴み後ろへと引き上げ宙へと持ち上げようとするその影。
しかしその見た目以上の重量を持った鎧とその内側の相手を、持ち上げることはできず。
手を離してしまい勢いが切れるまで地面を転がる影。
同時に、その動作に駆け出そうとしていた千翼もまた脚を取られて地面に倒れ込む。
しかしその見た目以上の重量を持った鎧とその内側の相手を、持ち上げることはできず。
手を離してしまい勢いが切れるまで地面を転がる影。
同時に、その動作に駆け出そうとしていた千翼もまた脚を取られて地面に倒れ込む。
起き上がった緑の影。それはカメレオンを思わせる緑の鎧を纏った仮面ライダー。
その腰に挿入されているベルトの紋様を、真司は知っている。
その腰に挿入されているベルトの紋様を、真司は知っている。
「まさか…一花ちゃん?!」
「よくも…よくも五月ちゃんを…!!」
「よくも…よくも五月ちゃんを…!!」
涙まじりの枯れた声で、怒りの声を上げる一花。
目の前の千翼は、今の一撃による転倒でダメージを受けたようでうめきながらよろよろと起き上がる。
「ああああああああっ!!」
今にも泣き出しそうな声で叫び、デッキから引き抜いたカードを腰のホルダーに挿入する。
COPY VENT
起き上がった千翼に鏡のような影が重なり、ベルデに合わさってその姿を変化させる。
賊刀・鎧のそれと同じ姿へと、ベルデが変わる。
賊刀・鎧のそれと同じ姿へと、ベルデが変わる。
その巨体で千翼の元へと駆け出し殴りかかる。
頭部に叩きつけられた拳の衝撃で地面が僅かに揺れる。
頭部に叩きつけられた拳の衝撃で地面が僅かに揺れる。
だが、千翼自身は揺らぎもしなかった。
コピーベントでその鎧の姿を、装備を映し取り模造した一花。
しかし模造した力は、千翼に比べて圧倒的に体重が、質量が足りず。
そしてただの女子高生でしかなかった彼女には、それを補うだけの技術もなかった。
しかし模造した力は、千翼に比べて圧倒的に体重が、質量が足りず。
そしてただの女子高生でしかなかった彼女には、それを補うだけの技術もなかった。
至近距離からの体当たりで、その体は吹き飛ばされ壁に叩きつけられる。
さらに壁に体を押し込みその体に押しつぶすように衝撃を続けざまに与える。
さらに壁に体を押し込みその体に押しつぶすように衝撃を続けざまに与える。
賊刀・鎧への変異が解け、ベルデの姿へと戻る。
巨体から見れば小柄な体を掴み上げる千翼。
そして、その頭を掴み、力いっぱい壁に叩きつけた。
そして、その頭を掴み、力いっぱい壁に叩きつけた。
「ぁ…はっ」
土煙の中にその姿は沈み、晴れた時にそこには頭と目から血を流して倒れている生身の一花の姿があった。
「一花ちゃんっ!」
焦る真司と蓮。
生身の人間がまた攻撃をを食らったらひとたまりもない。
生身の人間がまた攻撃をを食らったらひとたまりもない。
「おおおおおおおおおおおおおっ!!」
その時、マンション外に投げ出されていた炭治郎が叫びながら鎧へと迫り。
「ヒノカミ神楽・円舞一閃!!」
目にも止まらぬ高速の斬撃が、その鎧へと振るわれる。
かつて上弦の鬼の首すらも断ち切った一閃。
しかしそれをもってしても鎧はびくともせず。
しかしそれをもってしても鎧はびくともせず。
千翼はそのまま、胴体に叩き込まれた刀に膝と肘を上下から叩きつけた。
バキリ、とへし折れる日輪刀。
バキリ、とへし折れる日輪刀。
驚愕する炭治郎に、そのまま突撃をかけ壁に体を叩きつけた。
咄嗟に一花を庇うように構えたが、衝撃と共に全身を襲う斬撃に体を斬りつけられる。
膝をつきながら後ろをみると、攻撃を防ぎきれなかったようで一花の額から頬にかけて切り傷がついている。
咄嗟に一花を庇うように構えたが、衝撃と共に全身を襲う斬撃に体を斬りつけられる。
膝をつきながら後ろをみると、攻撃を防ぎきれなかったようで一花の額から頬にかけて切り傷がついている。
TRICK VENT
その時、鎧の後ろを斬りつける影が炭治郎の目に映った。
見ると、4人のナイトが鎧に向けて槍を振り続けている。
「城戸!二人を連れて逃げろ!」
ADVENT
カードのベントインと共に、鏡からダークウィングが現れ龍騎の肩を掴む。
「蓮?!お前は!」
「すぐに後を追う!お前は負傷した二人を連れてけ!」
「すぐに後を追う!お前は負傷した二人を連れてけ!」
言っている間にも、千翼の気を反らし続けるナイトの影は2人が消滅している。
ダークウィングに掴まれた龍騎が急ぎ飛んで一花の体を抱え炭治郎の手を取り。
そのまま急上昇しマンションのガラスを割って離脱。
そのまま急上昇しマンションのガラスを割って離脱。
同時に、トリックベントにより生み出された影も全て消滅した。
「追う、か…、この状況で…」
撤退するには千翼の前を通り入り口に向かう必要がある。
しかし、その方向は真司達が逃げた場所。そして自分が逃げれば間違いなく追ってくる。
しかし、その方向は真司達が逃げた場所。そして自分が逃げれば間違いなく追ってくる。
「なら、少しはこの場で足止めしておいた方が、あいつが生きる可能性は上がるな」
冷静に考えて、出した結論がそれだった。
(ああ、俺はもう願いは叶えたからな)
ナイトはダークバイザーを構え、一人千翼の前に立ちはだかる。
サバイブもなく、カードはほぼ使い切っている。武器も通用しない。
詰み状態に近く、目の前には死が立ちはだかっているように見えたが恐怖はなかった。
サバイブもなく、カードはほぼ使い切っている。武器も通用しない。
詰み状態に近く、目の前には死が立ちはだかっているように見えたが恐怖はなかった。
(それに、二度もお前の死ぬところなんて見たくないしな)
もし悔いがあるとすれば、生き返った恵里の笑顔が見れなかったことだろうか。
だけど、こういうのも悪くない気がした。
こういうことが、案外自分が本当にやりたかったことなのかもしれない。
こういうことが、案外自分が本当にやりたかったことなのかもしれない。
誰かの、大事な人の力になって戦うことが。
(だから、お前は、生きろ)
あの少年もきっと力になってくれる。
他にも城戸のようなお人好しに手を貸してくれるものはいるはずだ。
俺が居なくても、きっと大丈夫だろうから。
他にも城戸のようなお人好しに手を貸してくれるものはいるはずだ。
俺が居なくても、きっと大丈夫だろうから。
(生きて、お前自身の願いを叶えろ。城戸)
吠えながら蓮は、迫る巨体に向け正面から駆け出した。
◇
しばらく飛んだ辺りで、現実世界での活動限界が来たダークウィングは鏡へと帰っていく。
そのタイミングで、龍騎は地に足をつけた。
そのタイミングで、龍騎は地に足をつけた。
「はぁ…はぁ…」
変身が解除される真司の体。
起き上がる炭治郎は、一花の体を抱えながら周囲を伺う。
起き上がる炭治郎は、一花の体を抱えながら周囲を伺う。
「ここは…」
「場所までは、分からない。今はまず傷の手当ができる場所を、探そう…」
「場所までは、分からない。今はまず傷の手当ができる場所を、探そう…」
ふらつきながらも歩き出す一行。
(蓮…、大丈夫、なんだよな…?)
真司は、別れ際の相棒の姿に言いようのない不安と嫌な予感を感じながらも、足を進めた。
◇
砕け散ったナイトのデッキと、全身を切り刻まれながら壁に叩きつけられた秋山蓮の死骸の前で、鎧は座り込む。
その頭部が外れ、中から人の姿へと戻った千翼が出てくる。
長い戦いにアマゾン態への変身によりかなりの疲労が体に溜まっている。
長い戦いにアマゾン態への変身によりかなりの疲労が体に溜まっている。
「はぁ…はぁ…」
周囲には誰もいない。
壁に穴が幾つも空き、ガラスはほぼ全てが割れているか亀裂が入り、床は爆撃でも受けたのかと言わんばかりにボロボロだ。
壁に穴が幾つも空き、ガラスはほぼ全てが割れているか亀裂が入り、床は爆撃でも受けたのかと言わんばかりにボロボロだ。
そして、そこに死体は二つ。
鎧をバッグに仕舞った後、そのうちの一つ、中野五月の亡骸に寄る千翼。
あの時、一瞬姿を変えたのはそれまでの闘争本能もあったが、自分の意志も確かに混じっていた。
あの時、一瞬姿を変えたのはそれまでの闘争本能もあったが、自分の意志も確かに混じっていた。
もしその瞳を見続けていると、決意が揺らいでしまう気がしたから。
自分を人間扱いしてくれた男。その言葉は自身が思っている以上に心に喜びを与えていた。
だからあの姿を見せて、化物を見る五月の怯えの瞳を見て、その迷いを断ち切った。
自分を人間扱いしてくれた男。その言葉は自身が思っている以上に心に喜びを与えていた。
だからあの姿を見せて、化物を見る五月の怯えの瞳を見て、その迷いを断ち切った。
亡骸の瞳に残っていた雫を拭う千翼。
立ち上がって歩み始めた己の瞳にも一筋の雫が流れていることに、千翼は気付かなかった。
立ち上がって歩み始めた己の瞳にも一筋の雫が流れていることに、千翼は気付かなかった。
◇
千翼が秋山蓮に背を向けた数秒後、蓮の傍にあったガラス片に黒い影が映る。
真司を連れて逃げる役目を終えて戻ってきたダークウィング。
動かぬ契約主と、砕けたカードデッキを見比べ。
小さく悲しそうに鳴き声を上げた後、蓮から離れていく、彼を殺した相手である千翼に目を向け。
その背を追うように、ガラスの向こうの景色から姿を消した。
【秋山蓮@仮面ライダー龍騎 死亡】
【???/1日目・黎明】
【城戸真司@仮面ライダー龍騎】
[状態]:ダメージ(大)、疲労(大)
[道具]:基本支給品一式、、不明支給品1(本人確認済み、武器)、龍騎のデッキ@仮面ライダー龍騎
[思考・状況]
基本方針:今度こそ願いを叶える。
1.戦いを止める。
2.千翼のことを止めたいが…
3.蓮…!!
[備考]
※秋山蓮に生きろと告げて目を閉じた後からの参戦です。
【城戸真司@仮面ライダー龍騎】
[状態]:ダメージ(大)、疲労(大)
[道具]:基本支給品一式、、不明支給品1(本人確認済み、武器)、龍騎のデッキ@仮面ライダー龍騎
[思考・状況]
基本方針:今度こそ願いを叶える。
1.戦いを止める。
2.千翼のことを止めたいが…
3.蓮…!!
[備考]
※秋山蓮に生きろと告げて目を閉じた後からの参戦です。
【竈門炭治郎@鬼滅の刃】
[状態]:疲労(大)、ダメージ(大)、全身に切り傷と打撲
[道具]:基本支給品一式、折れた日輪刀@鬼滅の刃、ランダム支給品0~1、カルデア戦闘服@Fate/Grand Order、
[思考・状況]
基本方針:禰豆子を見つけて守る。無惨を倒す。
1:禰豆子や仲間に早く会いたい。
2:一花さんの姉妹も探す。
[備考]
強化合宿訓練後、無惨の産屋敷襲撃前より参戦です。
[状態]:疲労(大)、ダメージ(大)、全身に切り傷と打撲
[道具]:基本支給品一式、折れた日輪刀@鬼滅の刃、ランダム支給品0~1、カルデア戦闘服@Fate/Grand Order、
[思考・状況]
基本方針:禰豆子を見つけて守る。無惨を倒す。
1:禰豆子や仲間に早く会いたい。
2:一花さんの姉妹も探す。
[備考]
強化合宿訓練後、無惨の産屋敷襲撃前より参戦です。
【中野一花@五等分の花嫁】
[状態]:ダメージ(中)、頭部強打、顔面に切り傷、精神的ショック、気絶
[装備]:制服
[道具]:基本支給品一式、ベルデのデッキ@仮面ライダー龍騎、三玖の変装セット@五等分の花嫁、マンジュウでわかるFGO@Fate/Grand Order 、不明支給品0~3
[思考・状況]
基本方針:―――――
1.姉妹と風太郎に会いたい。
2.千翼に対する強い怒り。
[備考]
※三年の新学期(69話)以降から参戦です。
[状態]:ダメージ(中)、頭部強打、顔面に切り傷、精神的ショック、気絶
[装備]:制服
[道具]:基本支給品一式、ベルデのデッキ@仮面ライダー龍騎、三玖の変装セット@五等分の花嫁、マンジュウでわかるFGO@Fate/Grand Order 、不明支給品0~3
[思考・状況]
基本方針:―――――
1.姉妹と風太郎に会いたい。
2.千翼に対する強い怒り。
[備考]
※三年の新学期(69話)以降から参戦です。
※三人のいるエリアは次書き手にお任せします。E-7の周囲一マス以内のどこかにいると思われます。
【E-7/PENTAGON付近/1日目・黎明】
【千翼@仮面ライダーアマゾンズ】
[状態]:ひどい空腹、全身に軽傷、心身ともに疲労(中)、ダメージ(中)、体に打撲、イユへの強い想いと人を食べない鋼の決意、自己嫌悪
[道具]:基本支給品一式、万能布ハッサン@Fate/Grand Order(※イユの亡骸内包済)、ネオアマゾンズレジスター(イユ)@仮面ライダーアマゾンズ、賊刀・鎧@刀語
[思考・状況]
基本方針:イユの痛みになって、一緒に生きる明日を目指す。
1:イユを生き返らせるために優勝する。そのために全員殺す。
2:イユと一緒に生きられる自分であり続けるために、絶対に人は食べない。
3:…………善逸、五月。ごめん。
4:アマゾン態になる時はできるかぎり鎧を纏うことで人を食う可能性を減らす。
[備考]
※参戦時期は10話「WAY TO NOWHERE」
※人肉を食すことで、自分の人格が変わり願いに影響が出てしまうことを強く忌避・警戒しています。
※賊刀・鎧をアマゾン態で装着時は若干サイズが小さくフィットしませんが、隙間を触手で埋めることで補っています。
※魔剣グラムは破壊されました。
※ダークウィングが蓮の仇として鏡の中から追跡しています。
【千翼@仮面ライダーアマゾンズ】
[状態]:ひどい空腹、全身に軽傷、心身ともに疲労(中)、ダメージ(中)、体に打撲、イユへの強い想いと人を食べない鋼の決意、自己嫌悪
[道具]:基本支給品一式、万能布ハッサン@Fate/Grand Order(※イユの亡骸内包済)、ネオアマゾンズレジスター(イユ)@仮面ライダーアマゾンズ、賊刀・鎧@刀語
[思考・状況]
基本方針:イユの痛みになって、一緒に生きる明日を目指す。
1:イユを生き返らせるために優勝する。そのために全員殺す。
2:イユと一緒に生きられる自分であり続けるために、絶対に人は食べない。
3:…………善逸、五月。ごめん。
4:アマゾン態になる時はできるかぎり鎧を纏うことで人を食う可能性を減らす。
[備考]
※参戦時期は10話「WAY TO NOWHERE」
※人肉を食すことで、自分の人格が変わり願いに影響が出てしまうことを強く忌避・警戒しています。
※賊刀・鎧をアマゾン態で装着時は若干サイズが小さくフィットしませんが、隙間を触手で埋めることで補っています。
※魔剣グラムは破壊されました。
※ダークウィングが蓮の仇として鏡の中から追跡しています。
魔剣グラム@Fate/Grand Order
星光の聖剣と対を成すと比肩された、シグルドの持つ竜殺しの剣。
星光の聖剣と対を成すと比肩された、シグルドの持つ竜殺しの剣。
賊刀・鎧@刀語
防御力に主眼を置いた刀。どう見ても鎧だが日本で作られた刀なので日本刀である。
人の身長ほどもある大剣での斬りつけにもびくともしない頑丈さと、足を通して地面に衝撃を逃がす機能により変体刀の中でも絶対的な防御力を持つ。
またその関節や隙間には刃が仕込まれており、ただの体当たりでも相手の体を切り刻むことができる。
一方で装着者は鎧の体格にあった巨体である必要がある。参考までに、原作の正式所有者の身長は七尺五寸=285cm。
防御力に主眼を置いた刀。どう見ても鎧だが日本で作られた刀なので日本刀である。
人の身長ほどもある大剣での斬りつけにもびくともしない頑丈さと、足を通して地面に衝撃を逃がす機能により変体刀の中でも絶対的な防御力を持つ。
またその関節や隙間には刃が仕込まれており、ただの体当たりでも相手の体を切り刻むことができる。
一方で装着者は鎧の体格にあった巨体である必要がある。参考までに、原作の正式所有者の身長は七尺五寸=285cm。
| 前話 | お名前 | 次話 |
| 悲しみは仮面の下に(前編) | 中野一花 | 割れた星のTRIANGLE(前編) |
| 竈門炭治郎 | ||
| 城戸真司 | ||
| 秋山蓮 | Eliminated | |
| 千翼 | PHANTOM PAIN |