獣性目掛けて銃声は鳴る ◆3nT5BAosPA
男の心には、飢えた獣の如き苛立ちがあった。
何をやっても満たされず、常に感じる苛立ち──それを唯一解消できるのは、死と隣り合わせの戦いだけだった。
故に、男は戦い続けた。
日本史上最悪の殺人犯として名が残るほどに、数多の人間の命を奪い去り。
神崎士郎から与えられたライダーデッキを使って、ライダーバトルに身を投じ。
BBによって開かれたバトルロワイアルにおいても、場所と相手が変わっただけだと、そのスタンスが変わることがない。
だが、そこまでやっても男の苛立ちは収まらない。戦いたいという欲求は一向に収まらない。
きっと、男にとってその感情はもう生まれた頃から与えられた性質のようなものなのだろう。
そうやって周囲の脅威であり続けた男は、これまで生きてきたのだ──そして今日。
男は己と真逆の存在と出会うことになる。
心中に常に苛立ちを抱える男と、何も感じない氷晶のような空虚な心をしている鬼。
そんな真逆のふたりの出会いはまるで、鏡面に像が映るかの如き邂逅になるだろう。
その果てに何が待ち受けているのだろう──それは、その時が来るまで分からない。
鬼が出るか蛇が出るか、という話だ。
何をやっても満たされず、常に感じる苛立ち──それを唯一解消できるのは、死と隣り合わせの戦いだけだった。
故に、男は戦い続けた。
日本史上最悪の殺人犯として名が残るほどに、数多の人間の命を奪い去り。
神崎士郎から与えられたライダーデッキを使って、ライダーバトルに身を投じ。
BBによって開かれたバトルロワイアルにおいても、場所と相手が変わっただけだと、そのスタンスが変わることがない。
だが、そこまでやっても男の苛立ちは収まらない。戦いたいという欲求は一向に収まらない。
きっと、男にとってその感情はもう生まれた頃から与えられた性質のようなものなのだろう。
そうやって周囲の脅威であり続けた男は、これまで生きてきたのだ──そして今日。
男は己と真逆の存在と出会うことになる。
心中に常に苛立ちを抱える男と、何も感じない氷晶のような空虚な心をしている鬼。
そんな真逆のふたりの出会いはまるで、鏡面に像が映るかの如き邂逅になるだろう。
その果てに何が待ち受けているのだろう──それは、その時が来るまで分からない。
鬼が出るか蛇が出るか、という話だ。
X X X X X
「まさかあそこまでお怒りになられるとは。どうやら遊びすぎたようだ」
鬼舞辻無惨の怒りの放送による視聴覚の支配から解放された後、童磨は眉尻を下げながら呟いた。
これまでの自分の行動を思い返せば、反省すべき点は多々ある。
いくら遭遇した相手が予想を遥かに超える強さの猛者だったとは言え、それを全ての言い訳にするのは苦しいだろう。
『予想を遥かに超える』程度の人間を相手に、上弦の鬼が勝てなくてどうするのだ。
そう言われれば、返す言葉もない。
これまでの自分の行動を思い返せば、反省すべき点は多々ある。
いくら遭遇した相手が予想を遥かに超える強さの猛者だったとは言え、それを全ての言い訳にするのは苦しいだろう。
『予想を遥かに超える』程度の人間を相手に、上弦の鬼が勝てなくてどうするのだ。
そう言われれば、返す言葉もない。
「なんとかこの汚名を返上したいところだけど、ううむ、どうしたものか……」
現在の時刻は六時を過ぎた頃であり、朝の時間帯だ。
空にはとっくに太陽が昇っており、こうして木陰に隠れていなければ、鬼である童磨の体はあっけなく消滅してしまう。
かと言って、このまま夜が来るまでじっとしておくわけにもいくまい。他の参加者が、鬼の本領発揮の時間まで大人しくしているとは限らないからだ。
ならば、やれることも動ける範囲もあまりない現状で、殺し合いの参加者をひとりでも多く減らすためにはどうすべきか。
日の光の届かぬ闇の中で、童磨は腕を組んで頭を傾げながら知恵を絞りだそうとする。
だが、そう悩んでいたのは束の間だった。
空にはとっくに太陽が昇っており、こうして木陰に隠れていなければ、鬼である童磨の体はあっけなく消滅してしまう。
かと言って、このまま夜が来るまでじっとしておくわけにもいくまい。他の参加者が、鬼の本領発揮の時間まで大人しくしているとは限らないからだ。
ならば、やれることも動ける範囲もあまりない現状で、殺し合いの参加者をひとりでも多く減らすためにはどうすべきか。
日の光の届かぬ闇の中で、童磨は腕を組んで頭を傾げながら知恵を絞りだそうとする。
だが、そう悩んでいたのは束の間だった。
「あ、そうだ」
数秒すると童磨は、頭の横に電球を灯した。
「『御子』を作れるだけ作って、島中に放つのはどうだろう。そしたら次の放送までに、殆どの参加者を倒せるんじゃないかな」
御子──結晶ノ御子。
童磨が扱う血鬼術のひとつであるそれは、彼と同じくらいの強さの術を使える氷の戦闘人形を生成するという技だ。
一体だけでも十分に脅威である上弦の弐が、己と同等のスペックを持つ存在を生み出せることから、量産したそれを島中に放とうという童磨の発想がどれほどおそろしいものか理解できるだろう。
童磨が扱う血鬼術のひとつであるそれは、彼と同じくらいの強さの術を使える氷の戦闘人形を生成するという技だ。
一体だけでも十分に脅威である上弦の弐が、己と同等のスペックを持つ存在を生み出せることから、量産したそれを島中に放とうという童磨の発想がどれほどおそろしいものか理解できるだろう。
「うんうん、そうしようそうしよう。御子と俺の記録を同期していれば、探索の手間も省けるからね」
そう言うと、童磨は胸の前で祈るように両掌を重ね、そこに冷気を集中させた。善は急げとばかりに早い行動である。
そして凝縮させた冷気を分身の形にしようとしたところで──がさり──と、背後から物音がした。地面から伸びた雑草を踏んだ際に生じる足音だった。
そして凝縮させた冷気を分身の形にしようとしたところで──がさり──と、背後から物音がした。地面から伸びた雑草を踏んだ際に生じる足音だった。
おや、と思いながら、童磨は音がした方向に顔を向ける。
そこにはひとりの男が立っていた。
名は浅倉威と言う。
派手な柄の服装に、茶色に染めた髪。実に目立つ風体であり、全身に負っている火傷がその印象を更に増している。
見たところ、ただの人間だ。童磨が数時間前に出会ったナイチンゲールのように肉体がエーテルで出来ているというわけではないし、黒神めだかのように常人離れした力を有しているようにも見えない。勿論、鬼でもないだろう。
特別なところはなにもない、ただの人間──だからとって、童磨は目の前の浅倉を『偶然殺し合いに巻き込まれた普通の人間』と判断することはなかった。
なぜなら、浅倉の目は普通ではなかったからだ。
おお、見るがいい、その瞳に湛えられし凶悪な光を。戦闘欲求に塗れた、その輝きを。
見るからに獰猛。危険──獣性溢れるその男を、ただの一般人と断ずることが果たしてできようか。
そこにはひとりの男が立っていた。
名は浅倉威と言う。
派手な柄の服装に、茶色に染めた髪。実に目立つ風体であり、全身に負っている火傷がその印象を更に増している。
見たところ、ただの人間だ。童磨が数時間前に出会ったナイチンゲールのように肉体がエーテルで出来ているというわけではないし、黒神めだかのように常人離れした力を有しているようにも見えない。勿論、鬼でもないだろう。
特別なところはなにもない、ただの人間──だからとって、童磨は目の前の浅倉を『偶然殺し合いに巻き込まれた普通の人間』と判断することはなかった。
なぜなら、浅倉の目は普通ではなかったからだ。
おお、見るがいい、その瞳に湛えられし凶悪な光を。戦闘欲求に塗れた、その輝きを。
見るからに獰猛。危険──獣性溢れるその男を、ただの一般人と断ずることが果たしてできようか。
「……ちょうどいい、食後の運動といこうじゃねえか」
嬉しそうに口元を歪める浅倉。彼は童磨を、己の『戦いたい』という願望をぶつけるための都合のいい対象としか見ていなかった。
「いやあ、ははは。それは俺も同じだよ。手柄を立てる必要があってね、そこに君がやってきてくれたのは、『ちょうどいい』ことだ」
対する童磨は朗らかな微笑と共に返した。
「ところで君、その火傷でよく生きてられるねえ。普通ならとっくに気絶している……いや死んでてもおかしくないよ。きっと想像を絶する痛みが全身を蝕んでいるんだろうなあ──可哀想に」
今、俺が救ってあげるからね。
童磨はそう言うと、周囲に蓮の氷像を展開し、そこから氷の霧を散布した──血鬼術・蓮葉氷。
まさかそんな曲芸じみた攻撃をされるとは思わなかったのだろう。思いがけない手段で先手を取られる形になった浅倉は、咄嗟に手で口を塞いだ。
しかし、完全には防げなかったらしく、口の端から血を漏らす。肺胞が壊死した証だ。
童磨はそう言うと、周囲に蓮の氷像を展開し、そこから氷の霧を散布した──血鬼術・蓮葉氷。
まさかそんな曲芸じみた攻撃をされるとは思わなかったのだろう。思いがけない手段で先手を取られる形になった浅倉は、咄嗟に手で口を塞いだ。
しかし、完全には防げなかったらしく、口の端から血を漏らす。肺胞が壊死した証だ。
「がっ、あ……!」
「火傷は冷やすのが一番だからね。よく効くだろう?」
「火傷は冷やすのが一番だからね。よく効くだろう?」
屈託のない笑みを浮かべながら、おどけた声音で語る童磨。
無論、彼の攻撃はこれだけでは終わらない。
片腕を天に向けて伸ばす。すると、元から木陰に位置していて暗かった浅倉の元に、更に影が落ちる。見上げてみると、そこには2、3メートルほどの長さがある氷柱が何本も浮かんでいた──血鬼術・冬ざれ氷柱。
無論、彼の攻撃はこれだけでは終わらない。
片腕を天に向けて伸ばす。すると、元から木陰に位置していて暗かった浅倉の元に、更に影が落ちる。見上げてみると、そこには2、3メートルほどの長さがある氷柱が何本も浮かんでいた──血鬼術・冬ざれ氷柱。
「ごめんねぇ。君ひとりにあまり時間をかけるわけにもいかないからさ、ここは早く終わらせてもらうよ」
ピアノを奏でるように、指先を躍らせる。それと同時に氷柱が落下した。全身に火傷を負い、肺にダメージを受けた状態では、横に飛んで回避するのは不可能だろう。
ズドドド、と釘を打ち付ける音を増幅させたような騒音が連続して響く。その衝撃で土煙と霧が舞い上がった。一本だけでも人に与えるのに十分な破壊が何本も落とされた結果は、それほどまでに大きなものとなっていた。
碌に動けない状態でこんな攻撃を受ければ、生存は絶望的だろう。
そう判断した童磨であったが、土煙と霧が完全に晴れたとき、彼は驚愕に目を見開くことになる。
ズドドド、と釘を打ち付ける音を増幅させたような騒音が連続して響く。その衝撃で土煙と霧が舞い上がった。一本だけでも人に与えるのに十分な破壊が何本も落とされた結果は、それほどまでに大きなものとなっていた。
碌に動けない状態でこんな攻撃を受ければ、生存は絶望的だろう。
そう判断した童磨であったが、土煙と霧が完全に晴れたとき、彼は驚愕に目を見開くことになる。
「あれえ?」
地面に大量の氷柱が突き刺さっている。それは当たり前の光景だ。
しかし。
そこに、居ない。
浅倉が、居ない。
本来ならば氷柱に全身を貫かれているはずである彼の姿は、そこには無かった。
童磨の血鬼術は空振りの結果に終わったのだ。
しかし。
そこに、居ない。
浅倉が、居ない。
本来ならば氷柱に全身を貫かれているはずである彼の姿は、そこには無かった。
童磨の血鬼術は空振りの結果に終わったのだ。
「まさか、あの状態で咄嗟に回避して逃げたとでもいうのかい? いやいやまさか……」
困惑した様子で呟く童磨──そんな彼は気づいていなかった。
真横で咲き誇る、氷でできた蓮の花。周囲の風景を鏡のように映しているその表面に、明らかな異物が映り込んでいることに。
毒々しい紫色の装甲に身を包んでおり、手に牙のようなサーベルを握っているそれの名は、王蛇。
浅倉が仮面ライダーに変身した姿である。
真横で咲き誇る、氷でできた蓮の花。周囲の風景を鏡のように映しているその表面に、明らかな異物が映り込んでいることに。
毒々しい紫色の装甲に身を包んでおり、手に牙のようなサーベルを握っているそれの名は、王蛇。
浅倉が仮面ライダーに変身した姿である。
X X X X X
氷柱に圧し潰される直前、浅倉はライダーデッキを取り出し、氷柱の表面に映すことで変身を完了していた。少しでもタイミングが遅れていれば即死を免れない限り限りの変身だ。
王蛇への変身を遂げた彼は、そのまま落下している氷柱からミラーワールドに飛び込み、そこを通って童磨の傍までやって来たのである──そして今。
蓮の氷像から姿を現した浅倉は、童磨目掛けて飛びかかった。
王蛇への変身を遂げた彼は、そのまま落下している氷柱からミラーワールドに飛び込み、そこを通って童磨の傍までやって来たのである──そして今。
蓮の氷像から姿を現した浅倉は、童磨目掛けて飛びかかった。
「ハッハハッハァーー!!」
戦闘の最中にいる興奮からか、哄笑を叫びながら浅倉は突撃する。
予想外の方向からの敵の出現に驚く童磨。迎撃しようとしたが、振り向いた頃にはベノサーベルが顔面に深々と食い込んでいた。
禍々しい刀身が頭蓋骨を突き破り、脳を破壊する。即死間違いなしの重傷だ。
予想外の方向からの敵の出現に驚く童磨。迎撃しようとしたが、振り向いた頃にはベノサーベルが顔面に深々と食い込んでいた。
禍々しい刀身が頭蓋骨を突き破り、脳を破壊する。即死間違いなしの重傷だ。
「おっとっと」
しかし当の童磨は緊張感のない声を放つだけだった。
「その声はさっきと同じ人かな? 俺の氷の中から現れるなんて凄い術を使うね。反応が間に合わなかったよ」
言いながら童磨は腕を、真横に伸ばすようにして構える。
彼が見せた並外れた生命力に驚かされた浅倉であったが、その動作から次に何かが来ると獣の勘と言うべき鋭さで察した彼は、ベノサーベルを引き抜き、後方に飛び退いた。
次の瞬間、構えた腕は空気を薙ぐように振り払われていた。鬼の膂力をもってすれば、これだけでも当たれば致命傷になる一撃なのだが、童磨の場合はこれだけではない。その動作に追随するように氷の霧が再び現れ、周囲に散布された。先ほどと同じ、吸っただけで肺胞が壊死する死の霧である──血鬼術・凍て曇。
退避した浅倉を追撃すべく、童磨は蓮の氷像から氷の蔓を何本も生やし、刺突するように伸ばす──血鬼術・蔓蓮華。術を次々と出す彼の所作は、肉体の操作を司る期間に深刻な損傷が与えられているにも関わらず、淀みない動きだった。いや、もうそこに損傷など無い。彼の端正な顔立ちに刻まれていたベノサーベルの痕は、まるで最初からなかったかのように綺麗さっぱり完治していた。
彼が見せた並外れた生命力に驚かされた浅倉であったが、その動作から次に何かが来ると獣の勘と言うべき鋭さで察した彼は、ベノサーベルを引き抜き、後方に飛び退いた。
次の瞬間、構えた腕は空気を薙ぐように振り払われていた。鬼の膂力をもってすれば、これだけでも当たれば致命傷になる一撃なのだが、童磨の場合はこれだけではない。その動作に追随するように氷の霧が再び現れ、周囲に散布された。先ほどと同じ、吸っただけで肺胞が壊死する死の霧である──血鬼術・凍て曇。
退避した浅倉を追撃すべく、童磨は蓮の氷像から氷の蔓を何本も生やし、刺突するように伸ばす──血鬼術・蔓蓮華。術を次々と出す彼の所作は、肉体の操作を司る期間に深刻な損傷が与えられているにも関わらず、淀みない動きだった。いや、もうそこに損傷など無い。彼の端正な顔立ちに刻まれていたベノサーベルの痕は、まるで最初からなかったかのように綺麗さっぱり完治していた。
「うおおおおおあああああああ!!」
威勢のいい叫び声と共に、ベノバイザーを四方八方に振り回す浅倉。ばきばきと音を立てて、蔓の何本かは折れた。しかし、ひとつの得物で全てを捌くのは難しい。
なので、浅倉は一枚のカードを取り出し、ベノバイザーに挿入した。
アドベント──淡々とした機械音声が流れる。
それが合図だったかのように、どこからともなく巨大なコブラが現れた。これぞ、浅倉が契約しているミラーモンスターが内の一体、ベノスネーカーである。
参上したベノスネーカーは、ぶんと尻尾を振った。勢いよく振るわれた尻尾は氷の蔦を一本残らず粉砕し、その際に生じた風圧で氷の霧を吹き飛ばす。
なので、浅倉は一枚のカードを取り出し、ベノバイザーに挿入した。
アドベント──淡々とした機械音声が流れる。
それが合図だったかのように、どこからともなく巨大なコブラが現れた。これぞ、浅倉が契約しているミラーモンスターが内の一体、ベノスネーカーである。
参上したベノスネーカーは、ぶんと尻尾を振った。勢いよく振るわれた尻尾は氷の蔦を一本残らず粉砕し、その際に生じた風圧で氷の霧を吹き飛ばす。
──どうやら彼は氷……いや、鏡のように光を反射するものから出入りしたり、そこからあんな大蛇を呼び出したりできるようだね。今まで見たことが無い術だ。
浅倉が振るう異能を分析する童磨。
──姿が変わる前は、特別な力なんて何も感じさせない人間だったのに、不思議だねえ。……あの大蛇を呼ぶ時に使った絵札や、それが収納されていた腰巻が関係しているのかな?
そこで彼の考察は中止させられた。こちらを向いたベノスネーカーが口を大きく開き、そこから液体を吐き出したからだ。
攻撃の意志を持って放たれた行動に、童磨は氷の盾を生成することで対応しようとする。だが、それは無意味な防御だった。なぜなら、ベノスネーカーが吐き出した液体に触れた途端、氷の盾が蒸発したからだ。まるで、炎に炙られたみたいに。
ベノスネーカーが清姫を取り込んだことにより、炎の性質を得たが故の現象だ──もちろん、本来の性質もしっかりと残っている。
攻撃の意志を持って放たれた行動に、童磨は氷の盾を生成することで対応しようとする。だが、それは無意味な防御だった。なぜなら、ベノスネーカーが吐き出した液体に触れた途端、氷の盾が蒸発したからだ。まるで、炎に炙られたみたいに。
ベノスネーカーが清姫を取り込んだことにより、炎の性質を得たが故の現象だ──もちろん、本来の性質もしっかりと残っている。
「グッ……あああああ!!」
防壁を突破され、ベノスネーカーが吐いた液体を身に浴びた童磨は、悶えるようにして仰け反った。当然の反応だ。毒と炎の両方の性質を持つ毒液を頭から浴びて、呻き声一つ漏らさぬ者など、いるわけがない。
だが。
全身を焼く痛みに悶絶していた童磨の姿が、溶け落ちる様子も焼け落ちる様子も一向に見られない。どころか、爛れていた肉も徐々に元通りになりつつあるではないか。
先のベノサーベルの突きを脳天に受けても平気だったことから、浅倉は童磨をただ者ではないと思っていたが、まさかここまで化物じみた生命力を持っていたとは。
全身を焼く痛みに悶絶していた童磨の姿が、溶け落ちる様子も焼け落ちる様子も一向に見られない。どころか、爛れていた肉も徐々に元通りになりつつあるではないか。
先のベノサーベルの突きを脳天に受けても平気だったことから、浅倉は童磨をただ者ではないと思っていたが、まさかここまで化物じみた生命力を持っていたとは。
「ガハッ……あはは、いやあ、ごめんねえ。俺の体に毒は効かないんだ。鬼だからね。でも、炎と毒を一緒に喰らうなんて体験はとても面白かったよ」
肉体を完全に修復した後で、そんな感想を述べるくらいには余裕だ。
どれだけの破壊を与えても、瞬時に回復する敵との戦いなんて、成立するはずもない。
なんて絶望的な状況だ。
しかし当の浅倉は、
どれだけの破壊を与えても、瞬時に回復する敵との戦いなんて、成立するはずもない。
なんて絶望的な状況だ。
しかし当の浅倉は、
「ハハハ! ハァーハハハッ!!」
と狂ったように笑うだけだった。まるで上質な喜劇を見ているかのような笑い方だ。
肺胞が壊死した状態でそんな大声を上げれば、ますます傷が広がるというのにお構いなしであり、仮面の下で血を吐き散らす。
肺胞が壊死した状態でそんな大声を上げれば、ますます傷が広がるというのにお構いなしであり、仮面の下で血を吐き散らす。
「鬼、か。中々面白え体じゃねえか……退屈しねえなあ!」
ライダーバトルに勝利した際に叶える願いとして決めていたほどに永遠の戦いを求めている浅倉にとって、豊富で強力な手札を使いこなし、どれほど傷ついても立ち上がる童磨はまさに夢のような敵だ。そんな相手を前にすれば、こうして笑うのも必然というものである。
歓喜に震えながら、カードデッキから一枚のカードを取り出し、ベノバイザーに挿入する。
ユナイトベント──無機質な音声が再び響く。
すると巨大なサイとエイが現れた。ベノスネーカーと同じく王蛇との契約下にある二体のミラーモンスター、メタルゲラスとエビルダイバーである。
場に揃った三体の怪物を目にし、総攻撃を仕掛けられると思った童磨であったが、その予想は外れた。
ベノスネーカー達は一か所に集まったかと思うと、眩い光と共に合体し、一体の大きな怪物へと変化した。融合したのだ。
その名もジェノサイダー──三体だった頃よりも遥かに強い力を感じさせられるその造形は、敵対者への絶対的な殺意を目に見える形にしたかのようである。
ジェノサイダーは童磨目掛けて突進する。その巨体が動くだけで地面は抉れ、空気は悲鳴のような音を鳴らした。とはいえ、サイズが大きくなっていた分、機動力は低下しているので、童磨は横に飛ぶことであっさりと回避した。派手な音を立てて氷像を破壊しながら、ジェノサイダーはその場を通過した。
回避に成功した童磨であったが、その時になってようやく気付く。自分が王蛇とジェノサイダーに挟まれる位置に来てしまったことに。というより、これが狙いの突進だったのか。
とはいえ気づいた時にはもう遅い。浅倉は童磨に向かって走りながら、次のカードをベノバイザーに入れ終わっていた。ここまで迫れては、防御も回避も間に合わない。
ファイナルベント──終わりを告げる声と共に、王蛇は飛び蹴りを放った。
歓喜に震えながら、カードデッキから一枚のカードを取り出し、ベノバイザーに挿入する。
ユナイトベント──無機質な音声が再び響く。
すると巨大なサイとエイが現れた。ベノスネーカーと同じく王蛇との契約下にある二体のミラーモンスター、メタルゲラスとエビルダイバーである。
場に揃った三体の怪物を目にし、総攻撃を仕掛けられると思った童磨であったが、その予想は外れた。
ベノスネーカー達は一か所に集まったかと思うと、眩い光と共に合体し、一体の大きな怪物へと変化した。融合したのだ。
その名もジェノサイダー──三体だった頃よりも遥かに強い力を感じさせられるその造形は、敵対者への絶対的な殺意を目に見える形にしたかのようである。
ジェノサイダーは童磨目掛けて突進する。その巨体が動くだけで地面は抉れ、空気は悲鳴のような音を鳴らした。とはいえ、サイズが大きくなっていた分、機動力は低下しているので、童磨は横に飛ぶことであっさりと回避した。派手な音を立てて氷像を破壊しながら、ジェノサイダーはその場を通過した。
回避に成功した童磨であったが、その時になってようやく気付く。自分が王蛇とジェノサイダーに挟まれる位置に来てしまったことに。というより、これが狙いの突進だったのか。
とはいえ気づいた時にはもう遅い。浅倉は童磨に向かって走りながら、次のカードをベノバイザーに入れ終わっていた。ここまで迫れては、防御も回避も間に合わない。
ファイナルベント──終わりを告げる声と共に、王蛇は飛び蹴りを放った。
X X X X X
王蛇がジェノサイダーと共に発動するファイナルベントは飛び蹴りによって敵をジェノサイダーのところまで飛ばすという技だ。しかし、『ジェノサイダー』の枕には『腹部にブラックホールを発生させている』という説明が追加される。
つまるところ相手をブラックホールに蹴り込む技であり、そんなものを喰らってしまえばどんな敵でも死ぬのは確実だ。それは無論、首を切られない限り死なない童磨であっても例外ではない。いくら鬼が闇の中を生きる化物だからと言って、極限の圧力を加えられる闇の穴に放り込まれて生きていられるわけがないのだから。
だから、この技を発動された時点で童磨の死亡は確定していたようなものだった──だが。
つまるところ相手をブラックホールに蹴り込む技であり、そんなものを喰らってしまえばどんな敵でも死ぬのは確実だ。それは無論、首を切られない限り死なない童磨であっても例外ではない。いくら鬼が闇の中を生きる化物だからと言って、極限の圧力を加えられる闇の穴に放り込まれて生きていられるわけがないのだから。
だから、この技を発動された時点で童磨の死亡は確定していたようなものだった──だが。
「なっ……」
浅倉は愕然とした。童磨がブラックホールに吸い込まれていないからだ。飛び蹴りを喰らった彼は、ジェノサイダーの腹部にぶつかっただけである。そこにブラックホールは発生していない。……いや、そもそもジェノサイダーは動いていないではないか!
融合によって生えた太い両足でがっしりと立っているジェノサイダーは、しかしその姿のまま固まっており、そこからブラックホールを発生させるどころか、身動き一つ取れていない。
まるで一瞬にして凍結(フリーズ)したかのようだ──否、事実ジェノサイダーは凍結していた。全身を覆うように氷が展開しているのだ。
融合によって生えた太い両足でがっしりと立っているジェノサイダーは、しかしその姿のまま固まっており、そこからブラックホールを発生させるどころか、身動き一つ取れていない。
まるで一瞬にして凍結(フリーズ)したかのようだ──否、事実ジェノサイダーは凍結していた。全身を覆うように氷が展開しているのだ。
「この子、さっき俺の血鬼術を破壊したでしょ? その時に体表に俺の血で出来た氷がびっしり付着したから、それを利用させてもらったよ。せっかくの大技だったはずなのに、邪魔しちゃってごめんねえ」
童磨としては浅倉が放つ『ファイナルベント』なる切り札を体験してみたい知的好奇心もあったのだが、頭を貫かれようと毒液を浴びようと死なない鬼に対して自信を持って使われる技に対する危機感も同時にあった。だから、技のキモであろうジェノサイダーを凍結させることで、それを封じたのであった。
「それに、これ以上時間をかけたら無惨様に叱られそうだからね。……いやはや、最初は早く終わらせるつもりだったのに、気が付けば随分遊んじゃったよ。楽しい時間をありがとう」
言って、童磨は指を鳴らす。それだけでジェノサイダーを核としていた氷塊に罅が入り、中身もろとも粉々に砕け散った。いくら氷漬けにしたとは言え、そのまま放置していては次に予想外の行動でそれを解除されるかもしれないからだ。知識の外にある敵に対して取るには当然の手段だった。
「ぐあ……!」
それと同時に王蛇の体を飾る装甲から色が失われる。契約モンスターを失ったことによるブランク化だ。
ライダーとしての力が急速に低下し、元から重傷を負っていたこともあり、浅倉の変身は解除された。そのまま、その場で膝から崩れるようにして倒れる。
ライダーとしての力が急速に低下し、元から重傷を負っていたこともあり、浅倉の変身は解除された。そのまま、その場で膝から崩れるようにして倒れる。
「あれあれ? もしかして今ので力を無くしちゃったの? ……そっかあ。力の大元はその絵札じゃなくて、この怪物の方だったのか。これはうっかりしちゃったなあ。残念残念」
頭を掻いて己の失敗を嘆く童磨。しかし、次の瞬間には朗らかに笑い。
「けどまあいっか! そんなものがなくても俺は強いし、それにこの島を探せばそれみたいな力を持っている人が他にいるかもしれない。その時改めて調べてみればいいだけのことだよね。今回の反省は次の機会に活かすことにするよ!」
負の感情とは無縁の表情を浮かべながらそう語った童磨は、懐から二丁の拳銃を取り出した。この島で彼に与えられた支給品の『炎刀・銃』である。
絶体絶命の窮地にありながら、それでも浅倉は地面を掻きむしり、這うような形で童磨に向かおうとする。しかし、体の内外に蓄積されたダメージがそれを許さない。
最後まで戦おうとするその姿に、童磨は涙を流した。
絶体絶命の窮地にありながら、それでも浅倉は地面を掻きむしり、這うような形で童磨に向かおうとする。しかし、体の内外に蓄積されたダメージがそれを許さない。
最後まで戦おうとするその姿に、童磨は涙を流した。
「無駄なのにあがき続けるその努力! 動かずにいた方が楽だろうに、それでも藻掻く愚かしさ! 君のその、最後の一瞬にとびっきりの輝きを見せる花火のような儚さと美しさに、感動せずにはいられないよ! いったい、何が君をそこまで突き動かすというんだい?」
「知るか……」
「知るか……」
ズタズタになっている肺からようやくと言った様子で息を吐き出しながら、浅倉は語る。
「……俺の心にいつもあるのは我慢できねえ苛立ちだけだった。だけど、戦えばそれを忘れられた。それだけだ」
「だから死ぬまで戦い続けるというのかい? それは……貧弱な人間が選ぶには随分と過酷な道だったろうねえ。だけど、もうそんな困難を選ぶ必要は無いんだよ。心を苛む何かに苦しまされる必要もない。だって、これから俺に救われるんだからさ」
「だから死ぬまで戦い続けるというのかい? それは……貧弱な人間が選ぶには随分と過酷な道だったろうねえ。だけど、もうそんな困難を選ぶ必要は無いんだよ。心を苛む何かに苦しまされる必要もない。だって、これから俺に救われるんだからさ」
『炎』刀という己が扱う血鬼術とは真逆の銘を持つそれの照準を浅倉に合わせる童磨。
生きている限り絶対に逃れられない苦しみを抱えた男を救うために、殺すために、銃を構える。
生きている限り絶対に逃れられない苦しみを抱えた男を救うために、殺すために、銃を構える。
「イライラするんだよ……お前のその顔」
「この顔がかい? 信者からの評判は結構良いんだけどねえ……ああでも、君と同じように戦いばかりの日々を送っている俺の友人からの評価はそんなに良くなかったかなあ。なんでだろ」憐みの涙を流しながら、童磨は言葉を続けようとした。「面白くもないのに笑って、悲しくもないのに泣くな。イライラする」浅倉の言葉で童磨の台詞は止まった。
「この顔がかい? 信者からの評判は結構良いんだけどねえ……ああでも、君と同じように戦いばかりの日々を送っている俺の友人からの評価はそんなに良くなかったかなあ。なんでだろ」憐みの涙を流しながら、童磨は言葉を続けようとした。「面白くもないのに笑って、悲しくもないのに泣くな。イライラする」浅倉の言葉で童磨の台詞は止まった。
何をやっても満たされることのない、苛立ちのみの心を備えている浅倉は、自分と同様に満たされることのない心──いや、そもそも心自体が無い童磨の性質を感じ取っていた。刀が刀を感じたり、鬼が鬼を察知したりするのと似た、同類ならではの共感覚じみた何かを受け取っていたのである(もっとも、『共感』から最も遠い位置にいる、何も感じない童磨ではそれを受け取ることが出来なかったが)。
だからこそ、浅倉は童磨に腹が立つ。同族嫌悪じみた苛立ちを感じてしまう。
だからこそ、浅倉は童磨に腹が立つ。同族嫌悪じみた苛立ちを感じてしまう。
「オ……オオオ、ォォォォォ!!!!」
会話を打ち切るようにして、獣の如き咆哮を上げる浅倉。手足に力を込める。だが、それで立てるはずがない。そもそも今こうして生きていること自体が奇跡のような重傷なのだから。
しかし。
それでも。
彼は立ちあがった。立ち上がってみせた。そこに理屈や言い訳は必要ない。
戦いと共に生きた狂人である浅倉が地面に倒れたまま死を迎えるなど、天と地獄が許しても彼自身が許すはずがないのだから。
立ち上がると、そのまま前方へと特攻する。その手に武器のようなものは無い。素手だ。だがそれがどうした。武器がなくても爪がある。拳がある。歯も足もある。己とよく似てありながら、決定的に違う何かと決着をつけるには十分に余りある。
一方童磨は、スムーズな動きで両手の引き金を絞るだけだった。
何発かの銃声が轟く。勝負はそれだけで決した。勝利したのは童磨だった。
彼の表情は、先ほどとは打って変わって、何の感情も感じさせない冷たい氷のようなそれになっていた。
だが、それもほんの一瞬のことであり、すぐに顔面の筋肉が働き、いつも通りの表情に戻るのであった。
しかし。
それでも。
彼は立ちあがった。立ち上がってみせた。そこに理屈や言い訳は必要ない。
戦いと共に生きた狂人である浅倉が地面に倒れたまま死を迎えるなど、天と地獄が許しても彼自身が許すはずがないのだから。
立ち上がると、そのまま前方へと特攻する。その手に武器のようなものは無い。素手だ。だがそれがどうした。武器がなくても爪がある。拳がある。歯も足もある。己とよく似てありながら、決定的に違う何かと決着をつけるには十分に余りある。
一方童磨は、スムーズな動きで両手の引き金を絞るだけだった。
何発かの銃声が轟く。勝負はそれだけで決した。勝利したのは童磨だった。
彼の表情は、先ほどとは打って変わって、何の感情も感じさせない冷たい氷のようなそれになっていた。
だが、それもほんの一瞬のことであり、すぐに顔面の筋肉が働き、いつも通りの表情に戻るのであった。
【浅倉威@仮面ライダー龍騎 死亡】
X X X X X
意識が完全に途切れる。
死を迎えたその先に、浅倉はいた。
周囲は夜中のように真っ暗であり、唯一の灯りは地面を舐めるように広がっている炎だけ。
もしやここが地獄というやつか? ──信心深いとは言えない性格をしている浅倉だが、何故か直感的に理解できた。そしてそれから、自分が死んでしまったことを理解する。二度目の死を、理解する。
死を迎えたその先に、浅倉はいた。
周囲は夜中のように真っ暗であり、唯一の灯りは地面を舐めるように広がっている炎だけ。
もしやここが地獄というやつか? ──信心深いとは言えない性格をしている浅倉だが、何故か直感的に理解できた。そしてそれから、自分が死んでしまったことを理解する。二度目の死を、理解する。
「ああ、そうか……」
胸の内には依然としてイライラが少しも欠けることなく渦巻いている。ならば、彼が死んだ後でも何をするかなど、明白だった。
「それに──」
自分は既に一度死んだ身であのバトルロワイアルに呼ばれていたのだ。ならば、二度目の開催が無いとは限らない。
一度目のライダーバトル、二度目のバトルロワイアルに続く、三度目の戦い。
それを思うだけで、彼の心は歓喜した。
その招待が来るまで、ここで暇を潰しておこう──そう考えた浅倉は、炎に向かって歩き出すのであった。
一度目のライダーバトル、二度目のバトルロワイアルに続く、三度目の戦い。
それを思うだけで、彼の心は歓喜した。
その招待が来るまで、ここで暇を潰しておこう──そう考えた浅倉は、炎に向かって歩き出すのであった。
X X X X X
童磨は一分足らずで浅倉の体を吸収した。
浅倉の体の所々から匂う魚介系のエキスや、彼のものではない骨が気になったが、普段から若い女を好んで食している童磨にとってはパワーアップに貢献できる食事だったとは言えないだろう。
こうなると、いつもの食事が恋しくなる。
浅倉の体の所々から匂う魚介系のエキスや、彼のものではない骨が気になったが、普段から若い女を好んで食している童磨にとってはパワーアップに貢献できる食事だったとは言えないだろう。
こうなると、いつもの食事が恋しくなる。
「次見つけるとしたら、めだかちゃんみたいな若い女の子だといいな」
そんな願望を吐露する。
と、その時。
東の方から、ズウウンと地面を揺らすような音が響いた。なにか大きな爆発でも起きない限り、こうはならないだろう。
と、その時。
東の方から、ズウウンと地面を揺らすような音が響いた。なにか大きな爆発でも起きない限り、こうはならないだろう。
「ここまで届く音ということは、かなり広い範囲に被害が及んでいるだろうね。それは大変だ!」
それはつまり、一刻も早く助けが必要な人もそれだけ多くいるということじゃないか。
早速出発しようとした童磨だったが、その前に彼は『結晶ノ御子』を一体作り、山を迂回して島の北東に向かうよう指示して放った。本当なら作れるだけ作って置きたいところだったが、どこにどんな敵がいるかも分からない状況で、術のリソースを割くのは賢明とは言えない。浅倉との戦闘を経験した後ならば猶更だ。なので、野に放ったのは一体だけだった。これから様子を見て大丈夫ならば、二体、三体と増やして行けばいいだろう。
御子と別れた童磨は、悲劇の中心となっているであろう場所へと、救済の使命感と食事の楽しみの両方を帯びた足取りで向かうのだった。
こうして鬼と殺人鬼の邂逅は終了した。
早速出発しようとした童磨だったが、その前に彼は『結晶ノ御子』を一体作り、山を迂回して島の北東に向かうよう指示して放った。本当なら作れるだけ作って置きたいところだったが、どこにどんな敵がいるかも分からない状況で、術のリソースを割くのは賢明とは言えない。浅倉との戦闘を経験した後ならば猶更だ。なので、野に放ったのは一体だけだった。これから様子を見て大丈夫ならば、二体、三体と増やして行けばいいだろう。
御子と別れた童磨は、悲劇の中心となっているであろう場所へと、救済の使命感と食事の楽しみの両方を帯びた足取りで向かうのだった。
こうして鬼と殺人鬼の邂逅は終了した。
【D-3/蜘蛛山の麓/1日目・朝】
【童磨@鬼滅の刃】
[状態]:疲労(大)←食事によって僅かに回復
[道具]:基本支給品一式、ランダム支給品1~2、炎刀『銃』@刀語
[思考・状況]
基本方針:いつも通り。救うために喰う。
0:さて、俺はどうしようか。
1:爆音がした方向に向かう。
2:"普通ではない血"の持ち主に興味。
3:猗窩座殿、下弦の彼……はてさて誰に会えるかな?
[備考]
※参戦時期は少なくともしのぶ戦前。
※不死性が弱体化しています。日輪刀を使わずとも、頸を斬れれば殺せるでしょう。
※氷のスーツを纏い、一時的に太陽から逃れる術を見出しました。長時間の移動は不可能です。
※結晶ノ御子は現状は5体が限界です。
※御子を一体、島の北東に向かわせました。
[状態]:疲労(大)←食事によって僅かに回復
[道具]:基本支給品一式、ランダム支給品1~2、炎刀『銃』@刀語
[思考・状況]
基本方針:いつも通り。救うために喰う。
0:さて、俺はどうしようか。
1:爆音がした方向に向かう。
2:"普通ではない血"の持ち主に興味。
3:猗窩座殿、下弦の彼……はてさて誰に会えるかな?
[備考]
※参戦時期は少なくともしのぶ戦前。
※不死性が弱体化しています。日輪刀を使わずとも、頸を斬れれば殺せるでしょう。
※氷のスーツを纏い、一時的に太陽から逃れる術を見出しました。長時間の移動は不可能です。
※結晶ノ御子は現状は5体が限界です。
※御子を一体、島の北東に向かわせました。
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