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純愛邪神式詠唱術 |
純愛邪神式詠唱術
恋われ壊れた愛に生きる邪神の、死と闇と夜を齎す魔法の数々
愉しい愉しい円舞曲 |
【効果】
対象の付近に無数の眼球を作り出し、それと繋がった巨大な眼球を自身の近くに展開する魔法。
そして、ニュクスの任意のタイミングで巨大な眼球を真っ黒な杭が貫き、連動して全ての眼球から杭が飛び出す。 |
【詠唱】
見よ、私は彼女の生を踏みにじる。その肌を病で犯し、彼女に触れた者をも病毒で死に至らしめよう。
彼女が子を宿せば、その子を打ち殺し、その小さき死肉を彼女の胎へと返してやろう。
私は全ての声を聞き、全ての罪を血と恐怖で洗い流してやろう。
さあ、悔いるがいい。
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真っ赤な花を散らして |
【効果】
触れた血液に限界以上の魔力を込め、任意のタイミングで爆発させる魔法。
爆発と言えど魔力の膨張であるため、爆炎が発生する訳ではない。
自身の魔力と親和性の高い己の血液でなければ、実用的な速度で魔力を込められない。 |
【詠唱】
地獄では蛆が尽きず、火が消えることもない。
地獄では蛆が尽きず、火が消えることもない。
地獄では蛆が尽きず、火が消えることもない。
人は総て、業火で塩の柱とならねばならない。
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正体不明 |
【効果】
一節ごとに完結している連続詠唱。
一節完成するごとに一体の少年の影が現れ、相手に抱きつこうとする。
そして、ニュクスの任意のタイミングで少年を魔力の膨張による爆発をさせる事ができる。
影の数は最大で10人。身体能力等は普通の10歳程度の少年と同じ。 |
【詠唱】
10人のインディアンの男の子、食事に出かけた。一人が咽喉を詰まらせて、9人が残った。
9人のインディアンの男の子、夜更かしをした。一人が朝寝坊をして、8人が残った。
8人のインディアンの男の子、デヴォンに旅した。一人がそこにとどまり、7人が残った。
7人のインディアンの男の子、薪を割った。一人が真っ二つになって、6人が残った。
6人のインディアンの男の子、蜂の巣で遊んだ。一人が蜂に刺されて、5人が残った。
5人のインディアンの男の子、訴訟を起こした。一人が裁判所にいって、4人が残った。
4人のインディアンの男の子、海に出かけた。一人がニシンに飲まれ、3人が残った。
3人のインディアンの男の子、動物園にいった。一人が熊に抱きつかれ、2人が残った。
2人のインディアンの男の子、日光浴をした。一人が日に焼かれて、1人が残った。
1人のインディアンの男の子、一人ぽっちになった。自分で首をくくって、そして誰もいなくなった
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歪んだ傀儡人形 |
【効果】
自分の影に自分の血を垂らし詠唱する事で発動。質量を持った影を生み出す。
この影は何も行動出来ないが、ニュクスに対する攻撃を全て引き受ける事が出来る。
ただし、逆に影に対する攻撃はニュクスが引き受けることとなる。
また、引き渡した攻撃により影が死んだ場合、余剰分のダメージがニュクスに返ってくる。 |
【詠唱】
お母さんが私を殺した。
お母さんが私を殺して、
お父さんが私を食べた。
兄弟たちはテーブルの下に座って、
私の骨を冷たい大理石の下に埋めるの。
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高嶺の花は美しく |
【効果】
上空に無数の真っ黒な杭を出現させ、それを降らせる魔法。
杭の量・大きさにより魔法の完成までの時間が変わる。 |
【詠唱】
彼は墓に住み、何人も、鎖さえも彼を繋ぎ止める事は叶わなかった。
彼はあらゆる鎖を千切り、あらゆる枷を砕き、あらゆる者の抑圧を否定した。
夜昼の境なく慟哭し、咆哮し、啼泣し、自傷する。
神の子は彼に問う。汝は何者か?
彼は答えた。我が名はレギオン。
大群である──。
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世界よ、貴方を愛している |
【効果】
総ての闇と、己の魔力で形成した超巨大な槍を生み出す魔法。
詠唱を始めると同時に空が夜に塗り代わり、詠唱中ニュクスはその場から動けなくなる。
ただし、その威力は絶大の一言で、膨大な詠唱に見合うだけの、必殺を通り越した超弩級の一撃となる。 |
【詠唱】
さあ、大いなる物語を歌おう。
私は知っている。我が罪を贖う者が、死してはいない事を。
そして、彼が後の日に、この世に現れる事を。
例え私の肉が腐れ落ちようとも、なお生きる神を私は見つめるだろう。
今、救世の主は蘇り、早々に眠りについた贖いし者達の初穂となった。
一人の過ちにより齎された死は、一人の偉大なる救世により覆される。
アダムの罪により人が死する様に、キリストによって我らは生かされる。
汝らに神秘を告げよう。我らは死によって永遠の眠りにつくのではなく、総てがラッパの音と共に変貌するのだ。
死者はラッパの音と共に決して朽ちぬ者として蘇り、我らは永遠へと変わる。
有限は無限へと変わり、朽ち果てるべき者は永遠となり、死者は不死者へと変わるのだ。
その時、死を下した者達は、死は消え失せたと高らかに叫ぶだろう。
嗚呼、死よ、汝の棘は何処に在るのか?
嗚呼、死よ、汝の勝利は何処に在るのか?
死の棘は罪であり、罪の力は絶対なる律法である。
しかし、神に感謝せよ。神は救世主を通して我らに勝利を齎すのだ。
神が我々に味方するならば、誰が我々に敵対しようか。
誰が神に選ばれた者を糾する事が出来るだろうか?
一体、何処の誰が我々を咎めようとするだろうか?
否。我々の為に死して、なお蘇った神の右に座す者が、我々に手を差し伸べるだろう。
死してその鮮血により我々を救った彼こそが、力と富、知恵、威力、名誉、栄光、そして賛美を受けるに相応しい。
いと高きものと、神の子に、総ての賞賛と栄光が共に在らんことを。
斯く、在れかし
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