下野新聞2017年7月12日付

JR宇都宮駅東側で次世代型路面電車(LRT)事業を進める宇都宮市は11日、
市議会議員協議会で2018年度内着工、22年3月開業の整備スケジュールを正式発表した。

開業に合わせた駅東側のバス路線再編案を公表するとともに、駅西側のLRT整備と
バス再編のイメージも初めて示した。駅西側は当初計画の「桜通り十文字付近まで」から、
さらに延伸を検討する。LRTと重なる大通りのバス路線も再編し、公共交通の空白地域や
拠点間を結ぶ幹線バス路線の強化用に振り向け、公共交通ネットワーク化を推進する。

 駅西側について市はこれまで、JR宇都宮駅から同市桜2丁目の桜通り十文字付近までの
3キロをLRT整備区間として計画。しかし、自動車との乗り継ぎや観光振興の視点も踏まえ、
さらなる延伸を検討する。

 LRT整備に伴い、西側バス路線も再編。大通りを運行するバスは県庁前通り、
いちょう通りにも振り分け、中心部の多様な移動ニーズに対応する。
大通りでは定時性の向上へ快速運行も採り入れる考え。

 都市拠点と地域・観光拠点を結ぶ幹線バスについては、1日当たり60本以上の運行や
時間帯の拡充を目指すほか、郊外の人口集積地周辺をカバーする路線の整備なども検討する。

 駅東側の開業予定は当初より2年数カ月遅い22年3月。LRT専用となる橋の工事期間を
十分確保するほか、完工検査や走行試験の実施期間も含めて工期を見直した。
議員協議会で佐藤栄一(さとうえいいち)市長は「利便性の高い公共交通ネットワークの
構築に全力を注ぐ」と述べた。
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最終更新:2021年10月14日 23:41