アットウィキロゴ

叛逆デュエリズム

ウェカピポという人物を読者諸君はご存知だろうか?


某有名バンドの曲名ではない。
いや、惜しいのだけれども。
正しくは、名前がそれを元ネタとする、『ジョジョの奇妙な冒険 Steel Ball Run』(以下、SBRとする)の登場人物だ。
頭髪や顎髭にまるでメロンパンのような剃り込みがある、というかなり独特で剽軽なビジュアルをしているが、その性格は情に厚く、家族思い、と男の鑑そのものである。
彼のファンが一定数いるのも頷ける話だ。
しかも、ウェカピポなくしてSBRのあのラストはありえないのだから、ただの登場人物の一人ではなく、重要人物と呼ぶべきであろう。
ウェカピポがもしいなければ、スティール氏は殺されていたし、そうなれば作中のラストで主人公・ジョニィを助ける人物は現れなかったことになる。
つまり、ウェカピポの存在がジョニィを救ったと言っても過言ではないのだ。
また、ウェカピポの介入がなければマジェント・マジェントがデラウェア河に沈むことはなかったし、Dioがファニー・ヴァレンタイン大統領の罠から生還出来たのも、彼の尊い犠牲あってこその出来事である。
加えて、ウェカピポはジャイロ・ツェペリとは違うタイプの「鉄球」使いであり、作中での「鉄球」概念の幅を広げた貢献者なのだ。
また、彼が初登場した際には同時にツェペリ家の回転の技術の弱点を判明させ、ジャイロたちをピンチに追い詰めており、作中屈指の強敵ポジションをも獲得した。
以上の事から、ウェカピポがいかにSBRにおいて必要不可欠な人物であったかお分かりいただけるであろう。

では、そのウェカピポ自身をSBRという舞台に立ち上がらせたのは誰なのだろうか。
ファニー・ヴァレンタイン大統領?
違う。
彼はあくまでネアポリス王国から合衆国へやって来たウェカピポを、ジョニィたちへの刺客の一人として雇っただけだ。
つまり、ウェカピポをSBRの世界に放り込んだのは、彼がネアポリス王国から合衆国へやって来なければなかった――つまり、ネアポリス王国から国外追放を受ける羽目になった直接の原因を生み出した人物であることが推測できる。
作中では、その人物について触れられており、十数ページに渡るエピソードでちゃんと紹介が為されている。
しかし、彼の名前を知る者はいない。
ウェカピポという一人の男の運命の歯車を狂わせたにも関わらずだ。
何故なら、その人物の名前についての描写が、作中にて一切ないからである。
だから、その人物を指し示す時、我々が使う言葉は一つしかないであろう。
彼のポジションを示す言葉――ウェカピポの妹の夫、と。

▲▼▲▼▲▼▲

「「聖杯戦争」だと? そんなことをすると思っているのか! これからオレはどうなる?」

冬木市内に構えられた立派な邸宅――その一室で、男は喚いた。
彼の右目には医療用の白い、清潔的な眼帯が付けてある。
その下には、硬い何かで押し潰されたような傷が広がっていた。
見ているこちらの方が辛くなるほどの、痛々しい傷である。
男は腰に下げていた剣を引き抜くと、近くの棚の真上を横切るようにして、それを振るう。
そこに置かれていた高級そうな骨董品の数々が、一瞬にして真っ二つになった。
男の怒りはそれでも収まらず、棚の上の骨董品の残骸を掴み、壁に叩きつけ、掴み、床に叩きつけ、踏み潰し、蹴り飛ばし、挙句の果てに棚そのものを勢いよく殴った。
室内に鈍い音が響く。
木製の固い棚に男の拳の皮膚が打ち勝てるわけがなく、血飛沫をあげて裂ける。
だが、彼はそれに構わず、殴り続ける。
己の怒りをぶつけるように、殴る、殴る、殴る――殴りまくる。

「せっかく生き返ったと思ったら、こんな寒い極東で殺し合いに巻き込まれるとは……!
どうして世界は、こうもオレの思い通りに行かない?
……クソッ! どれもこれもあの野郎――ウェカピポが悪いんだッ! アイツさえ居なければ……!」

ウェカピポ――男はその名前を叫んだ。
生前、男は彼と決闘を行い、その末に死んだのだ。
鉄球から放たれた弾丸――「衛星」を右目に喰らい、即死したのである。
しかし、彼は聖杯戦争の参加者に選ばれた今、こうして生き返っているのだ。
その事自体は奇跡だと喜べる事かもしれないが、やはり聖杯戦争という殺し合いに強制的に参加させられたのは、男にとって許しがたい事なのであろう。
また、蘇った後もなお残る右目の傷も、男を苛立たせる要因の一つであった。
視界の半分を覆う闇には、常に決闘の場面が浮かび上がり、男の自尊心をズタズタに傷つけるのである。

「チクショォーッ!」

ウェカピポ。ウェカピポの妹。そして、勝手に自分を戦争の一参加者に選んだ何者か。
彼らへの怒りと憎悪を、男は叫ぶ。
それは、部屋の窓ガラスを揺らすほどの声量であった。
そんな大きな声を出せば、右目の傷に障るであろうが、知った事ではない。
今の彼はただ、憤怒のままに動いているだけなのだから。
憎悪に狂うだけなのだから。
だが――

「Gaaaaaaaaaaaaa!」

より大きい絶叫、より強い狂気で男の叫びはかき消された。

「なっ、なんだお前は……? いったいどこからこの部屋に入って――」

室内に突如として現れた絶叫の主に怯む男。
だが、次の瞬間に彼はそれが召喚された己のサーヴァント――バーサーカーであることを知る。
マスターとサーヴァント――両者の間に繋がれる魔力のパスを感じたからだ。

「……そう言えばそうだった、この戦いにオレは一人だけで挑むのではない……。
バーサーカー――お前をサーヴァントとして利用するんだな……」

納得したように、呟く男。
それ対し、血と赤雷が混ざったような鎧に身を包んだ騎士は、

「Grrrrr……」

と、返事代わりに唸り声を上げた。
それが何を意味する言葉か――いや、そもそもそれに意味などあるのか分からない。
だが、バーサーカーの声を聞き、男は直感的に理解した。
こいつも、オレと同じく何者かへの憎悪に狂う者なのだ――と。

▲▼▲▼▲▼▲

赤き鎧に身を包んだ、狂気の剣士。
青き鉄球を司る、流儀の戦士。
白き雪の降る冬の街で主従は出会う。
黒き憎悪の炎に燃える彼らの、行く先は……。

【クラス】
バーサーカー

【真名】
モードレッド

【性別】

【属性】
混沌・狂

【出典】
アーサー王伝説

【ステータス】
筋力A+ 耐久A 敏捷A 魔力B 幸運D 宝具C

【クラススキル】
狂化:C
幸運と魔力を除くステータスが上昇するが、言語能力を失い複雑な思考ができなくなる。

【保有スキル】
魔力放出:A
武器ないし自身の肉体に魔力を帯びさせ、瞬間的に放出することによって能力を向上させる。
いわば魔力によるジェット噴射。
バーサーカーとなり、狂化によって細かな調整や加減が出来なくなった結果、一度発動すれば、己の武器や肉体から漏れる程の膨大な赤雷が放出され、一定範囲内を焦がし尽くす。

戦闘続行:B
往生際が悪い。
瀕死の傷でも戦闘を可能とし、決定的な致命傷を受けない限り生き延びる。

カリスマ:C−→×
軍団を指揮する天性の才能。
団体戦闘において自軍の能力を向上させる。
バーサーカー化したことによって、このスキルは失われた。

直感:B→C
狂化によって、直感の精度はやや低下している。

【宝具】
【不貞隠しの兜(シークレット・オブ・ペディグリー)】
ランク:C 種別:対人宝具 レンジ:- 最大補足:1
顔を覆う兜。
真名や宝具、固有スキルを隠蔽する効果を持つ。
たとえマスターであっても、この隠蔽は効果を発揮する。
また、戦闘終了後には相手に自分の情報が記憶されるのを阻害する効果を持つ。
しかし、ステータスやクラススキルは隠せず、また、この宝具を発動している間は最強の宝具を使うことができない。

【燦然と輝く王剣(クラレント)】
ランク:C− 種別:対人宝具 レンジ:1 最大捕捉:1
アーサー王の武器庫に保管されていた、王位継承権を示す剣。
身体ステータスやカリスマを上昇させる効果を持つが、バーサーカー化した現在ではそれらは機能しておらず、下記の宝具発動という可能性の低い例外を除き、ただの剣以上の効果を有さない。

【我が麗しき父への狂おしき叛逆(クレイジークラレント・ブラッドアーサー)】
ランク:A+++ 種別:対軍宝具 レンジ:1〜70 最大補足:900
【燦然と輝く王剣】の全力解放形態。
剣の切っ先から直線状の赤雷を放つ。
元は【我が麗しき父への叛逆】であり、バーサーカー化した姿ならば有していない筈の宝具だが、「父への憎悪を魔力に変換し、増幅させて、赤雷として放つ」という性質が、憎悪に狂うバーサーカーと化した彼女に合った為、変質したものを所有した状態で召喚された。
それに伴い、威力も増加している。
狂化スキルがある為、発動条件が満たせるかどうかは怪しいところ。
マスターが令呪によって、「全力を出せ」と命じるのが一番あり得やすい発動手段であろう。

【weapon】
  • 燦然と輝く王剣

【人物背景】
円卓の騎士の一人にして、叛逆の剣士。

【特徴】
セイバー時で召喚された鎧姿+その更に上から全身を覆う、赤雷と返り血が混ざったような第二の鎧
鎧の胴体部分に槍で貫かれたような穴があるが、耐久性に影響はない。あくまで見た目だけの傷。
ただ、そのあまりに目立つ傷跡から死因が判明し、真名の特定に至られるかもしれない危険がある。


【出典】
ジョジョの奇妙な冒険 Steel Ball Run

【能力・技能】
  • 鉄球の技術

【weapon】
  • 鉄球

【人物背景】
ジョジョの奇妙な冒険 Steel Ball Runの重要人物。
彼が居なくては、ウェカピポの登場はあり得なかった。
結婚した妻を殴りながらヤリまくって失明させ、それを理由にウェカピポから法王による婚姻無効の許可を得られそうになると逆鱗に触れ、決闘を申し込むという、救いようのない人間の屑。カス。ゴミ。
しかし、いざウェカピポとの決闘に臨む際は付き添い人を用意して正当なる果し合いを行い、武器に祖先から受け継ぐ鉄球を用いるという、流儀に熱い一面も。
決闘でウェカピポに敗北し、死亡する。

【マスターとしての願い】
右目の回復。そして、ゆくゆくはウェカピポに復讐する。

【方針】
自分を聖杯戦争に放り込んだ全てを許さない。

【ロール】
財務官僚の息子。

時系列順


投下順


Character name Next→
???(ウェカピポの妹の夫) :WINter soldiers
バーサーカー(モードレッド)

タグ:

+ タグ編集
  • タグ:
最終更新:2016年11月27日 22:05