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ウェザー・リポート&アサシン

人通りの少ない路地で、男が一人歩いていた。
角のようなものが生えたデザインの、白い雲のような柔らかそうな帽子を被って、つま先立ちでひょこひょこ歩いているのが特徴的だ。
どこへ向かっているのか?
それは本人にも全く見当がついていなかった。
無感動に、生ける屍の様に動くだけ。
悲しみの雨に濡れたこともあったのかもしれない。
ギラギラと照る灼熱の日差しのような怒りを覚えたこともあったかもしれない。
しかし少なくとも今の男の心は、乾いていたし、凪いでいた。
何も分からず、情動が欠けていた。
男には記憶がなかった。
文字は分かる。言葉も分かる。
地図も読めるし、ボールペンの使い方も社会の一般常識もわかる。
それでも、どうやってそれを身に着けたのか、どんな思い出が自分を形成しているのかは分からない。
ぽっかりと抜き取られたように男には人生が欠けていた。

「ここは、どこなんだ?」

少なくとも全く馴染みのある風景ではない。
周りを見渡しながら直面している状況への疑問が真っ先に口からこぼれる。
連なるように疑問が胸中に次々と浮かんでくる。
自分はなぜここにいるのか。
そもそも、自分は何者なのか。
彼が自分に関してわかることは一つだけ。


呟くように名前を呼ぶ。
それは記憶をなくした男の仮初の名前だが、ウェザーと呼ばれるのはなぜだか気に入っている。
そしてもう一つ。
男の背後に呼び出されたかのようにヴィジョンが現れる。
雲で形成されたような人型で、ウェザーのかぶる帽子と同じようなデザインの頭部が特徴的だ。
この能力の名前も『ウェザー・リポート』。能力は天候を操ること。
その力で周囲の風の流れを感じ、動くものがないか調べる。
人がいればここがどこなのか、情報が得られると考えての行動だ。

暫く周囲を探り物が動く気配も、呼吸なども感じられず移動しようとすると

「問います」

背後から突如、あり得るはずのない女の声が響いた。

「ウェザー・リポート!!」

振り向きざまに能力を行使して風を叩きつける。
風圧のパンチ、竜巻に匹敵する威力のそれに、声の主は容易く対処して見せた。
右手に持った短刀で風を切り裂き、何事もなかったかのように涼し気な顔をしている。
影響と言えば深くスリットの入った着衣が風に舞い、肉感的な脚が一瞬露わになったくらいのもの。

一瞬とは言えないほどの時間それに視線を奪われてしまうウェザー。
一切の気配なく背後をとられたという状況を忘れてしまうほどに、その声の主は美しかった。
知性的な面立ちを飾り立てる眼鏡、月の光のような銀色の頭髪、地母神を思わせる褐色の肌、溶けるように甘い声、何より沸き立つその色香。
あらゆる要素が入り混じり、どんな言葉も絵画も陳腐に思わせる美がそこにあった。

「――いていますか、マスター?」
「……ん、な」

どれほどの時間、見惚れ、呆けていたか分からない。
警戒するべき相手に呼びかけられてようやくウェザーは正気を取り戻した。

「ええ、問題はありませんとも。私を前にした殿方が話を半分も理解してくださらないのはいつものことです。
 改めて。アサシンのサーヴァント、聖杯を手にするために馳せ参じました。あなたが私のマスターですね?」

何も考えることなく、ただこの女のすべてを五感で感じているだけでいられたらどれほど幸福か。
男ならば誰もが覚えるその欲求に渾身の理性で抗い、言葉を発するウェザー。
彼にとって最も大きな欲求は自らの現状を知ることだった。

「…言ってることがわからない。聖杯とか、サーヴァントというのは何だ?」

いつもならば口を大きく開くことなく、相手に顔を寄せて放すのがウェザーの特徴だが、そうはしないで普通の会話を試みた。
不用意に近づくのを警戒したのもあり、女の美貌を間近に見るのを避けたのもある。

「まあ、聖杯戦争の場に招かれていながらご存じありませんの?」
「オレには過去の記憶がない。生活に不便はない程度の知識はあるが、人生の軌跡がオレの中に一切残っていない。
 その失われた記憶の中に該当する知識があったのかもしれんな」
「それでは私の知る限りの知識をお伝えいたします。何かご質問があればまとめてお聞きしますので」

万能の願望器のこと。それを求める英霊、サーヴァントのこと。それを求めるための殺し合いのこと。
あらかた聞き終えたウェザーは胡乱気な顔をしていたが、身近に超常現象があるゆねか少しづつそれを受け入れていく。

「アンタもその、英霊ってやつなのか?」
「はい。貂蝉と申します。その名の方が通りがよいでしょう。一人の女としての私の名は華佗様の手で生まれ変わった時に捨てましたから」

告げられた名前に、ほんの少し残った記憶の海を探るもウェザーの脳裏に該当する知識はなかった。

「覚えがないな。エジソンとかワシントンとかなら知ってるんだが」
「建国の父や発明王と比べられては致し方ありませんね。マスターはご自身のお名前は記憶されていますか?」
「ウェザー・リポート」
「ウェザー・リポート……天気に関係するお名前でしょうか。なるほど、先ほどの風もそれで。
 義弟君の配下の方にもそんなことができる方がいらした気がします、が」

じっ、とウェザーに視線が突き刺さる。
眼鏡越しのその風貌に湧き上がる衝動を抑えるのに苦心し、ウェザーは突き放すような言葉を放つ。

「なんだ?」
「星を見ていました。あなたの体にいずれ宿る星。あなたに並び立つ、黄金のように輝く強壮な星。
 それがあなたの過去と未来を語ります。少しでも欠けた記憶の助けになればと思うのですが」

視線を細め、声を聞くように、物語を読むように貂蝉の集中が増していく。

「愛する人がいらしました…いえ、いらします。あなたが私を前にしてまっすぐ向き合えるのはその女性のことを真摯に愛しているからでしょう。ですが……」

言い淀む。

「その恋は許されるものではありません」

その言葉を放つ貂蝉は相手が怒りを覚えるのも想定していた。
しかし向き合うウェザーの反応は薄い。

「信じていただけませんか?星読みは立派な魔術、黄巾の党のような戯言と思われては心外なのですが」
「いや、まあ完全に信じたわけじゃあないが……興味はあるが、実感のない昔話などされてもな」
「本当に、名残すら残っていないのですね……」

聖杯戦争まで含めて過去の記憶がないのは少々面倒な状況だ。
まるで誰かに意図的に奪われたような……

「神秘は秘匿されるもの、と私に魔術を教えた先生はおっしゃっておられました。
 聖杯戦争ほどの大規模な魔術がかかわる事象となれば、巻き込まれた者の記憶を改竄することもあるでしょう」

この聖杯戦争に記憶を奪った者がいるのではないか。
その言葉を聞いてウェザーの瞳に暗い光が宿る。

「オレもそのために記憶を奪われた、と?」
「はっきりとは申し上げられません。ですが否定もできません。
 そして確かなことが一つ。聖杯を手にすれば、失くした記憶を取り戻すことも、運命が許さない愛を成就することもあなたの願うままです」

葛藤するウェザー。
空虚なままで終われないという渇望は、誰かに記憶を奪われたという可能性を聞き強くなる一方だ。
それを阻むのは人を害してはならないという良識、それだけだった。
だが思い出のないウェザーにとって、それはあくまで知識でしかなく。
誰かをなくした記憶もない、そもそも大切な誰かがいるという実感などまるでない彼にとっては些か頼りないブレーキだったようだ。

「…いいさ。ならオレもなくした過去を求めてお前と共に戦うことにしよう」

そう言って貂蝉に背を向け歩き始める。
足、拠点、敵。探すものはいくらでもある。速く動くに越したことはない、と。

その後姿を見て貂蝉は自らの生を想起する。
呂奉先の背中を見てきた。
戦場をかけるその雄姿から技を盗み、暗殺者として身に着けていった。
呂奉先の背中を支えてきた。
僅かな間であったが、妻として夫につき従い、その一助となっていた。
呂奉先の背中を押した。
主君であり、養父でもあった董太師を討つ最も大きなきっかけとなったのは間違いなく美女連環の計であろう。
呂奉先の背中を刺すはずだった。
世を乱す逆賊を討てと大恩ある養父王允に命じられ、そのための技術も学んでいた。
けれどもできなかった。
いつしか呂奉先の逞しい背中に惹かれていたから。

(申し訳ありません、王允様。私に奉先様を殺めることはできません)

それでも義のため、刃を向けることだけならばできたかもしれない。
だが、もし。
寝所で、一糸まとわぬ状態で、絶頂を迎えた直後の呂布を相手にしたとて。
迷いを覚えた貂蝉の腕前では殺しきれないだろうと確信していた。
自らの腕前を卑下するつもりはない。
風をも裂く匕首の一振りは並のサーヴァントの命なら容易く掻き切るだろう。
ただ人中の呂布の強さをこの誰よりも買っているだけ。
そしてもしもあと少しでも長く呂布の側にいたならば、その力を呂布のために使っていただろうとも確信している。

(最期の時、すでに華佗様の処置を受けた私の体は限界でした。
 ですが、半人半機の奉先様を支え、軍神五兵を作り出した公台殿なら私の命を繋ぐこともできたかもしれません。
 もしそうなっていたなら、私は奉先様のためにこの匕首を振るい、劉備殿や曹操殿、あるいは漢の帝すら殺めていたかもしれません)

それを防ぐために貂蝉は自ら命を絶ち、忠義の女としてその生に幕を下ろしたのだ。

(王允様。私はあなたに受けた恩義に報いるために、逆賊董卓を討つ策を成し、そして逆臣呂布のもとで稀代の暗殺者が生まれることを防ぎました。
 義士貂蝉の生は終わり、これよりは一人の女として歩ませていただきます)

すでにその第一歩は踏み出した……否、踏み出させた。
マスターである男の背中を押し、戦場へと身を投じさせた。

(『姦計・美女連環(そのび、あらがいがたし)』。マスターの思考を操り、戦いへの躊躇を払いました。
 私たちが聖杯を手にするために、そして何よりあなたの人生を取り戻すために全力を尽くしていただきましょう)

美女の囁きにより、男の意思は闘争へと傾いた。
彼らはひたすらに聖杯を目指して戦うだろう。



【クラス】アサシン
【真名】貂蝉
【出展】三国志演義
【性別】女
【属性】混沌・中庸
【パラメーター】
筋力C 耐久EX(通常はDに相当) 敏捷C 魔力A 幸運A 宝具B

【クラススキル】
気配遮断:C
サーヴァントとしての気配を絶つ。
王允による教育と、取り込んだ英霊の肝、間近で見てきた裏切りの将の影響により多少は暗殺者としての適性を持つ。
後述の宝具発動中のみ効果を発揮する。

【保有スキル】
自己改造:EX
自身の肉体に、まったく別の肉体を付属・融合させる適性。
稀代の名医にして魔術師、華佗の手によって身体能力の向上や整形を施され、さらに西施の美貌と荊軻の肝……中華の歴史上でも指折りの美女と侠客の亡骸の一部を移植された。一説には美女二人の一部を移植したのだとも伝わる。
それによって彼女の起源や属性は歪み、同時に史上稀にみる胆力と容姿を兼ね備えた女傑となった。
通常このスキルのランクが上がればあがる程に正純の英雄から遠ざかっていくのだが、彼女の英雄としての在り方にはこのスキルが欠かせないものであるため霊格の低下には繋がらない。
彼女にとってこのスキルはむしろ黄金律(体)や天性の肉体に近いそれかもしれない。

諜報:A++
このスキルは気配を遮断するのではなく、気配そのものを敵対者だと感じさせない。
A++ともなれば味方陣営からの告発がない限り、敵対していることに気付くのは不可能である。
ただし直接的な攻撃に出た瞬間、このスキルは効果を失う。

フェロモン:A++
フェロモンとは動物の体内から分泌・放出され、同種の他個体の行動や生理状態に影響を与える物質の総称のこと。
貂蝉のそれは正に傾国の美女という他ない、理性で抗いがたい本能的な欲望を掻き立てる。同性だろうが性差を超える。
ここまでいくと誘惑ではなく魔術、呪いの類である。
対魔力で抵抗可能だが判定次第。
オンオフは利かないが、強弱のコントロールは可能であり、平時は周囲への影響を抑えている。
二人の反英雄を魅了するためだけに生み出された、三角関係からの破滅を狙う傾国。
二人の英雄の力をその身に取り込んだ、三人で一つの英雄。
偶然にも生まれた三位一体の美は「 」にも届き得る魔性と化した。

傾国の智慧:A+
王允や華佗に学んだ、美女連環をなすための知識。
閨での技能はもちろんのこと、時に呂布につき従うための魔術知識も持つ。
星を読み未来や過去を占う、琴や笛を奏でることで敵の攻撃の命中率を下げる、詩を謡うことにより味方の傷を癒す、舞踊によって幻覚を見せるなどを可能とする。
最も得意とするのは星読みである。
なお楽器の演奏、詩吟、舞踊、叡知の全てが貂蝉の美しさを引き立てるものであり、ただ披露するだけでもスキル:フェロモンに大幅なプラス補正を発生させる。
ちなみに彼女が最初に学んだ技能は暗殺術であった。
董卓と呂布、そのいずれが残っても世は乱れると予期した王允は残ったいずれかを貂蝉に暗殺させる手筈だったのだが、彼女は手にした匕首を呂布ではなく自らの胸に突き立てた。


【宝具】
『姦計・美女連環(そのび、あらがいがたし)』
ランク:D 種別:対国宝具 レンジ:0~99 最大捕捉:上限なし
董卓と呂布に対して仕掛けた計略・逸話の再現。陽の眼を持つ女の対となるような閉月美人。
詩吟、舞踊、弦楽、会話や邂逅……何らかのきっかけで彼女のとりこになった者の思考を操る。
意志の弱い者、対魔力を持たないマスターや一般人は完全に操ることもできる。
強い意志を持つものは自在に操り人形とすることはできないが、その思想に反逆の意思を植え付け、判定によってはスキル:狂化や反骨の相を獲得させ、敵味方も主従も入り乱れた戦乱へと導く。
まさしく傾国の美女、聖杯を巡っての戦争を貂蝉という一人の女を奪い合う闘争にまで貶めるのだ。
スキル:諜報とフェロモンの究極、知性と情欲あるものには抗うことのできない衝動を引き起こす『この世、全ての欲』にいずれ辿り着きかねない魔性の宝具。

『再臨・不還匕首(ただ、あやめるのみ)』
ランク:B 種別:対人宝具 レンジ:0 最大捕捉:1人
古代中国の名刀、姉妹剣の片割れ干将の矛先三寸を元に造られた匕首である。
かつて荊軻が始皇帝暗殺の場において用いたものであり、そして貂蝉が自害に用いたもの。
真名解放により貂蝉は自分を殺す……ただ目的のために動く戦闘機械となる。
発動中はCランク相当の気配遮断スキルを獲得し、敏捷が1ランク向上、さらに精神干渉の一切を無効化する。
取り込んだ荊軻の肝の影響と、呂布の戦場での活躍を見て学んだ知識があり、その戦闘能力はアサシンとしては一流の域に達する。

【weapon】
  • 魔眼殺し
視線一つで男を惑わす貂蝉は魔眼殺しの眼鏡を身に着けることで無差別の魅了を避けた。
ターゲットである董卓と呂布以外の男が関わるのを少しでも避けようとした苦肉の策。
装備中はスキル:フェロモンのランクが1ランク低下する。
しかしそれでもなお貂蝉の美貌は兵士、宦官を問わず多くの男を惑わし、むしろ眼鏡をつけている方がいいという男もいたとか……?
なお通常の眼鏡としての機能もあり、低下した視力を補っている。

【人物背景】
後漢時代末期の政治家王允の養女であり、飛将軍と謳われた猛将呂布の妻。
その正体は董卓、呂布の二人の仲を裂くために産み出された存在…ある種のキョンシーやホムンクルスに近い人造人間である。
王允の侍女の一人が名乗りを上げ、華佗が術式を振るい、西施と荊軻の亡骸を利用して産み出した。
シルクロードを渡ってきた欧州系の少女がベースとなったために中華ではまず見ない褐色の肌に銀色の頭髪の妖しい美貌を持つ。
董卓に取り入るために女としての教養も厳しく教え込まれ、美女連環の計は実行された。
しかし当然無理な改造の対価は大きかった。
視力は低下し、感情の機微は薄れ、寿命は大きく縮み。
呂布が董卓の暗殺に成功したその夜に彼女の機能は限界が近づいていた。
残された主人からの命は一つ、世を乱すであろう呂布の命を隙をついて奪うこと。僅かな時でもそれをなすには十分な猶予だった。
呂布は貂蝉には心を許している。
近くで呂布の戦いを見て学び、一流の暗殺者となった。
重ねられた改造により感情の薄れた貂蝉ならば恐れも戸惑いもないはず。
……戦場から帰還した呂布が寝室を訪れると、自らの胸に匕首を突き立てた貂蝉の亡骸があった。
育ての親への恩義と、芽生え始めた淡い恋心。
胸に宿ったその二つのどちらをとることもできず、諸共に殺めることを彼女は選んだ。
その最期は、逆臣呂布の愛妾にして彼と並び立つであろう暗殺者を仕留めた忠義の士であり、同時に夫の暗殺を企てた不埒者を命を懸けて排除した良妻の姿であった。

【特徴】
褐色色の肌に銀色の頭髪、魔眼殺しの眼鏡をした眼鏡っ娘。
重ねた改造によりアサシンにしては比較的高めのステータスだが、見た目はたおやかな乙女そのものである。
ラニ=Ⅷが成長して殺生院キアラばりの色気を醸すイメージ。
ちないに耐久のEXというのは閨でのみの判定で、猛将呂布の全力も受け止め、さらに乗りこなすほどの女であるということ。
華やかな装いの漢服が基本だが、男に気に入られることが最大の武器であるためその場と人のニーズに合った現代風の服を着ることもする。
露出だって厭わないし、必要ならぱんつ 履かせ ない。
なお荊軻にあやかってか動きやすさを重視してかミニだったりスリットが入っていたりと脚を出した服装を好む。

【サーヴァントの願い】
呂布と再会し、戦乱とも陰謀とも無縁な平和で幸せな家庭を末永く築く。

【マスター】
ウェザー・リポート@ジョジョの奇妙な冒険

【マスターとしての願い】
失くした人生を取り戻す。

【weapon】
能力に依存。

【能力・技能】
いわゆる超能力者、スタンド使い。近距離パワー型のスタンド、ウェザーリポートを有する。
スタンドとしてのステータスは破壊力 A スピード B 射程距離 C 持続力 A 精密動作性 E 成長性 A
スタンドのエネルギーを魔力の代替とする。持続力は高いので優秀なマスターとなる。
能力は天候を自在に操ること。
自分の周囲に雲を発生させて雨や雷を起こす、天候そのものを操って大雨を降らせる、 竜巻を起こしてヤドクガエルを降らせるなど多岐にわたる。
気象現象であるならば風速時速280kmのハリケーンを巻き起こすなどの規格外の事象もなし得るかもしれない。
単純な気象現象にとどまらず、空気の層を雲のようにまとって宇宙服としたり、空気の濃度を変化させて生物を殺害するなど幅広く応用も利く。

記憶とともに封じられているが、ヘビー・ウェザーという秘められた能力がある。
オゾン層の密度を操作し、太陽光線の屈折率を変化させ、天然のサブリミナル効果を持つ悪魔の虹を作り出す。
その光に触れた者は自分が「カタツムリ」になると思い込むようになり、実際に身体が段々とカタツムリ化していく 。
カタツムリになっていくと動きが遅くなり、また身体が異常なほどに柔らかくなり身体機能が著しく低下する。
塩を浴びれば溶け、またマイマイカブリなどは天敵になる。
カタツムリ化した者に触れた者もカタツムリになるため、伝染病が広がるように被害も広がっていく。
ウェザーにも制御はできず、止めるには彼を殺すしかない。

だがあくまで潜在意識を刺激し、思い込みによって形を変える能力。
極東の伝承にある少女のような、竜に転じてしまうほどのより強い思い込みを持つものなら全く効かないかもしれない。

【人物背景】
本名はドメニコ・プッチ。
ローマ法王を出したほどのヴェネチアの名門の血を引くプッチ家に双子の次男として産まれる。
産まれたその日にある事件が起きていた。
同じ産院に入院していた赤子が一人死亡し、その母親は我が子の死を受け入れることができず、死体とドメニコを入れ替える。
それにより記録上ドメニコ・プッチは死亡し、彼はウェス・ブルーマリンとして生きていくことになる。
16年、心身ともに逞しく健やかに育ったウェスは一人の少女と恋に落ちる。
少女の名はぺルラ・プッチ。生き別れた実の妹であった。
当然二人はそのことを知るはずもないが、一人だけ知っている人物がいた。
エンリコ・プッチ、ぺルラとドメニコの実の兄だ。
エンリコは神学校に通う神父の卵であり、偶然にも赤子をすり替えた母親の告解を聞いてしまっていた。
血の繋がる弟妹が恋愛関係にあることは倫理として、なにより信じる神の道の上で許されることではない。
しかし信徒の告解を漏らすこともできず、どうやって円満に解決するか悩んだエンリコは私立探偵を雇い、二人を別れさせようとする。
エンリコの知らなかったことが二つあった。
その私立探偵は過激な黒人差別主義者であったこと、ウェス・ブルーマリンの育ての父親……書類上は血のつながった実の父親が黒人であったこと。
探偵はウェスに瀕死の重傷を負わせ、育ての親の家に火までつけ、さらにはこの依頼がペルラの兄からのものであることを告げる。
共にいたぺルラも暴行を受け、さらにウェスは殺されたと思った彼女は湖に身を投げ自殺。
その後ウェスは息を吹き返すも、強い怒りと絶望に囚われる。
自らも命を絶とうとするが、ぺルラの死を引き金に様々な因果が重なって目覚めた能力ウェザー・リポートの暴走により全てに失敗する。
さらに強い絶望に囚われ、怒りの能力ヘビー・ウェザーによってエンリコの雇った探偵やその協力者を町中を巻き込んで殺害していく。
カタツムリと死体の山を築き、ついにエンリコと再会。
ぺルラの敵をとろうとするが、エンリコに自分たちもまた血のつながりのある兄弟だと告げられ動揺し、その隙をつかれて敗北を喫する。
エンリコもまた能力に目覚めており、その力で記憶の殆どを抜き取られることになった。
恋人を奪われた怒りと絶望も忘れたことでヘビー・ウェザーは封印された。
以後彼は過去のない男、ウェザー・リポートとして生きていくことになる。
そしてエンリコ・プッチと因縁ある仲間たちと出会い、再び兄との数奇な戦いに挑むことになるが、このウェザーはそれ以前の時期からの参戦である。
エンポリオや徐倫といった仲間との出会いは未だなく、思い出のない世界に対する思い入れは極めて薄い……僅かな誘導で聖杯を求める殺し合いに身を投じてしまうほどに。

時系列順


投下順


Character name Next→
ウェザー・リポート :WINter soldiers
アサシン(貂蝉)

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最終更新:2016年11月27日 21:47