第2回公開弁論の様子
開催場所
大阪地方裁判所
第1007号法廷
令和元年11月14日 11時~
参加者
|
裁判官 |
3名 |
|
原告側 |
|
|
原告代理人 |
2名 |
|
原告(元在園児保護者) |
1名 |
|
被告側 |
|
| A |
八尾市 代理人 |
3名 |
| B |
さくら会・監事1名 代理人 |
1名 |
| C |
元理事長夫妻 代理人 |
1名 |
| D |
元理事1名・理事2名・監事1名 代理人 |
1名 |
| E |
評議員5名 代理人 |
1名 |
| F |
評議員2名 代理人 |
1名 |
| G |
元理事1名 代理人 |
1名 |
※上記の代理人とは弁護士資格を有する者の事です。
流れ
※被告が複数のグループに分かれている為、便宜上アルファベットで表記を致します。
(1)G(元理事1名)より書面が提出をされました。
内容は、第1回においてBより提出された内容に似ていました。
要約すると、
①原告(以下 保護者)の言う「保育を受ける権利」とは何?
②保護者の損害に対して、理事にどんな責任があるのか良く分からない。
と言う者でした。
詳しくはこちら
【G(元理事1名)提出書面】をご覧ください。
(2)原告が第1回にA(八尾市)及びB(さくら会・監事1名)から提出された書面に対しての反論を提出する
※要約した者は下記にて記載
(3)被告B(さくら会・監事1名)&被告C(元理事長夫妻)が口頭にて自身の責任がどこに存在するのか「分からないのでもっと説明をして欲しい。」と更に具体的な説明を求める。
(4)原告が「訴状と上記(2)で提出した書面を確認した上で自分達の問題点が不明瞭であるのならば、分からないという事が問題であると考えるので、『自分達の責任の所在が分からない』という書面を提出するべきである。」と求めた。
(5)裁判官が被告B(さくら会・監事1名)に対して「原告よりそのように求められていますが、被告Bはどうされますか?」と尋ねる。
(6)被告B(さくら会・監事1名)は「それでは、次回までに精査し、当方の主張を行います。」と答弁した。
(7)上記のやりとりにより、第3回の日程は被告B(さくら会・監事1名)の主張が提出されてからとなり、被告B(さくら会・監事1名)の希望日以降となり【令和2年1月17日(金)15時30分~ 大阪地方裁判所 第1005号法廷(法廷未定)にて】と決定した。
以上が第2回公開弁論の流れでした。
(2)にて原告より提出した文書の要約
被告B(さくら会・監事1名)に対する反論(要約)
質問1 さくら会(以下 保育園)が保護者に対してどのような加害をしたのか?
A. 福祉法人として、利用者や世間の信頼を得る為にその時期に応じた適切な対応をしなかった事。
質問2 保護者の被害とは何なのか?
A.一般的な保育園で考えられる水準の保育を受けられなかった事。
利用が約束されていた期間の継続的な利用が出来なかった事。
職員による疑いが生じた後に十分な説明や対応がされなかった事。
質問3 保育園の加害行為と保護者の被害に因果関係はあるのか?
A. 職員による不適切行為の疑いが生じた場合に、適切な対応をしなければ、教育保育の水準を保てず、事態を放置していれば保護者や職員の信頼を失い、健全な園運営ができなくなる社会通念上、通常予測できることである。
ましてや、犯罪行為と思われる疑いが加わる本件では、結果を予測できないことは異常である。
そして、休園という事態に陥れば、原告を含めた多数の保護者や園児に多大な精神的苦痛を与えることは、一般社会通念上、予測できることであり、因果関係があることは明らかである。
質問4 保護者が保育園に求める債務の発生要因は、利用契約を主にしているのか?
A. 利用契約が主ではあるが、八尾市の利用調整を経て利用が決定したことも債務の発生要因として考えている。
質問5 保育園にどのような債務不履行があったのか?
A.①一定水準の教育保育の質を確保しなかった事。
②園児に対する不適切行為が行われていた疑いが生じた事。
③疑いが生じた場合に十分な調査や説明を行わなかった事。
④再発防止策を講じなかった事。
⑤園児が就学前まで教育保育を受ける事が出来なかった事。
質問6 監事の職務遂行においてどのような重大過失または悪意があったのか?
A. 監事として法人業務を監督すべき職務を遂行せずに、何らの適切な対応をとらなかったことは、任務懈怠であり重大過失または悪意があった。
質問7 監事の職務行為と損害に因果関係はあるのか?
A. 監事が職員による疑いが生じたのを知って以降、理事会等で法人が十分な調査や説明、再発防止策を講じるように提言、監督をおこなっていれば休園という非常事態は回避できたはずである。
また、質問3の回答にあるように適切な対応を行わなければ、本件のような事態を招くことは充分に予想出来る事なので、監事の職務懈怠と損害の発生には因果関係がある事は明らかである。
被告A(八尾市)に対する反論(要約)
八尾市の児童福祉法24条に対する解釈論が失当である
八尾市は児童福祉法24条1項と2項の文言の違いのみを強調して権利性を否定しているが、杜撰な解釈である。
認定こども園は幼稚園と保育所の両方の性質を兼ね備えるものとして、基本的に双方の高い側の水準を引き継ぐものとして法整備を行われた。
保育所の保育水準が保証されることは勿論、従来の保育を受ける権利以上の権利保障がなされるというのが立法者意思である。
2013年3月21日開催の参議院厚生労働委員会において、
「認定こども園であっても、保育所と同様の利用調整を行うことから、保育所と同様の権利性が利用者にある事を前提に保育所と同様の処分性がある。」
という趣旨の答弁がなされている。
また、内閣府が作成した「自治体向けFAQ(第17.2版)]において、認定こども園の利用者に処分性が認められるか?という問いに対して
「直接契約の施設であっても、利用調整の結果は事実上入所の可否を左右するものであり、処分性があると考えられます。」
と回答されいる。
児童福祉法24条3項にて、市町村は、保育所と同様に認定こども園等の利用についても「調整」することとしている。
保護者は利用調整の結果をもって保育所や認定こども園を利用する事が可能となる。
八尾市の運用においては、保育所と認定こども園とで特段の区別をせずに利用調整(決定)がされている。
最終更新:2019年12月21日 20:33