ロンドン旅行二日目の夜
私は今、少し遅めのシャワーを浴びている
さっき目が覚めて、唯先輩とグルグル追いかけっこをして、隣の部屋から帰ってきたところだった
ザァァァ
少し汗かいちゃったからシャワーが気持ちいい
昨日の夜中に見た唯先輩のノートが頭から離れない
梓「唯先輩、私のこと好きだったなんて・・・」
思わぬ形で唯先輩の思いを知ってから、まだ気持ちの整理が付いていない
私は・・・唯先輩のこと好きなのかな・・・
分からない・・・
今日ホテルに帰ってきた時、私にキスしようと飛び込んできた唯先輩に肘打ちしちゃった
勘違いだったとはいえ、やっぱり無意識的に唯先輩を避けてるのかな
だってしょうがないよね・・・
いくら唯先輩が私のことを好きでも、私と唯先輩は女の子同士だし・・・
梓「私、そういうのじゃないです・・・」
そう、私はそういうのじゃないんだから・・・
でも・・・さっき目が覚めた時、唯先輩がいなくて凄く寂しかった・・・
唯先輩が私を置いてどこかに行っちゃったのかと思った
無意識のうちに、唯先輩を求めて探しに行ってた・・・
唯先輩と再開できて抱きつかれた時、意識しすぎたせいもあって気を失いかけちゃった
あの時、唯先輩の唇近かったな・・・
唯先輩の唇・・・
どんな感触なのかな
唯先輩とキス・・・したいな・・・
もう強がりはやめよう
女の子同士だから、今まで考えないようにしてたけど
梓「やっぱり私、唯先輩のこと・・・好き」
もっと、ずっと唯先輩と一緒にいたい。卒業して終わりなんて嫌
うん、覚悟を決めよう
このロンドン旅行中に、唯先輩に思いを伝えるんだ
ホテルの部屋のカーテンを開けると、ロンドンの夜景が広がっていた
唯「うわぁ・・・綺麗」
まるで今の私の気持ちを癒してくれるかのよう・・・
『梓「私、そういうのじゃないですっ」』
あずにゃんは普通の女の子なんだ。
女の子に恋してる私の方がおかしいんだ・・・
あずにゃんの肘打ち・・・色んな意味で効いたな・・・
今でも胸が痛んでるよ・・・
唯「あずにゃんLOVE・・・か」
はぁ、昨日までの私が馬鹿みたい
あずにゃんへの曲の歌詞・・・どうしよう・・・
あずにゃんへの大好きな気持ちを曲に詰め込もうと思ってたのに、これじゃあずにゃんに引かれちゃうね
かといって別な歌詞も全然思い浮かばない
それに今の私じゃ、あずにゃんにどんな曲を送っても思いが届きそうにない
こんなんじゃ曲なんて出来っこないよ・・・
じゃあ・・・この旅行があずにゃんとの最後の
思い出になるのかな・・・
ガチャ
シャワー室から出ると、唯先輩が窓辺に立っていた
唯「あ、あずにゃん」
梓「唯先輩、起きてたんですか」
唯「うん、ロンドンの夜景が綺麗なんだ」
梓「夜景、ですか」
唯「・・・あずにゃんも一緒に見ない?」
梓「は、はい。見たいです」
駄目だ。私まだ唯先輩を意識してる。
梓「失礼します。。。わぁ、凄いですね」
唯「凄いよね~。ロンドンがロンドドーンって感じで」
梓「も~なんですかそれ」クスクス
しばらく夜景を見つめる私達
こんな綺麗な景色を唯先輩と見られるなんて夢みたい
ふと唯先輩が語りかけてきた
梓「なんですか、唯先輩」
唯「ありがとね。あずにゃん。」
梓「はい?」
唯「ロンドン旅行、一緒に来てくれて」
梓「え、、」
唯「私ね、卒業前に最後にあずにゃんと何かしたいと思ってたの」
唯「卒業したらあずにゃんと離れ離れになっちゃうしさ」
唯「最後に・・・いい思い出になったよ」
唯「ごめんね変なこと言っちゃって。私もう寝るね」
唯先輩が私から去ろうとしている・・・
そんな、最後なんて嫌・・・
頑張れ私、ここを逃したら、もう唯先輩が遠くに行っちゃう
梓「・・・唯先輩!」
唯「ん、なに?」
梓「最後だなんて・・・そんな寂しいこと言わないでください!」
唯「あずにゃん・・・」
唯「え、でも・・・」
梓「私・・・唯先輩のこと、好きです!」
唯「え・・・?」
梓「好きです、大好きです」
唯「嘘・・・でしょ・・・」
梓「ほんとです。嘘なんて付きません。」
唯「だって・・・私達、女の子同士なんだよ?」
梓「分かってます。」
唯「それでも、いいの・・・?」
梓「はい。・・・そんなの関係なく、私は唯先輩が好きです。」
私はもう決めたんだ。もう迷わない。
唯「あずにゃん・・・」
唯「私もね、ほんとはあずにゃんとずっといたい・・・」
唯「あずにゃんと離れたくないよ」
唯「私も、あずにゃんのこと、好き・・・!」
梓「唯先輩・・・」
唯「あずにゃん・・・///」
梓「・・・唯先輩、これからも私達は一緒ですからね」
唯「うん・・・あずにゃん・・・ありがとう・・・」グスッ
梓「もう、泣かないでください」
唯「だって、あずにゃん、自分はそういうのじゃないですって言ってたから・・・」
唯「あずにゃんが私の気持ちを知ったら、あずにゃんに嫌われちゃうのかなって・・・」
唯「だから私、この旅行が終わったら・・・あずにゃんとお別れしようと思ってたの・・・」
梓「唯先輩・・・」
梓「唯先輩、ごめんなさい」
梓「私、ずっと自分に素直になれなくて、唯先輩に迷惑かけてばかりで・・・」
唯「ううん、素直になれなかったのは私も同じだよ・・・」
唯「でも、あずにゃんの肘打ちとあの言葉は結構効いたな・・・」
梓「あ、あれはですね・・・私が唯先輩を意識しすぎちゃっただけです///」
梓「それに唯先輩も悪いです。いきなりキスしようと迫られたら誰だって拒みます。」
唯「え?・私のせい?」
梓「そうじゃないですか」
唯「ぶー、あずにゃんが勝手に勘違いしただけじゃん」
梓「うっ・・・それもそうですけど・・・」
唯「じゃあさ、あずにゃんはどんなキスの誘われ方ならいいの?」
梓「・・・そうですね・・・」
梓「ちゃんとお互いの気持ちを確認しあった上で、ムードのある場所でなら・・・」
唯「・・・じゃああずにゃん、今はどう、かな?」
梓「今・・・ですか?」
唯「うん、今、この場所で。」
唯先輩の顔が少し真剣になる
唯「あのキスの勘違いのおかげで、私達は思いを伝え合うことができたけど・・・」
唯「だから、今度は勘違いじゃなく・・・ちゃんとあずにゃんとキスしたい」
梓「唯先輩・・・」
こんなに綺麗なロンドンの夜景の中
お互い告白した場所で・・・大好きな人とファーストキスなんて・・・
唯「あずにゃん・・・いい?」
梓「は、はい。」
梓「お、お願いします///」
唯「・・・今度は肘打ちしないよね」
梓「もう、するわけないじゃないですか」
唯「ごめん冗談だよ」クスッ
梓「も~」
唯「・・・じゃあ、今度こそ行くよ・・・あずにゃん・・・」
梓「はい・・・唯先輩・・・」
唯先輩が私の肩に手を置いてきた
でもすぐに次の動作には移らず、しばらくお互い見つめ合った状態になる
唯「・・・」
梓「・・・」
お互い嬉しさと期待と緊張が入り交じった顔。
真剣な顔の唯先輩は、やっぱりかわいくってかっこいい
そんな唯先輩に見つめられたら、恥ずかしくて目を逸らしそうになる
でも、唯先輩をもっと見続けたい欲求が勝って、私は顔を赤くしながら唯先輩を見つめ続けた
唯先輩はそれを感じ取ったのか、私を包み込むかのように優しく微笑んでくれた
ああ、すごいなぁ唯先輩は・・・
どうしょう、唯先輩を好きな気持ちが止まらない・・・
唯先輩とキス・・・したい・・・
私は目をつむって唇を唯先輩に向けた
そして、ロンドンの夜景が広がるホテルの一室で、私と唯先輩は初めてのキスをした。
唯「キス・・・しちゃったね」
梓「はい///」
唯「これからは恋人同士だね、あずにゃん」
梓「///」
梓「唯先輩・・・好き、大好き・・・大好きです」ダキッ
唯「うん、私も好きだよ、あずにゃん・・・」ギュー
唯「って、うわ、あずにゃん体冷えてるよ!」
梓「あ・・・シャワー上がったばかりだったから・・・」
唯「大変だよ。あずにゃん風邪ひいちゃうよ。もう寝よ」
梓「え、でも・・・もうちょっとこうしていたいです・・・」
唯「だめ。あずにゃんの体が一番だよ」
梓「・・・分かりました」
唯「じゃああずにゃん、今夜は一緒のベッドで寝よ。それでいい?」
梓「一緒のベッド・・・ですか?」
唯「そうだよ~」
梓「じゃ、じゃあ・・・お願いします///」
唯「あずにゃん、こっちへおいで」
梓「失礼します・・・」
唯「あったかいあずにゃん?」
梓「はい。唯先輩とってもあったかいです」
唯「ふふ、あったかあったかだね。あずにゃん」ギュ?・
梓「あったかあったかです。唯先輩」ギュッ
唯「あずにゃん・・・」
梓「唯先輩・・・。私、あったかくてなんだか眠くなってきちゃいました」
唯「うん。私も眠くなってきちゃった。一緒に寝よ」
梓「・・・でもなんだか眠るのが怖いです」
唯「え?」
梓「唯先輩、私さっき起きた時すごく怖かったんですよ」
梓「起きたら唯先輩がいなくて」
梓「私一人取り残されたみたいで・・・」
梓「また起きたら私一人になってるんじゃないかと・・・」
唯「あずにゃん・・・」
唯「ごめんねあずにゃん。あずにゃんの気持ちも知らずに」
唯「今度はずっとあずにゃんの傍にいるからね」ギューナデナデ
梓「約束ですよ・・・」
唯「じゃあお詫びにまた子守唄歌ってあげよう」
唯「ね~んね~んころ~り~よ、おこ~ろ~り~よ~」
梓「もう・・・どこにも行っちゃ・・・やです・・・」
梓「私の目の届く範囲にいてください・・・」
梓「スースー・・・」
あずにゃん、寝ちゃった
唯「おやすみ、あずにゃん・・・」
大丈夫だよあずにゃん、私はどこにもいかないからね
そうだ、あずにゃんに送る曲はそういう感じの曲にしよう・・・
卒業は終わりじゃない、これからも一緒だよって曲・・・
ふわぁ・・・なんだか私も眠くなってきちゃった
あずにゃんの寝顔・・・かわいいなぁ・・・
梓「・・・ゆいせんぱい・・・」
え?
梓「・・・じゃあゆいせんぱいのことなんてよべば・・・」
え、何?寝言?
あずにゃんもずっと私のこと考えてくれてたんだな・・・
あずにゃんは勇気を出して私に思いを伝えてきてくれた
だから、私も頑張って曲に思いを乗せてお返ししないとね
待っててねあずにゃん、きっとかっこよくって凄い曲が出来上がるから
あずにゃんは私に大好きって言ってくれた
なら私は大大大好きってお返しするよ
あ、今のフレーズ歌詞にいいかも・・・
ふふ、こりゃワールドワイドでラブサスペンスな曲が出来ちゃうね・・・
zzz
END
- うおー!カンドー! でも映画、このシーンカットしてたってことでいいのかな? -- (あずにゃんラブ) 2012-12-29 22:05:33
最終更新:2012年09月11日 05:55