ヴーン…
電子レンジの中でくるくるまわるコップを楽しそうに見つめるゆっくり霊夢
「…うー♪」
チーン
「ほら、ホットミルクだよ」
取り出したコップをゆっくり霊夢の前におく
「ほかほか!んぐんぐ、うまうま♪」
とてもご機嫌な様子
「これは『電子レンジ』っていってね、冷たいものでも中に入れてチンすればほかほかになるのさ」
「でんしれんじ?すごい!くるくるしてほかほか!」
その場でピョンピョンと飛び跳ねて大はしゃぎだ
「
ゆっくりもほかほかする!ちんして!」
頼みのまま電子レンジの中にゆっくり霊夢をいれる
「うー、うー、でんしれんじ♪でんしれんじ♪」
万延の笑みを浮かべて新しく覚えた単語を連呼するゆっくり霊夢
わくわくが様子に微笑みながら、俺は電子レンジのドアを閉める
「ゆっくりするね!」
受け皿の上で跳ねるゆっくり霊夢を横目に、俺はスイッチを入れた
ピッ…ヴーン
受け皿が回転し、ゆっくり霊夢はオレンジ色のライトに照らされる
「ゆっ♪ゆっ♪ゆ゙ぐっ!…」
途端、硬直するゆっくり霊夢
「…ゆッ…ゆッ」
体がプルプルと小刻みに震えると、全身から吹き出るような汗が流れていく
次第に目は血走り、顔にびっしりと血管が浮きでてくる
「…ァ゙…ァ゙」
白目を剥き、ギリギリと強烈な歯軋りをならす
ゴポゴポと噴出す涙、涎は徐々に泡へとかわっていく
「んふー!…んふー!」
鼻息をあらげる
バン!
バン!
電子レンジのドアに猛烈に体当たりを繰り返す
だが内側から開くことは無い
「んふー!んふー!!」
激しくなる呼吸
「んんん゙ん゙ん゙ん」
ガタガタと、強く電子レンジを強く揺らす
「んん゙い゙い゙い゙い゙い゙ィ゙っ!!」
ツー、とつたう鼻血
するとプツリとなにかの糸が切れたかのように動くのが止まり、静かになる
ヴーン…チーン
ドアを開け、皿を取り出すと
「…ンカッ…ンカッ」
と、体を斜めに傾けながらも、まだ弱く呼吸は続いていた
右目はこちらを見ているものの、左目は完全に白目を剥き、まぶたは痙攣している
俺は熱いお茶を入れると、皿をもってリビングに向かった
血の文字は餡に脳内修正するのです
最終更新:2008年09月14日 09:16