「油ああああああ!」
俺は森で
ゆっくりしているゆっくりを見つけると即座に油をぶっ掛けた!
ゆっくり達は途端にゆっくり出来ない表情になって騒ぎ始める。
「ゆゆっ!なにこれ!?ぬるぬるするよ!?」
「それに、すごくすべるよ!?」
「「なんかしらないけど、ゆっくりできないよ!」」
そんなことを抜かすのはゆっくりれいむとゆっくりまりさ。
ようやく俺の存在に気づくと、ぷくぅっと頬を膨らませて怒りを露にする。
俺が油をかけるところを見たわけでもないのに酷い言いぐさだ。
まあ、正解なんだけどな。
「ぬるぬるはおにいさんのしわざだね!」
「はやくもとにもどしてね!これじゃゆっくりできないよ!」
「それをどうにかする方法はただ一つ!ドスまりさに舐めてもらうことだ!!」
勿論、嘘八百である。
俺の目的は大方の予想通りドスまりさ虐待だ。
しかし、ここの森のドスまりさは不可視能力を持つかなり高等なドスらしい。
「ゆゆっ!だったらはやくどすになめてもらうんだぜ!」
「ゆっくりいそぐよ!」
不可視能力はゆっくり同士だと効果を発揮しない。
しかし、森のゆっくりでない限りそもそもドスが何処にいるかも分からない。
というわけで・・・俺はあの2匹の道案内をお願いしたと言うわけだ。
そんなわけであっという間にドスのもとに到着。
しかし、あんな訳の分からないものとまともに遣り合おうと考えるほど俺は馬鹿ではない。
集落の場所を一旦把握したところで、家にしこたま用意しておいた油を取りに戻った。
「みんな!ゆっくりぐっすりのじかんだよ!」
で、ゆっくりどもが寝静まった後、俺は家から運んできた300リットルにも及ぶ油を奴らの集落にぶちまけた。
翌朝、ドスまりさが目を覚ますと集落の地面がぬるぬるしていた。
元気良くおうちから飛び出してきたまりさはすってんころりん、何の前触れもなく転んでしまった。
更に、いつも朝も早くからすりすりいちゃいちゃしているありすとれいむが泣きじゃくっていた。
なんでも「ほっぺがぬるぬるですべってちゃんとすりすりできない」らしい。
しかも、このぬるぬる・・・なんか臭い。
その臭いにやられた、体の弱いぱちゅりーが痙攣していた。
元気良くおうちから飛び出してきた他のゆっくりも滑って転ぶ。
家族で愛情表現をしようにもろくにすりすりが出来ない。
今までに経験したことのない異常事態にドス以外のゆっくりが一斉に泣き出してしまう。
「う~?あまあまがいっぱいいるどぉ~♪」
「「「「「いっぴゃいいるど~☆」」」」」
「みんなでたべるど~!」
「えれがんとなでな~だど~♪」
更に不運なことにまともに動けないものばかりの群れをれみりゃが空から襲撃してきた。
「「う~、うぎゃ!?」」
「「「「「うぎゃ!?」」」」」
「いだい、いだいどおおおおおお!?」
が、なんと、地面に降り立ったれみりゃまでもが転んでしまった。
ぬるぬるのせいで起き上がることが出来ず、じたばたとあばれるれみりゃ達。
その姿に集落のゆっくり達は脅威が去ったことを悟り安堵するが・・・
「「「ゆっくりしね!」」」
なんと、今度はゆっくりふらんまで現れた。
そして、さっきのれみりゃ同様に地面に降り立った瞬間、転倒した。
「「「ぎゃっ!?」」」
再び危機は去ったかに見えたが・・・・・・
「「「「「「「「「「「んほおおおおおおおお!!」」」」」」」」」」」
今度はレイパーありすがやってきた。
が、群れの仲間は誰一人として全く動じなかった。
オチが見え透いていて狼狽しようがなかった。
「「「「ゆぎゅ!?」」」」
「な、なんなのごのぬるぬる!?」
「ぜんぜんどがいはじゃないわ!?」
予想通り、ありす達もぬるぬるに嵌ってしまった。
しばらくはそれでも欲求不満を解消するために近くの同種とすっきりしようとしていた。
しかし、ぬるぬるが滑りすぎるせいで上手くできず、やがてそれも諦めた。
その頃にはれみりゃとふらんも暴れるのをやめていた。
勿論、それは彼女達の意思ではなく、ドスまりさのゆっくり光線によるものなのだが。
何にせよ、ぬるぬるまみれになったゆっくり達は起き上がることも出来ず空を見上げながら思った。
ゆっくりできてるから何でもいいや、と。
最終更新:2008年11月08日 13:09