「あ!お前ら何やってんだ!」
「「ゆ!!!」」
畑での盗みを咎める声に驚く子れいむと子まりさ。
しかしその親れいむは全く動じずに野菜を食べ続ける。
「ゆゆ!みつかっちゃたよおかあさん!」
「たいへんだよ!
ゆっくりできなくなっちゃうよ!」
「だいじょうぶだよ!おかさんにいいかんがえがあるからね!」
こうして三匹のゆっくりは中央の広場へと連行されていった。
ここ「共存区」はその名が示す通り人とゆっくりの共存のための実験施設である。
この施設は地下にあり、その広さは村一つ程だ。そしてこのエリアでは捕食種は扱われいていない。
連れて来られるゆっくりは二種類、加工場で生まれ育った養殖ゆっくりと害獣とされる野生の天然ゆっくりだ。
選択基準は無くどれも無作為に選ばれているが、養殖物は多くが大人しくてある程度落ち着いており、天然物はほとんどがテンプレ通りの性格だ。
この両者、特に天然ゆっくりの悪事防止ためにいくつかの規則が決められている。
「他者の食べ物を取ってはいけない」「他者の家を荒らしてはいけない」などだ。
人にとっては当たり前のことだがゆっくりにとって理解できず、多くの天然ゆっくりが罰を受け、潰されたり加工場に送られたりした。
そして移動と補充を繰り返し、ようやく落ち着いてきた時に例の事件は起こったのだ。
広場にて
「被告、ゆっくりれいむNO.016、NO.017、ゆっくりまりさNO.18。
あなたたちは他人の育てた畑を荒らし、野菜を盗んで食べたことを認めますか?」
「ちがうよ!おちてんだよ!れーむたちがさきにみつけんだよ!」
「おじさんはうそつきだよ!」
「まりさたちはなにもわるいことしてないよ!」
裁判官はやれやれといった顔でそれを聞いていた。
「あの野郎!ふざけやがって!」
「やめておじさん!あんなゆっくりできないこあいてにしないほうがいいよ!」
「どうせすぐにしぬよ!あいてにするだけむだだよ!」
怒りに震える俺をなだめようとするゆっくりたち。
「ではこれはどういうことですか?」
そういって裁判官は小型モニターにある映像を移した。
「ゆ!おかあさんがいるよ!」
「まりさもいる!みんないっしょだよ!」
それは事件発生時の監視カメラの映像だった。あらかじめ畑の数箇所に取り付けられていたのだ。
「この証拠によりあなたたち三匹は罰を受けなければなりません。規約により餡子吸出しの刑です。」
餡子吸出しの刑、それはゆっくりの命と言うべき餡子を生きながらして吸い出されるという過酷な刑の一つである。
「ゆゆ!まだゆっくりしたいよ!」
「ゆっくりいやだよ!おじさんがかわってよ!」
慌てふためく二匹。だがその親は違った。
「そのかみをゆっくりみせてね!」
裁判官から渡された用紙を冷静に読み始める親れいむ。
そして
「やっぱりだよ!たしかにこのかみにはあんこをすいだすとかいてあるよ!
でもれーむたちにきずをつけていいなんてかいてないよ!」
それにより言葉を失う会場の一同。
「やったねおかあさん!またゆっくりできるよ!」
「おかあさんはてんさいだよ!」
「えへん♪」
子供たちに褒められて胸(?)を張る親れいむ。
だが、
がしり!
数人の男たちに後ろから掴まれる一家。
「ゆ!はなしてよ!」
「まりさたちをきずつけちゃいけないんだよ!」
「れーむがうったえちゃむぐ!!!」
男たちは子れいむが言い終わる前に口にホースを突っ込む。
「む!ぐむむ!ぐごぎゅぎゅぎゅぎゅーーー!!!!」
理解できないまま泣きながら餡子を吸い出される子れいむ。
「やめてよね!れーむがしんじゃうよ!
「はやくとめてよね!はやくたすけてあげてね!」
しかし男たちをそれを聞き入れる様子はない。
「がびょびょぴょぼぼぼぼぼお”お”お”お”お”お”お”!!!!」
少しするとその苦悶の顔からは涙は出なくなり、代わりに目から餡子を出し始める。
「ぎょごお”お”お”お”お”!ぎょぶ!ぼぶ!びゅぷ…」
音もなくふわりと落ちて「処刑」が終わった。
「れ”い”む”う”う”う”う”う”う”う”う”う”!!!」
「どお”じでごん”な”ごどずる”の”お”お”お”お”お”お”お”!!!
ぎずづげじゃだべだどい”い”い”い”びゅぴゅぶっ!!!」
「ま”り”ざあ”あ”あ”あ”あ”あ”!!!」
こうして傷つけることなく二匹目の「処刑」が始まった。
前半いらないなぁ、描写薄いなぁと後悔
by.らしい
最終更新:2008年09月14日 05:51