ゆっくりいじめ系2782 マッチポンプ

愛で落ち、且つ一部情景描写を投げっぱなしジャーマン



ここはゆっくりを扱うペットショップ。
店内には固体別に区分けされたショーケースがあり、ピンからキリまで様々な品種、値段のゆっくりが陳列されている。
生憎高級品を買う気も無ければ買う金も無いので、稀少なゆっくりを物珍しさだけで眺めていると、ショーケース越しからではなく、直接響くゆっくりの声が耳に入った。
「ゆっくりしていってね!れいむのかわいいおちびちゃんがもうすぐうまれるよ!」
「ゆっくりしていってね!まりさのだいすきなれいむがおかあさんになるんだよ!」
その方向へ目をやってみると、高い柵のワゴンの中で頭部から茎を生やしたゆっくりれいむと、その番と思われるゆっくりまりさが仲良く寄り添いながら話しかけていたのだ。
ワゴンの下部には手書きのポップで『処分品!二匹セットで500円!』と、原色を使ったけばけばしい文字が書かれている。
それなりに躾けられたゆっくりならば、成体一匹でも5000円はするのだがね。
「どうですか?お客様」
俺が物珍しそうにそのゆっくりを見つめていたら店員が声をかけてきてくれた。
安く売られる理由はなんとなく分かるのだが、売りに出すまでの顛末が気になっていたので、店員から話し掛けてくれて好都合だった。
店員の話によると、こいつらはショーケースの掃除をする際に、うっかり同じケージに入れてしまったが為に「すっきりーっ!」をしてしまったとの事。
こうしたこぶつきのゆっくりは殺処分するのが通例なのだが、店長の「もったいない」という鶴の一声で、試しに展示してみたのだという。
「今日明日で売れなかったらミキサー行きですね」
う~ん、ここで会ったのも何かの縁、500円と格安ならば惜しむほどでもないだろう。



「ゆゆっ?おにいさんはゆっくりできるひと?」
「そうだよ、今日からこのゆっくりできる人が新しいお兄さんになるんだよ」
店員とゆっくりの間で会話が交わされ、俺の事を新しいゆっくりできるお兄さんだと説明してくれている。
「二人とも、これから僕のお家で一緒にゆっくりしようね」
「ゆっくりしていってね!」
「ゆっくりしていってね!」
二匹は笑顔のままダンボールに収納され、代金の支払いが済むと店員が車まで持ってきてくれた。

家に着き、トランクを空けると段ボール箱が意識を持ったかのように暴れだしやがった。
「おうち!おうち!れいむとまりさのあたらしいおうち!ゆっくりできるおうちでゆっくりしたいよ!」
暗いトランクに長い間押し込められて、色々と溜め込んでいた物が爆発したのだろうか。
しかしこのまま暴れられるとれいむの子供達にまで被害が出かねないので止めさせねば。
「ゆっくり出来ない子は御家に入れられないよ!それが嫌ならゆっくりしてね!」
「ゆゆっ!ゆっくりまつよ!」
ゴミみたいな値段で売られた割には素直に言うことを聞いてくれたので助かった。
店長がミキサー行きにするのを躊躇ったのも分かった気がするな。

さて家に入れたはいいのだが、こいつらの居住スペースを準備していなかったので、これから一寸作業をする必要がある。
物好きなゆっくりユーザーは、部屋を一室丸々ゆっくりに与える事もあるらしい。
そうすることで『お家』をくれたゆっくり出来る人間だと認識させて、ゆっくりの尊敬を一身に集めるのだと。
残念ながら今の俺は普通の飼い主なので、ゆっくりの為に一室を丸々使うつもりはない。
なのでリビングの一角に友人から借り受けたケージを構え、そこで放し飼いをする。
「とってもゆっくりしたおうちだね!」
「おにいさん、ありがとうね!おちびちゃんがうまれたら、おにいさんもゆっくりしていいよ!」
ペットショップのショーケースやワゴンに比べたら、ケージの中とはいえ広々としてすごしやすいだろう。
まりさはケージ越しに部屋を物珍しそうに眺め、れいむはゆっくり用のベッドで実ゆっくりに歌を聞かせていた。

それから三日後。
ゆっくりとしていたれいむは、無事に4匹の赤ゆっくりを産み落とす事に成功した。
「ゆゆっ!おにいさん!ゆっくりとしたれいむのおちびちゃんだよ!」
「おにいさんもゆっくりするんだぜ!」
「「「「ゆっきゅちちちぇいっちぇね!」」」」
文字通り、玉のような赤ゆっくりが四匹、両親の前に並んでこっちへ向かって元気な挨拶をしてくれた。

これだけ元気ならば、遠慮することも無いだろう。

「おちびちゃん、いっしょにおかあさんとおうたをうたおうね!ゆ~んゆ~んゆっくり~♪」
「「「「ゆ~んゆ~んゆっくちぃ~!」」」」
「れいむのおうたはゆっくりできるね!おちびちゃんたちもゆっくりいいおうただね!」
おいしいごはんと立派なお家、それに加えてゆっくりした赤ちゃんが生まれ、ゆん生で一番ゆっくりした時間を送っているのだろう。
しかしそれも今日までだ。
この三日間の間、俺は色々準備をしていた。
それもこれも、このゆっくり一家をゆっくりさせない為にだ。




虐待をするにあたって、まりさには台所で待機してもらう。
今日の虐待に不要であり、翌日への布石でもある。
一方部屋に残されたれいむと子ゆっくり達だが、親にはケージに残ってもらい、赤ゆっくりたちは一辺が十五センチほどの蓋が無い透明な箱へ入ってもらう。
「ゆ!おにいさん、おちびちゃんはれいむといっしょじゃないと、ゆっくりできないよ!?」
生まれて二日目で親子離れ離れになるのは親としても不安なものがあって当然だろう。
俺はケージの前にしゃがみこみ、赤ゆっくりが良く見えるようにしてやる。
「おきゃーしゃぁん!ゆっくりしちゃいよお!」
「しゅーりしゅーりしちゃいよお!」
「ゆえぇえええん!どうちておきゃーしゃんのところへいけにゃいのぉ!?」
赤ゆ共には透明な箱の事など分からない、ただただ親れいむと一緒になれないことを嘆いている。
「おにいさん!おちびちゃんもいやがっているよ!」
その嘆きには同情するが、ゆっくりの言い分など聞くつもりはない。
俺は無言で右手に摘んだ針で一匹の赤ゆっくりをつついた。
「いっちゃあああああ!?」
弾力に富んだ赤ゆっくりの柔肌は、指でつつけば柔らかな反発が実に気持ちがいいものなのだが、針で突けば面白い様にめり込んでいき、薄皮の下の餡子を直に刺激してくれる。
「れいみゅがいたがっちぇりゅよ!」
「やめちぇあげちぇね!」
「ゆっきゅりしちぇよ!?」
未だに俺の事を優しいお兄さんだと思っている赤ゆっくりは、お願いすれば俺の暴行を止めさせる事が出来ると思い込んでいるようだ。
「ゆっぎゃああ!?」
「あいちゃあああ!」
「ゆきゅわぁああ!」
一列に並んで抗議してくるものだから、ぷすぷすぷすと、小気味良く三連続で突いてやった。
「おちびちゃんになにをするのおおおお!?」
苦しみのた打ち回る我が子をゲージ越しに見て、親れいむは取り乱している。

最初は元気に逃げ回る奴から突いていくが、疲労と苦痛で動きが鈍くなったら動きを止めようとする奴を狙う。
「…いちゃあ!」
「…!?やめちぇえ!」
「…ゆにゅうっ!?」
「や、やべてくだしゃい!おお、おちびちゃんがぁ、ゆっくり、できないよぉ!」
徐々に弱っているのは母れいむにもはっきりと分かるのだろう、不安と恐怖がその顔にもはっきりと表れ、
がたがたと震える全身は汗と涙で湿り、口をがちがちと鳴らしながらお願いの言葉を紡いでいる。
ここまで子供を陵辱されながらも、俺に対して罵声を浴びせる事が無いのはショップの躾が行き届いていたからだろうか。

突きまわすのは楽しいのだが、これ以上の暴行は赤ゆっくりの命に係わる。
用意しておいた砂糖水で赤ゆっくりの表面をさっと濡らし、親れいむの元へと箱を持って行く。
箱をケージの中に入れひっくり返すと、真ん丸いボール状の子ゆっくりは二転三転と転がりだす。
「ゆえええええ!ゆっきゅりちたいよう!」
「いちゃかったよう!あいちゃきゃったよう!」
「しゅーりしゅーりちてよぉ!」
寂しさと不安と恐怖が支配していた空間から開放された赤ゆっくり達は、一斉に親れいむへ救いを求めた。
砂糖水を塗はしたが、これは応急処置みたいなもの。
皮膚の傷は埋まっていても、刺した針の先端が赤ゆっくりの餡を引っ掻き回したので、体の芯から来る痺れるような痛みは未だ拭い去れていない。
「おかあさんがすーりすーり、ぺーろぺーろしてあげるからね!」
親れいむは我が子の望みを叶えてあげようと、早足で赤ゆっくりの元へ寄って行く。
親子がその身を摺り寄せようとしたとき、俺の右手が再び獲物目掛けてゆらりと動く。
「いきゃああ!」
「やあああん!」
「ぴゅううう!」
「に゛ゃああ!」
再び針の餌食になったことで、赤ゆっくりはすーりすーりをすることなく、のた打ち回って親れいむとの距離を剥離させる。
「いやあああああ!おちびちゃあああん!」
俺への抗議をすることなく、眼前で苦しむ赤ゆっくりの姿と悲鳴に親れいむは立ち竦んでいる。
ぼんやりされては俺の計画が狂うので、親れいむが自ら動くようにけしかける。
「ほーらほら、早く隠れないとゆっくり出来ないぞ~」
この言葉で何をすべきなのか気付いたのか、親れいむは慌てて逃げ惑う赤ゆっくりへ話しかけた。
「おおお!おちびちゃあん!ゆっくりしないでおかあさんのおくちにかくれてね!」
親れいむは側へ駆け寄り舌を出し、赤ゆっくりに口の中へ入るようにと促している。
この時を待っていたとばかりに、俺はその伸びた舌へと針を突き刺しまくってやる。
「えべべ!えべべぇ!えっええいえいあい!」
舌を出しながら言っているので何を言っているか分からない。
それにしても見上げた根性だ、針で刺した程度じゃその舌を引っ込めようとはしないとは。

赤ゆっくりも傷の痛みと針の恐怖に耐えながら、必死で親れいむの元へ這い寄って行く。
まあ、俺の狙いは既に親れいむの舌になっているんだけどね。
いよいよ最後の一匹が口の中へ入ろうとしている。
今度は左手に持ったタバスコの出番だ。
針で無数の傷がつけられた舌へ目掛けてビンを振る。
この時口中の赤ゆっくりへ掛からない様に慎重に。
赤ゆっくりが全部収納されると、れいむ種特有のキリッとしたウザイ表情を俺へ向ける。
子供を助けるために限界まで緊張したからだろうか、タバスコの刺激はまだれいむの餡子に届いていないようだ。
「これでおちびちゃんにひどいことはできないね!おにいさんはゆっくりはんせいしてね!」
そう言い終わるや否や、得意満面の表情が、見る見るうちに苦悶のそれへと変わっていく。
安堵感で緊張が緩み、舌の上の刺激が餡子に届いたのだろう。
「ゆっぼおおおおああああああああ!」
親れいむは白目を剥き、大口を開けると凄まじい咆哮を上げながら、口の中の赤ゆっくりをぶちまけた。

俺は親れいむの口から吐き出された子ゆっくりヘ、再度針の洗礼を浴びせてやる。
「ゆやん!」
「ゆぴっ!」
「ゆぎぃ!」
「ゆぅん!」
勢い良く放り出された衝撃と、僅かに浸透したタバスコの影響で歩く事もままならぬ赤ゆっくりは良い的だった。
今回の針刺し作業は深さよりも数が勝負だ。
筋肉を痙攣させる要領で、名人顔負けの連打で赤ゆっくりの柔肌に微細な穴を穿つ。

涙目で舌をだらりと垂らしながら呼吸を荒げていたれいむだったが、赤ゆっくりの悲鳴を数度聞いてやっと我を取り戻したみたいだ。
「おちびちゃん、もういちどおかーさんのおくちにかくれるんだよ!」
親れいむが赤ゆっくりの側へ寄って、舌をだらりと垂らしているのでもう一度タバスコを振りかけておく。
一度タバスコ塗れになった事でいくらか麻痺したのだろうか、先程の様に苦しみのた打ち回ることは無かったが、
大きく開かれ充血した目が猛烈に苦しんでいることを訴えている。

一方息も絶え絶えになっている赤ゆっくり達だが、さっき吐き出された事を覚えているのだろう、親れいむの口の中へ入るのをためらっている。
その隙に俺は針刺しの数を稼ぐ事にする。
「ゆえええ!いちゃいよおぉ!」
「おきゃあしゃあん!たちけちぇよお!」
「ゆっくちできにゃいよぉ!」
「いやあああああああ!やめてええええ!」
親れいむは潤んだ瞳が映す哀れな我が子の姿を捉えながら考えていた。
赤ゆっくりをお口に匿いたくても、当の本人がそれを拒絶している。
それでも赤ゆっくりはれいむに助けを求めている。
それならば、残る手段はただ一つ。
「おにいさあん!おねがいだからおちびちゃんをゆっくりさせてえええ!」
俺への虐待中止をお願いすることだ。
「うん、いいよ」
もう十分に刺しまくったので、言われるまでもなく止める所だった。
「あでぃがとうございましゅうう!」
そんな俺の心の内も分からない親れいむは、俺への感謝の言葉を述べると、赤ゆっくりの側へ駆け寄っていた。

親れいむは傷の痛みを和らげてあげようと、舌を使ってぺーろぺーろしてやる事にしたようだ。
「おかーさんのぺーろぺーろでゆっくりしようね!」
しかしこの親れいむは必死になるあまりに忘れているのだろうか。
「おきゃあしゃんゆっくりしゃしぇちぇええ!」
「れいみゅはゆっくりちたいよお!」
「まりしゃはゆっくちちちぇにゃいよお!」
自身の舌にタバスコがたっぷりと塗りたくられた事に。
「ゆぴゃあああああ!」
「ゆっちゃおおおお!」
「きゅわあああああ!」
「ゆひゃあああああ!」
舐められた赤ゆっくりは、出来立ての傷口にタバスコをたぷりと塗りつけられてしまった。
成体ならぎりぎり我慢出来る濃度のタバスコでも、赤ゆっくりでは限界の一線を越えかねない苦痛だろう。
「どぼちてぺーろぺーろでゆっくりできないのおおお!?」
ペットショップで囲われてきた温室育ちには、傷や痛みを和らげる手段をぺーろぺーろ以外何も知らない。
苦しむ赤ゆっくりを落ち着けようと、再びぺーろぺーろしてやっても、火に油だった。
「ゆ…ゆっきゅりち…ちたぃ…」
「いやらよぉ…やめちぇ…」
「ゆ…ゆわぁ…」
とうとう泣き叫ぶ力もなくしてしまい、弱弱しい声を漏らすだけしか出来なくなる赤ゆっくり。
「ゆううううう!?ゆううううううう!?」
親れいむはどうして良いのか分からずに、唸り声を漏らすしか出来なくなってしまっている。
今日はここまでだな。
とりあえず赤ゆっくりに死なれては困るので、砂糖水を刷毛で丁寧に塗ってやる。

傷が回復した事で赤ゆっくりの意識ははっきりとし、ゆうゆうと小さな呟きを漏らすぐらいは出来る様になった。
しかしぺーろぺーろがゆっくり出来なかった事はっきりと覚えているらしく、母親と距離を取ってしまっている。
「どぼちておかあさんとゆっくりしてくれないのおおお!?」
そんな赤ゆっくりの態度を見て、再びれいむは唸り声を上げて、涙で床をぬらしていた。



翌日。
居間のケージ内では親れいむに寄り添うように赤ゆっくりが寝そべっていた。
親れいむにゆっくり出来なくされた事を覚えてはいるのだろうが、それ以上に寂しさに耐え切れなかったのだろう。
一晩のうちに親子の軋轢は修繕され、ゆっくりらしさを取り戻していた。
「やあ、ゆっくりしているね」
俺の言葉で一家は目覚めた。
普通ならここで主人に対してゆっくりしていってね!と挨拶をよこしても良いものなのだが、悲しそうな目を向けるだけで一言も言葉を発しない。
俺とゆっくり一家との間には埋める事の出来ない溝が刻まれたようだ。

ケージに餌を投げ込んでから、俺は台所へ向かう。
そこには昨日一日中れいむ達と隔離したまりさが居るからだ。
今日はまりさも虐待に参加してもらう。
しかしこのまりさ、一日中家族と離れ離れにされてさぞかし寂しい思いをしていただろうと思っていたが、
「ゆぴぃ~…」
のんきに寝息を立てている。
主役が寝ていては話にならない。
蓋を開けて脳天へ一発お見舞いした。
「ゆびぃ!?」
一応目を覚ましたが、その意識はまだ朦朧としている。
寝ぼけたままのまりさを箱に入れたまま居間へ行くと、れいむ親子は一日ぶりに姿を現したパートナーを見て悲痛な叫びを上げる。
「まりさぁ!?どこいってたのよぉ!?」
「「「「おとーしゃああん!あいちゃかっちゃよおお!」」」」
「ゆ~、ゆっくりしていってねぇ~」
いまだ朦朧としているまりさはれいむ達の異変に気が付かないのか、間の抜けた返事を返す。
ゆっくり一家のやり取りを無視し、俺はまりさに質問をする。
「お帽子と子れいむ、どっちが大事だ?」
普段より回らない頭では正常な判断ができなかったのだろうか。
「ゆ!おぼうしさんがないとゆっくりできないよ!?」
まりさは帽子というキーワードだけ敏感に反応し、帽子が大事だと言ってしまった。
これで一回目の虐待は赤れいむに決まりだ。

虐待道具は一本を五ミリ程度の長さに切りそろえた針金。
これを赤れいむの体に埋め込むのだ。

一本ピンセットで摘んでまりさに見せ付ける。
まあこいつらにはこれがどんな危険なものか理解しようも無いのだろう、眉をひそめて困惑の色をその顔に浮かべている。
親れいむとその子供達は、昨日の一件で俺がどれほど危険な存在か理解しているので、右手のそれが何かは分からずとも、それを注視して冷や汗を掻いている。

俺は顔面蒼白な一匹の赤れいむを左手で掴み、頭の頂と底部を摘んで眼前へ持ってくる。
「いちゃいのやらぁ…やめちぇ…」
赤れいむはぶるぶると震えながら俺へ懇願し、
「おおお、おちびちゃんをゆっくりさせてねぇええ!?」
親れいむは無意味であると分かっていても、俺へ訴えている。
もしかしたら赤れいむ達に、見捨てたわけではないというポーズをとっているだけなのかもしれないが。
「ゆゆっ?どうしておちびちゃんがゆっくりできないの?」
親まりさは、自分の決断が赤れいむを地獄へ追い込んだ事を理解できていないらしい。
とりあえずまりさを苦しい立場に追い込むために、ちょっと揺さぶりをかけるか。
俺は手の内にいる赤れいむへ言葉をかける。
「まりさがさ、君よりお帽子の方が大事って言っちゃったから、今からたっぷりと痛い目に合わせてあげるからね」
この言葉は赤れいむだけじゃなく、震えている親れいむとその子達にも聞かせてやる。
「まりざああああ!なんでおぼうちのほうがだいじっていっちゃったのおおお!?」
「しらないよおお!おぼうしはだいじだよっていったら、おにいさんがあああ!?」
親れいむの言い分ももっともだが、あの時のまりさは意識がはっきりとしていなかったからしょうがない。
ま、そのことをれいむ等に言ってやる必要は無いんだけどね。
論争を繰り広げているゆっくり夫妻を尻目に、針金の先端を赤れいむの肌へそっと当てる。
「いきゃあああっ!?」
針に似たその感触が昨日の惨劇の記憶を呼び覚ましたのか、痛みを感じるほど強く押し当ててもいないのに、耳を劈く悲鳴を上げる。
この悲鳴でゆっくり夫妻は喧嘩を中断し、俺へのお願いを再開した。
「おちびちゃんでゆっくりしてよ!そんなことしたらゆっくりできないでしょおお!?」
「おちびちゃんはゆっくりするためにいるんだぜ!?」
俺は作業を中断するつもりは無いので、無視を決め込み作業を再開する。

斜めに切った針金の先端は、柔い赤れいむの肌へするすると埋まっていく。
「ゆわやわああああ!やぇちぇえええ!いぢゃいよおおお!?」
赤れいむは両目をぎゅっと瞑り、その目尻からは止め処ない涙を溢れさせている。
頬を伝う涙は俺の親指まで達し、その付け根でしずくを形成すると、ぽたりと垂れて床の染みになった。
悲鳴を上げるその小さな口は、端が裂けて切れるのではないかと思うぐらい開かれている。

今回は針のように刺して抜くのではなく、刺した針金はそのままにする。
刺された痛みで身を捩ると、刺さったままの棘が餡を酷く刺激するからだ。
「ゆやん!やん!いやああ!いちゃい!いやああ!やべちぇえええ!」
一本刺しただけで、赤ゆっくりは勝手に苦しみ続ける。
しかし苦しみの悲鳴を上げるということは、精神的にも体力的にも余裕のある証拠だ。
俺は作業を継続する。
「ぎゃああ!いやらああ!たちゅけちぇえええ!おかーしゃん!おちょーしゃああん!」
「やめろおおお!おちびちゃんをいじめるなあああ!」
まりさが箱の中でどたばたと暴れ始めた。
今更父親面したいのだろうか?まあせいぜい張り切ってくれや。
箱の中でどったんばったんと暴れた所で箱の封印は外れやしないからな。
しかしこれだけ暴れられると喧しすぎるので、一旦まりさを黙らせることにする。
「ゆるさないんだぜ!いくらおにいさんでもひどいことしたらただじゃすまさないんだぜ!」
比較的気性の荒い性質のあるまりさ種らしく、俺へ牙を剥くのも厭わない様だ。
「だまってろ」
「ゆぶるっ!?」
どう許さないのか色々問い詰めてやろうかと思ったが、そこまで暇じゃないので拳骨を落とすに止める事にした。

そうこうしている内に、指の腹に時折感じられた赤れいむの蠢きがぴたりと止んでしまった。
とうとう体力を使い果たし、死の淵を彷徨っている所まで行ってしまったようだ。
こいつはまだ死なすわけにはいかないので、砂糖水にに暫く浸すことにする。
砂糖水の治癒効果で、白目を剥き痙攣していた子れいむは瞳に光を取り戻す。
「いちゃいよおお!」
しかし針金は刺さったままなので、意識を取り戻した所で再び苦しみだすのだが。
このまま砂糖水に漬け込みすぎると、回復力で針金を押し出してしまうので早々に引き上げる。
そして余裕のあるスペースを探しては、再び針を刺していく。

この作業を繰り返すことで、赤れいむの底部と頭髪に覆われた部分を除く皮膚全面に、針金を埋め込む事に成功した。
「…ゆやぁ…たちけちぇ…おかーしゃん…いやらよぉ…ゆわぁ…」
呼吸をするだけでもその皮膚は撓み、皮の下の神経を無数の棘が引っ掻き回す。
赤れいむは救いを求める声を漏らすだけで精一杯だ。
こいつにこれ以上の虐待を施すことは出来ないので、俺はこの針饅頭をれいむの元へ返す事にした。

「お…お…おちびちゃぁん…ゆっぐりしてねぇ…」
数分間、愛しい我が子の悲鳴を聞き続けた親れいむは、涙と喉をからしてしまった。
それでも苦しむ我が子を放ってはおけず、動けぬ赤れいむの元へ擦り寄り、ペーろぺーろしてやる事にしたようだ。
「おちびちゃん…こんどこそおかあさんのぺーろぺーろでゆっくりできるからね!」
その言葉を聴いた赤れいむは、少し怯えた表情をしていた。
昨日の惨劇はまだ記憶に新しい。
ぺーろぺーろにちょっとしたトラウマのようなものが芽生え始めているのだろう。
だがその怯えが親れいむに伝わる事は無かった。
なぜなら苦痛で硬直した顔は、微塵たりともその様相を崩すことが出来なかったからだ。

半開きにした口から「ゆっくちさせちぇぇ…」とかすれた声で助けを求める。
前日のトラウマか、それとも今の苦痛がそう言わせているのか分からないが、どちらにせよ今はゆっくり出来ていないのは確かなことだ。
その小さな囁きも聞き漏らさない親れいむは、赤れいむを安心させようと優しく微笑んであげた。
しかし親れいむも昨日のようにぺーろぺーろしてゆっくり出来なくなるんじゃないか、という不安が残っているらしい。
恐る恐るといった感じで伸ばした舌を針饅頭まで近づけていく。
そして親れいむが一舐めしてやると、
「いぎゃああああああ!?」
「やぴゃああああああ!?」
親れいむの心配は当たり、二匹は同時に苦悶の声を上げたのだ。
埋め込まれた針金は、両端が鋭い針状になるように切っておいた。
その為この赤れいむの表面は剣山のそれと変わらない。
剣山を舐めればどうなるかと言えばごらんの通りだ。
そして舐められた赤れいむは針金を動かされた事で、皮下の餡子を引っ掻き回されたのだ。

この時親れいむは強い無力感に襲われた。
昨日に続き、今日もおちびちゃんをゆっくりさせてあげられなかった、と。
天を仰ぎ、枯れた筈の涙が再び沸き出でれいむの頬を湿らせた。

そんな時だった。
針饅頭と化した赤れいむが痛みを堪えながら、親れいむの側へ必死に擦り寄ってきたのだ。
この時赤れいむはこう考えていた。
(ぺーろぺーろでゆっくり出来ないならすーりすーりだよ)
と。
針金の先が親れいむに触れるか否かの所まで近づいたその時、赤れいむはそっと呟いた。
「…しゅぅーりしゅぅーり……しゅるよぉ…」
その言葉は親れいむの耳に入り、自身の足元を見るとその顔が一瞬青ざめる。
この赤れいむが何をしようとしているのかが理解でき、それが自身にどんな苦痛を与えるのかが予測できたからだ。
親れいむは既に赤れいむに触れるとゆっくり出来なくなるんだと学習できていた。
「お!おちびちゃんやめ…」
そこまで言った所で赤れいむの肌と、もとい、赤れいむの針金と親れいむの肌が擦りあった。
「でやああああああああ!?」
「しゅーりゃあああああ!?」
赤れいむはその身を親れいむへ預けるように擦り付けると、表面に生えた無数の針がおろし金の如く親れいむの皮膚を削り取った。
無論赤れいむも三度餡子を引っ掻き回されるので無事には済むまい。
体力の限界まで疲弊していた赤れいむは止めとなる苦痛を自らの手で引き起こすと、そのままぐったりとして何一つ声を上げる事無く、その体からは張りを失わせていた。

俺は赤れいむを何度か浸した砂糖水をスポイトで赤れいむへ垂らして応急処置を済ます。
残りの砂糖水は容器ごとケージの中へ置いた。
後の治療は親に任せよう。


「お前の目玉と、この赤まりさ。どっちが大事だ?」
先ほどの子れいむの慟哭を聞いたからか、それとも俺の天空拳でピヨっているのか、まりさの判断能力は相当低下しているみたいだ。
「おちびちゃんがだいじだよおおお!」
まんまと換えの利かない目玉を俺に差し出すと言ってきてくれた。

目玉を貰うとは言ったが、目玉を刺したり抉り抜く様な事はしない。
ゆっくりにとって毒になる、辛味の強いタバスコをその目に注してやるのだ。(ま、人間でもたまったものではないか)
まりさの体に手を這わすと恐怖からか、親まりさは両目をぎゅっと瞑ってしまう。
俺は無理やりまりさの右瞼を指の力で開けさせて、白目を剥いた目にタバスコを垂らす。
「ふんぬぎぐぐぐぐぎゅうぅ!?」
食いしばった歯の隙間から漏れる唸り声が、どれほど苦しんでいるのかを俺に教えてくれる。
残る左目も同じようにタバスコの洗礼を浴びさせると、親まりさは狂ったように泣き叫んだ。
「いやあああああ!いだひぃ!おめめがいだいひょおおぉ!?」
真一文字に閉じられたまりさの目尻からは涙が止め処なく溢れ、床の上に水溜りが出来そうなほどだった。
まりさの涙が頬を伝わらなくなった頃、俺は声をかける。
「おわったぞ、目を開けてみろ」
たっぷりと涙を流した事で、まりさの眼球からタバスコは殆ど流れ落ちただろう。
しかし、
「みえないよ…?れいむぅ?おにいざぁん!?どごいっちゃったのお?なにも、なにもみえないよぉお!?」
タバスコの辛味はまりさから視力を奪った。
暫く時が経てば元に戻るだろうが、今日一日は確実に暗闇の世界をさまようだろう。


目の見えなくなったまりさに質問を浴びせかける。
「お前の奇麗な髪の毛と、ちっちゃな可愛い赤ちゃんれいむ。どっちだ?」
「まりさのかみのけはだいじべす!かみのけがなくなっちゃうと、ゆっくりできなくなっちゃうよ!」
いくらでも生えてくる髪の毛を守りたいとは恐れ入る。

赤ゆっくりよりも、髪の毛を優先するまりさの決断にれいむは異を唱える。
「どぼちたのまりさぁ!?このかわいいおちびちゃんのことは、どうなってもいいていうのぉ!?」
「ゆわあああああ、ごべんねええええぇ!」
目の見えぬ恐怖に囚われたまりさは、ついつい保身に走ってしまったのだろう。
「ごべんなざいいい!まりさはかみのけよりも、落ちびちゃんがだいじなんですううぅ!」
決断の訂正を求めて俺へお願いするが、
「決断は覆らない。お前の赤れいむは今からお前の髪の毛の代わりに虐待する」
事務的な返答をするに止める。
「このばかまりさああああ!おまえなんかゆっくりするなあああ!」
「しょうがないでしょおお!?おにいさんがだめだっていうんだもん!」
論争を繰り広げるゆっくり夫婦を尻目に、ターゲットとなった赤れいむを引き上げようとケージの中に手を伸ばす。
すると赤れいむを取り出そうとする俺の手に気付いた親れいむが、体を押し付け妨害してくる。
「もうやべて!れいむはどうなでもいいがら!おちびちゃんだけはああああ!?」
スナップを利かせて手の甲でれいむの頬を打ち据える。
「ゆげぺっ!?」
手加減無しの一発は、饅頭ボディには十分効いただろう。
邪魔者が居なくなったので目当ての赤れいむを摘み上げる。

今回の拷問具は針金をサークル状に組み、その内側にとがった先端を数本突き出させている構造だ。

これを赤れいむの体にすっぽりとかぶせてやる。
すると台形に近い形をしているゆっくりの、丁度口の少し下の所で棘が引っかかる。
「いやあぁ!きみょちわりゅいよぉ!ちくちくしゅりゅよぉ!」
柔らかな肌に引っかかる棘の感触はさぞ不快なことだろう。
こいつはこのまま親の元へ返す事にする。
もちろん棘が食い込まないように慎重に。

「おかあしゃん、これがあるとゆっきゅりできにゃいよお!?」
赤れいむは早速体に取り付けられた異物を取ってもらおうと親れいむに訴える。
「だいじょうぶだよ!いますぐゆっくりできるからね!」
この拷問具を取り外すには輪を両端から挟み、垂直に引き抜くのが一番のやり方なのだが、ご存知の通り、ゆっくりにはそのような働きをこなす機関が存在しない。
しかしその事に気付かない親れいむは輪の下部に舌を潜り込ませて持ち上げる。
すると赤れいむはバランスを崩して後ろにこてんと倒れてしまった。
「ゆちゃああああああ!?」
当然全体重は首輪に圧し掛かり、棘は赤れいむにぶすりと食い込んでしまう。
首輪の構造を理解しきれていない親れいむは、赤れいむの悲鳴の原因を分かっていないようだ。
「待っててね!いますぐにゆっくりさせてあげるからね!」
助けてあげると言ってはいるが、どうして良いものか分からないのでおろおろしている。
「いちゃいよ!いちゃいよ!おきゃあしゃんなにしちぇるにょ!?」
急かす赤れいむの悲鳴にあせった親れいむは何を血迷ったのか、首輪に舌を当てると赤れいむを転がしてしまう。
棘が刺さったままの赤れいむは、輪が転がると共にその体が宙に浮いた状態になる。
しかしその体を支えているのは反しも無い一本の棘。
180度回転した所で棘は赤れいむの体からするりと抜ける。
「ゆびぃぃいいいい!」
うつぶせに落ちる赤れいむの体に当然の如く棘が刺さる。
新たな傷を負った赤れいむが苦悶の声を上げるのは当然の結果だ。
「ゆぎゃあああああ!どぼちたらいいのぉおお!?」
うつ伏せになり、ぴくぴくと痙攣する赤れいむを前に、よだれと涙を撒き散らしながら泣き喚く親れいむ。
再び親としての自尊心と威厳を失い、精神に異常をきたす寸前だ。


最後の一匹、赤まりさの安全と引き換えにするのは親まりさの足。
「お前のそのあんよと、この赤まりさ、どっちだ?」
「ゆぐううう!?ゆぐうう!?おお、お、おちびちゃんをおお、たすけてあげてねぇ!!!」
狭いケージの中を這いずった事しかないあんよはそれほど重要な物として認識されないのだろうか?
まあそんなくだらない事に頭を巡らすより今は虐待だ。
しかし色々趣向を凝らした虐待をしてやりたいのだが、殺すわけにはいかないのである程度の加減は必要になる。
結局オーソドックスな足焼きにする事にした。

カセットコンロに火をつけ、その上にまりさのあんよをかざす。
一メートルに満たないほどの高さでも、上へ上へと突き上げられる熱風は、容赦なくまりさを焦がしていく。
「いやあぁあぁあ…あちゅいよお!いやあああ!」
嗚咽を漏らしながら泣き喚くまりさの見えぬ目は、俺を透過して遥か彼方を見つめている。
双眸から流れ落ちる涙は頬を伝って熱された底部へ。
多量の涙は蒸発する事無く滴を作り、五徳へ落ちると『じゅっ』という音を立てつつカラメルに似た匂いを立ち上らせる。
水分の蒸発する音は視覚を失ったまりさには正体不明の異音として聞こえる為か、音にあわせてビクンビクンと底部を波打たせている。
足が波打つって事は、まだその機能を失っていない証拠だ。
まりさを持ち上げる高さを今の半分にする。
するとコンロの熱風は俺の両手の甲をも包み込んでくる。
「ゆ゛っ!がっ!あ゛っ!あああああ!あぢゃああ!」
まりさの悲鳴も可愛げの無いものへと変貌し、底部に染み込んだ涙の砂糖水も一層強く炙られて、香ばしい匂いを室内に立ち込めさせる。
必死になって拘束から逃れようと、両手で挟まれた所から下の部分を左右に振ったり上下に伸び縮みさせていたが、
その振り幅も徐々に短くなり、何時しかぴくりとも動かすことが出来なくなった。
既にまりさは白目を剥いており、嗚咽を漏らす口は歯を剥いて硬直している。
そして部屋を包んでいた香ばしい匂いもいつの間にか焼け焦げた不快な物へと変わり、部屋の上層部には煙が充満していた。

一旦室内の換気を行うため、まりさをれいむ達のケージへ戻す。

足を焼かれ、這いずることも出来なくなったまりさ。
暫く気絶していたが、目を覚ますと改めて自身の体の変調を確認し、その目とあんよが機能しない事で深い悲しみに囚われてしまう。
癒してもらおうと愛しのれいむの元まで這い寄って行きたいのだろうが、その足は言う事を聞いてくれないし、れいむがどこに居るのかも分からない。
「れいむうううう!おねがいだよぅ!まりさのあんよをぺーろぺーろしてねえぇぇ!?」
残された手段はれいむを呼び寄せることだ。
恥も外聞も無く駄々をこねるように愛しい者へお願いをするまりさ。
そこにはもう父親役としての威厳はなく、惨めな一匹のゆっくりまりさになっていた。
何度かれいむの名を叫び続けるうちに、まりさはバランスを保てなくなりごろんと横になって、底部をれいむに向ける形になる。
「れいみゅうううう!おねがいだかりゃ、まりしゃのあんよもぺーろぺーろしちぇよおお!」
立ち上がり直すことも出来ず、惨めな姿を晒し続けてしまっている羞恥心からか、その言葉も幼稚じみた舌っ足らずのものになってしまうまりさ。

喚き続けるまりさの事を無視してきたれいむだったが、ついに痺れを切らしてまりさの事を怒鳴りつけてしまう。
「れいむはおちびちゃんをゆっくりさせないといけないの!まりさはひとりでゆっくりしていてね!」
「どぼちてしょんなこちょをいうのおおお!?」
まりさは酷く悲しんでいるが、れいむの態度ももっともなものがあった。
四匹の赤ゆっくりのうち、れいむ種とまりさ種は二匹づつ。
そのうち二匹が酷い虐待に合わされたのだが、それがれいむ種だけだったのである。
れいむは取捨選択の権限のあったまりさが、自身の分身でもあるまりさ種を優先して保護したと思ってしまったのだ。
もちろんまりさはそんなことを計算している訳も無く、れいむの怒りを理解できぬまま、あんよの痛みに頬を涙で濡らしてしまう。



俺は他の雑用を片付ける為に一旦この部屋を開け、戻る頃には赤ゆっくりは皆すやすやと寝息を立てていた。
部屋を出る前に与えた砂糖水を使って親れいむが治療してやったのだろう。
一時的な鎮痛作用で眠ることが出来ているのだ。

箱入りゆっくりの餡子は散々苛められた事で、俺に対する、いや、人間そのものへの恐怖で染まりきっているだろう。
俺は虐待を止めて欲しいと言う願いを悉く無視してきた。
しかし今の俺は気分が良い。
最後に願いを叶えてやる事にする。
「今日で俺の虐待は終わりだ」
そしてさようなら。

























「お、五分前集合とは関心関心」
「何で上から目線で物言ってんだよ」
「今回の件に関しては俺は依頼主だからな」
「はあそうですか」
「ま、俺の期待通りの結果を出してくれたので報酬はきっちり払うからさ、へそ曲げんなよ」
「どうでもいいから金よこせ」
「はいはい」
「…おい、クリーニング代がたんねえぞ」
「何のクリーニングよ?」
「てめえ俺ん家に土足で上がっただろうが!」
「あれは臨場感を出すためだよ!敵のアジトで靴を脱ぐヒーローがいるか?」
「…払うもんは払ってもらうからな。ところでよ、あいつらどんな感じだ?」
「ん?いまさら情が移ったなんて言うなよ?」
「ちげーよ」
「まあそういう事にしといてやるよ…あー、最初の方はさ、人間そのものにビビっちゃってさ、
 おれがいくら優しく接してやっても子供に指一本触れさせようともしないんだぜ?
 しょうがないから無理やり赤れいむ二匹を摘み出してさ、強引に怪我の治療してやってからはこっちのもんよ。
 まりさの方から足を治して欲しいって言ってくれるようになってさ」
「…でもさ、あいつらなら何もこんな事をしなくっても、普通にいい飼いゆっくりになったんじゃねえの?」
「だめだめ、なんだかんだでショップ産のゆっくりは甘やかされているからさ、肝心な所で人間に対して甘えが出るのよ」
「へー。まーゆっくりについてはお詳しいことで、ゆっくり博士」
「なにそれ、褒めてくれてるの?」
「一応、ね」
「なんか全然嬉しくないんですけどー」
「なんでさ?」
「お前みたいな虐厨に言われたくないってやつ?」
「グーで殴っていいか?」
「オゥ、イッツジョーク、イッツジョーク」



おわり

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最終更新:2009年06月13日 19:59
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