ゆっくりいじめ系194 二階の廊下

タバコを吸いにアパートの廊下に出ると、ゆっくりの家族がいた。

うちの二階建てアパートはひどく貧相なつくりで、廊下と階段が外に張り出しており、扉を開けるとすぐ外が見える。
遠くに目を向けると、夕日が沈むところだった。
その二階の廊下に、一匹の大きなゆっくりれいむと、三匹の小さなゆっくりれいむがいた。

一番でかいヤツが振り向く。
「ゆっ!? おにーさん誰? どこから来たの!?」
どこからって俺の部屋からだよ…… 扉が開いたのがわからなかったのか、こいつは。大きさからみるに母親のようだが……
ちび共も気がついたらしく、全員が俺に注目する。母親と違ってまったく警戒した様子がない。
「ゆゆっ?」
「おにいさん、だーれ?」
「ゆっくりしていってね!」
ああうるせえ。無視して手すりに寄りかかり、タバコを取り出し一服。
俺が何もしないのを見て、危険はないと思ったのか、足元で好き勝手に遊び始める。
「きゃっきゃっ♪」
「夕日きれいだね!」
「身をのりだすとあぶないよ! ゆっくり気をつけてね!」
母れいむが、手すりの格子からはみ出した子供に注意している。
バカと煙は何とやらというが、ゆっくり達も高いところが好きらしい。母親の言うことを聞かず、やたらとはしゃぐ子れいむたち。
無視を決め込んでいたものの、やはり目障りだ。かがんで、タバコの煙を吹きかけてやる。
「っゆぶうっ!? げほっ、ごほっ! な、なにするのー!! ゆっくりやめべっ、ゲェッ、ゲホゴホグホ!! こっ、こんなことするお兄さんとはゆっくりできないよ!!」
ははは。そうだそうだ、どっか行ってしまえ。
だが、苦しそうに咳き込む母れいむとは対照的に、子れいむたちは目をとろんとさせてすり寄ってきた。
「ゆ~。いいにおい!」
「おにいさん! もっとしてね!」
「なんだお前ら、これ好きなのか?」
もう一度煙を吹きかけてやると、子れいむたちはうれしそうな声を上げた。
まさか、もうニコチン中毒になったのではなかろうか。
ありうる。体小さいし。
「みんな! お母さんとゆっくり帰るよ!!」
「え~!」
「もっとおにいさんとゆっくりしたいよ!」
そう言って、子れいむたちは俺のそばから離れようとしない。
かわゆいやつらめ、抱っこしてやろう。片腕でまとめて抱き上げてやると、子れいむたちは、さらに高くなった視点に興奮したようだ。
きゃっきゃっとはしゃいでいる。
「おにーさん! れいむたちは帰るから子供たちをおろしてね!!」
面白くないのは親れいむである。さっさと帰ろう、と子れいむたちに呼びかけている。そりゃあ、こんなケムいところに長居したくはないだろう。
しかし、子れいむたちは未練たらたらだ。
「やだよ! いいにおいのするおにーさんといっしょにいるよ!」
「おかあさんだけ帰ってね!」
「だとよ」
空いている右手で母れいむを掴み、二階から放り投げる。
「ゆっ? …うぶぐっ!!」
岩にたたきつけられた洗濯物のような音をたて、母れいむは地面のコンクリートに激突した。
「ゆぅーっ!?」
「おっ、おかあさんになにするのー!」
「ゆっくりしね!」
さっきまで帰れ帰れ言ってたのも忘れ、ぎゃあぎゃあと子れいむたちがわめく。これくらいで死ぬタマかよ、大げさな。
子れいむたちは飛び出そうとするが、俺の左腕にがっちりとホールドされて、身動きもできない。
「はなしてー!」
「おうちかえるうううううう!!」
「まあ待て、あれを見ろ」
落ちた母れいむを指差す。すでに身を起こし、こっちに向かってきていた。さすが饅頭だ、なんともないぜ。
もの凄い勢いで階段を跳ね上がり、廊下を突っ走って、俺のもとにたどり着く。ぜえぜえと全身で息をしている。
「おかーさん!」
「しっかりしてね!」
「たすかってよかったね!」
意外と元気な母れいむの様子に、子れいむたちも安心したようだ。母れいむは、子供達に優しい視線を投げかけ、それから頬を膨らませて俺をにらんだ。
「いたずらはやめてね!! そろそろゆっくりおこるよ!! おにーさんみたいなひどい人はゆっくりしんでね! もう帰るから子供たちをかえしてね!!」
怒り心頭といったご様子。おお、こわいこわい。無言で掴み、放り投げる。
「おがあざあん!!」
「おにいざんな゛に゛す゛る゛の゛お!!」
子れいむどもがうるさい。バチィン、と、母れいむの落ちた音が響く。
しばらくプルプル震えると、よろよろと起き上がり、階段を上り、廊下を走ってくる。
「子供かえして! おうちかえる!!」
なんだ、まだ元気じゃないか。また掴んで落としてやった。

何度も何度も、上ってきたのを、下に投げる。

「おがああざああああん!!」
「やべでぇ!!」
「おがあざんじんじゃうよお!!」
母れいむは、ずるずると餡子を引きずりながら、またしても戻ってきた。
もう飛び跳ねる気力もないらしい。
「ごども…! がえじで…!!」
掴んで、投げる。今度は少しだけ、力を入れてやった。
ビチャッと、張りのない耳障りな音をたてた母れいむは、餡子を撒き散らし、つぶれて動かなくなった。


すっかり短くなったタバコを投げ捨て、胸ポケットからもう一本取り出し、火をつける。
「フゥー」
一仕事終えた後の一服は格別だ。俺は夕日を眺め、穏やかな満足感に浸っていた。
「う゛う゛う゛う゛う゛う゛う゛う゛う゛う゛う゛う゛う゛う゛う゛う゛う゛」
「お゛があ゛ざあ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛ん」
ああ、こいつらを忘れてた。一匹取り出して、握り締める。ピッチャー振りかぶって……
「ゆ゛うっ!? やっ、やめて!! やめて!! やめ」
投げたぁっ! 
パァン
夕暮れの静けさに、破裂音が響き渡る。おほっ、楽しいぞこれは。
残りの二匹も、地面に叩きつけてやった。残骸は二日後には消えていた。

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最終更新:2008年09月14日 06:14
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