まりさの誕生 5をベースとした番外編です
ドスまりさの名前が出てきますがあまり深く関わってきません
自分のドスまりさ像について知りたい方はまりさの誕生シリーズをお読みになってください
今回は番外編なのでいろいろとぶっ飛んでいます
いろいろな道具を使うゆっくりが見たくない人
人間とゆっくりが一緒にゆっくりしている光景
ゆっくりがとても頭のいい光景
そんなものを見たくない人はお引き取りくださった方が賢明です
でも個人的にはそんな人の意見も聞いてみたいです

あ、そうそう、幻想郷の存在価値、東方である理由すらぶっ壊しています
やっぱりまわれ右した方がいいかも





あのドスまりさが死んでからかなりの時間がたった
花の異変が4回ほど起きた
博麗の巫女は5代ほど代替わりした
でも、どの巫女もただ若造りしただけじゃないかというくらい容姿も性格もそっくりだった
紅魔館ではメイド長亡きあと門番がメイド長になったこともあったが結局門番は門番のまま
図書館司書がメイド長の任に就いたらしい
といっても初代メイド長ほど完全ではないらしいが
白黒の魔法使いは未だ幽霊として白玉楼に居座っている
今度は成仏するまで借りていくと言って毎日図書館に侵入しているらしい
山の守矢神社は結局人間の信仰を得ることはできなかった
だが、天狗や河童の信仰を得ることに成功した
現在は新しく神として祀られることになった巫女とともに三柱で天狗たちの相談に乗っている

さて、人間の里も数代代替わりした
だが、人里の生活レベルはほとんど変わっていない
外の世界から流れてくるものは大きく変わっていったが人間そのものはあまり変わらなかったようだ
ただ、今ではほとんどの世帯でラジオを聴くことができる

人間の生活は大きく変わらなかった
ゆっくりは人間以上に変わらなかった
いつものように潰されるだけの日々
虐待方法も大きく変わっていない
だが、一部のゆっくりの生活は大きく変わった
それが人里から歩いて30分程のところにある森の一角
そこに入って行くと石と粘土で作られた高さ1.5メートルほどの石塁が見えてくる
その石の壁の上には等間隔でさらに高さ1メートル程の塔がある
石の壁は森の一角をぐるりと一周しているが東西南の3か所はなだらかなスロープになっている
この幅なら大人でも楽にすれ違えそうだ
この場所こそ伝説の二匹と一人
しそぱちゅりーが命じ
めがみけーねが知恵を授けた
でんせつのゆっくり、どすまりさが作った
ゆっくりふぉーとれすである

ふぉーとれすを作ったのは過去のふぉーとれすのリーダーだったありすの子供
彼女の血とドスまりさ受け継いだゆっくり達が何十世代もかけて作った
「しんのゆっくりがしんにゆっくりできるばしょ」
である
ゆっくりの伝説にのっとりこの集落を治めるのは代々ありすとぱちゅりーの子供として生まれたぱちゅりーと決まっていた
生まれたぱちゅリーの内一匹がリーダーになる
ほかのぱちゅりー達がその指示を受け集落を治め、姉妹であるありす達が身の回りの世話をする
そしてありすとぱちゅりーが交尾し、新しいリーダーが生まれる
常に姉妹だけど別種同士が交尾するのでもうあのような変異まりさが生まれることはない
完全に発情したアリスの存在はそれだけで集落が滅ぶ原因になるので己の発情を悟ったありすたちは一時的に外に出る

ここのゆっくり達はみな頭が良く、ゆっくりゆえの習性も抑えられ、ひらがな程度なら読み書きもできる
そして真のゆっくりの聖書をゆっくり読み
伝説の二匹と一人にゆっくり祈りを捧げ
日々農耕をおこないゆっくり過ごす
ゆっくりだけで作ったにしては完ぺきに近い政治体制だった

最初にこのゆっくりフォートレスが人間の目に留まったのは30年ほど前だ
ドスまりさの死後も当時の里長がこの森への侵入禁止の令をうっかり忘れていたことが明らかになった
そのため森の入口にあった立ち入り禁止の看板が取られ、何人かの猟師が森に入っていった
その猟師のうちの一人がゆっくりにあったと証言したのがすべての始まりだった
明らかに人工物のような石の壁があり、その上に並んだゆっくりがこっちを見ている
通常野生のゆっくりは人間に遭遇した場合、人間が何もしなければすぐその場所の領有権を主張する
だがそのゆっくり達は人間を歓迎し、壁の内側に迎え入れた
そこで数百のゆっくり達から野菜をもらい何が何だかわからないまま帰ってきたという
ゆっくり達がなんども「けーね、けーね」と言っていたことを思い出した彼はすぐに上白沢慧音に相談した
古い記憶を思い出した彼女は数人の人間とともに現地に向かう
そこで見たのはあのドスまりさが慧音に語っていた真のゆっくり達の理想郷
ゆっくりふぉーとれすそのものだった

慧音はここのゆっくり達に伝説の「めがみけーね」として崇められ、持ちきれないほどの野菜を渡され困惑した顔で帰ってきた

その後里の文献から過去に二人の児童を殺そうとした極悪巨大ゆっくり
通称「ドスまりさ」
についての資料が発見されたこと
また慧音の証言からそのドスまりさと関連がある可能性が高いことが明らかとなった
人間の中には
「ここまで知能の発達したゆっくりの群れは人間にはむかう前にせん滅すべき」
という意見が出てきたが
このゆっくりは非常に人間に友好的なこと
非常に知能が高く下手に危害を加える方が人間に対する反感を買う可能性があること
そして慧音の証言からドスまりさとのことは非常に歪んで伝わっている事
(聖書には人間とゆっくりに降りかかる災厄を一身に受け止めて消滅したことになっている)
から、明らかに人間に危害を加える兆候が見られるまでは友好的に接することがきめられた
そして現在、フォートレスのゆっくりと人里の人間は週に一回、交易をおこなうまでになっていた
人間側が持って行くものは砂糖菓子や複雑な構造の道具などゆっくりには作れないものを
ゆっくり側は畑で作った野菜や山菜に薬草、フォートレス内部で作られた上質の粘土、そして大量の餡子である
「ゆゆっ!!おにいさん達!!きょうもゆっくりこうかんしていってね!!」
「ああ、ゆっくり交換しような」
集落のゆっくり達はほとんどが野生のゆっくりのように木の根元などに穴を掘って生活している
だが、ぱちゅりーの寝床や野菜、粘土の保管室等の一部の建物は粘土と石で造られていた
ゆっくり側がこの交渉を持ちかけてきた当時、ゆっくりの作った野菜など食えるかという意見が大多数だった
だが現在、人里の野菜のほとんどが化学肥料と農薬を使うようになってしまった
そのためゆっくりの作る完全無農薬の有機肥料で作られる野菜はごく一部であるが健康マニアのシェアを獲得している
健康マニアの焼鳥屋さんなんかはこの野菜が大のお気に入りのようだ
その時集落の北の方からカカカカカカという木を軽くたたくような音が木霊する
「なんだ?またなのか?」
「ゆぅ…そうなの、またわるいゆっくりがきたの、でもすぐおいはらうからおにいさんはしんぱいしなくていいよ!!」
「そうかい、わかったよ、じゃあ交換は成立だね、お兄さんはこれで帰るよ」
「またね!!おにいさん!!!」
「「ゆっくりきおつけてかえってね!!」」

フォートレスの北側スロープのない石塁付近
ここではいまゆっくりによるゆっくり虐殺が行われていた
いま群れの仲間の大半を失ったまりさはそんなことにも気付かずに石塁に向かって突撃していた
このまりさも風の噂で最高のゆっくりプレイスの噂を聞いて旅を続けていたのだ
旅の途中で同じ目的のゆっくりの群れを吸収していき200匹という大群になっていた
そしてついに森の奥に見つけた理想郷
あまり広くないが食料の豊富な森 その奥にひっそりと、でも堂々と立っている石の家
噂に聞いたゆっくりプレイスだ
「ゆゆっ!!ついにみつけたよ!!」
「すごいよ!!おおきいよ!!」
「あそこがちぇんたちのうちだね!わかるよー!!!」
「はぁはぁ、まりさ!!あそこでいっしょにゆっくりしましょ!!」
そして200匹の声が重なる
「あそこはわたしたちのゆっくりぷれいすだよ!!みんなでゆっくりしようね!!」
この群れのまりさは噂で聞いていた
そのゆっくりぷれいすにはゆっくりの群れがすでに居付いている
まりさの判断は簡単だった
ここまで群れを大きくしたんだ、自分こそあそこのリーダーだ
          ↓
でもそうなるとあそこのご飯がなくなるかもしれない
          ↓
なら奪えばいいじゃない、こんな大群だもん、出来るさ

「まりさたちのあたらしいおうちにいるゆっくりたちはゆっくりしんでね!!」
その瞬間、カカカカカカという耳障りな音が響いた
そう思った瞬間まりさの隣にいたれいむの眉間に穴が開き、餡子を噴き出して絶命する
「れ、れ゛い゛げぷぅ!!」
「どお゛じでこ゛ん゛な゛がっ!!」
その後ろにいたゆっくり達はいつもどうりの悲鳴を上げようとしたが上げきる前に絶命
その連鎖がしばらく続いた
異変に気づいたまりさが命令する
「てきのいしだよ!ゆっくりふせてね!!」
ゆっくり達が跳ねるのをやめ、伏せながら前進する
凶弾に倒れるゆっくりの数は減ったが移動速度も遅くなったため死亡数/移動距離の効率に差はなかった
すごい投石だ
まりさは思った、すごい射程と威力、そして連射速度だ
ここでまりさが
(敵にはとても大きいゆっくりがいっぱいいる)
という予想ができればこれ以上の被害は出なかったかもしれない
しかしまりさにはそこまでの考えに至る餡子脳がなかったこと
聞こえてくる味方の断末魔が減ったため、被害は大きくないと思ったこと
そのためこのまりさの頭の中に「撤退」の文字はなかった

石塁の上にそびえたつ1メートルの塔
その上によくわからない大きさの木製の道具を操る三匹のゆっくりがいた
これが聖書に書かれたドスまりさがゆっくりに与えようとして志半ばで力尽きた伝説の武器「エアーマン」を復元したものだ
この伝説の武器が人間の銃を模していることを解析したぱちゅりーがなんとかゆっくりの力で物を飛ばす武器が作れないか研究
その結果、約一立方センチメートルの角材を断続的に射出する武器の設計ができた
原理は回転する板でちょうど定規で消しゴムを飛ばすような感じ
形は第二次大戦初期の艦載用対空機銃を思い浮かべてもらえばいい
大きさもゆっくりサイズだ
一秒間に4個の角材を飛ばすこの兵器は通常サイズのゆっくりの皮を突き破るに十分な威力をもつ
操作は一基四匹、一匹は角材の補充と照準の支持
両脇で支え棒を加えているゆっくりが左右上下に重心をずらし、一匹はレバーを回す
その回転する勢いを使って、角材を飛ばすのだ
この武器「ゆっくりがん」を作るのは並大抵の仕事ではない
いくら詳細に設計してもゆっくりでは木材の加工に時間がかかるし一度に作業できるゆっくりも多くない
一度に5基しか作れないうえ完成にはゆっくり3世代分という長い年月がかかっている

いっぽう攻めてきた群れでは悲劇は減ったがなくなっていない
子供に「ゆっくりふせててね!」という母親
その返事として「ゆっくりふせるよ!!」
と元気よくジャンプして返事、その瞬間子供は母親の前で消し飛んだ
よく見えない何かが高速で飛んでくる恐怖、なのに一向に進まないことに気付いてしまい発狂する者
子供を守ろうと口に入れたけっか、かえって全高が高くなり親子もろとも死んでしまうもの

そしてリーダーまりさは信じられないものを見た
石の壁の中、少しだけ低い所
そこから長い木の板が出てきたかと思うとその上を走りながら大きな木の固まりが三個、ゆっくりと出てきたのだ
これこそつい最近ゆっくりふぉーとれすで実用化されたゆっくりせんようせんしゃ
つうしょう「ゆっくりたんく」もしくは「たんく」である
デザインは加工所が持つ90式戦車をみたアリスが行った
乗員は6匹+3
+3は状況に応じてみょん部隊を乗せることがあるためだ
薄い木の板を複数枚張り合わせ、ベニヤ板数枚程度の強度を持つ装甲をもつ
車体の上には同じ材質の砲塔があり、その中には短砲身ゆっくりがんとそれを操作する二匹のゆっくり
車体にはスカート部の内側に木の板とツタを組み合わせたキャタピラ
その内側には重量を支えるために4本のキャスターが伸びている
左右のキャタピラに二匹づつゆっくりが入り砲塔ゆっくりの指示に従いキャタピラの上で歩く
ちょうど小学校の運動会で段ボールの中に入ってハイハイするレースのあれだ、正式な名前は忘れた
試作一号車は坂道で止まれなくなり、木に激突した結果乗員全員死亡という結果を出した、当然対策も忘れていない
緊急時には二本のつっかえ棒を左右のキャタピラに挟むことでブレーキになり、味方の救援を待つことができる
また、この棒は動かすとてこの原理でほんの少しずつだが動くこともできる
このたんくは一度に3両しか作れない、しかもゆっくり7世代分という途方もない時間がかかる

攻めてきたゆっくり達はそれぞれ安全そうな場所を探していた
それぞれが少しくぼんだ所、大きな木の陰に隠れていた
そこでゆっくりしようとしていたところに他のゆっくりも押し寄せ、潰され、弾き出される
はじき出されたゆっくりは殆どが餡子になった
そんな所にたんくが迫ってきたからたまらない
塹壕に隠れた歩兵を襲うWWⅠの戦車のようにゆっくり達をがんで薙ぎ払い、引き潰していった
何匹かの勇敢なゆっくりがタンクの上に乗ることに成功したが、フォートレスの外のゆっくりには中に入る方法が分からない
どうしようかとおろおろしているところを他のたんくのがんで撃たれて消し飛んだ
ついにその光景を見ていたリーダーまりさが泣きながら叫ぶ
「な゛ん゛で゛も゛す゛る゛か゛ら゛ゆ゛っ゛く゛り゛た゛す゛け゛て゛ね゛!!!!!!」

この日の戦闘は攻撃側の降伏という形で幕を閉じた
200匹いた群れの仲間は10匹も残っていなかった









あとがき
どーうも、セインと申します
今回「ドスまりさの森の生き残りがいたらどうなるか」と、考えて作りました
今回は圧倒的な知能を持つゆっくりがゆっくりどうぐでゆっくりを皆殺しにする話
次回は生身によるゆっくりいじめを書く予定です

そしてまたよその作品の設定を勝手に流用
「ごめ゛ん゛な゛ざい゛!!!四式中戦車好き゛だっ゛た゛ん゛で゛す゛!!!」

ドスまりさの誕生 番外編1
7月29日 2316


セイン

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最終更新:2022年05月03日 18:01