さくやがまりさの家族の一員になってから2週間が経ったある日の早朝、その事件は起きた。
「まりさ、れいむはゆっくりいってくるよ!おるすばんおねがいね!」
さくや以外の子どもたちはまだ眠っている時間に、そう言ってれいむは家を出て行った。
そして、それから10分ほど経った頃、どこからともなく声が聞こえてきた。
『やあ、さくや。聞こえているかな?』
「なんでしょうかですわ、だんなさま!」
さくやは正体不明の声に名前を呼ばれ、律儀に反応している。
「ゆ!?だれなの!?どこにいるの?!ゆっくりでてきてね!!」
『さきや、君に命令したいことがあるんだ』
「なんでしょうかですわ、だんなさま!」
まりさの言葉に一切耳を貸さず、さくやに話しかける声はとんでもないことを口にした。
『そこのまりさと交尾しろ』
「かしこまりましたですわ、だんなさま!」
「ゆ!“おまえ”はそんなこえのいうこときいちゃだめだよ!ゆっくりおちついてね!」
まりさはその指示に従って振動を与えて気持ちを高めようとするさくやを必死に止めようとしたけれど、種族に由来する力の差で振り回されてしまうだけだった。
「はあ・・・はぁ・・・おとうさまぁ・・・なまえをよんでくださいですわぁ・・・」
幼さに似合わない艶を含んだ声で甘えるさくやはゆっくりとまりさに擦り寄ってくる。
「ゆ・・・だめだよ!ゆっくりやめるんだぜ!」
「そんなこと、いわずに・・・さくやをあいしてくださいですわぁ・・・」
さくやがまりさに擦り寄って、さくやから逃げるようにまりさが退いて・・・それを何度か繰り返しているうちにいつの間にか壁際まで追い詰められてしまっていた。
「ゆ!・・・本当にやめるんだぜ、さくや!」
「なんで『さくや、まりさと交尾しろ』
出来れば使いたくない手まで使ったのに、何の意味もなかった。苦虫を噛み潰したような表情のまりさに向かって声はこう続けた。
『今度、止めさせようとしたら・・・子どもたちを殺せ、って命令しちゃうよ?』
「ゆ!?そ、そんなのだめだぜ!」
『じゃあ、おとなしく義娘と交尾するんだ、いいね?良かったじゃないか、若くて可愛らしい娘がキミみたいな所帯持ちに大胆に迫ってくるなんて早々あることじゃないよ?』
「おとう、さまぁ・・・さくやは・・・さくやは・・・ぁ」
さくやに家族を殺させる・・・それだけはなんとしても避けねばならない。そう考えたまりさは意を決して、さくやの激しいアプローチから逃げるのをやめた。



「まりさ・・・なに、してるの?」
幸運にも大量の食料を容易く見つけたれいむが家に帰ったとき、信じられない光景がそこに広がっていた。
「おとうさまぁ・・・すごいですわ・・・ゆぅ・・・」
普段の幼さの中にどこか大人の艶やかさの混じった、霊夢の見たことのない表情で嬌声を上げる義理の娘。
「さ、くやぁ・・・もっと・・・もっとおおおお・・・!」
そして、娘にとろけきったような表情でわが子に自分への奉仕を命じるまりさ。
「かしこまりました・・・ですわぁ、だんなさまぁ・・・!」
いっそう激しくなる愛撫と振動。とめどなく溢れ出してくる愛液。れいむの帰宅にすら気付かなかった2匹が達するのまもう目の前だろう。
「んほおおおぉぉぉおおおおおお!!すっきりーーー!!」
「んほおぉおぉぉおおお!!おぜうさまあああああぁああ!!」
2匹が果てた後もその光景を信じられないといわんばかりの表情で見つめていたれいむは、意を決してさくやとまりさに話しかけた。
「なにを・・・してたの?」
「・・・れ、れいむっ!?これはごかいなんだぜ!ゆ、ゆっくりりかいしね!」
れいむの表情から、一部始終を見られていたことを理解したまりさは言い訳を始める。
「ゆぅ・・・ですわぁ・・・」
一方のさくやは始めての交尾で疲れてしまったのか、まりさの隣でぐったりとしている。
「じぶんのこどもとこうびしておいてごかいもなにもないよっ!?」
ただの浮気でも許しがたいことなのに、よりにもよって自分の義娘とこんなことするなんて・・・。
「ちがうんだぜ!にんげんがっ・・・」
「どこににんげんがいるのっ!?うそなんかつかないでね!!」
怒り心頭でにじり寄るれいむにひるんでゆっくりと後退するまりさ。「ねえ!これはどういうことなの!?」
「ちがうんだぜ!?さ、さくやがっ・・・!?」
「な、なんでしょうかですわ、だんなさま・・・!」
まりさが名前を呼んだ瞬間に疲労でくたくたのはずの体に鞭打って起き上がったさくやは従者モードになる。
「まりさ・・・いま、なまえでよんだよね?」
「そ、そうだぜ?」
「どぼぢでなばえでよんぢゃうのおおおお!!あのひ、名前で呼ばないようにぢようねっでやぐぞぐぢだじゃない!!」
「ゆ!?」
「・・・まりさ、なまえをよんでさくやにあんなことさせたんだね!?もうおこったよ!!」
「だから、ちがいうっていってるんだぜ!?」
「さくや!まりさをゆっくりおしおきしてね!!」
「かしこまりましたですわ、おくさま!」
そう言うが早いか、さくやはまりさに問答無用の体当たりを仕掛けた。
「ゆぎゃ!?」
壁にたたきつけられ、餡子を吐くまりさ。ゆっくりと床に落下した直後にさくやが頭上からボディプレスを仕掛けてくる。
「ゆっぐ!?ゆげぇ!?ゆぎぃ・・・!!」
1回目。口から餡子を吐く。
2回目。下手に避けようとしたせいで、体の端っこのほうを踏まれてしまい、その拍子に皮が破れる。
3回目。皮を破られた痛みで動けないでいるところを直撃。さっき破けた場所から大量の餡子が飛び出す。
4回目。餡子と右目を撒き散らしたまりさはぴくぴくと痙攣し始めた。
まりさがほぼ瀕死なのを確認したさくやはそこで攻撃をやめ・・・
「いかがでしょうかですわ、おくさま!」
と、誇らしげに胸を張った。



「お~、ずいぶん派手にやったなぁ♪」
「ゆ!おに・・・もが!?
僕はゆっくりの巣に侵入すると、すぐに母れいむの口を押さえて、さくやの従者モードが解除されるのを待った。
「ゆ!?おとーさん!なにがあったんですわ?!」
「ゆ・・・ゆぐ・・・」
まりさのそばに駆け寄るさくや。死んでいないことだけは何とか確認できたが、安心出来ない状況に変わりはない。
「だ、だれか・・・!?」
助けを呼ぼうと辺りをきょろきょろ見回し、その拍子に母れいむと僕を見つけたさくやは驚き目を見開くと、果敢に僕に食って掛かった。
「あなたはだれですわ?!あなたがこんなことしたんですわ?!」
疑問文がわけわからん。そんな突込みを脳内でしながら、さくやに事実を教えてあげる。
「違うよ。それをやったのは君だよ」
「う、うそですわ!」
「嘘じゃないよ。ねぇ、れいむ君?」
と、口を押さえられて喋れないれいむに問いかける。
それから、耳元で「そうだと言わないと僕が君たちを皆殺しにするよ?」と囁いてから手を放した。
「・・・ゆ!?ゆぅぅぅ・・・そうだよ!さ、さくやがやったんだよ!」
さくやはその言葉に驚愕し、絶句した。
「れいむ、奥にいる子どもたちをここに連れてきなさい。断ったら・・・わかってるよね?」
わなわなと全身を震わせ、いやいやをするように体全体を左右に振るさくやを尻目に、僕はれいむにそう命じた。



ようやく目を覚ましたときには目の前に子どもたちが並んでいた。
それかられいむがいて、さくやがいて、見知らぬお兄さんがそこにいた。
その場の主導権を握っているのは見知らぬお兄さんで、れいむはそのお兄さんに酷く怯えていた。
さくやは酷く取り乱していて、部屋の隅のほうでがたがたと震えていた。その姿を見ているとこんな目に遭わされたのに、そばに行って頬ずりをしてあげたくなる。
けれど、餡子を大量に失ったまりさは歩くことどころか、声を出すことすら出来ない。
痛い目に遭わされたとは言え、愛するパートナーが怖い思いをしているのに、子どもたちが自分を見て泣き叫んでいるのに、ただ見ていることしか出来なかった。
そんな、見ることしか出来ないまりさを尻目にお兄さんは笑みをたたえたままとんでもないことを口にした。
「あっちでぼろ雑巾になっている君たちのお父さんがいるだろ?アレをやったのはそいつなんだ♪」
お兄さんは怯えるさくやを指差す。それにつられて子どもたちがさくやを見ると、さくやはいっそう怯えたような表情で身を強張らせる。
けれど、ずっとさくやと一緒に過ごしてきた子どもたちはそんな言葉を信じるはずがない。
「ゆ!おにーさんはうそつきだね!」
「“このこ”がそんなことするわけないよ!」
「そうだぜ!まりさは“おまえ”をしんじているんだぜ?」
と、自信たっぷりにさくやにウインクする子までいた。まりさはほっとした。次にれいむが口にした言葉を聞くまでは。
「ほ、ほんとうだよ!まりさをあんなにしたのは“あいつ”だよ!」
その言葉に子どもたちは愕然となり、信じられないというような様子でさくやをみる。
「ほ、ほんとうなんだぜ?」
「ゆ・・・」
もはや心ここにあらずといった様子のさくやには応えることはできない。
「ほ、ほんとうにほんとうだよ!みんなれいむのいうことがしんじられないの!?」
信じられない。れいむがあんなことを言うなんて。まりさがさくやとすっきりしたことがそんなに許せないの?
れいむの2度目になるその言葉を一番甘えん坊だった末っ子のれいむが信用し・・・
「ゆ!おかーさんがいうならほんとうなんだね!ひどいよ、“きみ”をかぞくにしてあげたのに!!」
さくやに心無い言葉を浴びせる。そして、それをきっかけに他の子どもたちもさくやを罵倒し始めた。
「おとーさんにこんなことするなんてひどいよ!」
「みそこなったぜ!」
「ゆるせないよ!」
「おまえなんてゆっくりしねばいいんだぜ!」
容赦なく浴びせられる数々の罵倒。
やめて!そう叫びたいのに声がでない。あの子を庇ってあげたいのに足が動かない。
結局、まりさにできたのは1匹涙を流すことだけだった。



「さくやっ!!!!」
さくやに対する罵倒が飛び交う中、突然お兄さんの大声が響き渡った。
驚いて静まり返る子どもたち。そして・・・
「なんでしょうかですわ、だんなさま!」
従者モードになるさくや。
「その子どもたちを好きなようにしろ♪」
「かしこまりましたですわ、だんなさま!」
瞬間、さくやは何の躊躇もなく今まで兄妹だった子れいむや子まりさに襲いかかった。
「さ・・・むぐぐ!」
名前を呼んで止めようとするも、お兄さんにあっさりと口を押さえられてしまう。
「なあ、れいむ。気付かなかったかい?」
楽しそうに囁く。
「さくやとまりさがすっきりしてただろ?」
目の前ではさくやが末っ子の甘えん坊のれいむに体当たりを仕掛けていた。
壁に勢い良くたたきつけられた子れいむはまるではじけるように餡子を撒き散らせて絶命する。
本当に楽しそうに囁く。
「あれさ、実は僕が命令したんだよね」
さくやは一番大きい子まりさに噛み付くとさほど体格差はないのにいとも容易く振り回し、床にたたきつけた。
子まりさが口から、そしてたたきつけられた際に飛び出した目玉の空洞から餡子を撒き散らして、動かなくなった。
恐ろしいほど楽しそうに囁く。
「なのに、可哀そうだよね。夫を信じなかったきみにお父さんをいたぶるように命令されちゃって」
無謀にもさくやに飛び掛っていった子れいむが頭突き一発で気絶させられ、近くの子まりさに叩きつける。
2匹はもんどりうって転がり、壁に激突すると餡子を吐き出し、ぴくぴくと痙攣し始めた。
鳥肌が立って寒気がしそうなほど楽しそうに囁く。
「自分がしたくてやったわけでもないことの責任を擦り付けられて、兄妹から責められて・・・」
最後の子れいむは恐怖のあまりに声を上げることすらままならない。いや、声を上げたところで結末は変わらないだろう。
高く跳躍したさくやは天井を蹴って加速をつけると、その子どもを踏み潰した。
楽しそうに囁くお兄さんの表情はれいむが今まで見た笑顔の中で一番幸せそうに見えた。
「そりゃ、殺したくなるよね♪」



さくやが正気に戻ったのを確認すると僕は再び指示を出した。
「さくや、そこのまりさを連れて帰れ」
「かしこまりましたですわ、だんなさま!」
素直に返事をしたさくやはいそいそとまりさを頭の上に乗せ始めた。
その準備が終わるまでの間、れいむとのんびりお話をすることにする。
「なあ、れいむ?」
「おにいしゃんはゆっきゅりできるひと?」
「ん?・・・ああ、ゆっくりできるひとだよ」
「れいみゅといっちょにゆっきゅりしようね!」
「そうだね、ゆっくりしようね♪」
珍しいことに幼児退行を起こしている。
どうやら目の前で義娘に子どもたちを殺されたのがよっぽど堪えたみたい。
「だんなさま、おわりましたわ!」
「そうか。じゃあ行こうか、さくや?」
「かしこまりましたですわ、だんなさま!」
俺は手にした幼児退行れいむをどんな風に虐待しようか考えながら、さくやと一緒に家路に着いた。






----あとがき?----
スレのほうではテンプレ論争が起きていますが、この作品はモロにテンプレ。
誤字脱字、説明のいい加減さ、文章力のなさは仕様です。

ゆっくりさくやの強さは無体だと思います。正直反省している。
今度は下種の家族の中に放り込んだり、ゆっくりゃのコミュの中に放り込んだりしないかな?

byゆっくりボールマン



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最終更新:2022年05月19日 15:23