「ゴッドかなこ」

俺設定満載
死なないゆっくりが出てきます
人間は出てこなくてゆっくりのみです






























ここは人間たちも立ち入らない場所にあるドスまりさが率いるコミュニティ。
外敵がほとんどなくまた人里からも離れているため、ゆっくり達にとっては最高のゆっくりプレイスであった。
今では200を超えるゆっくりがこのあたりで生活をしている。
またここの噂を聞きつけやってくるゆっくりも後がたたない。
中には言うことを聞かない荒くれゆっくりもいるが、
そういう場合はゆっくり光線を撒き散らし、数日かけて群れのルールを分からせていた。
その平穏の地に終焉を告げる足音が近づいていた。



どしんどしんとドスまりさが移動するような音を立て、このゆっくりプレイスに近づいてくる。
始めはドスまりさが移動していると思っていたゆっくり達も、ドスまりさが姿を現してもやまぬ足音に動揺が広がる。

「このあしおとはなんなんだぜ?ドス」
「わからないよーわからないよー」
「このとかいはたちのためのばしょになにがくるのよ」
「むきゅむきゅー」
「しんぱいしなくてもだいじょうぶだよ。ドスがなんとかするから」
「もりからなにかがでてくるよ」

森から出てきたのはゆっくりかなこが率いる群れであった。
その数は50程度でそこそこの規模であった。
群れのゆっくりはゆっくりひなやゆっくりにとり、ゆっくりみのりこ、しずはなど妖怪の山に住まう物たちを模したゆっくりが多かった。
群れとしてはそこまで珍しい物ではなかったが、群れを率いているだろうリーダーが異色を放っていた。
リーダーであるゆっくりかなこの大きさがドスまりさに匹敵する大きさであったからである。
そしてその髪には信頼の証としての多くの髪飾りが付いていた。
しかしその数は群れの数よりも明らかに多かった。
ざっと数えて200は下らないだろうか。
ゆっくり達に数えられるかは別にして。
ドスまりさはその数が見合わない異色のゆっくりを見て警戒していた。
飾りからは死臭がないまでも、普通ではあらざる方法で取得したのであろうから。
様子を見続けるドスまりさに広場の中心で対峙した。

「ここはゆっくりぷれいすときいた。わたしたちにあけわたしていただきたい」
「ゆぅ、それはできないよ。 ここはみんなのゆっくりぷれいすだよ。
 むれのなかまになりたいんだったらいれてあげるけど、あけわたすことはできないよ」

突然の申し入れにドスまりさの群れは色めき立った。

「ならばちからづくでもらうまでだ」

その宣言とともにかなこの群れが襲い掛かってくる。
こうしてゆっくり達の縄張りを蹂躙していく。

「ここのゆっくりはたべてもいいけろ」

ゆっくりすわこは頭にある畜生帽に話しかけると、一目散にドスの群れに畜生帽が向かっていく。
普段はゆっくりすわこから栄養を毟り取ろうとするが、十分に満ち足りていると奪うことはしない。
そしてゆっくりすわこは、自分が栄養を吸われないように、定期的にほかのゆっくりを襲わせているため
かなりの良好関係を気づけていた。
今目の前に広がる大量の食べ物が転がっているため高速で飛び掛る。
あるゆっくりは畜生帽に丸呑みにされた。
あるゆっくりは畜生帽に寄生され仲間のゆっくりに襲い掛かる。
あるゆっくりは畜生帽に体を毟り取られていた。

ほかのゆっくりもじっとはしていない。
基本的に水生であるゆっくりにとりは陸上に上がるとゲル状になってしまい、
すばやく動くことが出来ないがゆっくりの顔面に取り付き体をふやけさせる。
近くに小川が流れていたこともあり小川から水を引っ掛けていたりもする。
ゆっくりしずはとゆっくりみのりこは、体から芋の甘い香りを漂わすことによって囮を勤めている。
ゆっくりひなは基本的に性能が良いとはいえないが、中身の餡子を撒き散らしたときに、その溜め込んだ厄でまわりのゆっくりも道連れにしていく。
数こそ少なくあったが、今までも似たようなことを行ってきていたためか、かなりの連携を見せている。


対してドスの群れの方はひどく緩慢であった。
ここに来てからは他の大規模な群れと出会っておらず、外敵もなかったため戦い方を忘れていた。
多くはこのゆっくりプレイスを奪われまいと果敢に攻めるが
逃げ惑うゆっくりも少なくなく、特に生まれたばっかりの赤ゆっくりがいる家族は赤ゆっくりを口の中に入れている。

「ゆっくりはやくおくちのなかにはいってね」
「ゆっくりここをはなれるよ」

しかし敵に背を向けて逃げるのはこの場では自殺行為でしかない。
重くなった体ではすぐに追いつかれ死んでいく。






ドスまりさは後悔していた。
なぜ争いが始まる前にゆっくり光線を使っておかなかったかを。
今ではゴッドかなこの攻撃を避けるのに必死であった。
幻覚作用のあるキノコは今手元にないため相手に幻術を使うことも出来ず、
ゆっくり光線を使うには隙がなく、ドスぱーくをつかうには敵味方入り乱れたこの場で使うことが出来なかった。
今まで外敵らしい外敵が来た事がなかったため、敵襲に対応する術を持ち合わせていなかった。
その間にもゴッドかなこは、飴んばしらを機用に使いドスまりさを追い詰める。
しかしドスまりさも負けてはいない。
伊達にドスクラスになるまで生き延びてきてはいない。
身体能力で言えばほぼ互角の戦いであった。
その戦いの中に紛れ込んでくる二つの影。
ゴッドかなこの髪の中から飛び出したものは、ゆっくりさなえとゆっくりすわこである。
さっきからちらちらとドスまりさの髪に向かって攻撃をしてきている。
普通であったら取るに足りない相手であっただろうが、緊迫した戦いの中背後まで気を使う余裕はない。
そうしてドスまりさの髪から群れの信頼の証である髪飾りを掠め取っていく。
ゆっくりさなえとゆっくりすわこが、口に咥えきれないほど盗ったあとゴッドかなこの髪にその髪飾りを付け足していく。
そうするとどうだろう、徐々にであるがゴッドかなこの体が大きくなってくるではないか。
また攻撃のキレも増していき、回避するのも困難になっていく。
そんなドスの姿をみて群れのゆっくり達は、戦いの最中であるのにもかかわらずドスに抗議の声を上げる。

「れ゙い゙ぶの゙あ゙げだり゙ぼん゙がー」
「ま゙り゙ざの゙ぼうじがー」
「ぢーんぼー」
「わ゙がら゙な゙い゙よ゙ー」

そう喚いている間にも無常にも髪飾りは奪われていく。
ともなって戦いをやめて、抗議の声も次第に大きくなる。
その棒立ちになっている隙を見逃すわけもなく次々と討たれていく

「どずな゙ん゙がお゙ざじゃな゙い゙ー」

ある1匹のドスの群れのれいむが。ドスに向かって攻撃をし始めた。
1匹がドスに攻撃したことにより雪だるま式に感染し、あるものはドスを攻撃しあるものは罵倒する。
もはやドスが大切にしてた群れの姿はどこにもなく、敵一面になってしまった。
しかし集まってくることにより移動もままならなくなる。
ドスとゴッドかなこの移動により潰されていくゆっくりも多数である。

「どずがながまをづぶじでぐー」
「どすがいなかったらもっとゆっくりできたのに」
「どすのせいでいっぱいなかまがしんだんだぜ」
「どすがいなくてもゆっくりできたのにどすのせいでゆっくりできなくなったのよむきゅー」
「はじめからかなこがここにいればよかったのに」
「かなこがいればどすよりももっとゆっくりできたはずだわ」


ドスを迫害するどころか、かなこに媚を売り始める。
ゆっくり光線の効果が薄れていったこともあり、最近群れに入ったものほど鞍替えしやすいようである。

そうしてついにドスまりさをゴッドかなこの飴んばしらが貫く。
苦痛にもがく声を上げるが容赦なく二本、三本と突き刺さる。
そのまま針山と化す。
しかしドスまりさの生命力も高いためか、即死することなく体中から餡子汁を撒き散らす。
動けなくなった体から残っていた髪飾りを全てゴッドかなこに移し変える。
全て移し変えた頃にはゴッドかなこの体も、最初よりも二回りも三回り大きくなっていた。
最後にドスまりさの被っている帽子をくくりつけると勝負はあったと雄たけびを上げた。
大きさはそこまで大差がないのにドスまりさとゴッドかなこの差は、ドスまりさと普通のゆっくりが並んでいるようかに見えた。
ゴッドかなこからは神々しささえ漂ってくる。




その後ゴッドかなこはこの戦いによって減った群れの数を
ドスの群れから扱いやすい物を引き抜いて数を調整し残りのゆっくりを蹴散らした。
ドスまりさはまだ広場の真ん中で壊れた機械のように声を上げ続けている。
ゴッドかなこは少しの間群れをゆっくりさせるためにこの地で休むことだろう。
しかし群れが回復すればまた新たな髪飾りを求め旅立つだろう。





あとがき

これはもはやゆっくりかどうかすら怪しくなってしまいました。
今回の話が皆様のお気に召すと幸いです。

以下に俺設定がありますがもし使っていただけるのならば
改変して使いやすいようにしてもらって構いません



ゴッドかなこ
ゆっくりの髪飾りを多くつけることによって信仰を増し、
その信仰の量に応じて体も大きくなる。
経年経ても髪飾りが増えなければ通常サイズより大きくなることはない。
基本的には妖怪の山で暮らすが髪飾りを求めての争いもあり、
争いに負けたものは妖怪の山を去り新たなゆっくりプレイスを求め旅立つ。
今回のかなこも妖怪の山の縄張り争いに負け、野に下った1匹である。
今現在妖怪の山のトップに君臨するかなこの大きさは20メートルほどである。
また人間に興味をあまり示さないので(髪飾り的な意味で)めったに人里に姿を現すことはない。
接触した場合でも髪飾りを定期的にあたえれば有益な家畜としても扱うことが出来る。


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狭き門

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最終更新:2022年05月03日 09:56