最初の1匹の誕生からおよそ20分。ボテ腹ありす太夫の部屋には5匹の赤ちゃんゆっくりの亡骸が散乱していた。
ある赤ちゃんれいむは朽ちた後にまりさのサンドバッグにされてひび割れ、千切れ、飛び散って原型が残っていない。
ある赤ちゃんありすは産まれた直後に犯され、犯され、犯されぬかれて、無数の蔦をはやしたまま黒ずんでいる。
ある赤ちゃんぱちゅりーはまりさに脅された姉妹の手で虐殺され、その姿かたちには生まれたときの面影さえない。
「ゆ゛あ゛あ゛あ゛!ありすのあがぢゃんんんんんん!?」
「なにをいってるんだぜ?ありすのものはまりさのものなんだぜ!だからまりさのあかちゃんだぜ!」
「どほぢでごんなごどずるのおおおおおおお!?」
「まりさのものなんだからなにしようがかってだぜ!」
増長し、歪みきったゲスなまりさの醜悪な心にはどんな言葉も、感情も決して届くことはない。
憤怒も、悲哀も、絶望も・・・まりさにとっては他人に押し付けて楽しむものにすぎないのだ。
自分以外の誰かが悶え苦しむ姿を安全なところから眺める絶対的な強者。それがこのまりさだった。
「おーい、まりさはいるか~?」
がらがらっ、と襖が急に開いて、二人の男性がずかずかと上がりこんでくる。
「ゆゆっ!おにいさん、どうしたの!?」
片方はまりさの付き人で、もう一人の男性は人里一の商家のせがれ、つまりこのまりさの飼い主だ。
「いやな、町内会の取り決めでゆっくりの飼育禁止になったから。お前帰って来んなよ」
「ゆゆっ?どういうことなんだぜ!」
「そのまんまだよ、町の取り決めだから諦めろ。そういうことだから、ゆー郭で頑張って暮らせよ~♪」
一方的にまくしたてた男性はまりさの反応を伺うこともせずに足早にその場を後にした。
「おい、どういうことなんだぜ?!」
状況を飲み込めていないまりさは高圧的な態度で近くにいたかつての付き人に説明を求める。
「ああん?!何人間様に偉そうな口聞いてやがるんだ、このクソ饅頭!」
「ゆゆっ!?・・・ゆっへっへ、まりさにそんなくちきいて「黙れ、うぜえんだよ!ついでに死ねや、このゴミクズ!」
「ゆべぇっ!!?」
まりさの言葉を手加減無しの蹴りでさえぎった元付き人は店主からマッチを借りると、痛みで悶絶しているまりさへと歩み寄る。
「さぁて・・・店主から許可も得ているし、ゆー女らしく足を焼こうか?」
元付き人の男性は乱暴にまりさを掴むと、頭を下にして床に置き、着火したライターを底面に押し当てる。
「ゆ゛ぎゃあ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あああああああ!?!」
「はっはっは、まりさぁ!汚らしい悲鳴だなぁ!これならお前が嬲り殺したゆー女達のほうがまだ品があったぞ!」
慣れた手つきで底面を丹念に焼き上げつつ、男性はまりさを罵り、苦痛と恐怖で衰弱した心までも痛めつける。
「ゆゆっ!ころしたってどほいうごど!?」
男性の言葉に食いついたのはありす太夫。身請けされた仲間の安否を気遣っていた彼女だからこそ、どんな状況にあってもその話を聞き漏らす筈がない。
「なんだ、まりさからきいてないのか?なら教えてあげるよ。このゴミクズはな、買い取ったやつらを一匹残らず酷い虐待を加えて殺したんだよ」
全く想定していなかったわけではない。しかし、こうやって目の前にその残酷な事実を示されては気丈なありす太夫も泣き崩れるしかなかった。
「れいむ2匹はにんっしんした赤ちゃんを無理やり食べさせられ続けて気が狂って、ぱちゅりーは意味も無い作業を不眠不休で強要されて過労死だったなぁ」
そんなありす太夫の様子に目もくれず、男性はそのときの有様をうっとりとした表情で思い返していた。
「まりさはなんだっけ・・・ああ、そうそう。餡子と口だけの状態にして1週間ほど放置してたらいつの間にかくたばってたんだっけ?」
まりさで一通り遊んだ男性は実に爽やかな笑顔でゆー郭を後にした。
「ゆっぐ・・・いだいんだぜぇ・・・!だれがまりざをだすげるんだぜ・・・!」
蹴り飛ばされて体が歪み、丹念に足を焼かれたために身動き一つ取れないまりさは、ぽろぽろと涙を零しながらも相変わらず高圧的な態度で助けを求める。
「・・・・・・・・・まりさ」
店主は接客で忙しく、その場にいるのはまりさとありす太夫の2匹だけだ。
したがって、心の芯まで凍てつきそうな声を発したのはありす太夫以外の何者でもない。
「ありす、ぐずぐずしてないでさっさとたすけるんだぜ!」
しかし、ゲス根性の抜けないどころか自分を虐待お兄さん以上の存在だと思い込んでいるまりさはその声にこめられた感情に気づかない。
「そのげすこんじょう、ありすがすっぎりなおぢであげるわああああああああああああああああああああああ!!!」
まさしく問答無用。憤怒、嫌悪、憎悪、殺意・・・etc、他者に抱く負の感情の全てを一纏めにしたような強烈な感情をまりさにぶつけた。
「ゆぎぃ!?いだいっ!いだいぜえええええ!?」
理性と経験によって作り上げられた残虐な愛撫は、摩擦熱となり、頬の川を抉り、まりさを容赦なく痛めつける。
勿論、必死で抵抗しているが足が使い物にならない今のまりさではありす太夫の巨体から生み出される力に抗うことなど出来るはずもなかった。
「まりざああああ!みにぐいよおおおおおおおおお!」
「いだいいいいいいい!やべでええええええええええ!」
「つんでれぶっでもうざいだけよおおおおおおおおおおお!」
「ずっぎりぢだぐないいいいいいいいいいいいい!」
「そういわれでをやべだごどがあるのおおおおおおお!?」
ありす太夫の動きはまりさのそれとは違って変化に富み、一瞬たりとも気を緩める暇を与えない。
上下に擦っていたかと思えば、突如として押しすことによって振動を与え、前触れもなく左右への振動に切り替わる。
そのタイミングは見事に相手がありす太夫の動きになれ始めてきた瞬間を的確に捉えている。
しかし、先に述べたようにその愛撫は暴力的で、頬をすり減らしてなおも容赦しない無慈悲な暴力でもある。
「いだいいいいいいいいい!いぐぅううううううううう!」
「は゛や゛いのね゛えええええ!まりざのぞうろううううううう!」
「まりじゃぞうろうじゃないいいいいいいい!」
尋常ならざる快感と同時に襲ってくる痛み。少しでも体を引いて痛みを遠ざけようとすれば快感も遠ざかってしまう。
しかし、快感を貪ろうとありす太夫に身を委ねれば、一切の気遣いのない愛撫や傷口へ舌で粘液を擦り付けられたりと酷い痛みを伴うことになる。
そうして痛みと快感の二律背反に苦悩している間にも、徐々に蓄積していた快感がまりさを絶頂へと誘った。
「んほおおおお、ゆげぅ!?」
「ぜんぜんすっきりできないわ!このどへたくそーろー!!」
最初のしおらしさ?は何処へやら。もはやまりさに媚びる必要のなくなったありす太夫は絶頂に達する直前に交尾をやめてまりさを突き飛ばした。
のろのろと体勢を立て直したまりさはありす太夫に「まりささまになにずるんだぜ」とか「早くおきゃくさまをずっぎりざぜるんだぜ」などと身の程をわきまえない文句を吐いている。
勿論、ありす太夫はそんな妄言には一切耳を貸さない。それどころか、まるでまりさなんていないかのように振舞い始めた。
「ありす太夫、悪いな遅くなって」
ありす太夫に無視され続けたまりさが「どほぢでむぢずるのおおおお!」などと泣き始めた頃、ずっと接客で忙しかった店主が太夫の部屋にやってきた。
「なあ、ありす太夫。あのまりさにはどんな仕事が向いていると思う?」
「げすだからせっきゃくはむりね!」
「まりざはおっぎゃぐざまなんだぜええええええ!」
「はあ?お前まだ状況が理解できてないのか?お前は捨てられたんだよ。誰もお前なんかいらないって言ってるんだよ、わかるか?」
「ぞんなわげないんだ「あるんだよ!っていうか、それしかないってくらいの状況なんだよ!いい加減分かれ、ゴミクズ!」
「ゆ゛っ!?」
怒声におびえるまりさを見ながら、店主は頭を抱えた。厄介なもん引き取っちまったな、と。
3日後。まりさの仕事はありす種専門の肉便器兼赤ちゃんの提供に決定していた。
この仕事は実に簡単で、日長一日レイパー系のありす種に犯され続けているだけで良かった。
彼女らはどんなに口汚く罵っても「づんでれまりざがわいいよお!」とか「あらっぼぐでわいるどだわあああ」などとポジティブに解釈してくれるのでまりさの口汚さが一つの個性として活かされる。
それが終わったらありす達の赤ちゃんを産んで、その赤ちゃん達を人間やロリコンありすに提供する。
にんっしんと出産に体力を吸い取られまくるので、それを補うために食事もたらふく用意されていて、ゆー郭の中ではうらやましい労働環境であった。
「ゆっきゅりちちぇっちぇね!」
「ゆっくりしていってね!」
「ゆっきゅり~♪」
「ゆぅ~、まりさそっくりのとってもゆっくりしたこだよ~」
もっとも、それは我が子を愛さないゆっくりであればの話に過ぎない。
意外なことにこのまりさは子煩悩(恐らくは一種のナルシズム、あるいは現実逃避かもしれないが)で、毎日のように生まれてくる赤ん坊を精一杯可愛がっていた。
そして、その度に増えた分だけ赤ちゃんを奪われて涙を流すが、その記憶は餡子とともに子どもに持っていかれるので決して絶望することはない。
犯され、産まされ、奪われる・・・それが今のまりさの全てだった。
「さあ、まりさ。今日も君の赤ちゃんを美味しいお汁粉にしてあげるよ~♪」
割烹着を着た男性はまりさのケージの前にやって来ると、おもむろに3匹ほど赤ちゃんまりさを取り出した。
透明のケージの前に置かれているのは小さなお鍋。そこにはついさっきまで沸騰していた少量お湯が張られている。
「ゆっ!?やべでえええええ!まりざのあがぢゃんんんん!!」
男性の次の行動を察知したまりさが悲鳴を上げるも、当然聞きえられもらえるはずもなく、予想通り3匹の赤ちゃんは鍋の中へ放り込まれた。
「あぢゅいいいいいいい!」
「やめちぇええええええ!」
「おうちかえりゅううう!」
鍋に放り込まれた3匹の赤ちゃんも口々に悲鳴を上げるが当然それも無視される。
「なあ、何で君達がこんな酷い目に遭うかわかるかい?」
「「「ゆうぅぅぅうううううう!?」」」
「わからないなら教えてあげようか?それはね、君達のお母さんが最低最悪のゲスだからなんだよ」
「「「おきゃーしゃーーーーーん!!」」」
「あがぢゃああああああああああああん!?」
「現に今も助けに来てくれないだろう?君達なんかよりも自分が大事なんだってさ」
勿論、普通のゆっくりはいくら幼くてもここまで簡単に人間の言うことを鵜呑みにしたりはしない。
しかし、この赤ちゃん達はまだ親と一緒に過ごした日数が少なく、親子であると言う以上の絆を育んでいない。
そして何よりも親から受け継いだ餡子に宿る記憶の殆どが今やありすに犯され、子どもを奪われる苦痛に満ちた体験ばかり。
流石にそれを子どもが有することはないが、その記憶が子どもの人格形成に影響を与えると言われている。
「おかあぢゃんのぐじゅっ!げちゅっ!ちにぇ!」
「おがあぢゃんなんがおがあぢゃんじゃにゃいよ!」
「にゃんでばりぢゃがぢにゃなぎゃいげにゃいのおおおおお!」
ゆえに子ども達は無意識のうちに、親のことを何も出来ない愚図と認識しており、少し苦痛を与えてから言葉で誘導してやれば親を敵視する。
「やめでええええええ!あがぢゃんがぢんじゃうううううううう!」
一方のまりさはずっと赤ちゃんを気遣い続けており、かつてのげすっぷりを微塵も感じさせない。
ゆっくりも変われば変わるものだ。
しかし、無常にも母の願いは届かず、また本心も理解してもらえず、赤ちゃん達が息絶えるそのときまで呪詛の言葉を浴びせられ続けた。
そして翌朝。昨日こさえたばかりの蔦を頭に生やしたまりさは産道からの痛みに耐え、無事新しい我が子を出産した。
「「ゆっきゅりちちぇっちぇね!」」
「ゆっくりしていってね!」
「「「「「「「「「ゆっきゅりちちぇっちぇね!」」」」」」」」」
新たに生まれた子どもの数は2匹。先に生まれていた姉たちもかわいらしい妹の誕生を心から祝福していた。
それは今日食材として消える子どもが2匹いることを意味しているのだが、誰もそのことに気づいていなかった。
‐‐‐あとがき‐‐‐
まりさの転落が急展開すぎる
親の餡子に宿る記憶が子どもの性格に影響するってのは突き詰めて
「てんこがうまれることもあるぞ」にした方がネタとしては美味しそうだ
byゆっくりボールマン
最終更新:2022年04月16日 22:58