「ブレスミサイル!!!」

グリンバーチはゾロ甘く見ていた。

だがその時間は終わり。

遊びが終わり殺しが始まる――――

「百八煩悩鳳!!!!」

互いの力は大きく空中で弾け飛ぶ

「甘く見られたモンだな……!!」







ドドドドドドドドドドドド・・・・・・







「―――あぁ?」
「―――なんだぁ?」

グリンバーチとゾロは耳慣れない異様な音が近づいてくるのを感じ、
二人同時にその方向を振り向いた。


◆ ◆ ◆


「北斗の力甘く見てもらっては困る」

「がはぁ……てめぇ……!」

トキの放った拳がついにクロコダイルを捉え、膝をつかせることに成功する。

「その油断が命取りだったな。」

「クハハハ……いいぜ、そろそろ本気でやらせてもうらおうか! 」







ドドドドドドドドドドドド・・・・・・






「―――んん?」
「―――なんだ?」

異様な音が近づいてくるのを感じたトキとクロコダイルは同時に振り向き、

それを見た二人は全く同じタイミングで叫んだ。






「「津波だぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!」」



◆ ◆ ◆


「な……?これは……!?」
「……何が起こっている?これは誰かの攻撃なのか?」

ホテルから飛び出したキュアムーンライトとダークプリキュアは
目の前に繰り広げられた信じられない風景に驚愕していた。

大量の海水が、少し浅い平地をまるで氾濫している川のように
樹木を根こそぎなぎ倒しながら激しく流れていたのだ。

何やら三、四人の既に骸と化している遺体が巻き込まれて一緒に流されているのが見える。

「恐らく、突発的な津波が起きたのだ。」

彼女たちのそばに一人の男が近づいてきた。

「誰だ貴様?」
「ん?え?あれ?」

キュアムーンライトはその男の姿をみて一瞬混乱する。
その白髪の男は流されている遺体の一人と非常によく似ていたからだ。

「ああ、彼か。あの流されている男はトキではない。
 アミバという南斗聖拳の伝承者だった者だ。」
「偽物?まあ、あなたにも色々あったという事ね。」

「やれやれ、これは酷いものだなぁ。」

更に三人のそばに二人の男が近づいてきた。
白いワイシャツを着たひょろ長い男と彼に付き従う筋肉質な男。

「やあ、始めまして。僕は月島秀九郎。彼は仲間のサウザー君だ。よろしく。」
「ええ、こちらこそよろしく。」
「……サウザー?いや、気にしないでおこうか。」

握手する月島さんとキュアムーンライトの横で
従者のように付き従っている帝王を可憐にスルーするトキ。



「おっおっお~。なんだぁ?死んじまったのかぁ?ロロノア・ゾロよぉ~?」



丘の上から聞こえてきたしわがれた声の方向を五人は振り向く。

「……なんだあいつは?」

そこに居たのは、八本の腕に四本の刀と四つのデイバックを持った蛸の怪人だった。

「ほっほっほ。いくら達人とはいえ所詮は人間よぉ。大自然の力の前には無力ということかのぉ。
 ……しかしこれでよかったのかの?なんか自分の力で勝った気が全然しないんじゃが……。」

「そういえば緑色の日本剣士風の男が流れてたわね。ひょっとしてあなたが殺したのかしら?」

ダークプリキュアは現れたタコの怪人に一歩近づいた。

「ま、まってダークプリキュア、まだ敵と決まったわけじゃ。」
「どうみても怪しすぎるでしょうに。ふん、ウォームアップにはちょうどいい。」

怪人に向かって疾走するダークプリキュア。

「んん~?まぁお前さんを倒せば少しは気が晴れるかなぁ~?」
「はっ!タコ風情がこの私の相手になどなるものか!」

そう言ったタコの怪人、ヒョウゾウはダークプリキュアの放った
跳び蹴りを首をありえない方向へ捻子曲げて躱した。

「なにぃ?」

構わずラッシュを仕掛けるが軟体動物のようにうねうね動いて当たらない。

「な、なんて不可能な動き!?」

驚愕してバランスを崩したダークプリキュアの手足が八本の手足に絡め取られる。

「ぐわぁ?!」
「ダークプリキュア。」
「あらよっとぉ。」

その全身をクラッチした体制は、かのアントニオ猪木のフェイバレット、
オクトパスホールドに類似していた。だが八本の手足による絡みつきはより完璧に
ダークプリキュアの全身の関節を的確にホールドし、骨をミシミシと軋ませる。



「こ……こんなヤツにぃぃぃぃぃぃ……!?」


ゴキャッ!


八本腕によるクラッチでダークプリキュアの全身の関節が外され、
意識を失った彼女は壊れた人形のようにだらんとぶら下がった。

「んっん~?少しは強いのかもしれんなワシ。」
「ダークプリキュア!貴様ぁ!よくも!」

思わず飛び出すキュアムーンライト。
すると、ヒョウゾウは六本の腕を三つづつ縄状に巻き始め、
気絶したダークプリキュアを持ち上げた。

「なっ?」
「剣っていうのはなぁ、片手で持つより両手でふるった方が強いんだよねぇ。」

そういって怒りのあまり無策で突っ込んできたキュアムーンライトのどてっぱらに
鞭のように振り下ろしたダークプリキュアを頭から勢いよく叩き込んだ。

「……がっ……!?」

衝撃で肋骨がへし折れ、二人のプリキュアは折り重なるように吹き飛ばされて
ピクリとも動かなくなった。

「あの蛸。女子供相手になんという真似を。」
「ああ、どうやら生かしてはおけんな。」
「待て、落ち着くんだ二人とも。」

ヒョウゾウに飛び掛かろうとするトキとサウザーを月島さんは制する。

「ほっほー。次は三人がかりかぁ?さすがにちとキツいのぉ。」

そういったヒョウゾウは四つあるディバッグの内の一つのファスナーに手を掛けた。

「奴め、なにをする気だ。」
「なるほどねぇ。ひょっとするとあの洪水を起こしたのは……。」

三人の方向に向けて勢いよくディバッグを開ける。




ザッバァァァァァァァァァン!!!!!



「か、海水!?」

ディバッグから大量の水が流れ出し、津波となって三人に襲いかかってきた。

「うぉぉぉぉ!!??」
「へぇ、四次元ディバッグにはそんな使いかたもあったんだ。」
「早く逃げましょう月島さん!飲み込まれますよ!」
「ははっ。今更動いても間に合わないよ。」

月島は迫りくる波に向かってスタスタと歩いていく。

「月島さん!」
「―――確か、このあたりだったかなぁ?」

そう呟きながら、月島は持っている刀を地面に突き刺した。
すると、津波が月島を飲み込もうとした次の瞬間。



パカッ!



会場の装置が作動し、月島の手前から広範囲にわたって地面が真っ二つに割れた。

「な、なにぃ!?」

地面の裂け目はヒョウゾウの足元にも及び、大量の海水ごと彼を深い闇の底へと流し込んだ。



「こ……これは一体……?」

その様子を唖然としながら見守る二人。

「ああ、ここには地面が割れるトラップが仕掛けられていたんだよ。
 ずっと前からそうだったんだ。」

ブック・オブ・ジ・エンド。

刺した相手に自分の存在そのものを挟み込む完現術である。
彼の刀に刺されると過去の記憶に記憶に月島の存在が上書きされる。
そして、その対象は人間や死神だけでなく会場などの無機物にも及ぶ。
月島が会場に挟み込んだことによってここには最初から罠が存在していたことになったのだ。

「はぁ。流石月島さんだなぁ。でもまぁ、これじゃあ奴も上がってこれないでしょ―――。」





ザッバァァァァァァァァァン!!!!!




深い穴の底から噴水のように水が吹き出し、穴のそばにいたサウザーは勢いよく飲み込まれた。

「何ぃ!?」
「くっ!しまった!僕としたことが!」

そう、海水ディバッグは一つではなかったのである。
ヒョウゾウは落ちていく穴の方向にむかって津波を噴出し、脱出したのだ。
倒れていたキュアムーンライトとダークプリキュアを巻き込み再び月島とトキに遅いかかる海水。

「いかん!逃げるぞ!」
「ああ、でもその前に。」

飲み込まれる直前、月島は波を斬って海水に存在を挟み込む。
慌てて転がっている丸太の上にそれぞれ飛び乗る二人。

月島の存在が挟み込まれたことによって月島を乗せた丸太を流している海流は彼の意のままに動く。
その先には溺れながらも必死にもがいている帝王サウザーの姿が。

「掴まれ!サウザー!」

月島が手を伸ばし、手を掴もうとしたその時。


プスッ。


なにか針のようなものがサウザーの首筋に刺さり、膠着して動かなくなった帝王は無情にも
海のそこへ沈んでいった。

「ほっほっほ。ヒョウモンダコの神経毒よぉ。」

流れる海流を物ともせず、水の中から現れるヒョウゾウ。
それを無言で見つめる月島は普段物静かな考えられない様な怒りに満ちていた。

「僕は美食家じゃないんだけどね。なんだかすごく君を食材にしてタコ焼きを造りたい気分だよ。」
「くっくっく。面白い。死んじまったゾロの代わりにお前の首を頂くぞ。」

―――そして、二人の剣士は激突する。



【ロロノア・ゾロ@ワンピース 死亡】
【グリンパーチ@トリコ 死亡】
【サー・クロコダイル@ワンピース 死亡】
【アミバ@北斗の拳 死亡】
【月影ゆり@ハートキャッチプリキュア! 死亡】
【ダークプリキュア@ハートキャッチプリキュア! 死亡】
【サウザー@北斗の拳 死亡】


【G-6/1日目・朝】

【月島秀九郎@BLEACH】
【状態】健康、主催者に強い怒り
【装備】ブック・オブ・ジ・エンド
【持ち物】 ランダム支給品1~2、基本支給品一式
【思考】
基本:殺し合いを打破し主催を倒し茶渡君の仇を討つ。
1:一護と合流したい。
2:殺し合いに乗った参加者は出来る限り無力化したい
3:サウザーの仇を討つ
※参戦時期は藍染戦終了後です


【ヒョウゾウ@ワンピース】
【状態】やや酒が残っている、復讐に燃えている
【装備】花天狂骨、双魚理
【持ち物】海水(MAP1×1の分量)×2、
     和道一文字、三代鬼徹、秋水
     不明支給品×2~6、基本支給品一式
【思考】
基本: ロロノア・ゾロに復讐を果たしたのでせっかくだから優勝する
1:参加者を殺したらディバッグも奪って海水を詰め、罠としてMAPのあちこちに設置する
2:しかし酒が飲みたいのぉ
3:月島を倒す。
【備考】
※ディバッグ×2の中に海水が入っています


【トキ@北斗の拳】
【状態】
【装備】 なし
【持ち物】 支給品1~3、支給品一式
【思考】
基本:弱き者を救い悪を倒す
1:流されている自分をどうにかする
2:戦いの地へと急ぐ
3:他は後回し
【備考】
※参戦時期は不明
※彼が主催側の刺客なのかどうかも不明です
※現在海水に流されてされています

※津波が近くにあるホテルを襲い掛かりました。そのことによる影響は不明です。


気合だ!気合だ!みなぎってきたぁ! 時系列順 アルティメット・バウト3
投下順
帝王を破りし者 月島秀九郎 アルマゲドン
うみものがたり ヒョウゾウ
GAME START トキ The Expendables―終わりの始まり―
幕間は終わり ロロノア・ゾロ GAME OVER
グリンパーチ
サー・クロコダイル
アミバ
モーニングはいかが? 月影ゆり
ダークプリキュア
帝王を破りし者 サウザー

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最終更新:2014年12月26日 16:58