「うぅ……アルバイトで雇われただけなのに、まさか人間を調理することになるなんて……。」
「人間ではない、サイヤ人だ。臆するな、魚を捌くのと大して変わらん。」
「わ、分かりました!頑張ります!……ふぇぇん。」
「どうした?」
「包丁の刃が筋肉を通りません。触れた瞬間バキバキ折れます。」
「並の包丁ではブロリーに刃を通すことすらできんからな。使え、私の刀だ。」
「こ、こんな大事なものを私に!?ありがとうございます。……こ、これは!」
「どうだね、私の名刀の使いい心地は。」
「な、なんて凄い切れ味……!?ブロリーがバターの様にサクサク切れます!」
―――ふぅ、ブロリーの腑分け!完了しました!でも、良かったんですか?料理するのが私で?」
「……仕方あるまい。まさかこの土壇場で小松が裏切るとはな。
さっきの超重力竜巻を見ただろう?サンジや他のコックは死んだ。
もう料理人は私を除けば君しかいないのだ。頼む。」
「は、はい!」
見事ブロリーの死体の解体を成功した遠月茶寮料理学園に所属する女子高生、田所恵は
スパイスと牛乳で肉の臭みを消した後、早速急ピッチで調理にかかる。
どうやらこの会場で行われているゲームはもうすぐ終わるらしい。
なぜソーマ君ではなく自分が呼ばれたのか不思議だが自分が選ばれた以上は全開で挑むしかない。
ブロリーの胸筋のステーキをメインディッシュに煮込んだ出汁を使ったスープ、即
急に創り上げたブロリーのフルコースをスタージュンの座っているテーブルに並べた。
「ブロリーとブロッコリーを混ぜたシーザーサラダです。」
「ふむ……なるほど、自殺した際の傷んだブロリーの味をワインビネガーで誤魔化したか。」
「はう……結果的に素材の味が弱くなってしまったかもしません……。」
「何を言っている。痛みかけたものを工夫してうまく食べれるようにした。
君は間違いなく並み以上の料理人じゃないか。」
「……わぁ。」
流石副料理長スタージュンだ。「俺の作ったルセットに手を加えることが許されるわけねぇだろ」
とか言っほざいて自分を退学にしようとしたどっかのクソメガネとは器が違い過ぎる。
えりなお嬢様がここに居ないのが残念で仕方がない。
味覚を舌だけでなくイメージとして心で捉えることができるあの人がこの料理を食べれば
きっと増殖したブロリーに宇宙で輪姦されるイメージでも浮かべて
昇天してしまうに違いないだろうに。ちょっと見てみたいのでブロリーが余ったら
学園に持って帰ってソーマ君にブロリーを使った料理を作ってもらおう。
「―――よぉ、スタージュン。てめぇもまだまだ甘いな。
知ってるか?人間は生で食うのが一番なんだぜ。」
「ひっ!?だ、誰!?」
「……来たか、トリコ。」
田所さんが作ったすべての全ての料理を食べ終えたスタージュンはシバの仮面を被って
立ち上がり全身から蒸気のようなものを発しながら出現したトリコと対峙した。
「貴様も遂に外道に落ちたか。」
「馬鹿言うな。俺は目覚めたんだよ。なんで小松がゲームに加担してんのか
気になってしょうがなかったんだけどよぉ、今思えばこの会場は小松が
俺の為に用意してくれたバイキングだったのかもしれねぇな。」
「……ん?小松には遭わなかったのか?」
「いやぁ別にぃ?」
「まぁいい。だが真実は違うということは先ほどの黒幕の放送で貴様も理解した筈だが。」
「てめぇは知ってたのか?スタージュン?」
「……なんとなく勘付いてはいたさ。何故サイヤ人の肉を欲していたのか、
それで強化した後誰に勝ちたかったのか、忘れていた奴の顔と名前をさっきようやく思い出した。」
「そりゃよかったな。ところでよぉ、美味そうな女が後ろにいるじゃねぇか。」
「ひっ!?」
「全ての食材に感謝を込めて……いただきます!!」
田所さんを食すべく彼女に向かって突進するトリコの進行を防ぐスタージュン。
「出来るだけ、遠くへ逃げるんだ田所さん。」
「え……は、はい!!」
「はっ!ちょうどいい!ここで決着でも着けるかスタージュン!!!!」
「……強くなったなトリコ。だがそれでも今の私には遠く及ばない。」
「なにぃ?」
「伝説のサイヤ人の力を見せてやろう。」
全身からガスのような瘴気を発し、スタージュンは叫んだ。
「キャンプファイヤー……中火!!!」
スタージュンの体を中心に、前面に向けて超高熱の炎を発した。
「うおぉぉぉぉぉ!!!!!」
慌てて宙に跳び炎の渦を避けるトリコ。地上にあるものを全て焼き尽くして
遥か後方にあった崩壊したホテルを溶解させて消し飛ばした。
「……ふふふっ、中火でこの威力か。」
「へっ、やるじゃねぇか!でもよぉ、なんで俺が空から落ちてこないか分からねぇのか?」
「……何ぃ!?」
「しまったぁ!間に合わなかった!!」
「あれ?えと、あなたは確か、小松さん?」
少し離れた木陰で戦いを傍観していた田所さんの近くに息を切らせながら現れた、
数時間前、良心の呵責に耐えきれずに、トリコにタッパーに詰めたブロリーの肉を届ける為
主催本拠地から逃げ出してきていた小松は二人の戦いを絶望的な表情で見つめた。
「いくらトリコさんでも強化されたスタージュンが相手じゃ……!!」
「あ、でも見てください。」
空に浮かんでいるトリコはいつの間にか銀色に輝くドレスを着こんでいた。
「え?トリコがプリキュアに?」
「あれは!?トリコさんはグルメ細胞が取り込んだ参加者の能力を使っているのか!?」
「さあいくぜ!!!!スタァァァァジュゥゥゥゥゥン!!!!!」
【G―4/1日目・昼】
【トリコ@トリコ】
【状態】変身(キュアムーンライト)、 喰人状態、グルメ細胞活発状態、狂気に満ち溢れている、
カロリー消費(中)、ダメージ(大)
【装備】 キュアムーンライト
【持ち物】 特性人肉団子
【思考】 全てを喰らう。慈悲はもう無い
【備考】
※放送を聞き逃しました
※ベイの挑発は聞いてなかったようです
※聞き逃した情報を聞きました
※人を喰らった事により喰人状態になりました。人を見たら捕食します
※ゾロ、グリンバーチ、クロコダイル、アミバ、ゆり、ダークプリキュア、サウザーを喰らいました
※喰らいによりスナスナの実の能力を使えるようになりましたが泳げますよ。
※サニー、ピクル、秀吉を喰らいました
※狂気に満ち溢れ正しい判断ができません
【スタージュン@トリコ】
【状態】グルメ細胞活発状態、カロリー消費(小)
【装備】
【持ち物】
【思考】
基本: 対主催としてカカロットを始末する
1:トリコと決着をつける
【備考】
※ブロリーを喰らいました
【小松@トリコ】
【状態】
【装備】
【持ち物】ブロリーの肉のタッパー詰め
【思考】 トリコを援護する
【備考】
※彼が何故主催者に加担していたのか真意は不明です
【田所恵@食戯のソーマ】
【状態】
【装備】スタージュンの刀
【持ち物】ブロリーの肉のタッパー詰め
【思考】無事家に帰ってソーマにブロリーを料理してもらう
最終更新:2014年12月31日 23:28