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HIPでGO!

最終更新:

匿名ユーザー

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だれでも歓迎! 編集
  • HIPでGO!いろいろと修正版
この物語はほぼフィクションです。実際の人物・団体とかに関係あるときもあるけどだいたい関係ないです。

後読み返してないから文法とかにケチ付けられても困るお

  • 第1話
+ ...
遮るものが何一つない広い草原。
空には戦闘機や戦車などが飛び交い大きな爆音を轟かしていた。
それに続くように地上では兵士達が何かを叫びつつも列を成して走っている。
言うまでもない、戦場である。
「オートマチックに攻めるぞウォーイ!!」
その中には周りの人間とは明らかに体格の違う大男――三浦が居た。
三浦は前方の敵を倒しながらでも味方のサポートにも徹していた。
高い運動能力に加え並外れた思考力を兼ね備えていたため、若くして小隊の隊長になっていたのだった。
(ここさえ落とせば我々の勝利は決まったものだな・・・)
三浦はそう確信していた。彼だけでなく同じ軍の兵士は皆そう感じていた。
事実目の前の街では戦闘機からの爆撃を受け、いたるところから煙が上がっている。
残るはその街の中心にある城だけ。これなら誰だってそう思うだろう。
全員浮かれあがっていた。帰還後何をしようかと考えるものも居た。

だが彼らを待っていたのは圧倒的な力による敗北だった。

-----

それから何千年後の同じ場所。
かつて戦争があったとは思えないほど豊かな緑に囲まれてるその土地には昔と同様に城がそびえたっていた。
その城の主は戦争後荒廃してた土地を復興させたカミムーラ家である。
今このカミムーラ城ではちょっとした問題がある。
「オヤジ様!お待ちください!」
「だからわしの名前はオヤジでは無いといってるだろう!!」
慌てる家臣を尻目に馬に跨り飛び出ようとしている男、彼こそがこの国の王である。
「わしは第134代目当主カミムーラ・コウ・ヘーイだといっているだろう!!
 もういい!少し乗馬で気分転換してくるわ!!」
「しかしまだ御公務が・・・」
家臣はどうしても王を止めたいが当の本人は怒り心頭であった。
「この城にはわしを国王様とちゃんと呼んでくれる奴はおらんのか!!」
「この名前は皆で考えた一番のあだ名なんですよ」
「そんな暇があるなら仕事をせんか!もういい!
 少し釣りに行ってくるわ!!」
「先程乗馬と仰られましたが・・・?」
「うるさい!!もう貴様らなど知らん!!」
そう言ってコウは飛び出してしまった。
「週1ならいいけど週5だしなぁ」
家臣はよく外で遊んでいる王に頭を悩ませるのであった。

  • 第2話
+ ...
カミムーラ城から少し離れたところに大きな森が存在する。
数多くの植物・動物が住み着いていて、童話の中にでも出てきそうな雰囲気である。
その森の中に木でできた1軒の小さな小屋が建っている。
その脇では1人の尻のでかい男が薪割りをしている男がいた。
彼の名はヨネモリ。通称ケツである。
「ふんっ!」
尻の間に薪をはさむと力を込めて次々と割っていっている。ものすごい力だ。
「ふう・・・。こんなものかな。」
ヨネモリは1日分の薪を割ると家に入ろうとした。が、その時

「うぅ・・」

ヨネモリの近くでうめき声がした。
辺りは暗くなり始めていてはっきりとは分からないが、どうやら何か生き物が倒れているようだ。
「ウサギかな?」
ちょうど夕食の事を考えていたこともありおなかが減っていたのでとりあえず狩ってみようと思い、ズボンを下ろした。

「せいっ」
ヨネモリは生の尻を突き出すと、声のするあたりを丸ごと挟んだ。

「ぐへっ!」
「あれ?」
何か変な声がしたのでヨネモリは自分のケツをゆっくりと緩め、自分の尻の間をそっと覗くとそこには・・・
「王様っ!?」
なんとケツに挟まれて気を失っているコウが居た。
ヨネモリは慌てて王様を救出し、自分の家の中へと連れて行った。

  • 第3話
+ ...
塵ひとつ無く、穢れの無い一面真っ白な部屋があり、その中央には12人分の席があった。
「全員集まったか?」
部屋に入ってきた眼鏡をかけた男が尋ねるが誰1人反応が無い。
すると次に入ってきたいかにもチャラそうな男が入ってきた。
「うわー。召集命令かけたのに集まり悪いなー。」
その声に眼鏡の男だけが反応した。
「なんだ、小北ですか」
「なんだとはなんだ。大久保のくせに。」
チャラそうな男もとい小北は頬を膨らませてつぶやいた。
二人が数分雑談をしていると一人の人物が入ってきた。
いや、人というべきなのだろうか。なぜなら頭が欠けているからである。
だが、その人物が入るや否や部屋に居た人々は立ち上がり
「国王様!」
と敬礼した。
国王は部屋の中央にあるでかい椅子に座る。
「ついにこの時が来たズン!」
国王=ズンは鼻をほじくり投げ捨て叫んだ。

「この瞬間をもって我が亜鉛国は人間界に宣戦布告するズン!!」

 = = = = 

「うう・・・ん」
コウが目を覚ますとベットの上に居た。
「ここ・・・は・?」
見知らぬ部屋に寝かされていたコウは驚いた。
それもそのはず、台所では裸エプロンのヨネモリがこちらに背を向けて料理をしていたのだ。
「なっ・・何じゃ貴様!!」
ヨネモリは振り返り王様に近づくと、1から事情を話した。
「そうだったのか・・・。にしてもその格好はやめてくれい。心臓に悪い。」
「実は・・・、このケツに合うサイズのズボンがなかなか無くて。今洗濯中なんです。」
コウはそんなヨネモリを見たいはずもなく、テーブルの上の料理に目を向けた。
「こんなに作って・・・。一人で食べ切れるのか?」
テーブルの上には2~3人前の料理が置かれていた。
「あっ、王様の分も作っといたんです。食べていきませんか?」
コウは首を縦に振った。
「すまんな。それと質問していいか?」
「はいなんでしょう?」
「お前の名前と年を教えてくれんか?」
ヨネモリはなんでそんなことを聞かれたか分からなかったが答えることにした。
「名前はヨネモリで年は16です。」
コウはそれを聞くと一人頷いた。

「よし、お前はわしの事をオヤジと呼んでいいぞ。こう見えて同い年だからな」
ヨネモリは驚いた。もちろん同い年ということに。

  • 第4話
+ ...
二人は食事をしながら世間話をしているといつの間にか真夜中になっていた。
「そろそろ寝ますか」
ヨネモリはオヤジにそう提案すると若干不満そうだがうなづいてくれた。もっと話をしたかったのだろう。
明かりを消して寝床に入ろうとした。
が、その時ヨネモリは外がやけに明るいことに気づいた。
「この時期お祭りなんかやってないよなぁ・・・」
ヨネモリが不思議に思っていると、大きな音と同時に玄関の扉が開いた。
「オヤジさっ、げふん、王様!大変です!!」
そこにいたのは一人の兵士だった。
「確かに大変じゃ!どうしてここが分かった!!」
「いや、実は・・・王様の冠の裏にGPSが・・・、ってそれどころじゃないんですって!
 お城が燃えているんですよ!!」
「なんじゃと!?」
3人は急いで城に向かった。

-----

「きゃあああ!」
「おいっ!こっちに怪我人がいるんだ!誰か手を貸してくれ!!」
カミムーラ城に隣接する城下町でも大規模な火災が起きていた。
突然の事に住民達は混乱しているのだ。

そんな人々を楽しげに鑑賞している人物が城の上に建っていた。
「ふははははっ!もっと燃えてしまえ!!」
高らかな笑い声を上げているのは小北である。
両手を広げ無駄に格好を付けている。
その背後には大久保がいた。
「ちょっとやりすぎなんじゃないですか?」
どうやら大久保はあきれているようだ。
「命令に民衆を殺せなんて無かったじゃないですか」
「ん?逆に言えば殺しても文句は出ないんだろ?」
その言葉に大久保はため息を付いた。
「僕が文句を言いたいですよ。昔魔法先生って言われてた面影もないですね。」
小北は少し間を空けて
「残りの2人がうまくやれば任務終了か」
と、小さくつぶやいた。
(何か物足りないな・・・)
「誰か猛者はいないのかなぁ」
彼はしばらく燃え盛る町を眺めていた。

  • 第5話
+ ...
ヨネモリ達が町に着いたが、炎に遮られて状況を把握することができなかった。
そこで逃げ出してきた住民に話を聞いた。
だが、皆何が起きたか理解していないようだ。
「いったい何が起きたんだ・・・」
ヨネモリが注意深く眺めていると城の上に人影がある事を発見した。
しかも逃げる様子もなくただこちらを見ているのだ。
(怪しいな・・・)
「オヤジさんはここで待っていてください。危ないですから」
そういってヨネモリは駆け出した。

衛兵までもが逃げ出していただめ、城に入ることは容易だった。
屋上への扉を開くと共に叫んだ。
「そこにいるのは誰だ!」

小北は目を見開いた。
「ん?誰だ?」
「城と町を燃やしたのはお前か!?」
小北はやれやれとヨネモリの方に振り返った。
「先に質問してるのは俺だ。名前くらい名乗ったらどうだ?」
「俺の名前はヨネモリだ。お前の名はなんだ?」
「俺の名前は小北。あっちにいるのが大久保だ。んでもって俺はお前が言ったとおりの事をした。で、何か?」
ヨネモリは殴りたい気持ちを抑えていたが、ついに小北に向かって駆け出した。
「きっさま~~!!」
ヨネモリは小北に殴りかかる。
「ふっ、そんな単調な攻撃などっ」
小北は右手を差し出し受け止めようとしたが、
「何っ!?」
直後小北は後方に吹き飛んだ。
うまく着地は取ったが小北は何が起きたか分からなかった。
「お前・・・何をした。」
その言葉にヨネモリは胸を張って答えた。
「俺のケツ筋は毎日鍛えているからな。鋼の様に硬く、かつゴムのように伸縮可能なんだ。
 さっきのは背を向けてケツをぶつけてやったのさ。殴りかかる振りをしてな」
小北はやっと自分といい勝負ができる人物と出会ったと思った。
「世の中変態って案外凄い力を持ってるんだな。なぁ大久保?」
近くで闘いを見守っていた大久保はこちらを見向きもしなかった。
「そろそろ時間のようですよ」
大久保は手に持っていた小型の装置を見せた。
どうやら任務終了の合図が出たようだ。
「そうか、せっかくいい相手が見つかったと思ったんだがな。
 また会えたらいいな、ヨネモリ」
大久保は時空の歪みを作り出した。
二人は歪みに触れると消えていった。
「待てっ!」
ヨネモリも触れようとしたが、すぐに消えてしまった。
「くっそー」
ヨネモリは悔しさのあまりケツを振りまくった。
だからといって何も意味は無いが。

  • 第6話
+ ...
後日オヤジはヨネモリを城に招いた。
「ヨネモリさんですね。どうぞこちらへ」
ヨネモリは衛兵の後を付いていった。
(大変なことになってるなぁ・・・)
城中から石や金属を叩く音が聞こえる。人がいないのは兵士まで修復に当たっているからなのだろうか。
そんなことを思っている間に玉座に着いた。

ヨネモリは跪き、頭を下げた。
コウは普通に話したかったが人前であるため仕方なく王らしく振舞うことにした。
「顔を上げてよいぞ」
「はっ」
ヨネモリは少しだけ顔を上げた。
「何人かから目撃情報があったのだが・・・。お前は今回の事件の犯人と戦ったそうだな」
「はい。自分が火をつけたと名乗る男がいたもので・・・。」
コウはゆっくりうなづくと真剣な顔つきになった。
「ふむ、そこでなのじゃが。
 実は我が家系に伝わる秘宝が盗まれてしまったのじゃ。それを取り返してくれんかの」
ヨネモリは驚いた。
「しかし私ほどの者では・・・」
「お主の腕を見込んでの事じゃ」
ヨネモリはどうしようかと悩んでいたが別にいつも暇(ニート)だからいいかと思ったので引き受けることにした。
「分かりました。ですが自分一人なのでしょうか?」
「本当なら何人か兵士をやりたいところだが見ての通り皆町を再建しているのじゃ。
 代わりにといっては何だが優秀な『戦士』を一人呼んできているぞ」
「『戦士』?」
すると先程ヨネモリが入ってきた扉から一匹のカエルが入ってきた。
「あいつじゃ」
ヨネモリは何かの間違いかと思い王様に尋ねた。
「えーっと、あのカエルですか?」
「そうじゃ」
カエルはヨネモリの横まで来ると王様に一礼した。
「ティダリック、ただいま参上いたしました!」
「ふむご苦労であった。」
ティダリックは隣に居たヨネモリに気づいた。
「コイツが今回のパートナーか?やけに尻がでけえな」
ヨネモリはそんな事はよく言われるし、逆に誇りであったので気にはしなかった。
「お前なんかカエルじゃないか」
その一言にティダリックの心に火がついた。
「ふっ。俺様をただのカエルだと思っちゃ困るぜ。
 おい、お前。ちょっと中庭に来い」
「上等だ」
いつの間にか二人の間で火花が散っていた。

中庭に出るとティダリックは近くにある噴水を指差した。
「いいか、今からここの水を5秒以内に飲みきってやるぜ!」
「んな馬鹿な」
ありえないと思っていたヨネモリであったが、
ゴォーーーーーーーー
すさまじい音と共に池の水がすぐになくなってしまった。
「はぁ・・・。はぁ・・・。どうだ、すごいだろ・・・」
ヨネモリは少し驚いたが余裕だった。
「俺の方が凄いな。いいか、見てろ」
そういうとズボンを下ろし、ケツを出すと
「ふんっ!」
一瞬でケツが気球ほどの大きさになった。
「すげええええええええええ」
ティダリックはなぜか感銘を受けた。
ヨネモリは「ふっ」と笑みを浮かべた。
「兄貴って呼んでもいいですか?」
「別にいいけど・・・。お前の名前は?」
「ティダリックですぜ兄貴!あっ、面倒だったらリックでもいいっす!」
「そっかリック、よろしくな」
「はいっす!兄貴!」

こうして二人(?)の旅が始まるのだった。

  • 第7話
+ ...
カミムーラ城がある東の大陸は横に長く、その中でカミムーラ城はかなり東寄りの場所に存在する。
城から伸びる道は西の方向への1本だけ。
城と城下町辺りは栄えているが、少し離れると人影は無くなり見渡す限り草原が続く。
人が居ないため野生の動物が独自の進化を遂げ、魔物と化している。
「ここを何日も歩くのかぁ」
ヨネモリはまだ見えぬ隣町の方向に目を向けため息をついた。
「夜とか心配っすね もしかしたら盗賊がいるかもしれないし」
「だよなぁ・・・」
とりあえずひたすら歩いていくことにした。


日も落ち、すっかり辺りも暗くなったところで1泊することになった。
火をつける道具はあるので野生の動物を狩ることにした。

ヨネモリはたき火の準備を終え、火をつけた。
リックはたき火の近くによっこらせと座る。
「人間界には自動車っていう便利な物があるんっすよ」
「うーん 知らないなぁ」
ヨネモリは火の中にウサギやたぬきを投げ入れた。
「俺ずっと森の小屋で暮らしてたからあんまり本とか読まないんだよ」
「まあ実際あるんっすよ 他にも簡単に空を飛べる飛行機とか」
「世の中広いんだなぁ・・・」

しばらく雑談した後寝ることにした。

チュン・・チュン・・・・・
ヨネモリは鳥のさえずりで目を覚ました。
(良かった 誰にも襲われなかったか)
体を起こしリックを起こそうとしたが爆睡していたのでやめておいた。
寝起きのヒップ体操を終えると少し遠くから商人らしき人が馬車に乗ってくるのが見えた。
その荷台に乗っているのは・・・
(芋か、ちょうどいいや)


「あのー」
商人は馬車を止めて話を聞いてくれた。
「この代金で少し芋を分けてもらいませんか?」
商人は芋をあげるのを渋っていたが少しだけ分けてくれた。
「ありがとうございます!」

寝ていた場所に戻るとリックは既に目を覚ましていた。
「あー、兄貴だけ食事っすか ずるいっす!」
リックは芋を奪い取ろうとしたがヨネモリは差し出そうとしなかった。
「いいか 実はとっておきの秘策があるんだ」
「え、なんっすか?」
リックは興味深々だ。
「俺が全部これを食って満腹になる」
「それだけっすか!!やっぱりひどいっす!!!」
ヨネモリは暴れるリックを制止する。
「まあ聞け。俺のケツの力を持ってすればオナラで空も飛べるんだ」
「流石兄貴っす!やる事が違うっす!」
本当に信じているのか分からないがやることにした。

「捕まってろよ」
「うっす」
リックはヨネモリの肩に乗り髪の毛を掴んだ。
「痛いんだけど・・・・まあいっか」
ヨネモリはケツに力を込めた。
『尻流・オナラ噴射!(   ジェットストリーム)』
すると一瞬でヨネモリ達は吹き飛んだ。
「おお!すごいっす!」
リックは地平線が丸く曲がって見えるほど高く上がったことに感動していた、が


「これどうやって着陸するんすか?」
「えっ、知らないよ さっき思いついて今初めて飛んだんだし」
「どうするんすか!!」
「どうする言われても なんかアイデア無いの!?」
「アイデアがあると思って飛ぶことに賛成したんっすよ!!!」
「俺だってそっちが何か考えているかと思って!使えねえカエルだな!!」
「そっちこそ無駄にでかいケツしてるくせに!そのケツ切っちゃえばいいっすよ!」
「んだと!!」


二人が言い争っているうちについに落下を始めた。
「あああああああああああああああああああああ」
「ぎゃああああああああああああああああああ」


果たして2人は無事着陸できるのだろうか。

  • 第8話
+ ...
カミムーラ城から遠く離れた隣町。
人はそれほど多くないが、旅の途中の商人でそこそこ栄えている。
その町にあるとある酒屋のカウンター席に座る男がいた。
その男にマスターは話しかけている。
「おい、ラナタス。店に来てくれるのはありがたいんだが酒飲んでくれよ、酒」
ラナタスと言うその男はなにやら見慣れない薄い箱をいじっていた。
「いつまでそれいじってんだ?というかなんだよそれ」
ラナタスはマスターの方に顔を向けず答えた。
「これはパソコンといってな、人間界の奴からもらったんだ」
「何をする道具なんだ?」
「俺はネットとかゲームとか使ってるんだけどな」
「ネッ・・・ト?」
マスターはよく分からないのでその隣に山積みになっている本について尋ねた。
「この本は?表紙に女の子の絵が、あ、こっちの本にも」
「それはライトノベル。それも人間界の物だ。
 時代は『萌え』なんだぜ」
「萌・・・え・・?」
早くも話についていけなくなったのでマスターは違う客の相手をすることにした。

それから1時間ほど経ち、ラナタスがトイレから戻った時事件は起きた。

「うわあああああああああああああああああ」
大きな叫び声が聞こえる。
(どうせ外で酔っ払いが暴れてるんだろ)
ここを通る商人たちは大抵この酒場を使うので暴れる奴がいるのは日常茶飯事なのである。
だが声はどんどん近くなる。
「まあいっか」
ラナタスは席に戻ることにした。
「マスター、ウイスキーを」
そう言って座ろうとした時
突然襲ったものすごい衝撃でラナタスの意識が途切れた。

(いててて・・・)
ラナタスが目を覚ますと視界に入ったのは店の瓦礫と化した姿だった。
そして、
「ああああ!俺のPCがっ!ラノベもぐちゃぐちゃだ・・・・」
瓦礫の山の中に粉々になったPCがあった。
「一体何が・・・」
ラナタスがラノベを一冊ずつ回収していると
「うーん・・・」
と、声が聞こえた。
(生き埋めになったのか?)
心配になったので声をかけることにした。
「おーい、大丈夫か?」
遠くに耳を澄ますと返事はなぜか下から聞こえた。
「うん、大丈夫。というか余裕余裕」
という声と共にラナタスの足元がせりあがった。
「ふぅ・・・ なんとかなった~」
なんと瓦礫から出てきたのはヨネモリであった。
その元気そうな姿を見てラナタスは安心した。
「にしても何が起こったんだ?」
ラナタスにとってそれだけが疑問だった。
「ああ、これ俺のせい。わりぃわりぃ」
ヨネモリは悪いと軽く笑いながら謝った。
「てめえのせいか!お前のせいで俺の大事なものが・・・」
「えーっと大事なものって?」
「PCとラノベだよ!人間界から仕入れたレア物なんだぞ!弁償しろ!」
だがヨネモリはこの魔界の事しか知らない。
しかたなくリックに疑問を投げかけてみた。
「そんなに人間界って凄いのか?」
いつの間にかヨネモリの肩に乗っているリックが答える。
「人間界自体は今現在自由にいけるし別に凄くないっす
 凄いのは人間界のものをこちらに持ち込むことっす
 普通なら持込制限してるっすからね」
「ふーん」
ラナタスはこの説明だけでは足りないのかなにやら自らの武勇伝を話し始めた。
「実は俺は人間界で・・」
面倒臭いなと感じたヨネモリはリックと目で会話を交わした。
(出るか・・・)
(そうっすね・・・)

「・・・というわけなんだ。すごいだろっていねえじゃねえか!」
 慌ててラナタスが外に出るとそこには馬車を買う二人の姿があった。
「ちょっと待てえ!そんな金あるなら俺に弁償しろ~!!」

ヨネモリはラナタスが来てもシカトしていた。
「リック、大変なことに気づいた」
「なんっすか」
「馬車買ったけど・・・馬買う金がねえ」
その話を聞いたラナタスは話に入り込む。
「なら、その馬車を売って俺に金を」
「えっ、何?買ってくれるの?」
とそこでヨネモリが話を遮った。
「おじさん、この人がお金払ってくれるって。馬連れてきてよ」
「はいよ~」
店のおじいさんは店の裏に馬を取りに行った。
とそこでラナタスはヨネモリの口を塞いだ。
「てめえ、何勝手なこと言ってんだよ」
「ん~~~、ん~~~~~」
ヨネモリは何か言ってるが無視。
そんなこんなしてる間についに店のおじさんが馬を連れてきてしまった。
「あっおじさんこれやっぱり買わな」
「すいませんっす!綱は受けとるっす!」
今度はリックが言葉を遮りしかも馬を受け取った。
「30万Gになります」
店主に金額を告げられたラナタスは改めて断ろうとした、が、
一連の会話が目立ったのか周りから視線が集まっていた。
一応ラナタスと顔が知れている人が多く、こうなったら買うしかなかった。
「買い・・・ます」


「まいど~」
ヨネモリ達は馬を買うと即出発の準備をした。
「おいおい、金どうすんだ金」
ラナタスが馬車に乗り込む。
「実はかうかうしかじかで」
ヨネモリ達は今までのいきさつを話した。

「そうか、なら仕方ない・・・・って訳にはいかねえだろ」
「じゃあどうすりゃいいんだよ」
「この先にあるヒップホップタウンで闘技大会があるんだ。賞金付きのな。
 お前はそこで稼いで金を返せ」
「うーん。まあ仕方ないか」
仕方なくその要求を飲むことにした。
「よーし、しゅっぱーつ」
リックが馬に綱を引っ張ることで歩き出した。

「で、なんで着いて来たの?」
ヨネモリはラナタスに尋ねた。
「こう見えても昔は闘技大会に参加しててな。一応腕はあるんだぜ?」
「だからってねえ」
「後お前らの監視も含めてだからな!
 別にお前らと一緒に旅したいわけじゃないんだからな!」
「ZZZ・・・」
ヨネモリは寝ていた。
ラナタスは一人つぶやく。
「受け狙いで言ったのにこれじゃあただのキモい奴に見えるじゃねえか・・・」

馬車はゆっくりと進む。次の目的地、ヒップホップタウンへ・・・。

  • 第8.5話
+ ...
「魔石は回収したズンか?」
暗闇の中で頭が欠けている人物(?)-ズンが3人の男と密談している。
「ああ、ちゃんとカミムーラ城の宝物庫からな」
答えたのは長身の男、小北である。
「全然歯ごたえ無かったぜ、1人を除いてな」
「1人?」
「ああ、ヨネモリっていうやつでな」
ズンは少し『ヨネモリ』に興味を持った。
ズンの統治する亜鉛国の中で小北達は四天王とも呼ばれる強さであり、
そのうちの1人が認めるほどの人物である。
(こいつらを探して追っかけてこなければいいズンけど・・・)
だが小北達が本気を出したとも思えなかったのでズンは気にしないことにした。
「まあいいズン。次は小北は休んでいいズン」
「えっ、いいの?」
「ああ、いいズン」
ズンはそういうと壁に持たれかけているもう1人の人物に話しかけた。
「今回はお前ので出番だズン」
「・・・・・」
だが男は何も答えない。
「という事は今回は僕と空井のコンビということですね、よろしく」
「・・・・」
大久保が挨拶をしたがやはり答えなかった。
「小北ほど喋り好きじゃなくていいですけど無言なのも苦手なんですよね・・・」
大久保は肩を落とす。3人はだんまりしている。
ズンはそんな空気など気にせず話す。
「まあいいズン。次も頼むズン」
「へいへい」
小北はだるそうな返事を返す。
前に大久保が使ったのと同様にズンも時空の歪みを作り出し、どこかに消え・・・
ると思ったが、最後に一言いいたいようでまた戻ってきた。
「お前ら王様に対する態度がなってないズン!以後気をつけろだズン!」
「へいへい」
「へいは一回だズン」
「ほい」
「なめてるズンか?」
「うん」
ズンはそんなやり取りが面倒くさいのかいつもの事なのか分からないが、黙って時空の歪みに消えていった。

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