おろかな埋葬
《おろかな埋葬》通常魔法(制限カード)
(1):デッキからモンスター1体を墓地へ送る。
(1):デッキからモンスター1体を墓地へ送る。
- おろかな埋葬とは遊戯王カードの1つ。一見デッキからモンスターを墓地に送るというわざわざこのカードを使うメリットがわかりにくいカードだが、現代遊戯王においてはガチのマジで強いカードであり、デッキに1枚しか入れることのできない制限カードになっている。
- 2022年1月のぷーれ宅カービィ勢オフ会で青色さんから貰った遊戯王カードの1つであり、他には《早すぎた埋葬》《やりすぎた埋葬》も貰っているようだ。
- 名前に「おろかな」とあるが、性能は全然おろかではない。
- 類似するカードとして、デッキから魔法・罠カードを墓地へ送る《おろかな副葬》が存在する。
おろかな埋葬の強さ
- 《おろかな埋葬》は制限カードに指定されているものの、現在の環境デッキでも(デッキのテーマにもよるが)多く採用されている。
- 正直使い方はめちゃくちゃあるが、ここではいくつか例を出して《おろかな埋葬》の強さを見ていこう。
勇者ギミックとおろかな埋葬
- 勇者とは2021年8月に登場したテーマで、RPGの要素を遊戯王のカードに落とし込んだようなテーマである。
- この勇者テーマは、単独の構築ではそれなりの性能になるが、このテーマから汎用性のあるカードのみを他テーマで出張採用する勇者出張セットを入れたデッキが環境でかなり成績を残した。
- あまりにも採用され、特定のテーマの先攻制圧性能が高くなったため、下記の勇者カード達は制限改訂で何度も規制を受け、2022年の10月に最重要カードの《流離のグリフォンライダー》が禁止となった。
- 勇者ギミックとしてよく使われるのは以下のカード群である。
《聖殿の水遣い/Water Enchantress of the Temple》 効果モンスター(準制限カード) 星3/水属性/魔法使い族/攻1500/守1200 このカード名の(1)(2)(3)の効果はそれぞれ1ターンに1度しか使用できない。 (1):自分フィールドに「勇者トークン」が存在する場合に発動できる。 このカードを手札から特殊召喚する。 (2):手札・墓地のこのカードを除外して発動できる。 自分のデッキ・墓地から「アラメシアの儀」1枚を選んで手札に加える。 (3):自分フィールドに「勇者トークン」が存在する場合に発動できる。 デッキから「勇者トークン」のトークン名が記されたフィールド魔法カード1枚を選んで自分フィールドゾーンに表側表示で置く。
《運命の旅路/Fateful Adventure》 永続魔法 このカード名の(1)(2)の効果はそれぞれ1ターンに1度しか使用できない。 (1):自分メインフェイズに発動できる。 デッキから「勇者トークン」のトークン名が記されたモンスター1体を手札に加え、 その後手札を1枚選んで墓地へ送る。 (2):モンスターが召喚・特殊召喚された場合に発動できる。 デッキから「勇者トークン」のトークン名が記された装備魔法カード1枚を選び、 手札に加えるか、自分フィールドの「勇者トークン」1体に装備する。 (3):1ターンに1度だけ、装備カードを装備している自分のモンスターは戦闘では破壊されない。
《アラメシアの儀/Rite of Aramesir》 通常魔法(制限カード) このカード名のカードは1ターンに1枚しか発動できず、 このカードを発動するターン、自分は特殊召喚されたモンスター以外のフィールドのモンスターの効果を発動できない。 (1):自分フィールドに「勇者トークン」が存在しない場合に発動できる。 自分フィールドに「勇者トークン」(天使族・地・星4・攻/守2000)1体を特殊召喚する。 自分フィールドに「運命の旅路」が存在しない場合、 さらにデッキから「運命の旅路」1枚を選んで自分の魔法&罠ゾーンに表側表示で置く事ができる。
《流離のグリフォンライダー/Wandering Gryphon Rider》 効果モンスター(禁止カード) 星7/風属性/鳥獣族/攻2000/守2800 このカード名の(1)(2)の効果はそれぞれ1ターンに1度しか使用できない。 (1):自分フィールドに、モンスターが存在しない場合、 または「勇者トークン」が存在する場合、自分・相手のメインフェイズに発動できる。 このカードを手札から特殊召喚する。 (2):自分フィールドに「勇者トークン」が存在し、魔法・罠・モンスターの効果が発動した時に発動できる。 このカードを持ち主のデッキに戻し、その発動を無効にし破壊する。
- これらのカードをぱっと見ただけではよくわからないと思うが、重要なのは《聖殿の水遣い》・《運命の旅路》・《アラメシアの儀》は互いにサーチ可能で、どれかにアクセスできれば《運命の旅路》の効果で《流離のグリフォンライダー》を手札に加え、さらに特殊召喚できるという点である。
- 《流離のグリフォンライダー》は(2)の効果で自信をデッキに戻しつつ魔法・罠・モンスターの効果を無効にして破壊できる非常に優秀な効果を持っている。(2)の効果を使用した後はデッキに戻るが、《運命の旅路》は永続魔法である為、次の自身のターンで再びサーチして特殊召喚するとこが容易に可能である。
- ここで注目してほしいのは《聖殿の水遣い》の《アラメシアの儀》をサーチする効果は、《聖殿の水遣い》を墓地から除外することでも発動できるという点である。つまり、《おろかな埋葬》で《聖殿の水遣い》を墓地に送れば、上記のギミックを使い《流離のグリフォンライダー》が出てきてしまうことになるのである。
- この記事編集時には実装されていなかったが、遊戯王マスターデュエルにて上記の勇者ギミックが実装されたので、実際に動かしている動画を参考のため載せる。ここでの展開例は、あくまでも《おろかな埋葬》をメインにしているため、実際の展開では他のパターンを使うことがあるということは気を付けてもらいたい。
鉄獣戦線とおろかな埋葬
- 鉄獣戦線(トライブリゲード)とは2020年8月にカテゴリ化したテーマである。登場から1年半以上経っているが、現在でも環境デッキの1つとして活躍している。
- 鉄獣デッキの展開に使用する代表的なカードを見ていこう。
《鉄獣戦線 フラクトール/Tri-Brigade Fraktall》 効果モンスター(準制限カード) 星4/炎属性/獣戦士族/攻1900/守1600 このカード名の(1)(2)の効果はそれぞれ1ターンに1度しか使用できない。 (1):手札・フィールドのこのカードを墓地へ送って発動できる。 デッキからレベル3以下の獣族・獣戦士族・鳥獣族モンスター1体を墓地へ送る。 (2):自分の墓地から獣族・獣戦士族・鳥獣族モンスターを任意の数だけ除外して発動できる。 除外した数と同じ数のリンクマーカーを持つ獣族・獣戦士族・鳥獣族リンクモンスター1体をEXデッキから特殊召喚する。 このターン、自分は獣族・獣戦士族・鳥獣族モンスターしかリンク素材にできない。
《鉄獣戦線 キット/Tri-Brigade Kitt》 効果モンスター 星2/炎属性/獣族/攻 700/守1000 このカード名の(1)(2)の効果はそれぞれ1ターンに1度しか使用できない。 (1):自分の墓地から獣族・獣戦士族・鳥獣族モンスターを任意の数だけ除外して発動できる。 除外した数と同じ数のリンクマーカーを持つ獣族・獣戦士族・鳥獣族リンクモンスター1体をEXデッキから特殊召喚する。 このターン、自分は獣族・獣戦士族・鳥獣族モンスターしかリンク素材にできない。 (2):このカードが墓地へ送られた場合に発動できる。 デッキから「鉄獣戦線 キット」以外の「トライブリゲード」カード1枚を墓地へ送る。
《鉄獣戦線 ナーベル/Tri-Brigade Nervall》 効果モンスター 星1/風属性/鳥獣族/攻 0/守2000 このカード名の(1)(2)の効果はそれぞれ1ターンに1度しか使用できない。 (1):自分の墓地から獣族・獣戦士族・鳥獣族モンスターを任意の数だけ除外して発動できる。 除外した数と同じ数のリンクマーカーを持つ獣族・獣戦士族・鳥獣族リンクモンスター1体をEXデッキから特殊召喚する。 このターン、自分は獣族・獣戦士族・鳥獣族モンスターしかリンク素材にできない。 (2):このカードが墓地へ送られた場合に発動できる。 デッキから「鉄獣戦線 ナーベル」以外の「トライブリゲード」モンスター1体を手札に加える。
- 引き続きちょっと読んでもよくわからないカードたちだが、重要なことは《鉄獣戦線 キット》《鉄獣戦線 ナーベル》はどちらも墓地に送られた場合に発動できる効果を持っていることであり、《鉄獣戦線 フラクトール》は上記の鉄獣戦線モンスターを墓地に送ることができるのである。
- 鉄獣戦線の開幕の動きとしては、《鉄獣戦線 フラクトール》の(1)効果で《鉄獣戦線 キット》を墓地に送り、《鉄獣戦線 キット》の(2)効果でさらに《鉄獣戦線 ナーベル》を墓地に送る。そして《鉄獣戦線 ナーベル》の(2)効果で《鉄獣戦線 フラクトール》をサーチし通常召喚、効果(1)で墓地のモンスターを除外してリンクモンスターを出すという流れが定番である。
- このように鉄獣戦線モンスターは墓地に送られた場合の効果が強力である為、《おろかな埋葬》との相性が非常に良いのである。例えば、初手で《鉄獣戦線 フラクトール》を引けなくても《おろかな埋葬》で同じような展開ができたり、《鉄獣戦線 フラクトール》で普通に展開しているときでも《おろかな埋葬》でさらに墓地肥やしを行い、強力なリンクモンスターを先攻で立てることが可能になるのである。
- 勇者ギミックと同じように、遊戯王マスターデュエルにて《おろかな埋葬》を使用した展開の動画を載せる。こちらも《おろかな埋葬》からの展開を考えているため、実際の鉄獣戦線の動かし方とは異なる場合があることには気を付けていただきたい。
- このように現代遊戯王では、『墓地でも発動できる効果』『墓地に送られた場合に発動できる効果』があり、それらの効果が強力であることが《おろかな埋葬》が強いとされる要因になるのである。
- もちろんここで紹介したものはごく一部でしかない。他にも《おろかな埋葬》の恩恵を受けられるデッキはたくさん存在している。
- 君も《おろかな埋葬》を賢く使い、デュエルに勝利しよう!