概要
戦闘に至るまでの背景
▲9554年における勢力図
スレイヴギアは、他の兵器の様に統一された仕様ではなく、
コアユニットの特性にあわせて個別に作られていたことから、当初は生産に難を抱えていた。
しかし、武器や防具といったパーツの組み合わせだけで自由にカスタマイズできる利便性もあり、この頃には既に量産体制に入り、
コアユニットも適性検査の結果次々と動員され、
パラスティア国の軍事的優勢は進む一方であった。
既に大戦覇権の帰趨は決まっている様なものであったにも関わらず、
パラスティア国は各国の喉元にまで刃物をつきつけたまま、最後の攻略戦を先延ばししていた。
これは、もちろんそれぞれの国が祖国防衛の最後の意地を見せて奮戦したこともあるが、それよりも大きな理由は、この時既に
パラスティア国内部で「占領下においた領土を誰がどの様に統治するか」で水面下の激しいかけひきとつばぜり合いが行われいていた為、その決着がつかずに最後の攻撃命令がおりなかったのである。
皮肉にも、直接的な戦火こそださない「卓上の内乱」によって各国は首の皮一枚で持ちこたえていた。
だが、それも永遠ではなかった。
まず最初に首都への攻撃が行われたのは、既に戦力的に追い詰められていた
ティヤマ国であった。
両軍の戦力
戦闘経緯
それは、戦闘と呼ぶにはあまりにも一方的なものであった。
首都には通常の攻撃なら耐えられる防壁が城塞に展開されていたが、
パトラの国崩しとも呼ばれる巨大砲アポカリプスによって防壁は破壊され、首都に次々と地上部隊が突入する。
ティヤマ国の首都防衛を務めるエース部隊スノーメイデンも、
スレイヴギアの前に次々と倒されていく。
無人迎撃兵器である
ヌートリアを起動させた地域のみ、一時的に
スレイヴギア部隊を撃退し、第17
スレイヴギア部隊は壊滅するが、単機ではもはや戦局を覆すほどの決定打にはならず、
アザミ、
パトラをはじめとする第2派攻撃により
ヌートリアも撃破され、
ティヤマ国の首都は陥落した。
戦いの結末
ティヤマ国の首相と主要人物は、この戦いの前に密かに脱出していたことがわかり、目の前で手柄を逃した兵士たちは怒りの矛先を民衆に向けた。
パラスティア国には厳格な軍規が存在していたが、首都を陥落させた高揚からか、一部の地上部隊が放火と略奪をはじめ、首脳部もこれをガス抜きとして数日間見逃した。
特に、首都防衛のエリート部隊だったスノーメイデン隊への仕打ちは激しく、捕虜となった後その多くが処刑(表向きは反抗したため制圧)されたという。
脱出した首相は首都の移転と徹底抗戦を発表するが、民衆を捨てて戦いの前に脱出していたことから国内からの非難を受け、厳しい立場に追い込まれる。
最終更新:2024年07月13日 02:25