あにまん民のオリキャラ同士をAIの力を借りて戦わせるスレ @ ウィキ
第7回トーナメント 準決勝 第1試合
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aioricharabattle
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第7回トーナメント 準決勝 第1試合
《獅童 烈 VS 紫電改・サンダーボルト・田中》
爆発するような歓声がスタジアムを包み込み、興奮と期待が空気を震わせる。観客たちのざわめきが天井を突き抜けるかのように渦巻き、熱気が立ち上る中、二人の闘士がゆっくりとリング中央に歩を進めた。
全身に鋼のような筋肉を纏った巨漢—獅童 烈。右腕には天国を思わせる純白の光が脈動し、左腕には地獄の深淵を思わせる赤黒い骨が幾重にも巻きついている。
「……。」
対するは、銀髪碧眼の青年、紫電改・サンダーボルト・田中。彼の体には稲妻のような光がまとわりつき、指先から青白い電流が絶え間なくほとばしる。
戦士が向かい合い、今にも戦いが始まろうとしていた。
「試合開始ッ!!」
試合開始の宣言と共に、紫電改が一気に雷の速度で距離を詰める。稲妻の軌跡が宙を裂き、瞬く間に烈との距離が消えた。
「電装斬雷(サクイカヅチ)!」
紫電改の手にはプラズマの剣が握られ、ダイヤモンドすら一振りで切り裂く雷撃の刃が振り下ろされる。
バチバチバチッ!
「……斥壁(グアルディア・アブソルータ)。」
だが、獅童の左腕が幾層もの骨の防壁を形成し、雷撃を吸収するように受け止める。
爆音と共に閃光が弾け、振動が地を走るが、獅童は一歩も動かなかった。まるで大地に根を張った岩のように、不動のまま立ち尽くす。
「…悪いがまだ足りないな。」
紫電改の一撃であっても獅童の骨の盾を破壊することはできず、骨の表面にかすり傷を付けるのがやっとであった。
「なら、これはどうだ!」
一撃では足りないことを理解し、紫電改は連続して技を繰り出す。電装爆雷、電装豪雷、そして再び電装斬雷。
バリバリッ!ドォォンッ!
天から雷が落ち、爆風がリングを飲み込み、その隙間を縫ってプラズマの剣が閃く。
凄まじい閃光と衝撃が辺りを包み、スタジアム中が揺れる。雷と爆音が交錯し、空気そのものが裂けるかのような音に満ちる。
「…やったか?」
紫電改が手ごたえを感じつつそうい放つ中、煙が晴れたリングの中心にあったのは、依然として崩れぬ獅童の姿であった。
足元の床には電撃の痕跡が刻まれていたが、獅童の体には傷一つない。
だが、完全に何の意味も無かったというわけでもないようで……
「…こんなに早く一層目が破られるとは……お前、なかなかやるな。」
そう、紫電改の連撃は本体にはダメージを与えられなかったものの、骨の盾を破壊することには成功していたのだ。
「ならば……こちらからも仕掛けさせてもらおう。」
そう言うと、獅童の右腕:砕角(クエルノ・キエブラ)が僅かに動き、紫電改に向けてデコピンを放つ。
バァァンッ!!
空気が悲鳴を上げるように裂け、その軌道をなぞるように白光が伸びる。衝撃が周囲を圧倒し、観客席にまで風圧が届いた。
「っ…!デコピン一発でなんて威力してんだよ…!」
だが、紫電改は衝撃が来るよりも速く電装遡雷で時間を裂くように光速を超え、獅童の背後に回り込む。
「一気に決めるぜ!電装極雷(ナルカミ)!!」
彼の肉体そのものが特殊な雷へと変化し、いかなる攻撃も受け付けない状態となる。
さらに、その体は触れただけで超高圧電流が流れ込んでしまうという恐ろしい効果も持っており、ほとんどの相手は触れられれば即終了となるだろう。
しかし、紫電改の強烈な攻撃が迫ってこようとも、獅童は動かなかった。否、動く必要がなかった。
「俺は…逃げない。」
バチバチバチッ!!
紫電改の体から獅童の骨の盾に向けて高圧電流が流し込まれる。
その雷撃は先ほどとは比較にならない威力であり、骨の盾にもすぐにヒビが入り、そのまま破壊されてしまう。
「終わりだ!」
今度は獅童の体に直接雷撃を叩き込まんとする中、光よりも早く二人の間に新たな骨の盾が作られる。
だが、いくら骨の盾を生み出そうと、紫電改の雷の前では簡単に破壊されてしまう。
……そう思われたが。
「こんなところでこれを使うことになるとはな…斥壁(グアルディア・アブソルータ)…第二層(セコンダ)!」
現れたのは、先ほどの倍以上の厚みを持つ巨大な骨の盾。その姿はまるで要塞のようであった。
「何をしようとさっきと同じだ!」
紫電改はそれも気にせずフルパワーの雷を注ぎ込み、骨の完全破壊と獅童へのダイレクトダメージを狙っていた。
バリバリバリッ!バキンッ!
先ほどと同じように一層目の骨は雷によってあっさり砕かれてしまう。しかし、今度の骨は二層構造となっており、一層目が破壊されようともその防御力は健在であった。
「何っ…!」
予想以上の防御力に紫電改が驚く中、獅童は左腕で雷を受け止めつつ、右腕を構える。
「…お返しだ。」
宣言の通り、紫電改の目前から放たれた右拳。それは軽いジャブ程度のものであったが、超攻撃特化の右腕で放たれている以上、そんなヤワな攻撃では無かった。
バァァンッ!
…その衝撃は、雷すらも打ち消す原始的な力の象徴だった。虚飾を排した純粋な破壊が、紫電改の世界を貫く。
「ぐっ……!?」
攻撃の途中だったため紫電改の防御が間に合わず、拳圧が彼の肩を貫く。
あらゆる攻撃を通さないはずの雷の体であろうとも、その純粋な破壊力の前には意味を成さなかった。血がほとばしり、紫電改はわずかに膝をつく。
あらゆる攻撃を通さないはずの雷の体であろうとも、その純粋な破壊力の前には意味を成さなかった。血がほとばしり、紫電改はわずかに膝をつく。
「これが…あいつの通常攻撃かよ…!」
彼は獅童の圧倒的なパワーに戦慄しながらも、奥の手の発動を決意する。矛盾すらも破壊する呪いの雷の使用を。
「…こうなりゃこっちもマジだ。死んでも文句言うなよ!」
紫電改は最後の手段――電装怨雷(ヨモツヘグイ)を発動する。
彼の肉体は漆黒の雷と化し、触れるだけで死の呪いを誘う恐ろしい存在に変貌する。
空気が焦げ付き、リングの周囲が蒸気に包まれ、視界すらも揺らぐ。雷鳴が轟き、彼の姿すら輪郭を失っていた。
「…なるほど、それがお前の本気か。」
紫電改の全力を目の当たりにして、獅童の目にも情熱が宿る。お互いに全力で争う本気のバトル。それこそが彼の求めていたものだったのだ。
「…行くぞ!」
シュンッ!
叫びと共に紫電改の姿が黒い軌跡となって消え去り、獅童の骨の盾に向けて呪雷を込めた拳を叩き込む。
ドドドドドドッ!
あまりの攻撃的なラッシュに、防御として作られた獅童の左腕——斥壁の骨が二層続けて音を立てて崩れる。
死の呪いを宿した雷は、たとえ相手が地獄の具現たる骨の盾であろうと無意味にしてしまう。
「生の拳を喰らうのは久しぶりか?」
紫電改は誇らしげな顔で呟き、続けて獅童の土手っ腹に全力のパンチを放つ。
ドゴォォンッ!!
黒い稲妻が獅童に突き刺さり、唸りをあげる。それは獅童の右腕に負けない破壊の具現のようで、とてもではないが生身で受け止められるものではなかった。
「…っ!さすがにやるな。」
だが、獅童は鍛えた腹筋でなんとか紫電改の攻撃を耐えきり、口から吐血しながらもなんとか立っている。
冷静な態度でありながらもハートは今までで一番燃えており、それが倒れることを拒んでいた。
「中々タフだな…だが、これで終わりだ!電呪装極誄!!」
ゴォォンッ!バリバリバリッ!!
彼の体が今度は黒い雷へと変化し、その姿がさらに恐ろしいものへと変わる。
身に纏った呪雷は
弾ける漆黒はただその場にあるだけでリングの空間を歪めており、呪いの瘴気を絶えず吹き出している。
「この姿でいられるのは1分だけだからな…一撃で終わらせるぞ。」
そう言うと、彼の体には更なる力が迸り、一切手加減ナシの100%の力がチャージされる。
メリーとの奇妙な友情によって身に着けたこの呪いの力は、彼の気持ちに呼応するかのようにエネルギーを増しており、それがただの雷ではないことを容易に感じさせる。
対する獅童も大地をしっかりと踏みしめ、今大会初の本気の一撃を放つ構えとなっていた。
あまりの攻撃力ゆえに自ら封じていた右腕による本気の一撃。だが、今回の相手、紫電改はそれを解禁するにふさわしい強大な相手である。
ゆえに、彼は一切の油断も慢心も捨て、ただひたすらに本気でぶつかることを望んだのだ。
「…行くぞ!電装伐屠雷弩!!」
「あぁ!破壊の拳(シエロ・トルメンタ)!!」
ドゴォォォォォンッ!!
空から黒い雷と共に”何か"としか言いようがない大規模破壊が降り注ぐと同時に、獅童が地を踏みしめ、全身の力を込めて右拳を振るう。
衝撃波が爆発し、スタジアムの照明が一瞬だけ明滅する。空気が波打ち、場内全体に衝撃が伝播した。
拳と雷が描く軌道は空間さえ歪ませるが、最終的に打ち勝ったのは――獅童の本気の拳であった。
圧倒的な攻撃力は呪いの雷の体をも貫き、この勝負に終わりをもたらした。
紫電改の身体が空中に弾き飛ばされ、まるで意志のない人形のようにリングの外へと落ちる。
決着だ。
「勝者――獅童 烈!!」