あにまん民のオリキャラ同士をAIの力を借りて戦わせるスレ @ ウィキ
第7回トーナメント エキシビションマッチ 第3試合
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aioricharabattle
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第7回トーナメント エキシビションマッチ 第3試合
あにまんオリキャラ最強トーナメント特設リング。
朝焼けの残滓が薄れ、照明がリングを金色に染め上げる。観客席には早くも熱狂が渦巻き、地鳴りのような歓声が四方から湧き起こる。
その視線の先、対峙する二人の少女が静かに立っていた。
ひとりは、燦然と光を纏い、まるで太陽の化身のように輝く魔法少女——ヘリアン。
ミニスカ振り袖巫女の装いに身を包み、太陽の加護を受けた羽衣を背に、神楽鈴のような杖・天照と、闇を切り裂く薙刀・天日を携える。
もうひとりは、無言の静寂を抱えた金髪の少女——ネム。
その姿は冷たい静寂の具現。前髪で目元を覆い、感情を読み取らせない。大きなナイフを手にし、ふるびたカメラを使って戦闘モードへと突入する彼女は、音楽とリズムを武器に舞うように戦う。
「戦闘開始ッ!」
「魔法少女ヘリアン!あなたを助けに来たよ〜」
ひなのは、笑顔とともに太陽の光をはらんだ羽衣を揺らし、神楽鈴のような杖・天照をくるりと一振りする。
対するネムは一言も発さず、金の前髪の奥からこちらを見据えながら、古びたカメラを構えた。
カシャリ。
乾いたシャッター音が鳴った瞬間、カメラはガチャガチャと変形し、彼女の手の中でラジカセへと姿を変える。
そして次の瞬間、空間を震わせるようなビートがリング上に響き渡った。
「わあ、面白そうな音〜。それじゃ、いっくよ〜♪」
ヘリアンは笑顔で宙へと舞い上がり、空中で太陽魔法の光輪を放つ。まるで踊るように、ひらひらと羽衣が舞い、足元から淡い陽光が広がっていく。
≪GOOD≫
彼女の音楽に合わせた動きが評価され、リズムに乗っていることを評価する効果音が鳴り響く。
「これ楽しいね!」
彼女は無邪気な笑顔でそう呟き、リズムに乗って楽しんでいる。
「……。」
だが、その間にも、ネムは踊るような静かなステップで距離を詰めてきていた。無音の足取りにもかかわらず、リングには≪GOOD≫の光が一歩ごとに咲く。
そのまま彼女は流れるようにナイフを引き抜く。刃が閃き、羽衣の端を掠めた。
≪Excellent≫
ガキィン!
「うわっ、なかなかやるね〜!」
完璧なタイミングで振り下ろされたナイフを、ヘリアンはこれまた完璧なタイミングで薙刀・天日の柄で受け止める。
「……。」
鍔迫り合いの最中も、ネムのラジカセは刻々とビートを刻み続け、その旋律に乗った彼女の動きはまるで流れる水のように滑らかさを増していく。
ネムのナイフが滑るように薙ぎ、ヘリアンがそれを跳ね返すたび、鋭い金属音が空気を切り裂く。
リズムの支配下にある少女の一挙一動は、まるで精密機械のように洗練され、無駄という概念すら存在しない完璧な動きだった。
音もなく滑るように運ばれるネムの足取りは、まるで空気すら踏まずに舞う影のようだった。だが、その一歩一歩には≪Excellent≫の評価エフェクトが鮮やかに咲き乱れる。
「……。」
ふと、彼女の周囲の空気が震え、ラジカセから低音のサブベースが唸りを上げる。
ブゥゥゥン……ドン、ドン、ドンッ——!
その鼓動のような重低音に合わせ、彼女の身体はさらに滑らかに、鋭く動き始める。
ドクンッ、ドクンッ、ドクンッ——。
ビートに同期するようにネムの身体が滑らかに動き、宙を裂くようにナイフが舞う。
カキィン!と金属の悲鳴が鳴り、ヘリアンの薙刀がそれを受け止める。火花が飛び散り、二人の間に緊迫した空気が走る。
「やる気だねぇ……なら、そろそろ本気……見せちゃおっか♪」
ヘリアンの声が軽やかに弾けた瞬間、彼女の身体がふわりと浮かび上がる。
ズンッ!と空を押し返すような勢いで上昇し、その軌道にまばゆい光が尾を引く。
空中でくるりと宙返りをしながら、天照の先端に太陽の魔力がギュウゥゥンと収束していく。
杖の中心から眩い閃光がほとばしり、彼女の周囲に金環日食のような光輪が幾重にも展開される。
「太陽舞——照天光輪!」
ドゴゴォォンッ!!!
次の瞬間、天より無数の光輪が降り注ぐ。光輪は次々と弧を描いてリング上に落ち、爆ぜるたびに火花のような太陽の欠片を撒き散らす。
「……。」
だが、そのような恐ろしい光景を目の前にしようと、ネムは動じない。
彼女は低く構え、ラジカセの音を反射的に上げた。響き渡るベースとリズムに合わせ、彼女の身体がしなやかに反応する。
バッ!と身をひねり、ドシュッ!とナイフを切り裂き、バシュンッ!と地を蹴って光輪の隙間を縫うように回避していく。
≪GREAT≫
ネムの動きに合わせて音ゲーの評価が光る。旋律のうねりに呼応するかのように、彼女の周囲に波紋のようなエフェクトが広がる。
ネムはビートに乗りながらも次なる光輪の落下地点を直感で読み取り、間一髪で跳ね退く。
ヒュウウウゥ——ドンッ!!
リングが焼け、煙が上がる。ヘリアンの猛攻が続くなか、ネムは音の波と共に舞い続ける。
まるで嵐の中を踊る蝶のように、破壊の中で静謐を保つその姿は、観客の目を釘付けにしていた。
まるで嵐の中を踊る蝶のように、破壊の中で静謐を保つその姿は、観客の目を釘付けにしていた。
「じゃあ必殺技やっちゃうよ!」
その視線を感じ取ったかのように、ヘリアンが跳躍する。ドンッ!と空気を蹴る音が鳴り、ふわりと空中へ浮かび上がる。
その動きは優雅で、まるで一輪の花が空に咲いたようだった。くるりと宙で身体を反転させると、淡く光る羽衣が揺れ動き、ひらひらと舞う。
ヘリアンの手にある天照には、太陽の魔力が燦然と集束していく。杖の先端が白熱し、眩さにリング全体が照らされる。
「極光サンライト!」
バシュゥウウッ!!!ゴゴゴゴゴォォンッ!!
叫びと同時に、空を割るような轟音と共に炸裂した光の奔流が、天から真っ直ぐにリングへと降り注いだ。
その光はまさに白金の滝。閃光が空間を一瞬で白に塗り替え、視界すべてが浄化されたかのように包み込まれる。
バチィィッ!バリバリバリッ!!!
爆ぜるような音と共に、光の柱はリングを突き抜け、観客席にまで波紋のような明滅を投げかけた。
その場にいる者すべての目が奪われ、ただ呆然とその神々しき魔法の炸裂を見守るしかなかった。
やがて光が薄れ、白銀の輝きが少しずつ消え去ると——
そこには、受けたダメージを反射する効果を持ったカメラで相手の攻撃を防いだネムの姿があった。
両膝を少し折り、身体を低く構えるその姿勢からは、まるで嵐を凌いだ後の静かな獣のような緊張感が漂っていた。
しかし、彼女の足元には無情にも赤く明滅する≪BAD≫の警告が浮かび上がっていた。
そう、彼女はヘリアンの攻撃を対処することに専念しすぎた結果、音を外してしまったのだ。
その刹那、彼女の動きにはわずかな遅れと乱れが生まれていた。彼女の能力領域内においてはリズムに乗ることこそが大正義。そうでないものには罰が下るのだ。
「今だよっ!」
ここぞとばかりにヘリアンは地を蹴ってネムに接近する。その表情はいつもの無邪気な笑顔とは打って変わり、鋭く引き締まっていた。百戦錬磨の戦士の顔だ。
「やぁっ!」
≪BAD≫による一瞬の硬直、ネムが体勢を崩してよろめいたその瞬間、ヘリアンは薙刀・天日を迷いなく振り下ろした。
ズドォンッ!!
天日が突き立てられ、太陽の光が柱のように立ち上がる。眩い閃光がリング全体を覆い、再び観客席を照らし出した。
ネムの身体が宙に持ち上げられ、ふわりと浮遊したのち、ゆっくりと、しかし確実にリングへと倒れ伏す。
静寂がリングを支配した。だが次の瞬間——
ワァアアアアアッ!!!
爆発するような歓声が場内を包んだ。
「ん〜、やっぱり、笑顔が一番だねっ♪」
ヘリアンは柔らかな笑顔を浮かべて天照を掲げる。その背に朝日が差し込み、羽衣と髪を金色に染めて彼女の姿を神々しく照らし出した。
「勝者——太陽の魔法少女ヘリアン!!」