そして彼と彼女が出来るコト(後)
「……っ!?」
「……ちっ」
「……ちっ」
つぐみが振るった大剣をクロエは間一髪、後退する事で避ける事ができた。
クロエがほっとしたのもつかの間
クロエがほっとしたのもつかの間
「……」
「……っ、また!」
「……っ、また!」
矢継ぎ早に来るつぐみの斬撃。
それを後ろに下がって何とか避けて行くクロエ。
それを数回繰り返し、もといた位置から随分離れた時に
それを後ろに下がって何とか避けて行くクロエ。
それを数回繰り返し、もといた位置から随分離れた時に
「この!」
クロエは手に持っていたカンテンを投げる。
しかしそれはつぐみの遙遠くの右の方向に。
つぐみは一旦は警戒するも鼻で笑い
しかしそれはつぐみの遙遠くの右の方向に。
つぐみは一旦は警戒するも鼻で笑い
「何処を狙っているの」
そのまま大きく踏み込み力を篭めて大剣を袈裟懸け気味に斬りおろす。
クロエは大きく仰け反って何とか避けるも尻餅をついてしまう。
直ぐに立ち上がる事もできず目の前には鶫がふてきにたっている。
それは狩る者と狩られるものの構図。
チェックメイト。
つぐみはその状況を見てクロエに剣先を向け表情も変えず告げる。
クロエは大きく仰け反って何とか避けるも尻餅をついてしまう。
直ぐに立ち上がる事もできず目の前には鶫がふてきにたっている。
それは狩る者と狩られるものの構図。
チェックメイト。
つぐみはその状況を見てクロエに剣先を向け表情も変えず告げる。
「貴方に恨みは無いけど……悪いわね。天国が地獄に行ってちょうだい」
確実な死の宣告。
クロエはそれに臆せず、逆に笑った。
クロエはそれに臆せず、逆に笑った。
「そう?……悪いわね」
クロエにはあるポリシーがある。
うまれてからずっとそれを守り続けていた。
それが嘉神川クロエを守るためでもあり嘉神川クロエ自身の誇りとして。
そう、それは――
うまれてからずっとそれを守り続けていた。
それが嘉神川クロエを守るためでもあり嘉神川クロエ自身の誇りとして。
そう、それは――
「―――私、行きたくない所には行かないようにしているの! それが死後の世界なら尚更行く気はないわ!」
「……っ!? あぐっ!?」
「……っ!? あぐっ!?」
まだ死ねないと言う事。
窮鼠猫を噛むが如くクロエは地面の土をつぐみの目に向かってかけたのだ。
つぐみは不意打ちをくらい戸惑っている内にクロエは立ち上がり逃げ出す。
しかしつぐみはすぐ回復し走って逃げているクロエにキュレイ故の速度で追いついていく。
窮鼠猫を噛むが如くクロエは地面の土をつぐみの目に向かってかけたのだ。
つぐみは不意打ちをくらい戸惑っている内にクロエは立ち上がり逃げ出す。
しかしつぐみはすぐ回復し走って逃げているクロエにキュレイ故の速度で追いついていく。
「……逃がすもんですか! 沙羅の為にも……ホクトの為にも……逃がすかぁああああ!」
「……くっ!? そんな!」
「……くっ!? そんな!」
つぐみの方向とともに繰り出される縦一閃。
それはクロエの逃げる背に迷うことなく向かっていった。
斬られるその刹那
それはクロエの逃げる背に迷うことなく向かっていった。
斬られるその刹那
「!? 貴方は……」
「……っ、なんとか間に合ったな、俺は丸目蔵人。殺し合いを止める為に動いている」
「……っ、なんとか間に合ったな、俺は丸目蔵人。殺し合いを止める為に動いている」
茂みから突如現れた蔵人が斬撃に割り込みトンファーで防いでのは。
つぐみは鍔迫り合いを避け後ろに後退し妨害者を睨む。
つぐみは鍔迫り合いを避け後ろに後退し妨害者を睨む。
「ふぅ……賭けは……勝った様ね……気付いてもらってよかった」
「ああ、カンテラの光がこっちに向かって投げられたから気づく事ができた」
「あの……カンテラ……ちっ」
「ああ、カンテラの光がこっちに向かって投げられたから気づく事ができた」
「あの……カンテラ……ちっ」
クロエが間一髪生きている喜びと賭けに勝った事で溜め息をつく。
クロエが言った『賭け』。
それはカンテラを投げ込み蔵人の助けを呼ぶ事。
クロエはつぐみの襲撃を避けている時に偶々遠くの樹に明かりが灯っていた事に気づいたのだ。
大声も上げる暇も無く迫ってくる斬撃に対してクロエが考えた事は手に持っているランタンを投げ込むと言う事。
これに気付いてもらえなければ自身には死しかないだろう。まずこれが第一の賭け。
そして気付いたとしても相手が殺し合いに乗っているようだったらそのまま自体は悪化するだけ。これが第二の賭け。
本来賭けに頼らないクロエが頼った結果、勝ったのだ。
クロエが言った『賭け』。
それはカンテラを投げ込み蔵人の助けを呼ぶ事。
クロエはつぐみの襲撃を避けている時に偶々遠くの樹に明かりが灯っていた事に気づいたのだ。
大声も上げる暇も無く迫ってくる斬撃に対してクロエが考えた事は手に持っているランタンを投げ込むと言う事。
これに気付いてもらえなければ自身には死しかないだろう。まずこれが第一の賭け。
そして気付いたとしても相手が殺し合いに乗っているようだったらそのまま自体は悪化するだけ。これが第二の賭け。
本来賭けに頼らないクロエが頼った結果、勝ったのだ。
「……私の名前は嘉神川クロエ。助けてくれてありがとう」
「別に当然のことしただけだ。あいつは殺し合いに……」
「そのようね」
「解った、後は任せろ」
「ええ、任せるわ」
「別に当然のことしただけだ。あいつは殺し合いに……」
「そのようね」
「解った、後は任せろ」
「ええ、任せるわ」
短い会話の後クロエは蔵人に任せ後退していく。
つぐみはもう直ぐ突撃の準備をしている。
蔵人もすぐさま切り替えトンファーをかまえ戦闘の準備をした。
つぐみはもう直ぐ突撃の準備をしている。
蔵人もすぐさま切り替えトンファーをかまえ戦闘の準備をした。
「いきなり戦いか……そうだな。俺らしい。今は勝つだけを考えよう。負けは……無い!」
「……さっさと死になさい」
「……さっさと死になさい」
つぐみはそのまま疾駆し袈裟懸け気味に剣を振り下ろす。
剣術などつぐみは修めている訳が無くただ力に頼った一撃。
それを古武術の修練者である蔵人が避けれない理由がない。
蔵人はそれを後ろに仰け反って避けそのまま攻撃態勢に入ろうとする。
剣術などつぐみは修めている訳が無くただ力に頼った一撃。
それを古武術の修練者である蔵人が避けれない理由がない。
蔵人はそれを後ろに仰け反って避けそのまま攻撃態勢に入ろうとする。
「無駄っ!」
「……ちっ」
「……ちっ」
蔵人は相手の攻撃の隙を狙ってカウンターを狙いに懐に潜り込もうとするがつぐみの切り上げによって阻まれた。
蔵人はその切り上げを右のトンファーで受け一旦体勢を立て直すためにその勢いで後方に下がる。
トントンと軽くステップを踏み蔵人はつぐみとの間合いを計り一呼吸。
つぐみも同じくもう一度体勢を立て直し蔵人を睨む。
蔵人はその切り上げを右のトンファーで受け一旦体勢を立て直すためにその勢いで後方に下がる。
トントンと軽くステップを踏み蔵人はつぐみとの間合いを計り一呼吸。
つぐみも同じくもう一度体勢を立て直し蔵人を睨む。
(技術は無いが……力が半端じゃないな。トンファーで受け止めた腕が若干痛む)
蔵人は右腕を視つつ改めてつぐみに隙ができるのを待つ。
つぐみ自身は剣を扱う技術は無いものの女性らしからぬ豪腕に蔵人は驚いていた。
そしてつぐみが若干剣を下に構えた瞬間蔵人は疾駆。
つぐみ自身は剣を扱う技術は無いものの女性らしからぬ豪腕に蔵人は驚いていた。
そしてつぐみが若干剣を下に構えた瞬間蔵人は疾駆。
「はっ!」
「効かない!」
「効かない!」
蔵人は左トンファーを旋回させつぐみの腹部を狙おうとする。
しかし、つぐみはそれを剣で受け止めた。
攻撃が予知できたわけではない。
単純に剣の間合いとトンファーの間合いの圧倒的な差であった。
つぐみは受け止めたまま力に任せ蔵人を吹き飛ばす。
しかし、つぐみはそれを剣で受け止めた。
攻撃が予知できたわけではない。
単純に剣の間合いとトンファーの間合いの圧倒的な差であった。
つぐみは受け止めたまま力に任せ蔵人を吹き飛ばす。
「ぐっ!」
蔵人の左腕にかかる衝撃。
吹き飛ばされつつも体勢を立て直し改めて距離をとった。
しかし衝撃を受けた左腕が痺れていた。
吹き飛ばされつつも体勢を立て直し改めて距離をとった。
しかし衝撃を受けた左腕が痺れていた。
(ちっ……慣れないのもあるが……何より間合いが)
蔵人は戦闘技術ではつぐみに圧倒的に勝っていたものの苦戦を強いられていた。
理由は獲物のであるトンファーの不慣れも一因だが何よりも武器の間合いの差。
つぐみの獲物である大剣がかなり広い範囲であるのに対し蔵人が振るうトンファーの間合いはかなり狭い。
自分の腕から少し離れた位置しか攻撃できないトンファーに対し大剣はその2倍以上もあり間合いの差が歴然としていた。
攻撃しようにも密接に近づかなければ攻撃できないのだ。
しかしその距離をつめる前に阻まれる。
普通なら慣れれば間合いを逆手に取ることが出来るのだが蔵人はトンファーは不慣れで有りこれが初めてなのだ。
間合いの差と本来の獲物ではない武器で戦う事。
この二つが蔵人を苦戦に持ち込ませていた。
理由は獲物のであるトンファーの不慣れも一因だが何よりも武器の間合いの差。
つぐみの獲物である大剣がかなり広い範囲であるのに対し蔵人が振るうトンファーの間合いはかなり狭い。
自分の腕から少し離れた位置しか攻撃できないトンファーに対し大剣はその2倍以上もあり間合いの差が歴然としていた。
攻撃しようにも密接に近づかなければ攻撃できないのだ。
しかしその距離をつめる前に阻まれる。
普通なら慣れれば間合いを逆手に取ることが出来るのだが蔵人はトンファーは不慣れで有りこれが初めてなのだ。
間合いの差と本来の獲物ではない武器で戦う事。
この二つが蔵人を苦戦に持ち込ませていた。
「死ねっ!」
「……っ!」
「……っ!」
蔵人が息を付くつかの間なく来るつぐみの突撃。
大きく踏み込んでの縦一閃。
それを蔵人は左にステップで回避。
つぐみは続け横薙ぎで切りつける。
まるで豪風を起すかのような力の篭った一撃に蔵人は避ける事が出来ず左右のトンファーで受け止める。
大きく踏み込んでの縦一閃。
それを蔵人は左にステップで回避。
つぐみは続け横薙ぎで切りつける。
まるで豪風を起すかのような力の篭った一撃に蔵人は避ける事が出来ず左右のトンファーで受け止める。
「ぐっ!? がはっ!」
だが力の篭った一撃に大きく蔵人は吹き飛ばされ気に打ち付けられる。
トンファーの持った両腕が大きく痺れ一時的に麻痺していた。
その隙をつぐみは逃さない。
トンファーの持った両腕が大きく痺れ一時的に麻痺していた。
その隙をつぐみは逃さない。
「おわれぇええええええ!」
走る速さを加えた重たい突き。
それは蔵人の胸に一直線に向かっていく。
蔵人はそのまま即座にしゃがみそれを避けながら
それは蔵人の胸に一直線に向かっていく。
蔵人はそのまま即座にしゃがみそれを避けながら
「くらえ!」
「きゃ!?」
「きゃ!?」
走ってくるつぐみに足払いを与える。
予想だにしてなかった鶫はこけはしなかったものの体勢を崩す。
その隙に蔵人は大きく後退し距離を取る。
予想だにしてなかった鶫はこけはしなかったものの体勢を崩す。
その隙に蔵人は大きく後退し距離を取る。
(くっ……防戦一方だな……このままじゃ負ける)
蔵人は冷や汗をかきつつ徐々に焦り始めていた。
今の所防戦ばかり。
このまま守り続けていたらつぐみの力に何れ屈するだろう。
今の所防戦ばかり。
このまま守り続けていたらつぐみの力に何れ屈するだろう。
(どうする……この状況……不味いぞ)
この状況を打開する考え始めていた時だった。
「丸目っ! これをっ!」
不意に背後から聞こえてきたクロエの声。
振り向いた先に投擲されてきたもの。
それを右手で受け止めそれを見る。
それは
振り向いた先に投擲されてきたもの。
それを右手で受け止めそれを見る。
それは
「……日本刀!?」
白鞘に入っていた二尺四寸の無銘の日本刀。
彼の友人でありライバルだった上泉信綱が使っていた刀だった。
彼の友人でありライバルだった上泉信綱が使っていた刀だった。
何故、クロエがこの日本刀を持っていか。
何故、クロエが自身が剣術者である事を知ったか。
何故、クロエが自身が剣術者である事を知ったか。
疑問に思ったが今はそれを考える時ではない。
今はこの与えられた好機を有効に使うしかない。
それが日本刀を渡してくれたクロエにできる恩返しなのだから。
今はこの与えられた好機を有効に使うしかない。
それが日本刀を渡してくれたクロエにできる恩返しなのだから。
だからこそ
「唵摩利支曳娑婆訶(オンマリシエイソワカ)、天清浄、地清浄、人清浄、六根清浄」
蔵人が目を瞑り唱える言葉。
それは剣を扱うときに自身が集中する為の言葉。
そして目を見開き刀を八相にかまえ
それは剣を扱うときに自身が集中する為の言葉。
そして目を見開き刀を八相にかまえ
「タイ捨流が遣い手、丸目蔵人」
己が名前を告げる。
向かうは今倒すべきものへ。
つぐみはもう体勢を立て直している。
そして
向かうは今倒すべきものへ。
つぐみはもう体勢を立て直している。
そして
「――――征くぞ!」
韋駄天が如く疾駆した。
この戦いに勝利するために。
この戦いに勝利するために。
「はああっ!」
「丸目……? くっ!?」
「丸目……? くっ!?」
蔵人はつぐみが蔵人の名前に戸惑った一瞬を狙った。
何故、蔵人の名前に戸惑ったか蔵人に知る由も無いが好機を逃す蔵人ではない。
その一瞬の隙に蔵人は大きく踏み込み袈裟懸けに斬り込む。
つぐみはそれを何とか受け止めるが
何故、蔵人の名前に戸惑ったか蔵人に知る由も無いが好機を逃す蔵人ではない。
その一瞬の隙に蔵人は大きく踏み込み袈裟懸けに斬り込む。
つぐみはそれを何とか受け止めるが
「せぇええい!」
「……っ!」
「……っ!」
蔵人は続けざまに逆袈裟気味に二の太刀を放つ。
つぐみはそれをバックステップで下がり体勢を立て直そうとするも
つぐみはそれをバックステップで下がり体勢を立て直そうとするも
「……っ!? 速い!」
蔵人が恐ろしき速さで追撃をかけてくるのだ。
つぐみのバックステップを予期していたのか蔵人も前に向かって大きく踏み込んできたのだ。
そして
つぐみのバックステップを予期していたのか蔵人も前に向かって大きく踏み込んできたのだ。
そして
「でぇぇやあああ!!!!!」
蔵人の持てる力を出しきっての真っ向両断。
「きゃぁあ!?」
つぐみはそれを受け止めたがそのまま吹き飛ばされてしまう。
樹にぶつかり蔵人をみて驚く。
樹にぶつかり蔵人をみて驚く。
(……物凄く強い。あれが上泉が言っていた相手)
トンファーを扱っていた蔵人はさほど強くなかったが剣を持たせたら鬼神の如き強さを発揮していた。
そして丸目蔵人と言う名前。
あれは同盟を結んだ上泉が探していると言う名前。
それなら強さも頷けた。
そして丸目蔵人と言う名前。
あれは同盟を結んだ上泉が探していると言う名前。
それなら強さも頷けた。
(ここで体力を浪費させてもいけない……主催側の機嫌も損ねたくは無い……悔しいけど)
つぐみは近くにあったデイバックを回収しすかさず茂みの中に逃げ出した。
選んだのは撤退。
ここで体力を使ってはならないし何より彼は主催が探している人物の一人だ。
迂闊に殺して機嫌を損ねてはならない。
沙羅の命がかかっていたのだから。
幸い、蔵人も追ってこなかった。
つぐみはそのまま深い森の中に消えていった。
選んだのは撤退。
ここで体力を使ってはならないし何より彼は主催が探している人物の一人だ。
迂闊に殺して機嫌を損ねてはならない。
沙羅の命がかかっていたのだから。
幸い、蔵人も追ってこなかった。
つぐみはそのまま深い森の中に消えていった。
「いったか……」
蔵人は大きな溜め息をつく。
元々殺すつもりは無かった。
相手が退かないと言うなら殺してしまう危険性があったがそれでもだった。
元々、殺しなどしたくは無い。
見ず知らずの相手だとしても。
元々殺すつもりは無かった。
相手が退かないと言うなら殺してしまう危険性があったがそれでもだった。
元々、殺しなどしたくは無い。
見ず知らずの相手だとしても。
「……ふぅ」
深い深呼吸をする。
いきなり戦闘に巻き込まれるとは思わなかった。
だけど蔵人は思う。
いきなり戦闘に巻き込まれるとは思わなかった。
だけど蔵人は思う。
(やっぱ……戦うのは肌にあう)
戦って勝てた喜びはこの殺し合いに巻き込まれる前から何も変わってはいなかった。
そのことに苦笑いをするも充実感が満ち溢れていた。
そして、駆け寄ってくる守れた相手。
その姿を見て一言。
そのことに苦笑いをするも充実感が満ち溢れていた。
そして、駆け寄ってくる守れた相手。
その姿を見て一言。
「……そうだな、とりあえずは守れてよかった」
こうして丸目蔵人の初戦は終わったのであった。
◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇
「ええと、丸目。助けくれて有難う」
「ああ、別に大した事じゃない」
「ああ、別に大した事じゃない」
駆け寄ってきたクロエはまず真っ先に蔵人のお礼を言う。
何はともあれ助けてもらったのだ。
お礼を言わないと気がすまなかった。
黒めの配色をした服に戦いの時ついた汚れを取りながら蔵人は端整な顔で笑う。
それよりも蔵人は気になっていた事があった。
何はともあれ助けてもらったのだ。
お礼を言わないと気がすまなかった。
黒めの配色をした服に戦いの時ついた汚れを取りながら蔵人は端整な顔で笑う。
それよりも蔵人は気になっていた事があった。
「なあ……ええと嘉神川。なんで俺が剣術者だと解った?」
「……ああ、それ。単純よ。解るのなんて」
「は?」
「……ああ、それ。単純よ。解るのなんて」
「は?」
クロエは事も無げに笑みを浮かべて言う。
大きな黄色のリボンのセーラー服にの上に来ているベージュの色をしたセーターを着なおしながら。
蔵人が驚きの顔を浮かべるのを見ながらクロエは腕を組み言い始める。
大きな黄色のリボンのセーラー服にの上に来ているベージュの色をしたセーターを着なおしながら。
蔵人が驚きの顔を浮かべるのを見ながらクロエは腕を組み言い始める。
「まず、丸目の動きを見て何か格闘技か武術をやっていると解ったわ。動きがよかったし。それぐらいは見ててわかるわ」
「……ああ」
「でも途中で貴方は格闘技をやってないと結論付ける事ができた」
「……何故だ」
「そりゃ武器の間合いの不利があるといえ苦戦をしていたもの。この時点で格闘技を主体としているようには見えなかったし」
「……成程」
「……ああ」
「でも途中で貴方は格闘技をやってないと結論付ける事ができた」
「……何故だ」
「そりゃ武器の間合いの不利があるといえ苦戦をしていたもの。この時点で格闘技を主体としているようには見えなかったし」
「……成程」
それでと指を立ててクロエは言う。
蔵人は黙ってきいているだけである。
蔵人は黙ってきいているだけである。
「まず、貴方の手助けができないか、考えたわ。戦う力は無いとは言え無力は嫌だもの。そしてまず支給品を確認したわ」
そしてクロエは拳銃をデイバックから取り出し
「銃が支給されていたけど……それで援護しようと思ってやめたわ」
「どうして?」
「どうして?」
クロエは顔を少し歪め片目を閉じ困ったように言う。
「私は未だ銃なんて撃った事は無いしね。銃がうったこと無い人間が下手して貴方に当てしまえば援護にもならないわ。単なる邪魔でしかない」
「……ふむ、成程」
「とはいえ残りの支給品に貴方を援護できる武器はないし……迷った時思い出したのよ」
「……ふむ、成程」
「とはいえ残りの支給品に貴方を援護できる武器はないし……迷った時思い出したのよ」
クロエは満面の笑みを浮かべて自信を篭めていう。
「あの女の人のデイバックに日本刀があったということをね」
「……そうだったのか」
「そうだったのよ」
「……そうだったのか」
「そうだったのよ」
悪戯をした子供のようにからかう様に蔵人に合わせるように言う。
「貴方が格闘技ではなく武術を極めている事は何となく理解はできた。それが剣か、槍か、それまた薙刀かは解らなかったけど」
「ああ、俺は刀でタイ捨流を流派にしている」
「そう。もし違ったとしても間合いの足しになるだろうと思ってとりに行く事にしたのよ。あの人はデイバックを地面においていたのを確認してるしね」
「成程……」
「それで、貴方に渡したと言う事。なんら難しい事はないわ」
「ああ、俺は刀でタイ捨流を流派にしている」
「そう。もし違ったとしても間合いの足しになるだろうと思ってとりに行く事にしたのよ。あの人はデイバックを地面においていたのを確認してるしね」
「成程……」
「それで、貴方に渡したと言う事。なんら難しい事はないわ」
憮然とした顔で事も無げに言うクロエ。
しかし蔵人はこの事を易しい事とは思わなかった。
しかし蔵人はこの事を易しい事とは思わなかった。
まず、日本刀があるということを瞬時に思い出しまた自分が剣術者と素早く判断んした上で使えるという思考に辿り着くだろうか。
そして、銃があったとしても瞬時に自分の力量を判断して最善と言える手を探し出せるだろうか。
そして、銃があったとしても瞬時に自分の力量を判断して最善と言える手を探し出せるだろうか。
あの緊迫した場面で。
こんなにも冷静に、最善と呼べる判断を自信を持って出来、また柔軟な論理に基づいた思考が出来るクロエを凄いと思った。
蔵人は唯、単純に凄いと思えたのだった。
「いや、充分凄い」
「そうかしら。誰でもできる事よ。きっと」
「そうかしら。誰でもできる事よ。きっと」
クロエは苦笑いを浮かべそれでも少し恥ずかしそうに言う。
恥ずかしくなったのかコホンと一回咳をして。
恥ずかしくなったのかコホンと一回咳をして。
「それで、丸目。お願いがあるの」
「何だ?」
「何だ?」
居住まいを正して真っ直ぐと蔵人を見つめる。
強い、強い意志を篭めて。
強い、強い意志を篭めて。
「力を貸して欲しい。この殺し合いを止める為に。貴方の力を。ご覧の通り私一人では無力だわ。でも丸目蔵人。貴方が居れば出来ないことも少なくなる」
「過大評価じゃないか?」
「でも貴方は戦闘を止めたでしょう?」
「……そうだな」
「だから、お願い。この殺し合いを止める為に。私に力を貸してくれないかしら」
「過大評価じゃないか?」
「でも貴方は戦闘を止めたでしょう?」
「……そうだな」
「だから、お願い。この殺し合いを止める為に。私に力を貸してくれないかしら」
クロエの懇願。
それに蔵人は。
それに蔵人は。
「ああ、勿論。俺も殺し合いを止める。嘉神川のその力も俺に貸してくれ」
「ええ、勿論。よろしく丸目」
「ああ、よろしく嘉神川」
「ええ、勿論。よろしく丸目」
「ああ、よろしく嘉神川」
二人は笑い。
数奇な出会いをした二人はこの深い森で手を組んだ。
光は未だ見えないけど。
きっと進む先には光がある。
そう、信じて。
【C-5森中央部/1日目 黎明】
【嘉神川クロエ@Memories Off6 ~T-wave~】
【装備:スタームルガー P95(16/15+1)】
【所持品:支給品一式×1、予備マガジン×5、不明支給品(0~2)】
【状態:健康】
【思考・行動】
基本方針:殺し合いを止める
1:蔵人と行動。
2:仲間を集める。
【装備:スタームルガー P95(16/15+1)】
【所持品:支給品一式×1、予備マガジン×5、不明支給品(0~2)】
【状態:健康】
【思考・行動】
基本方針:殺し合いを止める
1:蔵人と行動。
2:仲間を集める。
【備考】
※見せしめは意図的に選ばれてたと思っています
※ゲーム開始直後から参戦
※見せしめは意図的に選ばれてたと思っています
※ゲーム開始直後から参戦
【丸目蔵人@終末少女幻想アリスマチック】
【装備:上泉信綱の刀「無銘」@終末少女幻想アリスマチック】
【所持品:支給品一式×1、デリボウライのトンファー@うたわれるもの、不明支給品(0~2)】
【状態:健康、腕に痺れ】
【思考・行動】
基本方針:殺し合いを止める、観影を止める
1:クロエと行動
2:観影を止める。
【装備:上泉信綱の刀「無銘」@終末少女幻想アリスマチック】
【所持品:支給品一式×1、デリボウライのトンファー@うたわれるもの、不明支給品(0~2)】
【状態:健康、腕に痺れ】
【思考・行動】
基本方針:殺し合いを止める、観影を止める
1:クロエと行動
2:観影を止める。
【備考】
※この殺し合いは観影の実験ではないと思っています
※共通ルートのある程度進んだ所から。
※この殺し合いは観影の実験ではないと思っています
※共通ルートのある程度進んだ所から。
◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇
「油断しすぎよ……小町つぐみ」
深い森の中自戒するように自らの名前を呟く。
先ほどの戦いでの失点が余りにも多すぎたのだ。
一つはクロエに刀を盗まれた事。
その次は戦闘で慢心した事。
そして丸目蔵人の事。
先ほどの戦いでの失点が余りにも多すぎたのだ。
一つはクロエに刀を盗まれた事。
その次は戦闘で慢心した事。
そして丸目蔵人の事。
余りにも多い失点。
自身でも並行してしまうほどだ。
自身でも並行してしまうほどだ。
「忘れるな……沙羅はあいつらの元にいる。ホクトはあいつらに殺された」
それは呪いの様な言葉。
深く深くつぐみの心に刻まれた怒り、憎しみ。
癒される事も無くずっとずっと刻まれている。
深く深くつぐみの心に刻まれた怒り、憎しみ。
癒される事も無くずっとずっと刻まれている。
「私は子供たちの為になら……悪魔でも悪鬼でも……なってみせる!」
そして癒える事が無い深い深い喪失の哀しみが。
哀しい彼女の心に。
刻まれていた。
【C-5 森(マップ上方)/1日目 黎明】
【小町つぐみ@Ever17 -the out of infinity-】
【装備:クロウの大剣@うたわれるもの】
【所持品:支給品一式×1、不明支給品(0~1)】
【状態:健康、激しい殺意】
【思考・行動】
【装備:クロウの大剣@うたわれるもの】
【所持品:支給品一式×1、不明支給品(0~1)】
【状態:健康、激しい殺意】
【思考・行動】
基本方針:沙羅を助け出すために殺し合いに乗る
0:北に向かう
1:武、桑古木を探す
2:見敵必殺、標的を見つけ出して殺す。
0:北に向かう
1:武、桑古木を探す
2:見敵必殺、標的を見つけ出して殺す。
※信綱、法月、カルラと手を組みました。
※丸目蔵人、月瀬小夜音、森田賢一、ハクオロの身体的特徴を把握しました
※丸目蔵人、月瀬小夜音、森田賢一、ハクオロの身体的特徴を把握しました
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