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かわいい破滅 ◆MoMtB45b5k


ロイ・マスタング、空条承太郎、セリュー・ユビキタスとの激闘を終えたキンブリー。
彼は、今や周囲が完全に崩壊し、ぽつんと文字通り取り残された民宿のベッドの上に倒れていた。
セリューの捨て身の攻撃により、全身に火傷を負った。
さらには作り出した3体の骸人形に加え、切り札の流星の欠片も失っている。
何度も死線を潜り抜けてきた紅蓮の錬金術師といえど、疲弊を隠すことはできなかった。

(……痛いですね)

意識を覚醒させたキンブリーが感じたのは、全身を苛む痛みだった。
火傷に加え、右頬の骨を折られてもいる。

(やりたいことは多いですが……)

ウェイブや大佐、最初に遭遇した風を操る少女は殺しておきたい。
武器庫に設置されたという首輪交換も試してみたい。

(この様では果たせるかどうか)

俗に、体表の70%に火傷を負うと死に至るという。
今のキンブリーの上半身は、その多くが赤黒い傷に覆われている。
加えて息に苦しさを感じることを考えると、気道のどこかにも熱傷を負っているかもしれない。
水を体にかけて、とりあえずの応急処置だけはしておく。

(とりあえず、この場でできる首輪の解析だけでも進めましょう)

爆弾のエキスパートらしく冷静に分析をしながら、懐から首輪を取り出そうとする。
その時だった。
民宿の入口から人の気配がした。

(やれやれ、こんな時にお客さんですか)

殺し合いに乗っている人物ならば、今自分は間違いなく殺されるだろう。
しかし、無抵抗に殺されるのは性に合わない。
錬金術を発動させる準備をすると、来訪者を待ち受ける。


(――ほう、これはこれは)

現れたのは、戦場にはあまりにも似つかわしくない人物。
ピンクの華やかな衣装をまとった白髪の少女が、ベッドの傍らに立ちすくんでいた。
予想外の子どもの登場に、緊張感を削がれてしまう。
自分から積極的に攻撃するような気はなくなる。
そのまま、事が起こるのを待ち――

キンブリーが予期した瞬間はやってこなかった。

「殺さないのですか?」






時はしばらく遡る。
交戦した女性の3人組を見失ったイリヤは、西へ飛行していた。
クロエのために、美遊のために、一刻も早く殺さなければならない。
でも、あの3人には会いたくはない。

『――違う。怖いだけ、手放すのが』

『一人にして欲しくない』

『ずっとそばに居て欲しい』

特に、青い服の少女には絶対に会いたくなかった。
盲目らしいにもかかわらず、自分の心中を的確に見通すような物言いは、あまりにも怖かった。
途中で爆発音が聞こえ、噴煙が上がるのを見たが、それを無視する。
今の気持ちを引きずったまま、戦いに行くことはできなかった。
逃げるように、西へ西へと飛行する。
そのうち、ぽつんと浮いている民宿らしき建物が見えた。

(疲れたな……)

精神的な疲労が大きい。
爆発の跡らしきものが見えるが、小さな半島のような場所の中に生きている人間の影は見えない。
眠っていくつもりはさすがにないが、民宿なら体を休めることができる。
それに、もう一度きちんとルビーを説得したい。
イリヤは一直線に民宿へと向かっていく。

『……マスター、一番近い部屋に誰かいます』

民宿の入口に立つと、ずっと黙っていたルビーが告げた。

(誰、だろう……でも)

誰がいようと、どうせ全員殺すのだ。
それに、ここはほとんど孤島だ。
危険な相手でも、自分ならならば空を飛んで逃げられる。
心臓の鼓動を押さえつけ、扉に手をかけた。

「!!」

イリヤの目に飛び込んできたのは、紳士然とした男がベッドに倒れている光景だった。

(ひどい傷……)

男の上半身は火傷のような赤黒い傷に覆われていた。

(冷やしてあげなきゃ――。――?)

待て。
反射的に動こうとしたイリヤの動きが、止まる。
傷の治療?
なぜそんなことをする必要があるのだろうか。
自分はどうしてそんなことを考えたのだろうか。

改めて、男を見る。
呼吸はしているが、動く様子はない。
もちろん、自分に攻撃してくる様子もない。
その姿はあまりにも無防備に見えた。

――今なら、殺せる

(――っ!!)

イリヤの心臓が、再びどくんと跳ねた。
男に向き直る。
ステッキを構える。

『イリヤさん、やめて下さい!』

呼吸が早まる。
鼓動が爆発しそうだ。
先ほど3人を襲った時とは比べ物にならない緊張がイリヤの体を襲う。
ルビーの言葉も、耳に入ってこない。

そのまま時間は5分ほど経っただろうか。

事態は動かなかった。
イリヤは荒い呼吸のまま、男をじっと見据えていた。

「殺さないのですか?」






「――え?」

声をかけられるとは思っていなかったイリヤは、思わず間の抜けた声を上げた。

「はじめまして、お嬢さん。
 お見苦しい姿で申し訳ありませんが、ゾルフ・J・キンブリーと申します」

キンブリーはぎこちなく身を起こす。

「不躾な質問を繰り返しますが、お嬢さんは私を殺さないのですか?」
 先ほどまでの貴方は、そうしようとしているように見えましたが」

「な、何を言って――」

「その杖。玩具のように見えますが、私たちが扱う錬金術とは違った強い力を秘めている様子だ。
 貴方は私のような怪我人を見て、助け起こすでも治療するでもなく、そんな代物を持って立っている。
 この場が殺し合いであることを考えれば、これはもう私を殺そうとしているとしか考えられません」

怪我人とは思えない口調で、キンブリーは言葉を綴っていく。

「それで、貴方はどうしますか? 私を殺しますか?」

「殺すって……殺すって、そんなの……」

問いかけにイリヤは首を振り、涙を流す。

「分かんない、分かんないよ……
 私だって、誰かを殺したりなんてしたくない……怖い、怖いよ!
 でもでも! 美遊とクロには絶対、もう一度会いたい……
 だから、私がやらなきゃ……でも……」

そのままキンブリーから視線を逸らし、泣きじゃくるイリヤ。

「お嬢さん」

そんなキンブリーは優しげに声をかけた。

「美遊、クロぉ……」

「事情はおおよそ分かりました」

「……え……?」

その声に、イリヤは顔を上げる。

「貴方はおおかた、最初はこんな殺し合いなどに乗るつもりはなかったのでしょう。
 それが、美遊さんとクロさんというご友人が亡くなってしまった。
 だから貴方は、2人を蘇らせるためにこの殺し合いに優勝したい」

そういうわけですよね、とキンブリーは投げかける。

「……そう、だよ。
 だってだって、クロを殺したのはこの私なんだよっ……
 もう一度会えなきゃ、謝ることもできないよぉ……」

再び顔を伏せるイリヤ。
そんな彼女をキンブリーは興味深げに見やる。

(ほう、単に友人を失っただけでなく自ら手にかけたとは予想外ですね)

様子からして、故意ではなく事故か何かだったのだろう。

「お嬢さん、お名前は何と仰いますか」

「……イリヤ……」

「イリヤさん。貴方が殺し合いに乗るというのなら、私が助けになりましょう。
 ――私を殺しなさい」

「……え……?」

その声に、イリヤの体の芯は急速に冷えていった。

「イリヤさん。私はここに来てから少なくとも3人――まあ、1人は犬でしたが――の命を手にかけています。武器はこの刀です」

畳みかけるように言葉を放つ。
ベッドの傍らに抜き身の八房を置く。
黒光りする刀身に、そのイリヤは息を呑む。

「それに私、ここに来る前は軍人でしてね」

「戦争に出向いては、数えきれないほどの命を奪ってきました」

「巷では私のことを爆弾狂だとか、紅蓮の錬金術師だとか呼びます」

「そういうわけで、私は貴方のような子供にとって模範となるような人間ではないし、ましてや正しい道を教えることもできません」

「ただし、この場が殺し合いであり、貴方が目的のために殺し合いに乗るとなれば話は違います」

「私のような人殺しでも、教えることができる」

「殺していく道を、教えることができます」

次々に聞こえてくる日常からかけ離れた単語の数々に、イリヤが呆然とするのも構わず。
キンブリーはさらに言葉を続ける。

「イリヤさん、先ほどクロさんを殺したと仰いましたね。
 その時の状況はどんなものでしたか?」

その言葉に、イリヤはしばらく考え込むと、あの時のことを語り出した。

「わかんない……クロが戦って、すごく傷付いてて。そしたら私、急に今すぐ殺さなきゃって思って……
 そんなことしたくないのに、体は勝手に動いて……、こ、殺しちゃった……殺しちゃった……」

「なるほど、殺したのは自分の意思ではないということですね」

「そうだよ、信じて……信じてよっ……! クロは絶対死んでほしくないのに、なんで、私……」

「落ち着いてください」

また泣き出しそうになるイリヤをキンブリーは宥める。

「自分の意思とは関係なく、イリヤさんの体は動いたということですね。
 ならば、イリヤさん。貴方は何者かに体を操られていた可能性が大きい」

「え……」

「平たく言えば、クロさんが死んだのは貴方のせいではないということです」

「私の、せいじゃ……ない?」

思い返す。
何かがおかしいという感じはあった。
この殺し合いの最初――DIOたちと別れてからだ。
ルビーや同行者たちとの会話が、どこかでずれていたような気がする。

「……でも」

けれど。

「そんなこと、言ったって……! 美遊もクロも、死んじゃった……!
 もう2度と帰って来ないんだよ! だから、私は……」

「殺し合いに乗りたい。でも決心がつかない。
 ――そういうことですね」

イリヤは震えながら頷く。
そしてキンブリーは、再び長い言葉を紡ぎ始める。

「話は戻ります」

「私は殺し合いに乗っています。貴方も殺し合いに乗るというのなら、ぜひご協力をしたい」

「ところが、今の私は不覚にもこのような有様」

「これでは殺し方をご教授するどころか、元気な貴方と一緒に行動しては足手まといになりかねない」

「そこで、こういった形でご協力をいたしましょう」

「あなたは殺し合いに乗りたいが、決心がつかない」

「ならば、私は貴方に殺されましょう」

「私は意思を貫く人が好きです」

「自ら軍服を着ておきながら、殺すのは嫌だとわめき散らす連中を私はたくさん見てきました」

「貴方にはそうなって欲しくない」

「貴方が私を殺すことで、誰かに操られるのではなく、自分の意思で殺す覚悟を決め、それを貫くことができるというのなら」

「私は喜んでこの身を差し出しましょう」

『――ふざけるな!!』

ここで、刺激するのを避けてずっと黙っていたルビーが、ついに爆発した。

『それ以上イリヤさんを誑かすんじゃない、この悪魔!!』

「ほう、話す道具とは珍しい。ぜひとも連れ帰って解析したいところですが……残念です」

しかしキンブリーは、そんなルビーの激情を飄々と受け流す。

『イリヤさん、これ以上この男の言葉に耳を貸してはなりません!」

「黙って!!!」

イリヤは、ここに来てから最も大きい声を上げた。

「黙って……。私は今、ルビーじゃなくてこの人と話をしてるんだよ」

その気迫に、ルビーは思わず気圧される。

「……では、お話の続きです。
 私はここに来てから色々な情報や物を掴みました。殺される前に、貴方にそれを授けましょう。
 まずはこの刀です」

先ほど取り出していた刀を掴む。

「八房というそうです。実に不思議な物でしてね、これで斬り殺した相手を自分の意のままに動く人形にできるそうです。
 何なら、これで私を殺して頂いても構いません。きっと良い戦力となるでしょう」

キンブリーは八房を差し出す。
イリヤは、それをしっかりとした手つきで受け取った。
次にキンブリーが取り出したのは、4つの首輪。

「首輪交換のことは聞いていますね? 私は本当ならば北の武器庫へ行って、それを試そうとしていたところです。
 4つのうち3つは私が殺した参加者のもの、1つはその参加者が持っていたものです。
 3人はかなりの戦力の持ち主でしたので、価値は高いでしょう。ああ、私を殺せば5つに増えますね。
 もっとも、私は爆弾に関してはエキスパートを自認しています。
 お待ち頂けるというなら、解析を試みてみましょう。この体でもそれくらいは可能でしょう」

イリヤは首輪を受け取る。
その手は、震えてはいなかった。

「それから、最後にとっておきの情報です。
 イリヤさん。貴方が決心がつかないのは、半信半疑なせいではないですか?
 『広川はああ言ったが、死んだ人間が生き帰るはずがない』とね。
 しかし、この私はですね――一度死んで、蘇ったのですよ」

その言葉に、イリヤの息は止まる。

「本当ですよ。名簿にも載っているセリム・ブラッドレイ――。
 彼は見かけは子供ですが、ホムンクルスというとんでもない化け物でしてね。
 私は確かに彼に食われて消えていったはずなんです。
 ――しかし現に、私の体はここにある」

「じゃ、じゃあ、クロ、も……」

キンブリーは頷く。

「ええ。死者の蘇生。私という生き証人がいる以上、広川の言っていたことは嘘ではない。
 私が貴方に殺されてもいいと言うのは、このこともあります。私はこの場ではどうせ死んだ人間ですのでね」

イリヤが息を飲む音が、静まり返った室内に響き渡る。

「それから、錬金術師としての最後の仕事もしておきましょうか」

ベッドの枕元にあったスタンドと時計を掴み、爆弾に錬成し、イリヤに渡す。

「残る言うべきことは――そうですね、ウェイブ、マスタング、黒子と名乗る人間。
 それから名前は分かりませんが、風を操る少女。
 この4人は、私が殺そうと思っていた人間です。ぜひ貴方が遺志を継いで殺していただきたいですね」

「……その風の女の子なら、死んだよ。
 ……私がクロを殺した時に、巻き込まれて……」

ぽつりと言うイリヤに、キンブリーは僅かに驚いた顔を見せる。

「そうですか。あの少女は強い人間でした。
 ――やはりあなたには見所があるようだ」

キンブリーはイリヤに向き直る。

「――さあ。これで私の伝えるべきことは全てです」

「あとは何もかも、貴方のお気持ち次第」

「私を殺して殺し合いに乗るのも、やはり殺し合いに乗りはせず、このままここを立ち去るのも」

「どちらを選ぶのも、貴方の意思です」

「殺さないというのなら、私はその意思を大いに歓迎しましょう」

「しかし、貴方が殺し合いに乗るというのなら、これだけは言っておきましょうか」

「死から目を背けるな、前を見ろ」

「貴方が殺す人々のその姿を正面から見ろ」

「そして忘れるな、忘れるな、忘れるな」

「奴らも、そして私も、貴方の事を忘れない」

――そして部屋の中は、痛いほどの静寂が支配した。


少女――イリヤの体は、再び激しい動悸に包まれる。
この男を、殺す。
誰かに操られるのではなく、自分の意思で。
そうすれば、言われた通りだ。
美遊のために、クロエのために。
殺す覚悟が、今度こそ出来上がる。

イリヤは、男に向かって一歩を踏み出す。
その体はベッドに横たわったままだ。
ステッキを構える。

何だか、たくさんの人が自分を呼び止めている気がする
士郎、リン、竜子、美々、雀花。
色々な声が、自分の後から聞こえてくる。
それにさっきからずっと、ルビーが呼びかけているようにも思える。
今ならまだ、戻れる。
手にかけてしまったクロの他の2人にも、許してもらえるかもしれない。

それでも。
美遊とクロの顔が浮かぶ。
笑ってくれなくても、いい。
2人に、会いたい。

声のするほうを振り返る。
たくさんの人の姿が見えた。
元からの知り合いだけでなく、ここに来てから会った人たちもいた。

でも、その中には。

美遊とクロの姿は、なかった。


幻は、消えた。

男に向き直る。

ステッキを振り下ろす。


その瞬間、部屋は巨大な閃光に包まれた。






男は、自分が異端であると知っていた。
それでも、男は殺しをやめず、男にとって正しく人生を生きた。
正しい道を歩み続ければ、良き最期を必ず迎えられると信じていた。
そして、男は望んだ通りの結末を手に入れた。

そのはずが、男は歪んだ意思によって、殺し合いの場へと再び立たされた。
2度目の人生でも、男は自分の思う正しい道を生きた。
己の美学に従って、殺し続けた。
そして今、2度目の望んだ通りの結末を――迎えようとしている。

「ああ……満足だ」

とても快い。
満ち足りた気持ちだ。
心残りがないわけではない。
だが、望み通りの死を2回も体験できる人間など、世界中を探してもどこにもいないだろう。
おまけに、今度は自分の遺志を継いでくれる人間まで現れたのだ。

「――実に素晴らしい」

キンブリーの意識は消えていく。
光が満ちる中で、その少女の姿は神々しくすら見えた。

「破滅の天使の誕生だ」



【ゾルフ・J・キンブリー@鋼の錬金術師 FULLMETAL ALCHEMIST 死亡】












当初の目的通り、しばらく転身を解いて休みを取り、回復した後。
半壊した民宿を背に、イリヤは立っていた。
視線の先には、ここに来てから存在に気付いてはいたが、視界に入れないようにしていたものがある。
頭部がぐちゃぐちゃになった、上半身だけの女性の死体。
その首に、ステッキを当てる。

『イリヤさん、何を――』

ルビーが何か言い終わる前に、光が女性の頭を包んだ。
血まみれの首輪だけがぽとりと落ちる。
イリヤはそれを手早く引っ掴むと、空高く飛翔した。
目指すのは武器庫。
首輪交換機が設置され、キンブリーが目指していたと言っていた場所だ。

『……イリヤさん、もうやめてください。これ以上は――』

「……うるさいなあ」

何度目かの問いかけに、飛行がふと止まる。

「ルビーは私の何だっていうの? ただの道具じゃない!
 美遊とクロを生き返らせることができるの? できないでしょ!
 何もできないくせに私のやることにいちいち口を出さないで!」

『イリヤ、さん……』

「いい、ルビー? 今度何か私に口を出したら――ここから放り投げるからね」

下には何もない空中に差し出されるルビー。
そしてイリヤの目を見て――諦めたように、言葉を発した。

『……承知いたしました。
 カレイドステッキ・マジカルルビー。あなたのご意思に従います』

イリヤは、それでいいの、と呟くと。
禁止エリアを避け、武器庫に向けて一直線に飛んでいく。

(イリヤさん……私は)

死徒二十七祖の第4位に列するほとんど伝説の魔法使い、キシュア・ゼルレッチ・シュバインオーグ。
彼が第二魔法を用いて作り出した魔術礼装、カレイドステッキ。その片割れたるマジカルルビー。
だがそんな肩書きも、この場においてはどうしようもなく無力だった。
人々を守ることはおろか、敬愛するマスターが堕ちてゆくことを止めることすらできなかった。
もしもルビーが肉体を人間であったなら、きっと泣いているのだろう。

そろそろ沈もうとしている陽射しを浴びながら、イリヤは飛ぶ。
その姿は本当に、天使のように見えた。





【C-5/上空/一日目/夕方】

イリヤスフィール・フォン・アインツベルン@Fate/kaleid liner プリズマ☆イリヤ】
[状態]:魔力消費(残り9割)、疲労(中)、飛行中
[装備]:カレイドステッキ・マジカルルビー@Fate/kaleid liner プリズマ☆イリヤ、クラスカード・アーチャー@Fate/kaleid liner プリズマ☆イリヤ
[道具]:デイパック×3、基本支給品×3、DIOのエキスが染みこんだイリヤのハンカチ、DIOのサークレット、キンブリーの錬成した爆弾×2
死者行軍八房@アカメが斬る!、美少女聖騎士プリティ・サリアンセット@クロスアンジュ 天使と竜の輪舞
クロエの首輪、イギーの首輪、クロメの首輪、空条承太郎の首輪、花京院の首輪、キンブリーの首輪、セリューの首輪、不明支給品0~1
[思考]
基本:美遊とクロの味方として殺し合いに乗って二人を蘇らせる。
0:武器庫に行き、首輪交換を試す。
[備考]
※参戦時期は2wei!の調理実習終了後。
※『カレイドルビー』の制限は、自立行動禁止、引き出せる魔力の絶対量低下。
※『カレイドルビー』には、誰でも使える改造が施されており、さらに吸血鬼の血を吸った事で何がしかの不具合が起きているようです。
アカメ達と参加者の情報を交換しました。
※黒達と情報交換しました。
※「心裡掌握」による洗脳は効果時間が終了したため解除されました。
※クロエに分かれた魔力を回収したため、イリヤ本来の魔力が復活しました。



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136:正義の味方 ゾルフ・J・キンブリー GAME OVER
138:ひとりぼっち イリヤスフィール・フォン・アインツベルン 170:もう一度名前を呼んで
最終更新:2016年03月04日 21:59