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誰が猫の首に鈴を付けるのか? ◆MoMtB45b5k



DIOがいると思しき巨大な氷柱が見えた場所、北方司令部に向け急ぐジョセフ。
戦闘の余波と思しき瓦礫を避けながら進んでいく。
短い橋に差し掛かったあたりで、ちょうど池の対岸から、その頑健な老体に声をかけてくる者の姿があった。

「ジョースターさん!」

「エドワードくん!」

池を回り込んで向かってくるエド。
傍らには研究所で会った杏子という少女と、黒猫の姿もある。

(……)

本音を言えば、ジョセフはエドワードにはまだ会いたくはなかった。
御坂美琴を止めたいという気持ちは間違いなく共通のものだ。
しかし、彼には『殺さない覚悟』があり、自分にはいざとなれば『殺す覚悟』がある。
その齟齬を突かれた時、2人は無事ではいられないという思いがあった。
しかし、エドワードたちとは共に戦ってきた仲だ。
向こうから声をかけられた以上は不自然に無視するわけにはいかない。

3人と1匹は池の北部で合流すると、そのまま人目につかない奈落の向こう側の木々のある方へ歩み始める。






「DIOに操られた、じゃと……!?」

3人は歩きながら情報を交換してゆく。
猫が流暢に喋ったのにはジョセフも多少は驚いたが、契約者の事情を聞いたのに加え、スタンドを使う犬イギーを見ている経験から、そういうこともあるのだろうと受け流す。
情報交換は、エドと別れてからこの方誰にも会えていないジョセフが得たものは少なく、エドと杏子がメインとなっていく。

「ああ、あたしはあいつの意のままにされちまった……!」

アヴドゥルと一戦交え、結局は彼に助けられたこと。エスデスに肉の芽を氷で取り除かれたこと。
怒りを押さえつけながら顛末を話す杏子。

「DIOも、御坂も。あたしは借りはあるけど……居場所は分からない」

氷が現れた場所に向かうはずというジョセフの予想は外れ、2人は怪我をした杏子の治療のために病院へ向かったということだった。

「で、ジョースターさんはこの後はどうすんだ? 俺はこのまま御坂のやつを追うぞ」

「そのことなんじゃが……」

「待て。誰か来るぞ」

猫が話を止める。
橋の方を見ると、2人の男が渡ってくるのが確認できた。
杏子は思わず槍を上げかけるが、2人がこちらに気付き、手を上げているのを見やると、すぐさま緊張を解いた。






狡噛とタスクを加え、改めての情報交換が進む。
もっとも、殺し合いが始まってから時間が経っている今となっては、狡噛もタスクも喋るステッキや猫程度ではいちいち騒いだりはしない。
情報交換はお互いに優先的に知りたい事のみを提供しあう手短なものになる。
サファイアとマオを含めても全員が戦闘員であるためか、その辺りは弁えている。

「大総統と戦ったのか」

「一応、俺とは普通に情報交換して首輪の解析を頼まれたけど……」

「こう言うのが正しいかどうか分からないが、やり合った限りではあいつはいわゆる戦闘狂の類に思えた。
 危険だが、交渉の余地がないわけではないだろう」

戦闘狂。そうなのだろうか。
国家錬金術師試験の時を除けば、エドワードは大総統と直接剣を交えたことはない。
以前より考えていたホムンクルスとの協力。何らかの条件が合えば、可能になるのかもしれない。
しかし深く考える間はなく、情報交換は進んでいく。

「御坂に襲われた……!?」

「命からがら逃げてきたってとこだ。あいつの攻撃は一切の迷いがなかった」

「クソっ! やっぱり、あいつ……」

狡噛の言葉に義手を握りしめるエド。
杏子の話によると、アヴドゥルを殺害した時も、全く躊躇がなかったという。
エドと行動を共にしていた時の御坂は迷っていた。
ならば、間違った覚悟を決めてしまう引き金になったのは、間違いなくみくを殺害したことだ。

『……』

「……」

エドとともにその場にいたサファイアとジョセフも、沈痛な空気に包まれる。

「……何があったのかは深くは聞かない。それより、こっちも探している人間がいる。危険人物だ。
 槙島聖護という男と会わなかったか」

「僕も、アンジュって女の子を探してます」

「アンジュならワシが会ったぞ。もうだいぶ前になるがのう……場所は音ノ木坂学院じゃな」

第一回放送前に学院で起きたことの顛末を簡単に語っていく。
狡噛の追い求める男、槙島聖護に武器を渡されたと思しきサリアが暴れ、2人が犠牲になったこと。

「槙島……」

図書館で会った雪ノ下雪乃から同じことを聞いてはいたが、狡噛はその危惧をますます強める。
目を付けた人間を言葉で惑わし、犯罪を教唆する。槙島のやっていることはこの場でも変わらない。

「アンジュ……」

タスクも呟く。
音ノ木坂学院のある西の方は、タスクがまだ足を踏み入れていない地帯。
アンジュはそこから動いていないということだろうか。
いずれにせよ、今に至るまで目撃証言が得られなかったということに、嫌な予感がますます強まっていく。

「じゃあ、俺とタスクはここから東の潜在犯隔離施設に向かわせてもらう。
 付いてきたいやつはいるか?」

「……俺は御坂を止めに行くぜ。ジョースターさんと杏子はどうするんだ」

「ワシは……」

ジョセフは日の高さをちらりと見やり、しばし考えた後に告げる。

「ワシはまずDIOを追おうと思う」

そう言いながら狡噛を見やる。

「狡噛君、君たちが会ったエスデスは、この辺りに吸血鬼がいると言ったそうだな?」

「ああ」

「DIOがいわゆる吸血鬼だというのは本当の話じゃ。奴の弱点は太陽の光……。
 ならば、身を隠すのは間違いないはず」

そう言いながら、デイパックから地図を出して広げる。

「この辺りで身を隠せる建物といえば、病院とコンサートホールを除けば――」

『時計塔、市庁舎、武器庫。このいずれかですね』

サファイアの言葉に、ジョセフは頷く。

「戦闘のあった司令部に近いところから探るとしたら、まずは時計塔じゃな。
 ……もうすぐ夕方じゃ。あれだけ派手に戦ったのなら、確実に消耗しておる。弱点が顔を見せている間に仕留めんとまずい」

「杏子はどうすんだ?」

「あたしは……」

エドに促され、少し考える杏子。

「……あたしは、爺さんに付いていくぜ。
 御坂はムカつくけど、借りを返すならまずは好き放題してくれたあの野郎だ」

杏子は立ち上り、尻を払う。

「あいつの能力だけど、自分の仲間に似たようなことをする奴がいるんだ。
 操られてる時、あたしはあいつと一対一で話した。行けば何か分かるかもしれない。
 それにそのステッキ、魔法少女絡みだってんならあたしならうまく扱えると思うぜ」

杏子はジョセフの持つサファイアに目を向ける。

『しかし、わたしは』

「死んじまうかもしれねえってんだろ? は、心配いらないよ」

サファイアの苦慮を、杏子は笑い飛ばす。

「あたしらはこんななりでもゾンビかってくらい体はしぶとくてね。簡単にくたばりはしないよ。
 それに、どうせくたばるならDIOの野郎を1発でもぶん殴ってからだ」

サファイアをジョセフの手からひったくると、アニメの魔法少女のごとくポーズを取ってみせる。

『……承知しました。このサファイア、貴女の力になってみせましょう』

「それじゃあ、俺はエドと行くぞ」

最後に、あまり話していなかった猫が告げる。

「俺は御坂とはサシで話してる。その時はまあただの猫のふりをしてたが、あいつのことは多少なりとも分かるつもりだ。
 前川のお嬢ちゃんを殺されたのには、猫仲間としちゃ思うところもあるんでね」

猫はエドワードの傍らへ歩み寄る。

「……最後になるが、エドワード君。御坂君のことで言っておかねばならんことがある。
 もしワシが次に彼女と会ったら……ワシは彼女を殺さずに置く保障はおけん」

その言葉にエドワードは顔を上げる。

「手加減できる相手ではないというのもあるし、仲間のアヴドゥルも殺されてしまったんでのう。
 次に事を構えたら、悪いがそういう前提の上で当たらせてもらうぞい」

「……わかったよ、ジョースターさん」

――憶えておけ。弱者は何をされようが文句は言えない。私の行動を否定したければ、強くなってみせろ

エドワードの脳裏には、エスデスの言葉が蘇る。
そうだ。目の前で誰かが殺されるのを止められないのは、自分の弱さのせいだ。

「あんたの覚悟は理解した。だけど、やっぱりあいつが殺されるのも殺されるのも、黙って見過ごしちゃおけねえ。
 たとえ無理でも無謀でもあがいてみせる。全部、止めてみせるぜ」

「……わかった。頼んだぞ、少年」

ジョセフはがっしりとエドワードの小柄な肩を掴んだ。

「それから、タスク。首輪について何か分かるかもしれないって言ってたよな。
 ――これ。持っていってくれねえか」

わずかに乾いた血のついた首輪を差し出すエドワード。

「……でも、いいのかい? これはその、みくさんって人のじゃ……」

「正直、俺が持ってても何も分からないんだ。少しでも役に立ったほうがあいつも喜ぶと思う」

「――わかった。また会えたら、その時までに何か分かったことを伝えられると思う」

タスクは一礼して首輪を受け取った。

魔法少女とスタンド使いと魔術礼装。
錬金術師と契約者。
古の民の末裔と執行官。
5人と1匹と1体は別れ、それぞれ目指すもののために歩を進める。






「佐倉。医療品は助かった。おかげで病院に行く手間が省けた。
 ……それからエルリック。お前がマスタングの仲間なら、これは伝えておくべきだろうな」

「?」





【C-2/一日目/夕方に近い午後】



狡噛慎也@PSYCHO PASS‐サイコパス‐】
[状態]:疲労(小)、槙島への殺意、右足に裂傷(止血済み)、全身に切り傷
[装備]:リボルバー式拳銃(5/5 予備弾20)@PSYCHO PASS‐サイコパス‐
[道具]:基本支給品、ノーベンバー11のタバコ@DARKER THAN BLACK 黒の契約者、ライター@現実、医療品
[思考]
基本:槙島を殺す。そして殺し合いも止める。
1:潜在犯隔離施設へ向かう。
2:槙島の悪評を流し追い詰める。
3:首輪解析の為の道具とサンプルを探す。
4:危険人物は可能な限り排除しておきたい。
5:キング・ブラッドレイ、御坂美琴、DIOに警戒。 特にブラッドレイは下手に刺激することは避ける。
6:ブラッドレイが自分の本性に気付く前に何とか脱出派に引き込みたい。
7:銃の予備弾もそろそろ補充したい。
[備考]
※『超電磁砲』『鋼の錬金術師』『DTB黒の契約者』『クロスアンジュ』『アカメが斬る!』の各世界の一般常識レベルの知識を得ました。
※黒、戸塚、黒子、穂乃果の知り合い、ロワ内で遭遇した人物の名前と容姿を聞きました。
※エドワード、杏子、ジョセフ、猫(マオ)、サファイアと軽く情報交換しました。



【タスク@クロスアンジュ 天使と竜の輪舞】
[状態]:疲労(小)、ダメージ(中) 、不調、嫌な予感(極大)
[装備]:スペツナズナイフ×2@現実、刃の予備@マスタング製、火薬刃の予備@マスタング製
[道具]:基本支給品、前川みくの首輪
[思考・行動]
基本方針:アンジュの騎士としてエンブリヲを討ち、殺し合いを止める。
0:狡噛を護衛する。
1:アンジュを探す。無事でいてほしい……。
2:エンブリヲを殺し、悠を助ける。
3:生首を置いた犯人及びイェーガーズ関係者を警戒。あまり刺激しないようにする。
4:ブラッドレイと遭遇した時は穏便に済ませられないか交渉してみる。
5:御坂美琴、DIOを警戒。
6:エドワードから預かった首輪を解析したい。
[備考]
※未央、ブラッドレイと情報を交換しました。
※ただしブラッドレイからの情報は意図的に伏せられたことが数多くあります。
※狡噛と情報交換しました。
アカメ、新一、プロデューサー達と情報交換しました。
※マスタングと情報交換しました。
※不調で股間ダイブをアンジュ以外にするかもしれません。
※エドワード、杏子、ジョセフ、猫(マオ)、サファイアと軽く情報交換しました。



【C-1/南の道路/一日目/夕方に近い午後】

ジョセフ・ジョースター@ジョジョの奇妙な冒険 スターダストクルセイダース】
[状態]:疲労(中) 、ダメージ(中)、仲間たちを失った悲しみ、アヴドゥルを殺された怒り、運転中
[装備]:いつもの旅服
[道具]:支給品一式、三万円はするポラロイドカメラ(破壊済み)@ジョジョの奇妙な冒険 スターダストクルセイダース、市販のシャボン玉セット(残り50%)@現実、テニスラケット×2、
     ドミネーター@PSYCHO PASS-サイコパス-(電池切れ) 食蜂操祈の首輪、アストンマーチン・ヴァンキッシュ@やはり俺の青春ラブコメは間違っている。
[思考・行動]
基本方針:仲間と共にゲームからの脱出。広川に一泡吹かせる。
0:時計塔→武器庫→市庁舎の順に可能な限り車で周り、日が落ちる前にDIOを見つけ出して倒し、エドワードと合流する。
1:御坂を止める。最悪、殺すことも辞さない。
2:DIO打倒、脱出の協力者や武器が欲しい。
3:さやかが気になる。
[備考]
※参戦時期は、カイロでDIOの館を探しているときです。
※『隠者の紫』には制限がかかっており、カメラなどを経由しての念写は地図上の己の周囲8マス、地面の砂などを使っての念写範囲は自分がいるマスの中だけです。波紋法に制限はありません。
※一族同士の波長が繋がるのは、地図上での同じ範囲内のみです。
※殺し合いの中での言語は各々の参加者の母語で認識されると考えています。
※初春とタツミとさやかの知り合いを認識しました。
※魔法少女について大まかなことは知りました。
※時間軸のズレについてを認識、花京院が肉の芽を植え付けられている時の状態である可能性を考えています。
※仕組みさえわかれば首輪を外すこと自体は死に直結しないと考えています。
※狡噛慎也、タスクと軽く情報交換しました。



佐倉杏子@魔法少女まどか☆マギカ】
[状態]:健康
[装備]:自前の槍@魔法少女まどか☆マギカ
[道具]:基本支給品一式、医療品@現実、大量のりんご@現実、グリーフシード×4@魔法少女まどか☆マギカ、
     カレイドステッキ・サファイア@Fate/kaleid liner プリズマ☆イリヤ、クラスカード・ライダー&アサシン@Fate/kaleid liner プリズマ☆イリヤ
     不明支給品0~1
[思考・行動]
基本方針:殺し合いを壊す。
0:DIOをぶん殴る。
1:御坂美琴は―――
2:巴マミを殺した参加者を許さない。
3:エドワード、ジョセフと組む。
[備考]
※参戦時期は第7話終了直後からです。
※DARKER THAN BLACKの世界ついてある程度知りました。
※首輪に何かしらの仕掛けがあると睨んでいます。
※封印状態だった幻惑魔法(ロッソ・ファンタズマ)等が再び使用可能になりましたが、本人は気付いていません。
※狡噛慎也、タスクと軽く情報交換しました。


【カレイドステッキ・サファイア@Fate/kaleid liner プリズマ☆イリヤの思考・行動】
1:ジョセフ、杏子に同行し、イリヤとの合流を目指す。
2:いざとなれば杏子と新規契約を行う。








「おい、落ち着けよ」

「落ち着いてる」

「急ぐな。そういう精神状態で御坂と戦えば、今度こそ殺されるぞ」

「分かってる」

猫の言葉に短く返答しながらずんずんと足を進めていくエドワードは、狡噛の言葉を反芻する。

『マスタングは天城雪子という参加者をエンヴィーと誤って事故死させた。
 俺は直接現場を見てはいないが、そういうことが起きてしまったのは間違いない。
 相当なショックだったようだが、別れた時は多少は立ち直っているように見えた』

(あんの大馬鹿野郎……!!!)

確かに、マスタングはその地位の高さや自分の倍近い年齢の割に頼りにならない事も多かった。
だが味方に付ければ、この殺し合いにおいてもこれ以上ない力となる人物だとも思っていた。
致命的なミスをやらかすことは、少なくともないと信じていた。

(……いいさ。か弱くても何度でも立ち上るのが俺たちだもんな。
 大佐。やらかしちまったってんなら、俺や中尉が無理矢理にでも立ち上らせてやるよ。
 御坂もあんたも、首を洗って待っていやがれ!)



【C-3/一日目/夕方に近い午後】

エドワード・エルリック@鋼の錬金術師 FULLMETAL ALCHEMIST】
[状態]:疲労(中)、ダメージ(中)、全身に打撲、右の額のいつもの傷、精神的疲労(中)
[装備]:無し
[道具]:デイパック×2、基本支給品×2、ゼラニウムの花×3(現地調達)@現実、
    不明支給品0~2、ガラスの靴@アイドルマスターシンデレラガールズ
    パイプ爆弾×4(ディパック内)@魔法少女まどか☆マギカ
[思考]
基本:主催の広川をぶっ飛ばす。
0:南へ向かい、御坂をボコしてでも殺しを止めさせる。
1:大佐を元の世界に連れ戻して中尉にブン殴らせる。
2:大佐やアンジュ、前川みくの知り合いを探したい。
3:エンブリヲ、DIO、御坂、エスデス、槙島聖護、ホムンクルスを警戒。ただし、ホムンクルスとは一度話し合ってみる。
4:一段落ついたらみくを埋葬する。
5:首輪交換制度は後回し。
[備考]
※登場時期はプライド戦後、セントラル突入前。
※前川みくの知り合いについての知識を得ました。
※ホムンクルス達がこの殺し合いに関与しているのではと疑っています。関与していない可能性も考えています。
※仕組みさえわかれば首輪を外すこと自体は死に直結しないと考えています。
※狡噛慎也、タスクと軽く情報交換しました。
※エスデスに嫌悪感を抱いていますが、彼女の言葉は認めつつあります。



【マオ@DARKER THAN BLACK 黒の契約者】
[思考]
基本:……本当に、手のかかる……。
0:エドと共に行動し、御坂美琴に対処する。


時系列順で読む
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146:天秤 狡噛慎也 180:望まれないもの(前編)
タスク 望まれないもの(前編)
129:Crazy my Beat ジョセフ・ジョースター 157:星屑の戦士たち
132:翔べない天使 エドワード・エルリック 170:もう一度名前を呼んで
佐倉杏子 157:星屑の戦士たち
最終更新:2016年04月02日 20:55