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  • POROROCCANO! -ポロロッカーノ-

POROROCCANO! -ポロロッカーノ-

最終更新:2022年08月18日 21:18

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だれでも歓迎! 編集

POROROCCANO! -ポロロッカーノ- ◆hNG3vL8qjA



「ねぇ、ちょっと待ってキール! 」
「んー何か落とし物でもしたのかい?
 こぼれ落ちる君の美しさなら俺が一秒単位で拾っているから安心してくれよ。さぁ早く俺に愛の遺失物届けを……」
「ほらあれ! あそこには誰かいないのかな? 」

アレンビーが指を差す先にあるもの。それはエリアE-4に聳え立つごみ処理場だ。
彼女が予定の指針である北東とは別の方角の建物に興味を持つのも無理はない。
仲間探しのために都市部へ向かうとはいえ自分たちの移動手段は徒歩。
この広い世界で尋ね人を全員見つけるには、太陽が何回地球を周っても足りない作業になるのかもしれないのだ。
彼女が手間を惜しまないはずがなく、目と鼻の先にある建物に食いつくのは自然な行為だろう。

「地図を見る限りじゃあそこはごみ処分場みてぇだ。高貴な俺には一生縁のない所だな」
「でも、誰もいないなんて言えないでしょ? ごみはごみでも『人ごみ』に会えたらラッキーじゃない! 」
「そんな五月蝿い連中、すでに『生ごみ』にされてるかもな。かーそれにしても翼の折れる仕事だぜぇ。
 そもそもだな、人探しとか郵便配達には鳥にだってちゃんとその道のプロってもんが……」
「泥棒は見つけるのが本職でしょ。ほら、行こうよ」

渋るキールをなだめ、アレンビーはごみ処理場へと進んでゆく。
東から差し込む太陽の光が、彼女のボディラインとブリをコーディネイトしている。
そこはかとなくただよう薄幸さ、川の上流のようなブルー・アイズ・ブルー。
これら全てのシェークが醸す美しさにキールは芸術だ、とつぶやいた。
どんなにヘソを曲げていても、女のソレはこの好色鳥にとって特効薬クラスの『気分治し』。

■ ■ ■

アレンビーたちがごみ処理場に向かう少し前、エリアD-3南東。
そこには高速道路を降り終えて、軽快に入り口を飛び出す2人組みがいた。

「よぉ~し高速道路おしまいィィ! 」
「おしまいィィ!」
「そしてッ!見、え、て、き、た、ぞ、ごみ処分場ォォォォォ! 」
「ごみ処分場ォォォォォ! 」
「親父の奴、どんな顔するかなぁ……今すぐにでも連絡とりてーなァ! 」
「テレフォンだね! 」
「記憶を失くしたはずの俺たちがガン首揃えてやってくる……びっくりするだろうなァ!」
「ショッキングだね! 」
「でもよ、俺たちはそこを狙うんだ! そのままノリと勢いで押し切っちまうんだよ! 」
「おもいッきりにね!」
「だが親父のことだからきっと顔を真っ赤にして説教してくるんだろうなァ!『別れなさい、ロクな女じゃないよ!』ってさァ! 」
「うん! 午後まで怒られそうだね! 」

半裸男とハッピー女。己が道をひたすら走る天然勘違いカップルは、相変わらず楽しく笑いあっていた。
彼らの騒動にはいつも幸せが満ち溢れていて、世を偲ぶ市民たちを楽しませる。
彼らを知る者はみんな口を揃える。
『あの2人が泥棒だって!? そりゃ大変だ。さっきすれ違い様に、私の腹の虫を盗んでいったんだよ! 』と。
今回の騒動は親愛なるお父上、螺旋王が中心。2人の結婚に反対して頭が茹蛸になっちゃった。
だが負けない。アイザックたちは自分たちのヴァージンロードよろしくスパイラルロードをひた走る。

「ところでアイザック、ポロロッカ星ってどんなどころだっけ? 」
「おいおいミリア、今ポロロッカはこの宇宙上で最もホットな星なんだぜ!? もうすぐ14年に一度の春が訪れるんだからなぁ! 」
「ホットでスプリングなのォーッ!? 」
「そう! まるで温泉みてぇにそこら中の地面から桜吹雪が湧き出すんだ! 」
「それホントォ!? 」
「あ……いやぁーどうだろうな。今は工事中かもしんねぇ。今度の春には間に合わなくなるかもなぁ……」
「じゃあ間に合わせればいいんだよ! 」
「それだァーーッ!! 王子様権限を使ってみんなに協力してもらえばいいんだ! 」
「アイザックあったまいぃー! ダンゴーだよダンゴー!」
「よぉーし、そうと決まれば善は急げだ。行くぜごみ処分場ォォォォォ! 」
「ごみ処分場ォォォォォ……ってあれ? アイザック、誰かが私たちより先に走ってるよ!? 」

■ ■ ■

アイザックたちがアレンビーたちを呼び止めたのは、彼女たちがごみ処理場の入り口に入ろうとしていた瞬間だった。
ここで彼女に先に処理場に入られては、サプライズが水の泡。説得が失敗するかもしれない。
アイザックたちは思いつく限りの言葉で説得をし、なんとかアレンビーたちを引きとどまらせる。
アレンビーは突然の質問にあっけにとられていたが、彼らが剣持の友人である金田一一と一度接触していたことを知ったので、
戸惑いながらも次第に彼らの勢いに打ち解けていった。

「ら……螺旋の王子様!? 」
「そぉーゆぅーわけなんだよ! 」
「COOLでしょ! 」

……はずだった。
お互いの住んでいた世界のことや、自分たちがこの場所で知り合った仲間、第一回放送の内容の情報交換はまだいい。
しかしここから先が悪かった。
ごみ処分場には自分たちの結婚を許そうとしない父である螺旋王がいることや、ノリで結婚の許しを得ようとしていること。
またそのための「ノリで押し切る作戦」を実行するにあたって、侵入の一番手の譲渡。
そしてこの「実験」がポロロッカ星の入国審査であり、アイザックはポロロッカ星人であるという驚愕の真相。

「その、カ……カフカって子や一は一緒じゃないの? 」
「今は別行動さぁ! あいつらも用があるみたいだしな」
「多分あっちの方にいると思うよ! 」

高速道路を指差しながら笑うミリアに、アレンビーはただ口を開いて相槌を打つしかなかった。
見るからに怪しい格好だが、とても嘘をついているようには見えない純朴な視線。
見るからに怪しい演説だが、すでにキールと出会っているため頭ごなしに否定しきれない異世界の紹介。
そして口伝いでは知っているものの、アレンビー自身が直接死体を見ていないという事実がよりリアルさを増す。

「ア、アタシ、一の仲間の剣持のオジサンさんから人が死んでる話を聞いてるんだけど」
「だから言ったろ? その死んだ人ってのは脱落者。つまり元の世界に返ったってわけだぁ。安心したまえ」
「でも死体を見間違うかなぁ……剣持のオジサン、嘘をついてるようには見えなかっ……」
「死体? いやだねぇ、殺人事件なんて、実際に起こるわけないじゃないか!
 これは言ってしまえば……アレンビーからすれば夢の世界のようなものなんだ。だから現実と体は別々。
 つまり、脱落したそいつは意識だけが元の世界の体に戻り、こっちの死体はそのままなのさ! 」
「リアル&ファンタジーなんだね! 」
「へ、へぇ~……ははは」

アイザックとミリアの満面の笑みと喜びのダンスにアレンビーはさっきよりも口を大きく開けた。
何がなんだかわからなくなってきたらしい。彼女もいつのまにか彼らにつられて笑い始めていた。
しかし彼女はハッと思い出す。そう、頼れるストーカー鳥キールだ。
いい加減で大口だが、女好きである彼ならきっと自分の代わりに『お前ら何言ってんの?』で手助けしてくれるはず。
彼女は空を見上げて救済の視線を向ける。言葉はでない。しかし伝達はアイコンタクトだけでも充分。

「なるほどねぇ。螺旋王ってのは空気が読めない頑固ジジイってわけだ。
 ミリアちゃん、本当は君と一晩語り明かしたかったんだけど、もうツバがついちゃってるのなら俺は引くぜ。悔しいけど。
 目の前で結婚式挙げられる位なら、既に俺は経験アリよ。愛とナンパと説得にかけちゃ俺はその道のプロなんだ。
 だから君たちの縁結び、良かったらこの幸せの青い鳥に任せてくれないか? 」

そこは紺でしょ、とアレンビーは心の中で叫んだ。

■ ■ ■

アレンビーの視線に構わず、キールはアイザックたちに自慢のトークマシンガンを浴びせている。
結論から言うとキールは御伽噺のようなアイザックたちの話をほぼ真実だと受け止めていた。
『ポロロッカの王子が地球人の娘との結婚を許されず、父親のわがままに振り回されて試練を受けさせられる。
 挙句の果てに記憶喪失にまでさせられ、この場所で死んだ者は魂だけが元の世界へ戻る』
なぜなら、こんなことは彼にとって理解の範疇だったからだ。
幽霊船、時の都、爆弾生物、不死の都、夢の世界の牢獄、仮面武闘会、色彩都市……飽くなき泥棒稼業の毎日。
物だって町だって欲だって夢だって太陽だって盗んできた。
記憶喪失だの異世界だのは彼にとって『近所で猫が行方不明になりました』レベルなのだ。
さすがに星(生まれ)が違う人間に出会うのは初めてのことだったが、だからといって驚くことでもない。
ポイントは『未知の世界でもいかに自分らしく行動できるか』、これに尽きるのだ。
タネがわかればこっちのもので、後はいつものように茶化して欺いて何かお宝を頂戴すれば万々歳。
そもそもお宝目的でここに来たわけでもないのだし、
キールにとってはアレンビーがいなければさっさと死んでトンズラすれば終わる話なのだ。

「じゃ、早速俺たちは親父のところに行くぜ」
「2人の結婚を許してくれるようにお願いするの! アドバイスありがとうキール」
「ミリアちゃんたちは、説得が駄目だったらどうするんだい? 」
「「やっつける!」」
「おいおい、結婚後の親との付き合いも考えろよー」
「「んー……じゃあ逃げて隠れる! 」」
「愛の逃避行もオツなもんだが、それは最後の手段だ。心から祝福してくれる人は、一人でも多くいたほうがいいんだぜ? 」
「大丈夫だよ! ね、アイザック! いざとなったらッ!」
「そう! いざとなったらッ! 俺の……」
「ちょ、ちょっと待って!! 」

アレンビーはキールを掴んだまま走り、アイザックとミリアから少し離れる。
再び自分に渋るキールをなだめ、彼女は耳打ちをした。

(ねぇ! ちょっと本気であの2人のこと信じてるの? )
(ああそうだぜ。いい話じゃねぇか。恋に勘違いはあるけど偽はないからな)
(だって……ポロロッカとか、王子様とか、そりゃガッシュや剣持のオジサンのことがあるから違う世界ってのは本当っぽいけどさ)
(あのなアレンビー、死ぬのが嫌な気持ちはわかるが今回は話が別だぜ?
 生き残ったらポロロッカ星に移住するだけ。死んだなら元の世界に還る。そんだけじゃん。
 第一俺たちはお堅い壷頭の八つ当たりのはけ口になってるんだ。全く危うく損をするところだったぜ。
 人探しも手間いらず。清麿たちも見つけて死なせてやればいい。ぶっちゃけほっとけば勝手に死んで還ってくれるんじゃねーの?
 それと、俺を引き止めてるのは、海のように青い君だという事を忘れちゃダ・メ・だ・ぜ? )
(で、でもさ、彼らがその『偽』だったとしたらどうするの? なんか、想像を絶するというか。
 アイザックたちだって『カフカ』って女の子に言われて初めて記憶喪失に気がついたんでしょ?
 あの人たちあんまり頭良くなさそうだし……流石のアタシでも素直にハイそうですか、とは言えないよ)
(頭が固いねぇ。君は今誰と愛を語り合ってるのか忘れたのかい。君の世界に俺のように喋る鳥はいる?
 ここで君の方程式は通らないぜ。第一、カフカって子が元からアイザックの知り合いだっただけなんじゃねーの。
 俺がもしあのゴールイン直前の2人を騙すんなら、殺した分だけキャッシュバックの幸せプランを薦めるぜ?
 ポロロッカの話を知らずに、螺旋王の実験とやらをただの殺し合いと勘違いしてる奴になら尚更だ。
 ……アイザックはともかく、ミリアちゃんは見え見えの嘘に簡単にひっかかるとは思えねぇけどなぁ。
 俺様だって一応汚い仕事柄で食ってるんだしよ、人を見る目は結構自信あるほうだぜ? )
(ア、アタシだって本当ならそれでいいけど……)
(ふーん、じゃあ賭けをしようぜアレンビー。イカサマ無しの50/50、聞いてくれるかい)

■ ■ ■

(おいミリア、アレンビーとキールは一体何を話してるんだろうな? )
(なんだろうね? あたしたちに知られちゃマズイ事かな? )
(マズイ事ってなんだ?……うーん……)
(マズイ事……マズイ事……うーん……)

( ( パ ー テ ィ ー !? ) )

(おいおいおいおいこれってまさかあの2人……)
(そうだよ! そうに違いないよ! あの人たちもハジメとカフカなんだよ! パーティしてくれるんだよ!)
(そうか……皆して祝ってくれるなんて、幸せ者だなぁ俺たち)
(ハッピーエンドだね!)
(でもなぁ……たった4人でのパーティを2回もやるなんて寂しいよなァ! どうせだったら人が多いほうが良いよなァ!)
(いっそ2つのパーティを一緒にやっちゃえばいいんだよ! )
(やっぱそうだよなぁ! そうすれば4プラス2で6人パーティ! 2人の3倍だぜ3倍!)
(でもあたしたちは気づかないフリをしなきゃいけないんじゃないかな? )
(うまい事ハジメたちと会わせることが出来ればいいんだが)
(あたしたちがパーティの事に気づいていないようにして、なおかつうまく会わせなきゃダメだね!)
(ん~そうだな……ん?待てよ、オイオイミリア! これでもし親父を説得できたら……親父もパーティに加えるってのはどうだ! )
(すごーい! お父さんも加わって7人! ラッキーセブンだよォォォアイザックゥゥゥ! )
(よおっしゃァァァ燃えてきたァァァァ!!)

「あーミリアちゃんに王子様、ちょっといいかな」
「ん~何だキー……ってうおおおッ! すげーぞキール! それどうやってんだァ!? 」
「アイザック! が、合体だよ!合体! 」
「皆どうしてそうやって次から次へと手品を思いつくんだぁ!? 」
「イリュージョンだね! 」

楽しそうなミリアたちの声援が辺りに響く。
そんな彼らとはうってかわって、アレンビーはいつもより深刻な顔をしていた。"凶器”として右手に溶け込んだキールを携えて。
標的は半裸で構えるアイザック。目的は“手品”という名の“賭け”。
アイザックの話が真実なのかを確かめるのは、まず彼が嘘つきではない事を確認しなければならない。
『アイザックがこの会場にいる全ての人間から手品で殺されたという名目を手に入れなければならない』のは真実なのか。
自分たちの一撃で全てがわかるはず。無論本当に殺すつもりはない。
ただ、腕か足に軽く当てて負傷の状態をチェックし、治りの経過を調べるだけだ。
アイザックの言葉を借りるのならば彼は刃物で突き刺されてもすぐに傷が治る体になっている、というわけだ。
ではタネも仕掛けも無い『これ』のダメージを受けても、彼の怪我は完治するのか。

「大した事はねーよ。意識を集中して、銃を撃つイメージでとにかくぶっ放したいと思えばいいんだ。
 照準は気にすんな。初っ端から馴染むわけじゃねぇよ。ただし威力の調整に注意してくれ。俺もアイザックも共倒れになる。
 名前は、『キールロワイアル A LA Allenby(アレンビー風)』でいいかな? 」
「ううん……名前はもう決めてあるの。初めてキールロワイアルの話を聞いたときから」
「じゃあ聞かせてくれよアレンビー。ネオスウェーデンの天才による、この世界での記念すべき初のロワイアルを。
 あのおバカで幸せ一杯な新郎新婦への祝砲をなァッ! 」

アレンビーの右腕とキールの融合体が緑色の輝きを魅せる。張り詰めた空気が音を鳴らす。
銃口は大きく開かれ、光り輝くエネルギーが渦巻いている。賽は投げられた。
それは王ドロボウの愛用の品。放たれる刺激は、まるで杯に弾けるアペリティフ。
あとはお好きなように口付けをするだけ。



「ノォォォォォォォォベルゥゥゥゥゥゥゥ…………ロワイアルッッッ!!」



■ ■ ■

「ンモー! 手品をやらせてくれってならそう言えばいいのによォ! 」
「いいのによォ! 」
「悪いね。だがマジックにはサプライズは多ければ多いほどいいだろう? 」
「キール、よくしゃべる癖に変な時だけ気ィ使ってんじゃねーよ……って鳥なのに喋ってるゥ!? 」
「えェー!? キールが喋ってるゥー! 」
「今頃になってかよ……それより、本当だったんだな。人サマの体がリアルタイムで完全修復するのを見たのは初めてだぜ」
「またまたぁ~そっちこそ上手い手品だったぜ? ポロロッカの試練……まだまだ先は長そうだけどなァ! 」
「頑張れアイザック! あたしも頑張るよッ!」
「お詫びと言っちゃあ何だが、このキール、螺旋王子とその未来のご婦人に挙式の手続きを申し入れたき……」
「俺たち!嘘つかない! 」
「嘘つかない! 」
「話聞けよ。まぁいいや、じゃあ前祝いということで2人に俺の美声を送ろう! え~ゴホン。
 日は白く、町に照り、枝枝からァ、もれるささやき……葉むらのかげにィ~おお愛するひとよ……」

2人と1羽が談笑している横で、アレンビーはただ呆然と彼らを見ていた。
威力を抑えていたとはいえ、彼女は確かに怪我をさせるつもりで撃ったのだ。手品でもないのに。
しかしどうだろう、結果はご覧のとおり。アイザックはノーベルロワイアルの弾を受けながらも傷を回復させたのだ。
傷の治り方にキールも当のアイザックたちも驚いているのだから、
彼らが螺旋王に呼び出される直前までいた世界では有り得ない技術なのは間違いない。

(ポロロッカ星のパワーなんだろうか……すごい。ということはやっぱりアイザックはポロロッカ星の人間?
 じゃあこのまま生き残って、アイザックが螺旋王を説得すれば皆でポロロッカにいける?
 前の世界にも未練はあるけど……この世界で出会った良い人たちには、もう会うことは出来ないんだよね。
 ガッシュ、高遠、剣持のオジサン、アイザック、ミリア、あと一応キール。それに……君に二度と会えなくなるのは寂しいなぁ)

アレンビーは自分が担いでいたディバッグを開けてポルヴォーラを取り出す。
両手で抱っこをするように支えられた愛玩動物は、つぶらな瞳でアレンビーを見つめながら、彼女の胸に顔をうずめた。
アレンビーもポルヴォーラの背中をなでながら、優しく微笑みかける。

(ドモンはこの話を聞いたらきっと元の世界に帰っちゃうんだろうな……大事な人、ここにいないもんね
 今のアタシには、どっちに行くほうが幸せなんだろう)

アレンビーは自分が小さかったころを思いだす。
戦争のせいで亡き者にされた自分の両親。そして戦災孤児として一人ぼっちだった自分。
トラウマは、幼い彼女の心に少なからず傷を残している。
自分のことを母親のように擦り寄ってくれるポルヴォーラが、アレンビーには昔の自分に見えた。

(でも……魂だけがこっちにあるのなら、アタシのいた世界の、アタシやドモンの体はどうなってるんだろう。
 ……それってヤバくない!? みんな、死んでる死んでるって大騒ぎしてるんじゃないの!?
 いや、アタシはまだいいよ。でもドモンはよくない! 急いで帰らなきゃ! 待ってる人がいるんだから!)

アレンビーが気にかける人物――ドモン・カッシュ。彼にはレイン・ミカムラという相思相愛の恋人がいる。
アレンビーがドモンへの思いを譲るほどのベスト・カップルだった。その二人の仲がこの実験のせいで引き裂かれようとしている。
ドモンの幸せは自分の幸せ。それがあの時、ドモンに告白の後押ししたアレンビーのけじめだった。
アレンビーの心に、あのときの思いが甦る。

■ ■ ■

「よぉーしそれでは俺たちはこれから、このごみ処分場に侵入して親父の隠れ家を見つける! お前たち、準備はいいか! 」
「バッチリだよアイザック! 」
「こっちもOKだ。そっちはどうだいアレンビーちゃん」
「いつでも良いよ。急いで螺旋王を探さないと……アイザック、ミリア、絶対説得しなきゃダメだよ! 」
「まぁ~かしとけって! いざとなったら俺の……」
「それは説得の時までとっとけよアイザック。切り札は最後に出すから切り札なんだぜ? 」
「わぁかってるって! 周りに流されず!自分で流れを生み出す! ポロロッカ魂ってヤツを見せてやるさ! 」
「反逆だね! 」
「その通りだ! あ、そうそうキール。親父の説得が無事にすんだら一度ハジメたちにあったほうがい~んじゃないかなぁ? 」
「あなたたち、あの2人と相談する必要があると思うの! 」
「んー……なんか面倒くさいことになりそうな予感だぜ」
「どのみち清麿やジンを探すんだからいいじゃない」
「いやむしろその逆さァ! 人が増える分楽になるであろう事さァ!」
「合体だね! 」

陸上競技のスタートラインのように横一文字に並ぶ3人と1羽。視線の先は全員はごみ処理場の入り口だ。
作戦は単純。螺旋王の隠れ家への入り口と、どこかに隠れているかもしれない参加者をみんなで探す。それだけだ。
アイザックはポキポキと両手の骨を鳴らし、ミリアはぐるぐると首を回し、キールは毛づくろいして準備をしている。
そして……ひと際深刻な表情で深呼吸するアレンビー。

(探すしかないよね。探して探して探しまくって……この事をみんなに知らせなきゃ。
 ドモンだけじゃない。ポロロッカに興味を持ってない人も、自分の帰りを好きな人に待たせている人もきっと沢山いる!
 元の世界へ帰りたい人にこのことを話して、『帰して』あげなきゃね! )

深い鏡の池に映るような、愛に仕える各々の思い。
しかし彼らの心には、風しのび泣く黒いやなぎのシルエットが……


夢を見ましょう。いまはそのとき。





【E-4/ごみ処分場前/1日目-午前】

【チーム:ポロロッカ・ザ・ホットライン】
 [共通思考]
  1.螺旋王(親父)に会って、話し合いで解決できないか挑戦してみる。
  2.其々の思いを成し遂げる
    ※アイザック&ミリアは螺旋王からの試練の突破と2人の婚約の承諾。
    ※キールは自分が本当の意味で死ななければOK。
    ※アレンビーはこの世界から帰りたい人を元の世界へ『帰す』(つまり殺害)。
  3.螺旋王の二の次だが、互いの知り合いを探す。
  4.目指せポロロッカ(もしくはこの世界から逃避行)。

 ※殺し合いの意味を完全に勘違いしています(アイザックに課せられた試練で、終了条件は全員に手品で殺される事。)
 ※アイザックはポロロッカ星の王子で、螺旋王は彼の父親。それを記憶喪失で忘れていたと思い込んでいます。
 ※この世界は死ねば元の世界に帰還。生き残ればポロロッカへご招待されると勘違いしています。
 ※それぞれの作品からの参加者の情報はおおまかに共有してます。

【アイザック・ディアン@BACCANO バッカーノ!】
[状態]:健康
[装備]:ボロボロになったパンツ一丁
[道具]:支給品一式、賢者の石@鋼の錬金術師、ずぶ濡れのカウボーイ風の服とハット(※本来アイザックが着ていたもの)
[思考]
1:ゴミ処分場に向かい、そこに隠された王城への入り口を探す。
2:親父の説得が終わったら、ミリアと結婚してポロロッカの王様になる。赤い宝石はミリアへ結婚指輪として贈ろう。
3:パーティー楽しみだなミリア! みんな一緒にやれば楽しいだろうなァ! あとでハジメたちと合流しようか?
[備考]
※アイザックの参戦時期は1931年のフライング・プッシーフット号事件直後です。
※一と可符香、キールとアレンビーはそれぞれ自分たちに内緒でパーティの開催を考えてると勘違いしています。

【ミリア・ハーヴェント@BACCANO バッカーノ!】
[状態]:健康
[装備]:拡声器、珠洲城遥の腕章@舞-HiME
[道具]:支給品一式
[思考]
1:ゴミ処分場に向かう。
2:ジャグジー、チェス、剣持、明智、高遠、ドモン、清麿、ジンを探す。
3:パーティー楽しみだねアイザック! みんなでやればもっと楽しそう! あとでカフカたちと合流しようか?

※少なくとも「悲恋湖伝説」「雪夜叉伝説」「瞬間消失の謎」については把握済み。
※可符香とアイザックの話を全面的に信用しています。


【アレンビー・ビアズリー@機動武闘伝Gガンダム】
[状態]:健康 (キールロワイアルのアレンビーVer.『ノーベルロワイアル』修得)
[装備]:背中にブリ
[道具]:支給品一式、ブリ@金色のガッシュベル!!(鮮度:生きてる)
    爆弾生物ポルヴォーラ@王ドロボウJING
    注射器と各種薬剤、スコップ
[思考]
1:とりあえずごみ処理場に侵入。螺旋王か他の参加者を探す。豪華客船にゲームに乗っていない人間を集める。
  元の世界に帰りたい人は帰してあげる。最優先でドモン。清麿、ジン、金田一、明智、ジャグジー、チェス。
2:ごみ処分場捜索後は北東に進み、人の多そうな町の中心部に向かう予定。
3:悪いヤツにはビームブリをブチかます!でも強い人が居たら、ファイトしてみたいと心の片隅では思ってたり……

[備考]
※いきなりアレンビーを口説いてから今までノンストップなので、名簿の確認はまだ。
※シュバルツと東方不敗は死人と認識。
※ガッシュ、剣持と情報交換済み。
※高遠を信用できそうな人物と認識。
※第一放送の内容を把握しました。

【キール@王ドロボウJING】
[状態]:健康
[装備]:
[道具]:支給品一式、ジンの仕込みナイフ@王ドロボウJING
[思考]
1:元の世界に帰ろうがポロロッカに行こうがどっちでもいいけど、とりあえずごみ処分場にいく。
2:人探しも豪華客船にゲームに乗っていない人間を集めるのも面倒臭くなってきた。
3:アレンビーと二人でウエディングブリに入刀したい。
4:他にも女性が居たら口説くつもり、野郎には興味なし

[備考]
※いきなりアレンビーを口説いてから今までノンストップなので、名簿の確認はまだ。
※ガッシュ、剣持と情報交換済み。
※高遠を信用できそうな人物と認識。
※第一放送の内容を把握しました。


時系列順で読む

Back:カサブタだらけの情熱を忘れたくない Next:虐殺天使きっちりちゃん(前編)

投下順で読む

Back:ミー君怒りの鉄拳 Next:虐殺天使きっちりちゃん(前編)


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109:アイザックとミリアの二人は知らず世界の中心となる(後編) ミリア・ハーヴェント 161:ランチタイムの時間だよ
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