メメしい野郎共の詩 ◆MQZCGutBfo
「やれやれ、まったく。人使いが荒いよねえ。」
アロハシャツの男が気だるそうに呟く。
【火山】の仕掛けに誰かが気が付くかどうかは運次第。
まあ、このくらいは良いだろう。
「この短時間に七カ所、いや、八か所なのかな?それだけ壊れれば、焦って首輪の回収にも動くってわけだねえ。」
【敵のアジト】
【城】
【神様に祈る場所】
【廃ビル】
【円形闘技場】
【学校】
上記六か所の結界の修復
〈太陽光発電所〉の代替地での結界作成
《政庁》での状況確認
これが僕が依頼された任務。
まあ、いつまで、なんて言われていないわけだから、のんびりとやればいいんだけどね。
……というわけで、今こうして【ホール】に来ているわけだ。
〈太陽光発電所〉の代替地としてね。
代替地なのに遠すぎるんじゃないかって?
そんなことは知らない。南西の方角に作り直して下さいね、なんて、依頼されてはいないんだ。
四隅線で最も重要な場所。
南西、いや西南か。
西南、裏鬼門、それにひつじさるなんて言ったりもするよねぇ。
太陽が無くなって困るのは、はてさて参加者なのか、主催者なのか。
ただまあ、折角開いた穴、僕が塞ぐのも野暮ってもんだ。
だいたいね。呪いを解くのは、呪いを掛けるよりも大変なものなんだ。
何事もバランスだよね。バ・ラ・ン・ス。
□
「『 』ねぇ……」
ま、開け方は企業秘密ってやつだ。
普通の方法では中に入るのは無理だろうねぇ。
………………………………
中に入ると、大広間と呼べる空間に鳴り響く機械音。
そして、中央に鎮座する巨神像。
「どうも機械ってやつは苦手でね。電池……ねえ。まあ、さっさと片付けるとしますかね。」
術式通りに魔法陣の作成を行う。
………………
…………
……
「ま、こんなものかな。」
即席の魔方陣が、ほんのりとした輝きを放つ。
兎にも角にも〈太陽光発電所〉の代わりとして、【ホール】に魔法陣は作成されたのだ。
と同時に、空間から転移してくる物体がひとつ。
「おやおや。ずいぶんと元気……良くはないか。」
傷だらけの身体の、よく見知った少年。
「何かいいことでもあったのかい、阿良々木クン」
返事がない……ただの気絶のようだ。
まあ、返事があったとしたら、それはそれでちょっとばかり困ってしまうのだが。
今回は何も阿良々木君にだけ、肩入れしているわけではないのだ。
当然助けない。いや、そもそも助ける、ということをするはずはないのだが。
「入れないはずの『ここ』に入ってきてしまう辺り、流石は阿良々木クンと言うべきかな。
―――友人の死も、仲間の死も、それはきみが背負わなくてはならないものだ。
誰にも、肩代わりなんてできないんだよ。
難儀だとは思うけど、まあせいぜい頑張ってみてよ。阿良々木クン。」
にやっと阿良々木に対して笑い―――
いつものように煙草を咥え、ポケットに手を入れながら、颯爽と立ち去る
忍野メメ。
□
―――走馬灯が終わり、なにか忍野の声が聞こえたような気がした。
断じて言っておくが、僕はホモなどではない。
人生の終わりに男の声を思い出しながら死ぬのなんてのはまっぴら御免だ。
……。
…………。
………………。
「………………?」
あれ……走馬灯ってのが終わったら、三途の川ってのが待っているんじゃなかったのか。
妙に生々しく、機械音が聞こえる。
最近は三途の川にもIT化の流れが来ているんだろうか……?
ゆっくりと目を開けてみる。
「イタタ……」
覚醒すると、痛みが戻ってきた。
「生きてる…」
まあこんな台詞でナースなエンジェルを思い出す人は全員逝ってしまって良いわけだが。
……どうやら、助かったみたいだ。
何がなんだかさっぱりわけがわからないが。
状況を整理してみよう。
確か東横にアタックしたら見事に振られて、いや避けられて……政庁からダイブしたんだ。
今時プロレスラーだって場外へのダイブは控えてきてるような時代だ。
間違いなく落ちたはずだけど……と見上げると、高い位置に天井がある。
なにか不可思議な力で飛んできたとでも言うのだろうか。
……まあ、四次○ポケットが実際にあるくらいだ。
当然、どこでも○アみたいなものもあるんだろう。
どこかでし○かちゃんのような娘もお風呂に入っているのかもしれない。
いや、待てよ、むしろビンビンに感じる。
お風呂は間違いなくある。かげろ○お銀も真っ青なお色気シーンが展開されているに違いない。
よし、ちょっと元気が出てきたぞ。
幸い、まだ忍の効力はまだ残っているようだ。
こうしてじっとしていれば、傷も治るだろう。
なんて、気持ちを持ち上げようとしても。溜息は出てしまう。
あるのは……やはり、悔恨。
千石の死によって、心を乱し協調性を欠いたこと。
自分の能力を偽り、一般人として通したこと。
自分では考えたつもりの行動だったが、あの
真田幸村も、
セイバーも、結局は僕の所為で死んでしまったようなものだ。
駅での襲撃から、文字通り転落するようにここまで流れてきてしまった。
あの憂ちゃんも、ルルーシュや東横の仲間と言うことは、再び殺人を犯してしまうかもしれない。
―――憂ちゃん―――
……うん、あの亀甲縛りは我ながら会心の出来栄えだった。
日本野鳥の会のような、日本亀甲の会でもあれば、今年の最優秀緊迫大賞でもおかしくないレベルだった。
いや、そうじゃない。
あの東横のチームのように、集団で優勝を狙う人達がいるってことだ。
……優勝を、複数人のチームで狙うっていうのは、どう考えても矛盾しているような気がするが。
それを止める為にはどうすればいい。
千石も、八九寺も、死んでしまった。いや、八九寺は元々死んでいるけれども。
このままでは神原……そして。戦場ヶ原だって危ない。
止める為の力、そしてこんなことを仕組んだ帝愛ってやつらに対抗できる力。
序々に忍の力が減ってきている僕では、アイツらに勝てっこない。
じゃあどうする。
……休んでいる場合なんかじゃないってことだ。
動いて、できることを探していくしかない。
「……よっと!!」
気合を入れて立ち上がり、初めて部屋を見回してみる。
今更、と思うかもしれないが、正直パ○ラッシュでも傍にいれば、間違いなく召されるシチュエーションだったので勘弁して頂きたい。
あたりを見まわし、そして巨神像ともいうべきものと目が合う。
□
残念ながら、僕はその方面には疎い。
パッと考えて思いつくのは、鉄人2○号という単語が辛うじてヒットしたくらいだ。
こう、腕時計みたいなやつで、行け!ロボ!とか簡単な命令で複雑な動きをしてくれるアレだ。
――それはジャイアントロ
ああ、いや、いい。君は何でも知ってるんだな。
――何でもは知
いや、いいんだ。とにかくそんな程度の知識しかない。
メタボなロボなんてものも当然知らない。
だいたい、ロボなのにメタボってどういうことなのさ。
まあ、巨神像は巨神像として、なんだかこの部屋は色々ありそうだ。
回復がてら調査してみても良いかもしれない。
【F-7/ホール内『 』/1日目/午後】
【
阿良々木暦@化物語】
[状態]:疲労(中)、全身に打ち身(治癒中)、左手に裂傷(治癒中)、頭に小さなタンコブ(治癒中)
[服装]:直江津高校男子制服
[装備]:なし
[道具]:デイパック、支給品一式、ギー太@けいおん!
(適当に回収したため何が残っているかは不明、後の書き手にお任せします)
[思考] 誰も殺させないし殺さないでゲームから脱出。
基本:知り合いと合流、保護する。
0:『 』内を調べてみる?
1:戦場ヶ原、神原と合流したい。他にも知り合いがいるならそれも探す。
2:憂をこのままにはしない。
3:モモ、ルルーシュを警戒。
4:……死んだあの子の言っていた「家族」も出来れば助けてあげたい。
5:支給品をそれぞれ持ち主(もしくはその関係者)に会えれば渡す。
6:千石……八九寺……
7:太眉の少女については……?
[備考]
※アニメ最終回(12話)終了後よりの参戦です。
※回復力は制限されていませんが、時間経過により低下します。
※会場に生まれた綻びは、あくまで偶発的なものであり、今後発生することはありません。
※巨神像については後続の方にお任せします。
【忍野メメ@化物語】
[状態]: 健康
[服装]: アロハシャツ
[装備]:???
[道具]: 煙草、???
[思考]
基本:この場でのバランスを取る
1:結界を修復する。
2:参加者が主催者を打倒する「可能性」を仕込んでおく。
[備考]
※参戦時期は不明。少なくとも、阿良々木暦と面識はあるようです。
※忍野の主催への推測があっているかは不明です。
※忍野への依頼、達成すれば一億円。
【敵のアジト】、【城】、【神様に祈る場所】、【廃ビル】、【円形闘技場】、【学校】の結界の修復
及び〈太陽光発電所〉の代替地での結界作成、《政庁》での状況確認
※【ホール】に〈太陽光発電所〉の代替地として魔法陣を作成しました。
ただし、従来通りの機能かどうかは判明していません。
また、既に他の場所の修復が終わっているかも判明していません。
時系列順で読む
投下順で読む
最終更新:2010年02月26日 01:03